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第1章

第7話

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「そのお願いの前にちょっとした知識の確認を。」

そういって彼のテストのようなものが始まった。

テストの難易度と言う難易度はいつもよりも簡単であったが、内容がなぜか契約や使い魔と言うものに限られていた。

もしかすると、もしかしたらと思い始めとき、

先生から、こう話を切り出された。

「私の主となってもらえませんか。」

と。

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「私と契約していいのか。」

彼への返答はこれであった。

「ええ。初めにあった日から、虎視眈々と貴方様を主にする機会を伺っておりました。」

「理由は?」

急に私に主になってほしいと言われても、もしかしたら裏があるかもしれないと私は邪推しながら

「あなたに初めて会ったときに私が、あなたが私の主人であると感じ取ったからです。」

「それだけか?」

「ええ、それだけですよ。」

「じゃあ、とりあえずよろしく。」

なんだか、釈然としなかったがまあ、自分が契約の主となるわけだから、それほど悪くもないだろうと思って承諾するのであった。

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こうして、先生が私の使い魔になったが日常に対して影響は出なかった。

まあ変わったことと言えば、念話を使ってよく話をするようになったという事であろうか。

寝る前に先生と、今日行った授業の内容を話したり、今後の授業の内容を決めて行ったりと勉強中心の話になってしまったが。

こうしてしばらくしている内に教科書に載っている魔法が一通りできるようになった時のことだった。

魔法陣を書くことになれて油断していたからだと思う。

私は、魔法陣を書き間違えてしまった。―厳格に言うと魔法陣から大幅にはみ出して魔法陣を書いてしまった。

その時、私はあることに気が付いた。

なぜか、私は間違えてしまったのに魔法がいつも道理に発動してしまったのだ。

その時は、家で一人で魔法陣を書いていたのですぐに先生にも聞けずどうしたものかと思ってよく魔法陣を見てみる。

すると、よく見ると前に先生が見せてくれた魔法陣を縮小して書いたもののように見えた。

そういえば、以前相似な図形の魔法陣を書いたことがあったがその時魔力を使う量だけが変化して効果は変わらないということが分かったことを思い出した。

もしかして、その現象通りに私はただできただけと言うのだろうか。

だが、以前先生が言った通りこの魔法陣と言うものは種族に合ったものになっていると聞いた。

だから、失敗するのが自然だと思うのだが、と思ったがまあこれ以上はよくわからないしもうちょっとしたら念話をする時間になるからその時に先生に相談してみようと思い、私はほかの魔法の練習を始めた。


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