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第1章

第9話

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取り敢えず、疑問に思ったことを色々と先生に聞いてみることにした。

初めての時はなんだか、脳内に直接話かけられているような気がして気持ちが悪かったが、今ではすっかりと慣れて電話感覚で使っている。

まあ、とりあえずさっき起こった魔法についての考察を一緒にしていくことにした。

「こんばんは。何か入試の方で困っていることはありますか?」

「いいや、全然。多分以前より歴史はできるようになったと思う。」

「そうですか。それはよかった。では、魔法について何かありますか。」

「ええっと、こっちに大きな話があって、」

私がこう、一呼吸おいて、

「今日、なんか普通に先生と同じ魔法陣で魔法が使えてしまったんです。」

「つまりそれは、私と同じ魔法陣、悪魔用の魔法陣で描いたらうまく魔法が発動してしまったと。」

「そうなんです。しかも、いつもよりも入れる魔力が少なかったのにですよ。」

「それって、もしかしたら私と使い魔契約をしたからかもしれません。」

「つまりどういうことですか?」

「ええっと、これはあまりない事例なのですが、契約する者同士の相性が良ければ互いの能力の一部が使えるようになるというものがあります。これを契約の相互作用と呼んでいるのです。もし、それが起こっているならその現象が起こっているのも納得できます。」

「どうやったら、そんな状況になっているかが分かりますか。」

「現在では、なかなかはっきりと断定する物はないのですが、それぞれの種族の特徴とできることを照らし合わせて一致しているものが多ければ、可能性が非常に高いと言えると思います。」

「では、次会った時に一緒に確認してもらっていいですか。」

「ええ、かまいませんよ。あなたは私の主なので。」

まあ、そんな感じで契約の相互作用ではないかということで話はまとまった。

もう、夜も更けてきたので念話を切り机の周りに散らかったノートを片付けて私は寝ることにした。

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私は背をぐっと伸ばしながら、ベッドから起き上がる。

久しぶりに長時間念話を使ったので結構疲れてしまって、今もちょっと今も疲れが残っている。

とにかく、今日の午後のいつもの時間に先生が契約の相互作用についてみてくれるというのでそれまで、久しぶりに数学をしていこうと思う。

この世界の数学は発展していないから、入試ではいったいどんな問題が出るのだろうと思いながら色々と自分で問題を作りながら解いていく。

しばらくして、色々と解き終わり、昼食の瞬間がやってきた。

まあとりあえず、心配してもしょうがないしのんびりと昼食をとって待機しておく。


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