悪魔のカナリア

はるの すみれ

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*外伝 …スピンオフ…*

Lonely princess …*

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    空は何色と聞かれたら貴方はどんな答えをくれますか…?


  青色、水色、赤色、あるいはグレーなんて言葉も返ってくるのかもしれません…。


  これはそんな私、愛美千愛紀の物語。


 そして私は今日、目の前で夕飯を作っている藍色の髪の背の高い彼にこの質問をしてみた。


 「奏太兄ちゃんは空は何色だと思う?」


 私の問いに対して、佐野奏太は形の良い唇を動かして答えを出した。


  「んー…俺から見た空は無色かな…理由、聞きたい?」


  目の前のフライパンの中にあった卵が溶けたものは、いつの間にかオムレツに姿を変えていて、奏太君はそれを馴れた手つきで皿に盛り付ける。


  「理由は聞かなくても分かる…多分、千愛紀と同じ理由だから」


  私は奏太君の盛り付けたオムレツをリビングに運びながら、先程の答えの理由を思い浮かべた。


  『空は無色…』


  きっと私達の結論は同じ。
  見る人によって、見る時間によって、空の色は変わるから。


  きっとこの結論なのだろう。


  「それで、今日は何を悩んでるの?三年前みたいに苦しくなったら泣いていいんだよ?俺に寄りかかって…もっと甘えて良いんだから…それと、二人でいる時はお兄ちゃんはなし、奏太って呼んで…」


  夕飯のおかずを全てリビングに運び終えると、奏太君は私を優しく抱きしめた。


三年前…。


  思い出すだけで未だに私の胸は痛む。


    「三年前の事はごめんなさい…奏太君には迷惑をお掛けしました…もう二度と…」


  ここまで口にした私の言葉は、奏太君の唇が重なって遮られた。


  本当は全部分かっている。


  奏太君にとってこれが遊びなのも、三年前から自分の生きている意味が分からなくなった理由も。


  私は奏太君の胸元を両手で押し退けた。
  本当は縋り付いて感情を剥き出しにしてしまいたいのだけど、それはもう出来ない。


  私は生きている意味すらないのだから…。


  「奏太君…もうこういう事はしないで…勘違いしちゃうから…」


  私は溢れそうになる感情を頭の片隅にしまい込んで平静を装いながら口を開いた。


  「千愛紀…どうして?俺が嫌い?」


  私は奏太君の言葉に首を横に振った。


  「俺は、千愛紀しか愛せないよ…それに歳の差なら気にしてないし、千愛紀を子供だとは思ってない…誰よりも俺の理想の女性だから」


  「もう、やめて…千愛紀は奏太君の理想じゃない…」


  私は自分の唇を奏太君に見えないように強く噛み締めた。


  「千愛紀、好きだよ…」


  また、こんな言葉を私に贈って、こうやって私を困らせるんだ。これ以上、好きになってどうするんだろう。


  私は自分の左手に作った赤いライン状の傷跡が痛むのを感じた。この痛みは傷の痛みじゃなくて、きっと内心的なものなのだろう。


  私にはこうやって傷を付けて生きる事しか出来ない。私は姉の千幸紀とは違うんだ。


  姉の様に、自分達の出生や存在を知って、認めて生きられる程、私は強くない。


  
  私は弱い人間なのだ。


    「千愛紀、ご飯食べよう?それから話をしよう、もうすぐ高校も卒業するんだから、結婚についても愛美さんと話して来たから」


  私は奏太君の言葉を聞き流しながら、食べ物の並んだテーブルの椅子を引いて、席に着いた。


  「いただきます」


  「どうぞ」


  奏太君は私に対面する形で席に着き、蒸し鶏のサラダに胡麻ドレッシングを纏わせる。


  「千愛紀は和風の方がいいよね、ほら」


  奏太君は私の好みを知り尽くしている。それは、私が幼い頃から奏太君と知り合いだからだと思うと、ちくりと胸が痛んだ。


  「ありがとう」


  私は手渡された和風ドレッシングを受け取ると、それをサラダに纏わせてからサラダに箸をつけた。


  奏太君と私は形としては恋人ではあるが、年齢差は十七歳もあるし、それに私達は学校では生徒と先生という間柄であり、私は心の奥底で、奏太君にとっては私を揶揄うだけの恋愛なのだと思い、気持ちをセーブするために意識を働かせていた。


  それに奏太君はルックスも良い為、学校では女子生徒と女性教師からよく声を掛けられていて、その中で奏太君が私を選ぶわけも分からなかった。


  だから、卒業を機に私は奏太君との関係を終わらせようと決意を固めていた。


  「奏太君、千愛紀…」


  「何?」


  奏太君は私の声に優しい表情で反応を示した。私は奏太君に視線を合わせてから、ゆっくりと唇を動かした。


  「奏太君、千愛紀はこれ以上奏太君とは一緒にいれません…」


  「どうして?…納得する理由がないと別れないよ」


  私は小さく深呼吸して、左手の傷を抑えながら言葉を紡ぐ。


  「千愛紀に同情するのは終わりにして下さい…」


  「はぁ…俺の奥様は本当に鈍感だな…」


    奏太君の藍色の瞳に私の顔がはっきりと映り込み、その表情を見た私は自分の情けなさに溜息を漏らしたくなった。


  どうして、私は泣いているのだろう…。


  「千愛紀はさ、俺の事好き?」


  柔らかい笑みを浮かべながら、奏太君は私に問いを投げ掛けた。


  答えはイエス。


  だけど私の口は天邪鬼だ。


  「いいえ」


  「嘘付いた…千愛紀は嘘付く時、一瞬、肩に力が入る…昔からそうだから」


  「肩に力なんて、入れてません!」


  「ふふっ、ムキになって可愛い…昔から千幸紀より、千愛紀の方が感情的だよね…感情を表に出さない分、内心は噴火する前のマグマみたいに溢れそうにグツグツしてるんだ…だけど、それは俺にしか見せない…だから、千愛紀は可愛い」


  私はやけになってサラダを勢いよく平らげると、白米を慌てて口の中にかき込んだ。


  また、私は佐野奏太のペースに飲まれてしまっている。私は、慌ててかき込んだ白米を飲み込んでから口を開いた。


  「別に、千愛紀は可愛くありませんっ!それに、千愛紀は感情的な人間ではないです!揶揄わないで下さい!」


  「揶揄ってない、ただ愛しくて口が滑るだけ」


    「そもそも、奏太君はお金持ちだし、モテるから千愛紀なんかじゃなくてもいいじゃないですか…千愛紀を小さい頃から知ってるからって無理に私を選ばなくてもいいんです…前にあった婚約の話だって」


  「千愛紀!いい加減にしろ…婚約の話なんて、親が勝手に言い出した事だから俺の意思じゃないし、それに佐野家の後を継ぐのは兄貴がいる、大体、俺は医師免許も持ってない!だから千愛紀が婚約破棄のことを気にする必要はない」


  奏太君の声色は変わらなかったけれど、言葉に含まれる怒気に私の意思は揺らいでしまう。


  「すみませんでした」


  「千愛紀…後で話聞くから、ちょっと煙草吸ってくる」


  そう言って席を立った奏太君は宣言通り、ベランダの方に足を運び、窓の外へ消えて行った。


  「はぁ…千愛紀はどうしてゆきちゃんみたいになれないのかな…千愛紀が作り物だから…」


  三年前、私はパパの話を聞く前の日に奏太君が一人で住んでいるこのマンションに足を運んだ。ゆきちゃんはその時、幼馴染で彼氏の白瀬悠人の元へ行っていたらしい。


  私達が家に帰らなかった理由はパパの部屋で見つけた一枚の写真だった。


  写真には私達の本当の両親が写っていた。それは、一目で見ただけで両親だと分かり、私達は長年の疑問だった事への回答を得て、二人で涙を零した。


 それからゆきちゃんは全てを受け入れて、毎日を楽しそうに送っているが、私はそうはなれなかった。


  パパから聞かされた私の出生は、あまりに未知のもので頭では理解できなかった。それに、私はゆきちゃんのダミーだ。


  お父さんとお母さんの役目を果たせたなら、私は存在する意味を持たない。


  どれだけ、パパが愛してくれても…。
  奏太君に優しくされても…。
  ゆきちゃんに笑顔を向けられていても…。


  私は生きている理由を持たないのだ。


    だから、こうして情緒不安定になり、奏太君に八つ当たりしたり、手首に傷を作って生きている。


  生きる理由もなければ、死ぬ理由も見つからない。


  ただ、私の頭にはパパとママとゆきちゃんを心配させたくない、という漠然とした感情だけが陽炎のように揺らめいていた。


  「ごちそうさまでした」


  「ごちそうさま」


  喫煙から戻って来た奏太君は、いつもに増して無口だった。

 
  私は食べ終えた食器をシンクに片付けて、洗い始める。


  「俺が洗う」


  「いいです、洗わせて下さい…」


  私は無愛想にそう呟いて、奏太君を遠ざけた。


  「はぁ…本当に分からず屋なんだから…」


  奏太君は溜息を吐いてから、リビングへと戻って行った。


  この日は険悪なムードのまま、私はパパに迎えに来てもらって家に帰った。


  今日を境に私は奏太君と距離を置く事にした。後悔はない。きっと…。


  *あれから一週間。


  毎日、放課後になる着信も見て見ぬ振りを続け、メッセージも未読のまま、学校ですれ違っても知らない振りに身を呈していた。


  そして今日は一限目から化学の授業…。
  私のクラスの化学の教科担任は佐野先生…。奏太君なのだ。


  気が重いまま、ゆきちゃんに誘われて始めた、バンド仲間の蒲田麻由理ちゃんとゆきちゃんと三人で理科室に移動して、席に着いた。


  私と奏太君の関係を知っているのはゆきちゃんと悠人くらいなので、麻由理ちゃんは私の表情に気が付く事はなかったが、ゆきちゃんは違っていた。


  「あきちゃん、奏太兄ちゃんとなんかあったの?最近、奏太兄ちゃんを避けてるよね?奏太兄ちゃんに聞いたら何もないって言っていたけど、大丈夫?」


  私はゆきちゃんに作り笑いしながら口を動かした。


  「大丈夫、何にもないよ、ただちょっと卒業する事に対してナーバスになってるだけだから…卒業したら奏太君と会えなくなる事が増えるから」


    「それならいいけど、何かあったら絶対に言うんだよ!約束!」


  はいっ。と言いながらゆきちゃんは白くて細い小指を立てて私の前にかざして見せる。


  私はゆきちゃんの小指に自身の小指をそっと絡めた。


  「あきちゃんと私の間に隠し事はなしだよ!」


  「ありがとう、ゆきちゃん」


  私はゆきちゃんに笑みを向けてから、深呼吸を一つした。


  それから、授業は淡々と進み、何人かの女子生徒がヒソヒソと話す声が私の耳に入ってきた。


  「ねぇ、結局どうなったの?」


  「結局、ふられちゃった…佐野先生、婚約しているんだって…まぁ、あんなに格好良いんだから婚約者もいるよね」


  佐野先生…。婚約者。


  そうか…。


  奏太君、前の婚約の話、合意したんだ。私が避けてきた意味は少なからずともあったわけだ。


  なんだかホッとした…。


  ホッとしてるの?


  「あきちゃん?あきちゃん!?」


  「千愛紀!?」


  二人の声で我に返ると、私以外の生徒は起立して、授業の終わりの挨拶をしようとしていた。


  私も慌てて席を立ち、週番の生徒の号令で先生に頭を下げた。
  

    「千愛紀?顔色悪いよ?保健室行く?」


  「本当だ、あきちゃん…貧血?」


  二人は私を心配して声を掛けてくれているのに、私の頭は上手く働かなくてただ、ぼんやりと視界が揺らぐのを感じた。


  そして、私は自分の意識が途切れる間際。
  一番見たくない顔を見ながら目を閉じた。
  抗いたいのに身体に力が入らなくて身体が浮いているみたいな感覚に襲われる。


  ………。


  佐野先生…。


  会いたくないのに…。


  …………。


  *「ここは…?保健室…じゃない…」


  私が意識を取り戻すと、視界には保健室の天井でも、三年前に引っ越したばかりの部屋でもなく、通い慣れた奏太君の寝室が映り込んだ。


  「な…ん…で、奏太君の家にいるの?っ、頭痛い…」


  「起きた?また、ストレス溜めてたから倒れたんだよ?…心配させやがって」


  私の声を聞いてやって来たのか、手には煙草を持ったまま、私服姿の奏太君が寝室に入ってきた。


  「ストレスなんて溜めていません…ただ、貧血を起こしただけです」


  「素直になれ馬鹿」
  

  普段は、こんな事言わないのに…。
  今日の奏太君はいつもより攻撃的な態度だった。反抗しようと身体を起こそうとすると、自分が高校の制服ではなく、奏太君のスウェットを身に纏っている事に気が付いた。


  「まだ、寝とけ、千愛紀…」


  奏太君はそう言うと、私の横になっているベッドに近付いて腰を下ろした。


  「煙草、吸わないの?」


  「今はそれより千愛紀が優先…一週間も相手にされなかった俺の気持ち分かる?」


    「分からない…だって奏太君、婚約者がいるんでしょ、千愛紀にはそんな人の気持ちは分からない」


  私は震える声で奏太君に言葉を放った。奏太君は暫くの沈黙の後に柔らかい笑みを浮かべて私を強く自身の方に引き寄せた。


  「何するの?」


  私は抵抗する体力もなく、奏太君にされるがままになってしまう。本当は今すぐ此処を抜け出して家に帰りたい。


  パパとママとゆきちゃんと弟に会いたいのに。


  「俺の婚約者は千愛紀だけ、授業中の話聞いて嫉妬してたんだろ?それで、溜まってたストレスが溢れて倒れた…授業の後、千愛紀の顔色が悪くなったから後を追ったら案の定だった…」


  「もう…離してください」


  「いやだ、離さない」


  「離して」


  「離してまた、一週間も相手にされないのは辛いから…」


  奏太君の表情は見えないけど、奏太君の声色は嘘を付いていないように感じた。


  暫く間が空いてから私が口火を切る。


  「本当に辛かったんですか?千愛紀は奏太君を悲しませていたんですか?」


  奏太君は言葉は発さないまま、私の頭上で小さく頷いた。


  「ご…ごめんなさい…」


  私はまた、生きる意味を無くしてしまった。私は、奏太君を悲しませた。自分の勝手な意志で決めつけて傷付けた。


  「俺、やっぱり千愛紀がいないとダメだ…」


    頭上で呟いた奏太君の言葉はとても切なげで、聞いているだけなのに涙が溢れた。


  「うっ…ひっ…くっ…」


  「千愛紀?泣いてるの?」


  私は奏太君に抱きしめられたまま、奏太君の衣服に涙の染みを広げていく。


  「千愛紀は馬鹿だな…本当に…、なぁ、仲直りしようか」


  私は奏太君の提案にこくんと首を縦に振った。


  「はい…」


  その後は、一週間ぶりに奏太君の手料理を食べて、一緒にお風呂に入って、髪を乾かして寝室に戻って来た。


  「おやすみなさい」


  私はそう言って目を閉じて眠りにつこうとしていた。


  「千愛紀、もう寝るの?まだ話は済んでないけど…それに根本的な解決をしてないのは、俺としては癪に触る」
  

  私は曖昧に終わりそうになっていた、今回の件を掘り起こされて、眠気がどこかに消えていくのを感じた。


  「あの…もういいんです」


  私が口を動かすと、奏太君は藍色の瞳で私を見つめながら言葉を放った。


  「千愛紀がよくても、俺は嫌だから…溜まってる事、全部話して」


  私は奏太君には、もう二度と吐き出さないと決めていた心の蟠りを口にし始める。


  「死にたいんです、だけど理由が見つからなくて、千愛紀が死んだら家族は悲しみます…だけど、三年前のあの日から千愛紀には生きる意味がありません…それに、唯一の生き甲斐だったゆきちゃんも、悠人に取られました…パパだって自分の家族がいます…千愛紀には居場所がありません…だから、唯一の居場所である奏太君を失わない、失っても悲しくないように距離を置こうと思いました」


    「成る程ね」


  奏太君は一言だけ発すると、横になっていた身体をゆっくりと起こして、寝室から姿を消した。私はそんな奏太君を視界に捉えながら、涙で視界が揺らぐのを感じていた。


  きっと私の考えを聞いて呆れてしまったのだろう。蟠りをなくすつもりが、私はまた、新たな蟠りを生み出してしまった。


  私の目から溢れる感情は制御出来ないままにホロホロと溢れ落ち続けた。

  
ガチャン。


  情け無い自分に反省していると、奏太君がどこからか寝室に戻ってきて、優しく微笑んでから私の涙を指でそっと掬い上げた。そして、軽く私の唇に自分の唇を重ねてから、真剣な表情で私を見つめてくる。


  「千愛紀…これからは怖がらなくていいんだ、生きる意味なら俺が作る…千愛紀の居場所は俺のいるところだから」


  奏太君は私の左手をそっと持ち上げると、薬指に綺麗なダイヤのついた指輪をそっとはめ込んだ。


  「何ですか、これ?」


  私の問い掛けに奏太君は苦笑いしながら、口を動かした。

  
  「婚約指輪だよ、愛美千愛紀さん、俺と結婚して下さい」


  「結婚…」


  奏太君はゆっくりと頷いた。


  「俺は千愛紀の生きている理由になりたい、
それに独占欲が強いから千愛紀を今すぐにでも俺のものにしたいんだ…初めて会った時からずっと待ってたんだ…だから、俺と結婚してほしい」
  

  「奏太君は千愛紀でいいんですか?」


  奏太君はゆっくりと首を縦に振った。


  「奏太君、覚えてますか?千愛紀と初めて会った日」


  「五歳の時だったね、奈津の家に俺が遊びに行ったら二人がいたんだ、俺は初めて千愛紀と話した時、知的な子供だなって思ったよ…だけどそれが俺の初恋なんだ」


  私は奏太君の瞳を強く見つめてから口を開く。


  「千愛紀も奏太君の事、好きでした…小さい頃から、だから、だから、奏太君が後悔しないなら千愛紀と結婚して下さい」


  私のは奏太君の安心したような表情を見て、頬に涙が伝うのを感じた。


  「千愛紀…愛してる」


  この日の夜は、奏太君に何回も愛されて、気が付いたら眠りについてしまっていた。


  こうして、私の生きる意味は奏太君が与えてくれる事を約束してくれた。


  私はこれで救われる。


  私はこれからも生きてていいと証明してもらえたのだ。


 孤独だった私は自分の生きる意味を見つけて、歩き出した。幸せの花道を。



  

  


  


  

  
  
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