拝啓。私を追い出した皆様へ! 化け物と噂の辺境伯に嫁がされましたが噂と違い素敵な旦那様と幸せに暮らしています。

ハーフのクロエ

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第6話、雨降って地固まる



 部屋に帰ると涙を流している私を見てエレンが。

「お嬢様何があったのですか? 」

「アルバート様に私とは結婚しないと言われたわ。多分、私が大女で可愛げがないので嫌になったのでしょう」

「まさか、そんなことを言われたのですか」

「私は他の土地で暮らすので荷物をまとめて頂戴」

「本気なのですか? 」

「最初に私を見て言ったのは、「まだ帰らなかったのか」で次は「私は誰とも結婚しない」と言って、馬鹿にしているわ。迎えの馬車を寄こしておいて、結婚する気がないなら最初に断れば済むのにあんまりだわ」

 エレンも怒り。

「私が文句を言ってきます」

 その時、廊下に足音がしてユリアが。

「話があるのでドアを開けて下さい」

 エレンがドアのカギを外して開けると、エレンの他に、ベティとセバスが部屋に入り、他の使用人も廊下に集まり様子を見ているとセバスが。

「オリビア様、申し訳ございません。弁解になるかも知れませんがアルバート様について話しても良いでしょうか? 」

 此処で拒絶するのは大人気ないので。

「話してください」

「ありがとうございます。私はアルバート様の教育係になり、小さい時から知っておりますが、小さい時から利発で思いやりのある優しい方でした。7歳の時に両親が視察中にサブリ帝国の暗殺団に襲われ乗っていた馬車が谷底に転落して亡くなり、その後はグレース様が引き取って面倒を見てくれました。その後のアルバート様は武術に励み王国一の強者と言われ、20歳の時に自らシェバ辺境の領主になりサブリ帝国の侵略に備えております」

 そこまで話すと水を飲み話を続けて。

「年頃になったアルバート様を心配してグレース様が何人かの令嬢と付き合わせたのですが、何があったのか分かりませんが、それからは一生独身で過ごすと言われ今まで女性と付き合った事はありません。そんなわけで女性の扱いには慣れていない朴念仁になりました。私の教育が女性の事については放っていたのが間違いでこのような事になり、申し訳ございません」

 今度はユリアが。

「女の私がついていながら女性について教えなかったのは私の責任です。でもアルバート様は思いやりがあり優しいかたなのでどうか温かい目で見て上げて下さい」

 最後にベティが。

「私が文句を言いましたが。アルバート様は反省して、「悪かった。あんな素晴らしい女性は初めてで私は舞い上がって飛んでもない事をいってしまった。何としても引き留めてくれ」と言っていました。私からもお願いします。アルバート様を許してあげてください」

 3人の話を聞いていたエレンが怒り。

「お嬢様―! 反省するのはオリビア様です。短気は損気と言いますが何故、最後までアルバート様の話を聞かなかったのですか。皆さん私の教育が悪く迷惑を掛けました。申し訳ありません」

 私は初めてエレンに本気で叱られ、皆さんが心配しているので。

「心配をかけて申し訳ございません。短気をおこし、これからは反省して注意します」

 心配で廊下に来ていたアルバート様が料理長のベンに背中を押されて部屋に入り。

「申し訳なかった。私の言葉でオリビアに傷をつけてしまった。私は反省して女性の気持ちを理解するように心がけるから許してくれ」

「いえ、私こそアルバート様の事を何も知らいなのに短気を起こして申し訳ございません。これからはお互いを知る為にお話をしましょう」

 セバスがため息をつき。

「ふぅ~、良かった。アルバート様、オリビア様を逃がしたら2度とこんな良い女性と巡り合えませんぞ。結婚しなさい」

 アルバート様が。

「まだ知り合ったばかりでオリビアも戸惑っているだろうから結婚を前提に付き合ってみてから決めるのが良いだろう。オリビアもそれで良いか」

「はい、私もその方が良いです」


 エレンが余計な事を言い。

「アルバート様は顔は山賊みたいですが、心の優しい子供みたいに純情で良い人ですね」

 エレンの顔は山賊みたいにはアルバート様は苦笑していましたが何とか仲直りで来たみたいです。

 皆が帰ってからお母様が亡くなってからは母親代わりに育ててくれたエレンに1時間も正座をされて説教されました。


 今日から食堂で食事をするように言われ食堂に行くと、アルバート様が照れているのか頭を掻きながら。

「おはよう。昨日はすまなかった」

「おはようございます。いえ、私の方こそすみませんでした」

 ベンが自ら朝食を運んで来て。

「どうやら仲直りしたみたいですな。雨降って地固まるといいますが、仲良くなって安心しました」

 用意した食事は私のは、スープ、野菜サラダにパンですがアルバート様のは朝から分厚いステーキ3枚にスープにパンなのです。

 いくら身体が大きいとは言え食べ過ぎで、それも野菜は無くて肉だけで食生活を改善しないと高血圧で脳梗塞や心筋梗塞を起こすので何とかしなくてはと思いました。

 私は料理も得意なのでアルバート様の食事を作ろうと思ったのでアルバート様が仕事に出かけた後にベンに。

「アルバート様の食事の事ですが、今のままでは血液がドロドロになり心臓に負担がかかり脳梗塞や心筋梗塞になりやすいので肉だけでなく野菜も多めに食べさせてくれませんか、何なら私が作りましょうか」

「ん?? 血液? 脳梗塞? 心筋梗塞? わしには何が何だか分かりません。アルバート様に何度も野菜も食べるように言ったのですが野菜の料理を出すと食べないので今の料理になりました」

 しまった! 前世では当たり前のことですが医学の遅れているこの世界では理解できない事を忘れていた。

 これからの事を考えると、やっぱり文明の進んだ世界の記憶を持っている事を言って協力してもらわないといけないみたいです。

 皆に言う前にエレンに言わないと拗ねると困るので部屋に帰ると。

「エレン変に思われると思って言わなかったけれど、12歳の時お母様が亡くなった時、私が寝込んだでしょう。その時この世界と違う文明の進んだ世界で生きていた記憶が蘇ったのよ」

 エレンは驚きもせずに。

「前世の記憶を持っている人は結構いるけれどこの世界と違う記憶を持っているのは珍しいですね」

 私はもっと驚くか変人と思われるかと思っていたので拍子抜けしたのです。
でもこれなら皆に話しても大丈夫だと思いました。

 皆を集めて話すのも仰々しいのでアルバート様に話してアルバート様から皆に話してもらう事にしました。

 でも、その晩から雨が降り出し翌日は風も出て雨も激しくなりまるで台風みたいです。

 皆は河が氾濫しないかと河を見ているので私の話をするどころではない。

 暴風雨は3日間続き幸い河は氾濫せずに農作物が無事でホッとしました。

 でも、私はあと1mも増水すれば氾濫したので、初めて見る河の水が龍のようにうねりながら流れる凄い流れを見て恐怖を覚え氾濫した時は、あの激流が平地に流れ出したなら大変なので街の移転はしなくても必ず堤防だけは何があっても築こうと決意したのです。
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