7 / 18
第7話、アルバート様を変える
シェバ辺境伯領地に来てから3週間が過ぎ大体の様子が分かってきました。
アルバート様の1日は朝食を食べると午前中は執務室で仕事をして、午後からは自分と騎士と兵士たちと集団での戦闘と武術の訓練をしています。
私はある計画を立て無精者のアルバート様を変える事と河が氾濫しないように堤防を築くことの計画で今日はアルバート様に朝食の時に。
「アルバート様、今日は忙しいですか? 」
「ん? 何かあるのか。用事があるなら休んでも良いぞ」
「じゃ、今日は私と付き合ってください」
「どこかに行くのか」
「黙って私の言う事に従って下さい」
それから私の部屋のシャワー室に連れて行き上半身裸にさせると、まるで仁王様みたいに筋肉が盛り上がっている身体でビックリしました。
アルバート様は今から何をされるか緊張しているみたいですが、私は構わずシャワーで頭の髪の毛を濡らしてモジャモジャの伸ばし放題の髪を短く切り、次にこれも伸ばし放題の髭を剃りました。
山賊みたいだったアルバート様の素顔を見て、汚れが取れた髪は緑がったブロンドの綺麗な髪で、瞳は緑色で顔はギリシャ神話の神のように整った綺麗な顔で思わず見とれた程です。
私は終わると。
「アルバート様、鏡を見てください」
アルバート様が鏡を見て。
「これが私か? 10年ぶりくらいに素顔を見たが結構見られるな」
「見られるどころではないわ。誰が化け物などと言う噂を流したのか知りませんが綺麗な顔をしています。此れから毎日顔の髭を剃って下さい。剃らない時は私が剃ります」
「面倒だが努力する」
シャワー室か出たアルバート様を見てエレンが。
「もしかしてアルバート様ですか。良い男だこと。もっと早くからそうしていれば貴公子みたいで女が騒いだわね」
「ん? 私は一応王族だが」
「そうでしたね。いつも山賊みたいだと思っていたので失礼いたしました」
アルバート様が上半身裸なので。
「アルバート様服を着てください」
アルバート様が服を着ようとして袖がリビングのテーブルに当たり、私の描いた新しい街の想像絵と図面に当たり床に落ちて裏返しにしていたのに表が見えてそれを拾ったアルバート様が。
「これは何の絵と図面だ」
私がしまったと思ったが遅く仕方ないので。
「私が暇なのでこの街を新しい街に作り変えるならと思い想像して描いた絵と図面です」
アルバート様が私の描いた絵と図面を見て。
「本当にオリビアが書いたのか? 此の堤防や水道。下水はこの世界にはないのに何処で覚えた」
丁度良いので。
「私は12歳の時、母上が死んで悲しさの余り2日間ほど寝込みました。その間に文明の進んだ世界で生きていた記憶が蘇ったのです。記憶ではその世界では魔法の代わりに科学、や医学が発達していて私は医者の補助をする看護師として働いていましたが28歳で空飛ぶ乗り物の飛行機事故で亡くなったのです」
「そうなのか。オリビアの話は理解出来ないが大体わかった。それにして文明の進んだ世界か。興味があるので暇なときに詳しく話してくれるか」
「はい、多分信じられない事が多いと思います」
「話は戻るが、この絵と図面に書いてある事は実際に出来るのか? 私は完成までは何十年もかかると思うが」
「この世界には魔法があるので早くて1年、遅くて5年もあれば完成できると思います」
「本当か? それなら早く実行して見よう。予算はいかほどいる」
「土魔法を使って作るので人件費と木材があれば良いのでお金はそんなにかからないと思います。農作地を増やせば食料もよそから買わなくて良くなるのでそのぶんで出来るのではないですか」
「オリビアは顔やスタイルも良いが頭も良いな。私は良い奥さんを貰ったみたいだ」
「まだ結婚していないので奥さんではないのですが」
「私は明日にでも結婚したいぞ」
聞いていたエレンが呆れて。
「アルバート様、流石に明日は無理ですよ。そんなにオリビア様に惚れたのですか」
「最初に会った時から他の令嬢みたいに高慢で我が儘でないし、今まであった女性の中で一番奇麗なので一目ぼれしたみたいだ」
私はアルバート様の言葉に顔が真っ赤になりながらもいいチャンスなので。
「アルバート様、私と結婚するなら条件があります。条件とは私の作った料理は残さず全部食べる事です。それとこれはお願いなのですが土魔法を使える人を探して欲しいのですが」
「何だ、そんなことか。オリビアの作った料理なら毒でも食べてみせるよ。軍の中には戦争の時に陣地を作る土魔法隊がいるので土魔法隊を使えば良いだろう」
やったー! これでアルバート様の容姿は変えられて、食事も変えられるし、領地改革も出来るので嬉しい事だらけなのです。
私の前世の記憶持ちを皆に話して貰おうとしたのですが、アルバート様がそんな些細な事は自然と分かるのでそのままで良いと言い話さない事にした。
部屋から出ると皆がアルバート様をマジマジト見て驚き、ベティが。
「ええー! アルバート様どうしたのですか? 見違えて別人みたいです」
セバスは。
「10年ぶりに素顔を見ましたが、若く見え水も滴る良い男ですな。此れならオリビア様と釣り合うでしょう」
ユリアは大げさに。
「うわー! 驚いて心臓が止まるかと思いました。それにしても良い男ですね。此れからは身だしなみにも注意してオリビア様に嫌われないようにして下さいね」
ベンは。
「いやはや、見違えました。わしが女なら抱き付きたいくらいですぜ」
応接室に行くと初めて見るアルバート様に似た若い男性がいてアルバート様を見て。
「アルバート様、どうしたのですか? 」
アルバート様がぶっきらぼうに。
「どうもせん。髭を剃り髪を短くしただけだ。オリビアこいつは私の甥だ。残ってサブリ帝国の様子を見ていて戻って来たところだ」
」
私が挨拶をして。
「初めてお目にかかりますがオリビア・オルコットと申します。宜しくお願い致します」
「僕はアンディ・グレナダと言います。グレースおばさんから聞いていましたが綺麗な方ですね」
何か重要な話があるみたいなので私は席を外す為に。
「飲み物を用意してきますが何が良いですか? 」
2人ともコーヒーと言ったのでわざと時間を掛けてコーヒーを入れているとベンが。
「コーヒーならわしたちに言えば用意します」
丁度良いので。
「ベン、明日からアルバート様の夕食は私に作らして頂戴」
「オリビア様は公爵令嬢なのに料理も出来るのですか? 」
普通の貴族の令嬢は料理などしないので。
「私は料理が好きで料理の勉強もしたので大丈夫よ」
「オリビア様は普通の貴族の令嬢と違い何でもするのですね」
確かにベンの言う通りで前世の記憶では一般市民で看護師をしていたので階級社会で貴族社会に馴染めないみたいなのです。
応接室に行くと重要な話は終わったみたいで、アンディ様はコーヒーを飲み終わると、疲れているのか自分の部屋に帰ってしまいました。
あなたにおすすめの小説
「愛があれば十分だ」と私を捨てた婚約者へ――では、その婚約破棄の条件から確認いたしましょう
師走
恋愛
伯爵令嬢リディア・エーヴェルは、貴族たちの婚約や離縁、持参金や相続に関わる条件調整を陰でまとめてきた実務家だった。
だがある夜会で、婚約者である王太子側近ユリウス・グランツから「君は条件ばかりで冷たい。愛があれば契約などいらない」と一方的に婚約破棄されてしまう。
静かに婚約破棄を受理したリディアは、その場で持参金返還、贈与品、名誉回復の文言など必要事項の確認を始めるが、誰もその意味を理解しない。
けれど彼女が婚約から外れた直後から、王都では縁談、婚約、離縁の調整が次々と滞り始める。今まで多くの案件を陰でまとめていたのは、ほかでもないリディアだったのだ。
そんな中、法務局の裁定官補佐セオドア・ヴァレントから、王女ヘレナの婚姻条件を見直してほしいと依頼が舞い込む。
北方大公家との政略結婚。けれど提示された条件は、婚姻ではなく人質の引き渡しに等しいものだった。
「条件は愛の代わりではありません。ですが、愛が壊れたときに人を守ることはできます」
傷つきながらも再び交渉の場に立つリディアは、王女の未来を守るため、そして自分自身の人生を取り戻すため、契約と誠意を武器に王都最大の婚姻交渉へ挑む。
一方、自分を支えていたものの大きさに気づいた元婚約者は、今更になって復縁を望み始めるが――。
小説家になろう様でも掲載中
【完結】 笑わない、かわいげがない、胸がないの『ないないない令嬢』、国外追放を言い渡される~私を追い出せば国が大変なことになりますよ?~
夏芽空
恋愛
「笑わない! かわいげがない! 胸がない! 三つのないを持つ、『ないないない令嬢』のオフェリア! 君との婚約を破棄する!」
婚約者の第一王子はオフェリアに婚約破棄を言い渡した上に、さらには国外追放するとまで言ってきた。
「私は構いませんが、この国が困ることになりますよ?」
オフェリアは国で唯一の特別な力を持っている。
傷を癒したり、作物を実らせたり、邪悪な心を持つ魔物から国を守ったりと、力には様々な種類がある。
オフェリアがいなくなれば、その力も消えてしまう。
国は困ることになるだろう。
だから親切心で言ってあげたのだが、第一王子は聞く耳を持たなかった。
警告を無視して、オフェリアを国外追放した。
国を出たオフェリアは、隣国で魔術師団の団長と出会う。
ひょんなことから彼の下で働くことになり、絆を深めていく。
一方、オフェリアを追放した国は、第一王子の愚かな選択のせいで崩壊していくのだった……。
たいした苦悩じゃないのよね?
ぽんぽこ狸
恋愛
シェリルは、朝の日課である魔力の奉納をおこなった。
潤沢に満ちていた魔力はあっという間に吸い出され、すっからかんになって体が酷く重たくなり、足元はふらつき気分も悪い。
それでもこれはとても重要な役目であり、体にどれだけ負担がかかろうとも唯一無二の人々を守ることができる仕事だった。
けれども婚約者であるアルバートは、体が自由に動かない苦痛もシェリルの気持ちも理解せずに、幼いころからやっているという事実を盾にして「たいしたことない癖に、大袈裟だ」と罵る。
彼の友人は、シェリルの仕事に理解を示してアルバートを窘めようとするが怒鳴り散らして聞く耳を持たない。その様子を見てやっとシェリルは彼の真意に気がついたのだった。
妹に婚約者を奪われた上に断罪されていたのですが、それが公爵様からの溺愛と逆転劇の始まりでした
水上
恋愛
濡れ衣を着せられ婚約破棄を宣言された裁縫好きの地味令嬢ソフィア。
絶望する彼女を救ったのは、偏屈で有名な公爵のアレックスだった。
「君の嘘は、安物のレースのように穴だらけだね」
彼は圧倒的な知識と論理で、ソフィアを陥れた悪役たちの嘘を次々と暴いていく。
これが、彼からの溺愛と逆転劇の始まりだった……。
婚約を破棄され辺境に追いやられたけれど、思っていたより快適です!
さこの
恋愛
婚約者の第五王子フランツ殿下には好きな令嬢が出来たみたい。その令嬢とは男爵家の養女で親戚筋にあたり現在私のうちに住んでいる。
婚約者の私が邪魔になり、身分剥奪そして追放される事になる。陛下や両親が留守の間に王都から追放され、辺境の町へと行く事になった。
100キロ以内近寄るな。100キロといえばクレマン? そこに第三王子フェリクス殿下が来て“グレマン”へ行くようにと言う。クレマンと“グレマン”だと方向は真逆です。
追放と言われましたので、屋敷に帰り準備をします。フランツ殿下が王族として下した命令は自分勝手なものですから、陛下達が帰って来たらどうなるでしょう?
「いらない」と捨てられた令嬢、実は全属性持ちの聖女でした
ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・エヴァンス。お前との婚約は破棄する。もう用済み
そう言い放ったのは、五年間想い続けた婚約者――王太子アレクシスさま。
広間に響く冷たい声。貴族たちの視線が一斉に私へ突き刺さる。
「アレクシスさま……どういう、ことでしょうか……?」
震える声で問い返すと、彼は心底嫌そうに眉を顰めた。
「言葉の意味が理解できないのか? ――お前は“無属性”だ。魔法の才能もなければ、聖女の資質もない。王太子妃として役不足だ」
「無……属性?」
婚約破棄? ありがとうございます。やっと本当の人生が始まります
たくわん
恋愛
婚約破棄された令嬢がすべきことといえば、泣くか、喚くか、復讐を誓うか——らしい。
リーナ・フォスター公爵令嬢がしたことは、荷造りだった。
「冷たくて人を愛せない」と王太子に切り捨てられた夜、リーナは一度も振り返らずに王城を出た。向かった先は辺境の荒れ地。目的は薬草の栽培と薬品事業の立ち上げ。前世の記憶から温めてきた、誰にも言えなかった計画の実行だ。
リーナはそこで不器用だが誠実な騎士ヴァルターと出会う。一方、残された王太子とその新しい婚約者は、少しずつ、静かに、取り返しのつかない方向へと歩んでいたーー。
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?