拝啓。私を追い出した皆様へ! 化け物と噂の辺境伯に嫁がされましたが噂と違い素敵な旦那様と幸せに暮らしています。

ハーフのクロエ

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第7話、アルバート様を変える



 シェバ辺境伯領地に来てから3週間が過ぎ大体の様子が分かってきました。

 アルバート様の1日は朝食を食べると午前中は執務室で仕事をして、午後からは自分と騎士と兵士たちと集団での戦闘と武術の訓練をしています。

 私はある計画を立て無精者のアルバート様を変える事と河が氾濫しないように堤防を築くことの計画で今日はアルバート様に朝食の時に。

「アルバート様、今日は忙しいですか? 」

「ん? 何かあるのか。用事があるなら休んでも良いぞ」

「じゃ、今日は私と付き合ってください」

「どこかに行くのか」

「黙って私の言う事に従って下さい」

 それから私の部屋のシャワー室に連れて行き上半身裸にさせると、まるで仁王様みたいに筋肉が盛り上がっている身体でビックリしました。

 アルバート様は今から何をされるか緊張しているみたいですが、私は構わずシャワーで頭の髪の毛を濡らしてモジャモジャの伸ばし放題の髪を短く切り、次にこれも伸ばし放題の髭を剃りました。

 山賊みたいだったアルバート様の素顔を見て、汚れが取れた髪は緑がったブロンドの綺麗な髪で、瞳は緑色で顔はギリシャ神話の神のように整った綺麗な顔で思わず見とれた程です。

 私は終わると。

「アルバート様、鏡を見てください」

 アルバート様が鏡を見て。

「これが私か? 10年ぶりくらいに素顔を見たが結構見られるな」

「見られるどころではないわ。誰が化け物などと言う噂を流したのか知りませんが綺麗な顔をしています。此れから毎日顔の髭を剃って下さい。剃らない時は私が剃ります」

「面倒だが努力する」

 シャワー室か出たアルバート様を見てエレンが。

「もしかしてアルバート様ですか。良い男だこと。もっと早くからそうしていれば貴公子みたいで女が騒いだわね」

「ん? 私は一応王族だが」

「そうでしたね。いつも山賊みたいだと思っていたので失礼いたしました」

 アルバート様が上半身裸なので。

「アルバート様服を着てください」

 アルバート様が服を着ようとして袖がリビングのテーブルに当たり、私の描いた新しい街の想像絵と図面に当たり床に落ちて裏返しにしていたのに表が見えてそれを拾ったアルバート様が。

「これは何の絵と図面だ」

 私がしまったと思ったが遅く仕方ないので。

「私が暇なのでこの街を新しい街に作り変えるならと思い想像して描いた絵と図面です」

 アルバート様が私の描いた絵と図面を見て。

「本当にオリビアが書いたのか? 此の堤防や水道。下水はこの世界にはないのに何処で覚えた」

 丁度良いので。

「私は12歳の時、母上が死んで悲しさの余り2日間ほど寝込みました。その間に文明の進んだ世界で生きていた記憶が蘇ったのです。記憶ではその世界では魔法の代わりに科学、や医学が発達していて私は医者の補助をする看護師として働いていましたが28歳で空飛ぶ乗り物の飛行機事故で亡くなったのです」

「そうなのか。オリビアの話は理解出来ないが大体わかった。それにして文明の進んだ世界か。興味があるので暇なときに詳しく話してくれるか」

「はい、多分信じられない事が多いと思います」

「話は戻るが、この絵と図面に書いてある事は実際に出来るのか? 私は完成までは何十年もかかると思うが」

「この世界には魔法があるので早くて1年、遅くて5年もあれば完成できると思います」

「本当か? それなら早く実行して見よう。予算はいかほどいる」

「土魔法を使って作るので人件費と木材があれば良いのでお金はそんなにかからないと思います。農作地を増やせば食料もよそから買わなくて良くなるのでそのぶんで出来るのではないですか」

「オリビアは顔やスタイルも良いが頭も良いな。私は良い奥さんを貰ったみたいだ」

「まだ結婚していないので奥さんではないのですが」

「私は明日にでも結婚したいぞ」

 聞いていたエレンが呆れて。

「アルバート様、流石に明日は無理ですよ。そんなにオリビア様に惚れたのですか」

「最初に会った時から他の令嬢みたいに高慢で我が儘でないし、今まであった女性の中で一番奇麗なので一目ぼれしたみたいだ」

 私はアルバート様の言葉に顔が真っ赤になりながらもいいチャンスなので。

「アルバート様、私と結婚するなら条件があります。条件とは私の作った料理は残さず全部食べる事です。それとこれはお願いなのですが土魔法を使える人を探して欲しいのですが」

「何だ、そんなことか。オリビアの作った料理なら毒でも食べてみせるよ。軍の中には戦争の時に陣地を作る土魔法隊がいるので土魔法隊を使えば良いだろう」

 やったー! これでアルバート様の容姿は変えられて、食事も変えられるし、領地改革も出来るので嬉しい事だらけなのです。

 私の前世の記憶持ちを皆に話して貰おうとしたのですが、アルバート様がそんな些細な事は自然と分かるのでそのままで良いと言い話さない事にした。


 部屋から出ると皆がアルバート様をマジマジト見て驚き、ベティが。

「ええー! アルバート様どうしたのですか? 見違えて別人みたいです」

 セバスは。

「10年ぶりに素顔を見ましたが、若く見え水も滴る良い男ですな。此れならオリビア様と釣り合うでしょう」

 ユリアは大げさに。

「うわー! 驚いて心臓が止まるかと思いました。それにしても良い男ですね。此れからは身だしなみにも注意してオリビア様に嫌われないようにして下さいね」

 ベンは。

「いやはや、見違えました。わしが女なら抱き付きたいくらいですぜ」

 応接室に行くと初めて見るアルバート様に似た若い男性がいてアルバート様を見て。

「アルバート様、どうしたのですか? 」

 アルバート様がぶっきらぼうに。

「どうもせん。髭を剃り髪を短くしただけだ。オリビアこいつは私の甥だ。残ってサブリ帝国の様子を見ていて戻って来たところだ」


 私が挨拶をして。

「初めてお目にかかりますがオリビア・オルコットと申します。宜しくお願い致します」

「僕はアンディ・グレナダと言います。グレースおばさんから聞いていましたが綺麗な方ですね」

 何か重要な話があるみたいなので私は席を外す為に。

「飲み物を用意してきますが何が良いですか? 」

 2人ともコーヒーと言ったのでわざと時間を掛けてコーヒーを入れているとベンが。

「コーヒーならわしたちに言えば用意します」

 丁度良いので。

「ベン、明日からアルバート様の夕食は私に作らして頂戴」

「オリビア様は公爵令嬢なのに料理も出来るのですか? 」

 普通の貴族の令嬢は料理などしないので。

「私は料理が好きで料理の勉強もしたので大丈夫よ」

「オリビア様は普通の貴族の令嬢と違い何でもするのですね」

 確かにベンの言う通りで前世の記憶では一般市民で看護師をしていたので階級社会で貴族社会に馴染めないみたいなのです。

 応接室に行くと重要な話は終わったみたいで、アンディ様はコーヒーを飲み終わると、疲れているのか自分の部屋に帰ってしまいました。
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