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天賦の才能
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男はフラットシートに身を起こすと、先ほどの暴挙などなかったかのように、無理やり爽やかな笑顔を顔に貼り付けた。
「ごめんごめん、ちょっと興奮しちゃってさ。そうだ! ミナちゃん、俺、パイズリが好きなんだよね。やってくれる?」
その言葉に、美津子の心臓は再びドクンと嫌な音を立てて跳ね上がった。
「パイ……ズリ……?」
美津子の声は、細い糸のように震えた。
未経験の行為への戸惑いと、来るべき事態への恐怖が、胸を硬く締め付けた。
男の口から発せられた「パイズリ」という言葉の響きは、美津子にとってまったく馴染みがなかった。
しかし、美津子は「パイ」というのはおそらく私の胸を指し示しているのであろうと、そして「ズリ」というどこか品のない響きが連想させる不快な動作を結びつけた。
男のねっとりと美津子の胸へ向けられた視線と相まって、得体の知れない不穏な感覚となって、じわりと胸の内を広がり始めた。
その耳慣れない音の並び──「パイズリ」──その言葉が具体的に何を指すのか、まだ正確には理解できない。
けれど、その響きが、自身の身体、特に女性としての象徴である胸にまつわる、何かぞっとするような行為を要求されているのだと、漠然とではあれ、美津子に嫌な予感を突きつけた。
吐き気がこみ上げ、喉の奥にへばりつく異物感がさらに増した。
全身の血の気が引いていくのがわかる。
顔から表情が消え、ただ蒼白なまま、美津子は硬く息を詰めた。
「私……そういうこと、したことがなくて……どうすればいいのか、わからないんです……」
美津子の声は必死に震え、未経験の行為への困惑と、それ以上に深い恐怖と羞恥がごちゃ混ぜになっていた。
男は途端に目を丸くし、信じられないとばかりに鼻で笑った。
「マジ? そうなの? このデカパイを目の前にして、パイズリしてって言わない男がいるの!? いや、ありえねえだろ!」
男の声には驚きに混じって嘲笑が滲み、その自信に満ちた余裕が、美津子の何も知らない心を捻じ伏せた。
「よし、教えてやるよ。絶対気持ちいいから」
男の声には、有無を言わせぬ命令が込められていた。
その言葉の通り、容赦なく具体的な指示が飛んでくる。
「まず、シートに正座して。膝揃えて、お尻をかかとに乗せる感じで。背筋伸ばして、しっかり安定させて」
美津子の膝が震えながらフラットシートの革にズブッと沈み、指示通りに正座した。
膝を揃えて、お尻をかかとに乗せると、革の冷たい滑りが太ももにピタリと張り付き、汗で湿った肌が軋む音がした。
「こ、こう……?」
美津子の声は震え、不慣れな姿勢に戸惑いが滲んでいた。
男がシートに仰向けになり、腰からお尻を、美津子の曲げた膝の上に預けた。
男の体重が膝に軽くかかり、美津子の正座がわずかにグラリと揺れた。
「お、重い……」
美津子が小さく呟くと、男が軽く笑った。
「違うよ、膝で支えるんだよ。もっとしっかり座って。俺の足はこう、膝の外に伸ばすから」
男の足が美津子の膝の外側に伸びて、軽く曲がった状態でリラックスしていた。
美津子が強いられたのは、男の股間に胸を差し出すような、あまりに露わな体勢だった。
それは、美津子の想像を遥かに超える屈辱的な配置だった。
「次、胸で挟むんだ。手をこうやって……両側からぎゅっと寄せて、その爆乳なら俺のを包み込めるだろ? 唾液垂らしてヌルヌルにしてやれよ」
男の声は具体的で、美津子の困惑と無知を弄ぶかのような品性のなさを帯びていた。
美津子の手が、ゆっくりと、自らの胸へと伸びる。
ワイシャツはボタンが全て外され、大きく開かれていた。
その隙間から、熱を帯びた乳房が露わになる。
震える指先が、その柔らかな膨らみを両側からそっと寄せ合わせてモノを挟もうとするが、うまくいかない。
戸惑い、美津子の動きが止まる。
男の、どこか諭すような声が飛んできた。
「おっぱいをもっと左右に開いて。そう、いいね」
美津子は、言われるがままに腕を広げ、自身の乳房を左右へと開かせた。
その結果、両乳房の間の平らな部分が露わになり、照明の下で青白く光る。
男は、美津子の開かれた両乳房の中央に、自身の熱く脈打つモノをそっと当てがった。
言いようのない羞恥が、喉元までせり上がってくる。
「そのまま、しっかり挟んで!」
男の声が、鼓膜をつんざく。
美津子の指は、他人事のように胸を押し寄せ、その柔らかな乳房が男のものを包み込んだ。
熱いモノが、美津子の肌に触れた瞬間、稲妻のような衝撃が走った。
美津子の全身が硬直し、呼吸が止まる。
「そしたら、谷間に向かって唾液垂らして」
男の命令が、追い打ちをかける。
美津子の口は乾ききっていたが、それでも無理やり舌の奥から唾液を絞り出す。
とろりとした透明な液体が、唇の端から一筋、胸の谷間へと零れ落ち、男のものを鈍く濡らした。
「すげえな、挟むっていうより完全に包み込まれてるじゃねえか」
男は満足げに呟いた。
美津子の脳裏には、悠一の顔がちらついた。
悠一がいつも優しく抱きしめ、慈しんでくれたこの胸が、今、こんなにも下劣な行為に使われている。
悠一に知られたら、どんな顔をするだろうか。
この汚された胸は、もう二度と悠一に愛される資格がないような気がした。
胸を汚す粘つく感触が、美津子を精神的にも肉体的にも深く追い詰めていった。
「よし、その胸で、俺を気持ちよくさせてみろ。包み込んだまま上下に絞り出すように動かせ!」
男の声が、美津子をさらに追い詰めるように響いた。
美津子は、ぎこちなく胸を上下させ始めた。
熱を帯びたむき出しの肌は、汗と唾液、そして男のモノからあふれ出る透明の液体で鈍く光り、粘着質な音がねっとりと響く。
慣れない動きは、初めて触れる玩具を扱うかのようにおぼつかない。
時に腕が震えてバランスを崩し、手が滑って、モノを挟んだまま両方の乳房にねじりが加わる。
しかし、その不器用な揺れや、意図せず乳房がねじれて生じる急な摩擦、予期せぬ角度からの圧迫が、かえって男のモノをあらゆる面から刺激した。
男は、呻き声を抑えきれないかのように腰を反らし、その顔には苦痛にも似た快楽の色が浮かび上がっていた。
「はぁっ、くそっ……!なんだこれ、おいっ、すげえぞ、もっと……っ」
男のその喘ぎ声交じりの言葉が、美津子の耳に届く。
自分が、こんなにも下劣な行為で、目の前の男を興奮させている。
その事実が、美津子の心を深くえぐり、吐き気がこみ上げた。
美津子にとって、この行為そのものは嫌悪以外の何物でもない。
しかし激しいパイズリから伝わる振動が乳首に響くたび、振り下ろされて潰れた乳房の先端が男性の恥骨に当たるたび、そして思いっきり寄せられた爆乳の乳首同士が軽く触れ合うたびに、美津子はたまらず甘い吐息を漏らした。
「んんっ……はぁ……っ、くっ……んっ……んんっ……はぁっ……くっ……んんっ!」
その瞬間、羞恥と快感の波が同時に押し寄せ、美津子の意識を朦朧とさせた。
その全てが、美津子にとって耐え難いほどの羞恥と、自分自身が汚されていく感覚を伴った。
美津子は、ただ腕を動かすことだけに集中しようとした。
だが、疲労と混乱で、その動きはますます乱れていく。
大きく胸を振り上げたかと思えば、急に力を失って深く沈み込む。
その度に、柔らかい乳房は男のモノにむしゃぶりつくように絡みつき、予想もしない吸い付くような感触が生まれる。
美津子の乳房は、その大きさと柔らかさ故に、激しい上下運動に合わせて不規則に形を変え、先端が何度も男の根本にまで到達し、絞り込むような圧をかけた。
「あぁ……っ、う、うおおおっ……!」
男の喘ぎ声が、それまでのものとは一線を画す。
美津子の身体に伝わる男のモノの脈動が、急速に激しくなる。
美津子は、何が起きているのか理解しようとするが、思考は霧の中だ。
ただ、胸に感じる熱と、粘つく感触、そしてそこから響く痺れるような快感に、本能が支配されていく。
美津子が胸を勢いよく振り下ろした瞬間、先端が男の恥骨に強くぶつかり、その衝撃で美津子の意識が弾かれた。
同時に、男の体が大きく跳ね上がり、苦悶とも絶叫ともつかない声が狭い空間に響き渡った。
「ッッ――!!ああっ、くっ、ぅあぁぁぁあ!!」
その瞬間、美津子の胸の内側、密着した乳房の奥で、男のモノが激しく痙攣するのを、美津子ははっきりと感じ取った。
熱い液体が、脈打つように、柔らかな肉の内側へと何度も、何度も、ぶちまけられる。
それは生々しい圧迫感と、じわじわと広がる温かさ、そして形容しがたい、ぬるりとした異物感となって、美津子の胸を内側から満たしていく。
美津子は、全身から力が抜けるのを感じた。
吐き気が喉元までせり上がり、今度こそ抗いきれない。
汚された胸にべったりと張り付く男の証を、美津子はただ呆然と見つめるしかなかった。
ブースの隅に置かれた籠のおしぼりが目に入った瞬間、美津子は反射的にそれを掴み取った。
震える手で、真っ先に自分の胸にべっとりと付着した精液を拭い始める。
ぬるりと広がる感触に、ぞっと悪寒が走った。
しかし、すぐにハッと我に返る。
違う、先に相手を……!
美津子は慌てて、拭きかけのおしぼりを放り出すように置き、別の新しいおしぼりを手に取った。
それを、まだだらしなく横たわる男の方へ差し出す。
「あの、これ……」
美津子がまた新しいおしぼりを手に取り男の股間を拭くために手を伸ばそうとした、その時だった。
男は汗だくで荒い息を吐きながらも、どこか満足げな表情を浮かべていた。
「ハァ……ハァ……ああ、いいよ……自分で……拭くから」
男は美津子から受け取ったおしぼりで、ゆっくりと股間を拭き始めた。
そして、ハァ……ハァ……と、まだ息も絶え絶えに喘ぐような息遣いのまま、美津子の顔を見上げた。
「ミナちゃんさ……はぁ……パイズリしたことないって……はぁ、嘘だろ?……かなりの……テクニシャン……じゃん。こんな……はぁ……気持ちいいパイズリ……初めてだったよ」
男の言葉は、美津子の耳には現実味を帯びなかった。
美津子は、ただ呆然と座り続けるしかなかった。
男は、ただ満足げに息を整えながら、ぶつぶつと独り言のように呟き始めた。
「ハァ……すげえな、ほんと……まさかこんな……ハァ……」
その低い声と共に、男はまだ震える手で、ゆっくりとシートに散らばった自分の服を拾い上げ始める。
シャツを羽織り、ボタンを留める手つきもどこかおぼつかない。
ズボンを穿くその姿は、まるで激しい運動で身体が鉛のように重いかのようだった。
それでも、その顔には深い疲労と混じり合った、言いようのない充足感が貼り付いているのが見て取れた。
美津子は、その男の姿を、ただ茫然と見つめていた。
男の言葉が、耳の奥でこだましている。
「テクニシャン」「初めてだったよ」……自分が、こんなことを、こんな男に。
ふと、自分の胸にへばりつく、ぬるりとした感触に意識が戻る。
汚されたままの胸。
はっと我に返った美津子は、震える手で再びおしぼりを掴んだ。
胸に残る精液を、汚らわしいものでも拭い取るように、何度も強く擦り、必死に拭い去る。
その後、ようやくブラジャーを探り当て、急いで身につけた。
次いで、大きく開かれたワイシャツのボタンを一つ、また一つと、震える指で留めていく。
この行為で汚された自分を隠すかのように、必死だった。
男がフラフラとした足取りで、ブースを出ていく。
美津子は、自分の身体を覆い隠すと、その背中を追いかけた。
フロアの入り口、重々しいカーテンの前で、男が振り返った。
「じゃあな……ミナちゃん……ハァ……また、頼むぜ……」
最後に、下品な笑みを浮かべてそう言い残し、男はカーテンの向こうへと消えていった。
美津子は、その場に立ち尽くし、ただ冷たい空気が胸の奥に入り込んでくるのを感じるばかりだった。
控室のドアを押すと、むっとした汗と香水の匂いが鼻腔を突いた。
冷たい蛍光灯の下で、麗華がスマホから顔を上げた。
「お、ミナ、お疲れさん」
麗華の軽やかな声が、重い空気を一瞬だけフッと和らげた。
美津子は椅子に沈み込むようにドサッと腰を下ろし、虚ろな目で鏡に映る自分を見つめた。
疲弊しきった顔には涙の跡がはっきりと残り、汗で肌は冷たく粘ついていた。
もう、自分ではない誰かを見ているようだった。
この胸が、汚された。
その冒涜の感覚と、どうしようもない罪悪感が、美津子の心をグサッとえぐり、息が詰まるようだった。
その時、控室のドアがカチャッと開き、さっきの男性店員が顔を出した。
背の高い男が、落ち着いた口調で言った。
「ミナさん、さっき胸でサービスしてましたね、良かったですよ」
若い男性店員は事務的な笑みを浮かべながら、ポケットから取り出した小さなドレッシング容器のようなローションを差し出した。
「次からはこれ使うと滑りがいいですよ。よかったらどうぞ」
美津子の震える手がそれを受け取ると、プラスチックの冷たさに指がキュッと縮こまった。
若い男性店員の言葉に、麗華はぱちりと目を丸くした。
手から滑り落ちるようにスマホを置くと、前のめりに美津子を見つめる。
「胸で!? パイズリってこと!? ミナ、初日からやるねー!」
その声には驚きが滲み、同時にからかうような響きがあったが、すぐにその口元をフッと緩め、言葉を続けた。
「いや、いいなー。私もパイズリできりゃ、口の負担減らせるんだけど」
麗華の言葉は、驚きと、どこか羨ましげな響きを帯びていた。
その言葉が、美津子を包む羞恥心の壁を打ち破り、ピンサロという現実の重さを否応なく意識させる。
美津子の羞恥心は、さらに深く、えぐられるように掻き立てられた。
「ごめんごめん、ちょっと興奮しちゃってさ。そうだ! ミナちゃん、俺、パイズリが好きなんだよね。やってくれる?」
その言葉に、美津子の心臓は再びドクンと嫌な音を立てて跳ね上がった。
「パイ……ズリ……?」
美津子の声は、細い糸のように震えた。
未経験の行為への戸惑いと、来るべき事態への恐怖が、胸を硬く締め付けた。
男の口から発せられた「パイズリ」という言葉の響きは、美津子にとってまったく馴染みがなかった。
しかし、美津子は「パイ」というのはおそらく私の胸を指し示しているのであろうと、そして「ズリ」というどこか品のない響きが連想させる不快な動作を結びつけた。
男のねっとりと美津子の胸へ向けられた視線と相まって、得体の知れない不穏な感覚となって、じわりと胸の内を広がり始めた。
その耳慣れない音の並び──「パイズリ」──その言葉が具体的に何を指すのか、まだ正確には理解できない。
けれど、その響きが、自身の身体、特に女性としての象徴である胸にまつわる、何かぞっとするような行為を要求されているのだと、漠然とではあれ、美津子に嫌な予感を突きつけた。
吐き気がこみ上げ、喉の奥にへばりつく異物感がさらに増した。
全身の血の気が引いていくのがわかる。
顔から表情が消え、ただ蒼白なまま、美津子は硬く息を詰めた。
「私……そういうこと、したことがなくて……どうすればいいのか、わからないんです……」
美津子の声は必死に震え、未経験の行為への困惑と、それ以上に深い恐怖と羞恥がごちゃ混ぜになっていた。
男は途端に目を丸くし、信じられないとばかりに鼻で笑った。
「マジ? そうなの? このデカパイを目の前にして、パイズリしてって言わない男がいるの!? いや、ありえねえだろ!」
男の声には驚きに混じって嘲笑が滲み、その自信に満ちた余裕が、美津子の何も知らない心を捻じ伏せた。
「よし、教えてやるよ。絶対気持ちいいから」
男の声には、有無を言わせぬ命令が込められていた。
その言葉の通り、容赦なく具体的な指示が飛んでくる。
「まず、シートに正座して。膝揃えて、お尻をかかとに乗せる感じで。背筋伸ばして、しっかり安定させて」
美津子の膝が震えながらフラットシートの革にズブッと沈み、指示通りに正座した。
膝を揃えて、お尻をかかとに乗せると、革の冷たい滑りが太ももにピタリと張り付き、汗で湿った肌が軋む音がした。
「こ、こう……?」
美津子の声は震え、不慣れな姿勢に戸惑いが滲んでいた。
男がシートに仰向けになり、腰からお尻を、美津子の曲げた膝の上に預けた。
男の体重が膝に軽くかかり、美津子の正座がわずかにグラリと揺れた。
「お、重い……」
美津子が小さく呟くと、男が軽く笑った。
「違うよ、膝で支えるんだよ。もっとしっかり座って。俺の足はこう、膝の外に伸ばすから」
男の足が美津子の膝の外側に伸びて、軽く曲がった状態でリラックスしていた。
美津子が強いられたのは、男の股間に胸を差し出すような、あまりに露わな体勢だった。
それは、美津子の想像を遥かに超える屈辱的な配置だった。
「次、胸で挟むんだ。手をこうやって……両側からぎゅっと寄せて、その爆乳なら俺のを包み込めるだろ? 唾液垂らしてヌルヌルにしてやれよ」
男の声は具体的で、美津子の困惑と無知を弄ぶかのような品性のなさを帯びていた。
美津子の手が、ゆっくりと、自らの胸へと伸びる。
ワイシャツはボタンが全て外され、大きく開かれていた。
その隙間から、熱を帯びた乳房が露わになる。
震える指先が、その柔らかな膨らみを両側からそっと寄せ合わせてモノを挟もうとするが、うまくいかない。
戸惑い、美津子の動きが止まる。
男の、どこか諭すような声が飛んできた。
「おっぱいをもっと左右に開いて。そう、いいね」
美津子は、言われるがままに腕を広げ、自身の乳房を左右へと開かせた。
その結果、両乳房の間の平らな部分が露わになり、照明の下で青白く光る。
男は、美津子の開かれた両乳房の中央に、自身の熱く脈打つモノをそっと当てがった。
言いようのない羞恥が、喉元までせり上がってくる。
「そのまま、しっかり挟んで!」
男の声が、鼓膜をつんざく。
美津子の指は、他人事のように胸を押し寄せ、その柔らかな乳房が男のものを包み込んだ。
熱いモノが、美津子の肌に触れた瞬間、稲妻のような衝撃が走った。
美津子の全身が硬直し、呼吸が止まる。
「そしたら、谷間に向かって唾液垂らして」
男の命令が、追い打ちをかける。
美津子の口は乾ききっていたが、それでも無理やり舌の奥から唾液を絞り出す。
とろりとした透明な液体が、唇の端から一筋、胸の谷間へと零れ落ち、男のものを鈍く濡らした。
「すげえな、挟むっていうより完全に包み込まれてるじゃねえか」
男は満足げに呟いた。
美津子の脳裏には、悠一の顔がちらついた。
悠一がいつも優しく抱きしめ、慈しんでくれたこの胸が、今、こんなにも下劣な行為に使われている。
悠一に知られたら、どんな顔をするだろうか。
この汚された胸は、もう二度と悠一に愛される資格がないような気がした。
胸を汚す粘つく感触が、美津子を精神的にも肉体的にも深く追い詰めていった。
「よし、その胸で、俺を気持ちよくさせてみろ。包み込んだまま上下に絞り出すように動かせ!」
男の声が、美津子をさらに追い詰めるように響いた。
美津子は、ぎこちなく胸を上下させ始めた。
熱を帯びたむき出しの肌は、汗と唾液、そして男のモノからあふれ出る透明の液体で鈍く光り、粘着質な音がねっとりと響く。
慣れない動きは、初めて触れる玩具を扱うかのようにおぼつかない。
時に腕が震えてバランスを崩し、手が滑って、モノを挟んだまま両方の乳房にねじりが加わる。
しかし、その不器用な揺れや、意図せず乳房がねじれて生じる急な摩擦、予期せぬ角度からの圧迫が、かえって男のモノをあらゆる面から刺激した。
男は、呻き声を抑えきれないかのように腰を反らし、その顔には苦痛にも似た快楽の色が浮かび上がっていた。
「はぁっ、くそっ……!なんだこれ、おいっ、すげえぞ、もっと……っ」
男のその喘ぎ声交じりの言葉が、美津子の耳に届く。
自分が、こんなにも下劣な行為で、目の前の男を興奮させている。
その事実が、美津子の心を深くえぐり、吐き気がこみ上げた。
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しかし激しいパイズリから伝わる振動が乳首に響くたび、振り下ろされて潰れた乳房の先端が男性の恥骨に当たるたび、そして思いっきり寄せられた爆乳の乳首同士が軽く触れ合うたびに、美津子はたまらず甘い吐息を漏らした。
「んんっ……はぁ……っ、くっ……んっ……んんっ……はぁっ……くっ……んんっ!」
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その全てが、美津子にとって耐え難いほどの羞恥と、自分自身が汚されていく感覚を伴った。
美津子は、ただ腕を動かすことだけに集中しようとした。
だが、疲労と混乱で、その動きはますます乱れていく。
大きく胸を振り上げたかと思えば、急に力を失って深く沈み込む。
その度に、柔らかい乳房は男のモノにむしゃぶりつくように絡みつき、予想もしない吸い付くような感触が生まれる。
美津子の乳房は、その大きさと柔らかさ故に、激しい上下運動に合わせて不規則に形を変え、先端が何度も男の根本にまで到達し、絞り込むような圧をかけた。
「あぁ……っ、う、うおおおっ……!」
男の喘ぎ声が、それまでのものとは一線を画す。
美津子の身体に伝わる男のモノの脈動が、急速に激しくなる。
美津子は、何が起きているのか理解しようとするが、思考は霧の中だ。
ただ、胸に感じる熱と、粘つく感触、そしてそこから響く痺れるような快感に、本能が支配されていく。
美津子が胸を勢いよく振り下ろした瞬間、先端が男の恥骨に強くぶつかり、その衝撃で美津子の意識が弾かれた。
同時に、男の体が大きく跳ね上がり、苦悶とも絶叫ともつかない声が狭い空間に響き渡った。
「ッッ――!!ああっ、くっ、ぅあぁぁぁあ!!」
その瞬間、美津子の胸の内側、密着した乳房の奥で、男のモノが激しく痙攣するのを、美津子ははっきりと感じ取った。
熱い液体が、脈打つように、柔らかな肉の内側へと何度も、何度も、ぶちまけられる。
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美津子は、全身から力が抜けるのを感じた。
吐き気が喉元までせり上がり、今度こそ抗いきれない。
汚された胸にべったりと張り付く男の証を、美津子はただ呆然と見つめるしかなかった。
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違う、先に相手を……!
美津子は慌てて、拭きかけのおしぼりを放り出すように置き、別の新しいおしぼりを手に取った。
それを、まだだらしなく横たわる男の方へ差し出す。
「あの、これ……」
美津子がまた新しいおしぼりを手に取り男の股間を拭くために手を伸ばそうとした、その時だった。
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「ハァ……ハァ……ああ、いいよ……自分で……拭くから」
男は美津子から受け取ったおしぼりで、ゆっくりと股間を拭き始めた。
そして、ハァ……ハァ……と、まだ息も絶え絶えに喘ぐような息遣いのまま、美津子の顔を見上げた。
「ミナちゃんさ……はぁ……パイズリしたことないって……はぁ、嘘だろ?……かなりの……テクニシャン……じゃん。こんな……はぁ……気持ちいいパイズリ……初めてだったよ」
男の言葉は、美津子の耳には現実味を帯びなかった。
美津子は、ただ呆然と座り続けるしかなかった。
男は、ただ満足げに息を整えながら、ぶつぶつと独り言のように呟き始めた。
「ハァ……すげえな、ほんと……まさかこんな……ハァ……」
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ズボンを穿くその姿は、まるで激しい運動で身体が鉛のように重いかのようだった。
それでも、その顔には深い疲労と混じり合った、言いようのない充足感が貼り付いているのが見て取れた。
美津子は、その男の姿を、ただ茫然と見つめていた。
男の言葉が、耳の奥でこだましている。
「テクニシャン」「初めてだったよ」……自分が、こんなことを、こんな男に。
ふと、自分の胸にへばりつく、ぬるりとした感触に意識が戻る。
汚されたままの胸。
はっと我に返った美津子は、震える手で再びおしぼりを掴んだ。
胸に残る精液を、汚らわしいものでも拭い取るように、何度も強く擦り、必死に拭い去る。
その後、ようやくブラジャーを探り当て、急いで身につけた。
次いで、大きく開かれたワイシャツのボタンを一つ、また一つと、震える指で留めていく。
この行為で汚された自分を隠すかのように、必死だった。
男がフラフラとした足取りで、ブースを出ていく。
美津子は、自分の身体を覆い隠すと、その背中を追いかけた。
フロアの入り口、重々しいカーテンの前で、男が振り返った。
「じゃあな……ミナちゃん……ハァ……また、頼むぜ……」
最後に、下品な笑みを浮かべてそう言い残し、男はカーテンの向こうへと消えていった。
美津子は、その場に立ち尽くし、ただ冷たい空気が胸の奥に入り込んでくるのを感じるばかりだった。
控室のドアを押すと、むっとした汗と香水の匂いが鼻腔を突いた。
冷たい蛍光灯の下で、麗華がスマホから顔を上げた。
「お、ミナ、お疲れさん」
麗華の軽やかな声が、重い空気を一瞬だけフッと和らげた。
美津子は椅子に沈み込むようにドサッと腰を下ろし、虚ろな目で鏡に映る自分を見つめた。
疲弊しきった顔には涙の跡がはっきりと残り、汗で肌は冷たく粘ついていた。
もう、自分ではない誰かを見ているようだった。
この胸が、汚された。
その冒涜の感覚と、どうしようもない罪悪感が、美津子の心をグサッとえぐり、息が詰まるようだった。
その時、控室のドアがカチャッと開き、さっきの男性店員が顔を出した。
背の高い男が、落ち着いた口調で言った。
「ミナさん、さっき胸でサービスしてましたね、良かったですよ」
若い男性店員は事務的な笑みを浮かべながら、ポケットから取り出した小さなドレッシング容器のようなローションを差し出した。
「次からはこれ使うと滑りがいいですよ。よかったらどうぞ」
美津子の震える手がそれを受け取ると、プラスチックの冷たさに指がキュッと縮こまった。
若い男性店員の言葉に、麗華はぱちりと目を丸くした。
手から滑り落ちるようにスマホを置くと、前のめりに美津子を見つめる。
「胸で!? パイズリってこと!? ミナ、初日からやるねー!」
その声には驚きが滲み、同時にからかうような響きがあったが、すぐにその口元をフッと緩め、言葉を続けた。
「いや、いいなー。私もパイズリできりゃ、口の負担減らせるんだけど」
麗華の言葉は、驚きと、どこか羨ましげな響きを帯びていた。
その言葉が、美津子を包む羞恥心の壁を打ち破り、ピンサロという現実の重さを否応なく意識させる。
美津子の羞恥心は、さらに深く、えぐられるように掻き立てられた。
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