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3-2.
しおりを挟む「淋しい。。。」
遙香の小さな声が、イザベルとリンジーの胸をうつ。
遙香は手で顔を覆って俯いていた。肩が小さく震えている。
声を上げずに、ただ涙を流す遙香。
イザベルは、遙香の隣に寄り添い、優しく背中をさすった。
「ハルカ様。。。」
イザベルが、遙香に声をかけたとき、突然、
「うわぁぁん。」
大きな泣き声に、遙香はビクッと顔を上げた。
「ハルカ様ぁ。お辛かったですねぇ。」
両手を広げて、リンジーが遙香に向かってくる。
遙香に、ぎゅっと抱きつきながら、なおも声を上げてリンジーが泣きじゃくった。
「大切な人が亡くなって、ずずっ、悼む間もなかったなんて、ひっく。酷すぎますぅ。うぇぇぇん。」
リンジーは遙香を抱き締めながら、「お辛かったですねぇ。」と、言いながら子供のように泣く。
リンジーにつられ、遙香も声を出して泣いた。
「淋しいの。」
「うんうん。」
「会いたい。」
「うわぁぁん。」
「会いたいっ。」
「ハルカ様ぁ。」
イザベルが、抱き締めあいながら泣きじゃくる二人の背中を優しくさする。
二人の泣き声だけが、夜の静かな部屋に響いた。
しばらくすると、ぐすぐすと鼻をすすりながらリンジーと遙香が顔を上げた。
「ふふっ。」
「ふふふっ。」
気恥ずかしさから、笑いが漏れる。
横から、さっ、とタオルが差し出された。
「ありがとうございます。」
遙香は、タオルを受けとり、顔を上げ驚いた。
タオルを差し出していたのは、アルベルト・シェリスフォードだった。
アルベルトは、遙香とリンジーにタオルを渡すと、元いた椅子に腰を掛けた。
子供のように泣きじゃくる様子を見られていたことに気づき、遙香は慌てた。
「あ、あの、ごめんなさい。感情的になって。」
受け取ったタオルで顔を隠しながら、遙香はアルベルトに言った。
「恥ずかしいところをお見せしてしまいました。」
タオルはお湯に浸されていたのか、温かかった。
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アルベルトは、そう言うと、何事もなかったかのようにお茶を飲んだ。
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