剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第3章 神の悪戯

第163話 朝礼での真実

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~訓練所~

魔王軍に対してただ来るのを迎え撃つ籠城作戦ではなく、逆にこちらから攻めて士気が下がる前に攻める。

↑と言う噂を聞いてから1週間後、騎士団長ヒヨナは朝クロウ達勇者パーティと王国の騎士団全員を集める。

「一体何を話すんだろうか?」

「そうですね、もしかして例の噂が本当だったりして」

騎士団ヒヨナが来るまでの間、クロウは何故ヒヨナが自分達を招集したのか考え始める。リュークは騎士団の中で広まっている噂話、つまりこちらから攻める、と言う噂が本当なのではないか?と言う。

「可能性としてはあり得ますね」

「あたくしもそう思いますわ」

リュークの話を聞いていたのか、メイディとミオは肯定する。

元々リュークとクロウ以外、つまり女性陣は賛成していたので、そう思っても仕方ないだろう。

「私としては父上がどう判断するのか分かりませんが、無駄な事はしないと思っていますので、どちらでも構いません」

「凄い自信ですね、ボクはそんな風に考えられないよ」

フィオナは自分の父親の選択を信じており、シャルはそれに驚きつつも攻める事には反対しなかった。

おれはどうでも良いから早く来て用件を言って欲しい、そうすれば全部分かるから」

「そうですね、わたしも早く知りたいです」

「それを言うのならワタシもですよ」

ぼくもそう思います」

エムルの言葉にクレイ、ソフィ、ハクアが賛同する、彼女達の本業はメイドだ、それなのに軍事訓練ばっかりでは意味がないと心の何処が思っているのだろう。

「メジーナ様はどうですか?同盟国とは言え他国の国が攻めると言い出したら同盟国も動かざるとえないと思いますけど」

「わたしは子爵家の娘よ?オースロン国の国王がどう考えているなんて分からないわよ」

と、ミサの質問にメジーナはそう答える、ゲームではヒロインの1人として行くことになっているが、実際に考えたら他国の姫君を戦争に行かせるなんて可笑しい話だ。

そんな事を話していると、騎士団長のヒヨナが現れる。

「皆、おはよう」

「「「「「おはようございます!!!!!」」」」」

ヒヨナの挨拶に皆で挨拶を返す、
手を腰の後ろに回して大声で返事をする
声の発声練習も兼ねての挨拶だ。

大きな声を出せると色々な所で役に立つ、例えば戦場で声が響きやすく、指示が通りやすい、もちろん敵に聞かれてはいけない情報は大声を出さないが『撤退』や『進軍』する時などは役に立つ。

他にも敵を気迫で脅し戦意を下げたり、自軍の士気を高めるときなど色んな場面で使えるのだ。

「今回皆を集めたのは他でもない、騎士団内で広まっている噂についてだ」

「!?」

ヒヨナの言葉で一瞬で場の空気が変わる、自分達の知りたかった情報である為、皆耳に意識を向ける。

「何処でそんな情報が漏れたのか、後で漏らした奴を捕まえて罰則を入れるが、それはともかくとして、この噂は本当だ、近々我々は魔王のいる魔王城に進軍する事になる」

(…やっぱり、行くんだな)

ヒヨナの言葉にクロウはそう思う、そして
約2年間の学園生活のイベントを全て捨て、魔王軍に挑みに行くのかと思ったら卒業間近まで訓練の日々でそして学園編が終わる頃に王国軍が魔王城に攻め込むなんて…とも思う。

学園編をスキップしておそらく、コッチRPG編が本命なんだろう、メンバーもずっと彼女達で固定なのもこれが誰かプレイヤーにとっての"推し"のメンバーなんだろう。

「リューク、君は2年間真面目に訓練に取り組んだ、今の君なら魔王軍とも戦う事が出来るだろう」

「はい!」

(…魔王やその側近に勝てるのか?)

ヒヨナはリュークを元気付けようと声をかけてくれるがクロウにとっては逆効果だと感じる。

(リュークは確かに強くなった、けど魔王を倒せるのか?)

そうクロウは思い、ヒヨナの話を続けて聞く
——————————————————————
続く
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