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第3章 神の悪戯
第162話 本当の理由
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~夜 訓練所~
皆が寝静まり、明日に備えて英気を養っている時、クロウ、リューク、エムルの3人は集まって今日の夕食の時の話しをする。
「俺は悪いが反対だ」
「…それは何故ですか?」
クロウは夕食の時とは違い、はっきりと『反対』と言った、リュークも疑問に思ってその理由を聞く。
「この世界はゲームの世界に酷似した世界なのは覚えているな?」
「はい、この世界は僕達プレイヤーの想いが具現化した世界であり、女神サナラスも想いの力によって具現化したこの世界を統治する女神様…ですよね?」
「そうだ」
そう、この世界はゲームの世界
…ではない、あくまでも酷似した皆が妄想した新たな世界だ。
「そして、俺達はよくある…か、どうかは分からないけど、本などでは良くあるゲームの世界に転生したと言う…まぁこれもそう言う設定の元なんだけど…兎に角!俺達は転生者だ」
「はい」
「そうだね」
「悪役系、主人公系、ヒロイン系の3枠に当て嵌まる訳だ」
実際はどうなのかは言っているクロウ本人も分からない、クロウ自身も悪役転生かと思っていたが、実際の所はそう言う風な感じにして女神が見ているだけで、本当に本の様な悪役転生と言う感じではなくなった。
「僕は兎に角、クロウ様は悪役らしい事してませんけどね?」
「なんちゃって系の方がしっくり来るよ」
リュークとエムルに正論のツッコミを入れられる、クロウ自身も理解しているが全てにおいて中途半端なのだ。
「うるさいなぁ、こっちだって悪役らしい事はしたかったよ、けど、罪悪感と言うか何故か良い方向に皆が解釈しちゃったんだよ」
「…それは自己責任だと思います」
「俺もそう思う」
またしても2人に正論のツッコミを入れられるクロウ、分かっていてもコチラとしては自分なりに頑張ったつもりだったのだ。
…結局はつもりで終わってしまったのだが
「まぁ兎に角!俺が言いたいのは相手側にも転生者がいてもおかしくないって事だ」
「向こう側?つまり敵側って事ですか?」
「そう、魔王軍側に転生した者達がいても可笑しくないと思うんだ」
クロウの言葉にリュークは納得する、確かに魔王sideに転生する作品も存在する、必ずしも転生者が自分達だけと言う事はない。
「確かに、俺達の他にも転生者は1人いた、なら魔王軍の中にも転生者がいて、負ける未来を回避する為に努力しているかもしれないな」
「そう言う事、普通に進めば勇者であるリュークが勝つ、けど、普通じゃなかったら、リュークでも負けるかもしれない、それが嫌なんだ」
それに和平交渉を求めてくるタイプの人だった場合、勇者がいれば相手型も舐めた態度は取らないだろう。
「なるほど、そう考えると僕も反対ですね」
「と言うか、リュークも中立と言うか反対よりだったよね?その理由は何なの?」
と、エムルはリュークにそう質問する、反対したのは男性陣の2人のみ、クロウの場合は転生者があちら側にもいた場合に備えての事だが、リュークはまだ分からない。
「僕は簡単ですよ、ただ単に自信がないだけです」
「自信がない?」
「はいクロウ様、僕達は平和な世界で暮らしていました、人を殺した事もありません、けど今度戦う相手は魔物とは違い明確に意思があり、言葉を放つ人型、魔物と分かっていても命乞いなどをされたら…と思うと行きたくなくて」
現代日本では北方領土を自国の物だとほざく国や、
竹島を独島とか言って歴史的証拠があるにも関わらず自国の物だとほざく国や、
領海を普通に侵入してくる国や
ミサイルを撃つ国など
昔の事をずっとネチネチ言ってくるヤバい国々が隣国にあり、いつ攻められるかわからない状態だが、基本的には平和な国だ。
そんな国で育った自分が、はたして魔物と意思のあるものを殺せるのだろうか?
と、リュークは考えている。
「成る程な確かに俺も同じ事が起きそうだよ」
「俺もだ」
これに関しては慣れてはいけないが、慣れるしかない、殺すか殺されるかの世界で躊躇いは自殺行為だ。
「でも、いつかは選択を迫られるし、覚悟が必要だと思う、そこだけは覚悟しとくしかないな」
「そうですね…僕も覚悟は決めておきます」
「俺もだ、人を殺す覚悟、本当はしたくないんだけどな」
そのエムルの言葉に2人は頷く、それでも自国を守る為には必要な事なのだと考えて、3人は自室の部屋へと戻って行った。
——————————————————————
目の前に敵がいて、それを平気で殺せる人間ははたしてどれだけの覚悟と修羅場を乗り越えたのだろうか…
皆が寝静まり、明日に備えて英気を養っている時、クロウ、リューク、エムルの3人は集まって今日の夕食の時の話しをする。
「俺は悪いが反対だ」
「…それは何故ですか?」
クロウは夕食の時とは違い、はっきりと『反対』と言った、リュークも疑問に思ってその理由を聞く。
「この世界はゲームの世界に酷似した世界なのは覚えているな?」
「はい、この世界は僕達プレイヤーの想いが具現化した世界であり、女神サナラスも想いの力によって具現化したこの世界を統治する女神様…ですよね?」
「そうだ」
そう、この世界はゲームの世界
…ではない、あくまでも酷似した皆が妄想した新たな世界だ。
「そして、俺達はよくある…か、どうかは分からないけど、本などでは良くあるゲームの世界に転生したと言う…まぁこれもそう言う設定の元なんだけど…兎に角!俺達は転生者だ」
「はい」
「そうだね」
「悪役系、主人公系、ヒロイン系の3枠に当て嵌まる訳だ」
実際はどうなのかは言っているクロウ本人も分からない、クロウ自身も悪役転生かと思っていたが、実際の所はそう言う風な感じにして女神が見ているだけで、本当に本の様な悪役転生と言う感じではなくなった。
「僕は兎に角、クロウ様は悪役らしい事してませんけどね?」
「なんちゃって系の方がしっくり来るよ」
リュークとエムルに正論のツッコミを入れられる、クロウ自身も理解しているが全てにおいて中途半端なのだ。
「うるさいなぁ、こっちだって悪役らしい事はしたかったよ、けど、罪悪感と言うか何故か良い方向に皆が解釈しちゃったんだよ」
「…それは自己責任だと思います」
「俺もそう思う」
またしても2人に正論のツッコミを入れられるクロウ、分かっていてもコチラとしては自分なりに頑張ったつもりだったのだ。
…結局はつもりで終わってしまったのだが
「まぁ兎に角!俺が言いたいのは相手側にも転生者がいてもおかしくないって事だ」
「向こう側?つまり敵側って事ですか?」
「そう、魔王軍側に転生した者達がいても可笑しくないと思うんだ」
クロウの言葉にリュークは納得する、確かに魔王sideに転生する作品も存在する、必ずしも転生者が自分達だけと言う事はない。
「確かに、俺達の他にも転生者は1人いた、なら魔王軍の中にも転生者がいて、負ける未来を回避する為に努力しているかもしれないな」
「そう言う事、普通に進めば勇者であるリュークが勝つ、けど、普通じゃなかったら、リュークでも負けるかもしれない、それが嫌なんだ」
それに和平交渉を求めてくるタイプの人だった場合、勇者がいれば相手型も舐めた態度は取らないだろう。
「なるほど、そう考えると僕も反対ですね」
「と言うか、リュークも中立と言うか反対よりだったよね?その理由は何なの?」
と、エムルはリュークにそう質問する、反対したのは男性陣の2人のみ、クロウの場合は転生者があちら側にもいた場合に備えての事だが、リュークはまだ分からない。
「僕は簡単ですよ、ただ単に自信がないだけです」
「自信がない?」
「はいクロウ様、僕達は平和な世界で暮らしていました、人を殺した事もありません、けど今度戦う相手は魔物とは違い明確に意思があり、言葉を放つ人型、魔物と分かっていても命乞いなどをされたら…と思うと行きたくなくて」
現代日本では北方領土を自国の物だとほざく国や、
竹島を独島とか言って歴史的証拠があるにも関わらず自国の物だとほざく国や、
領海を普通に侵入してくる国や
ミサイルを撃つ国など
昔の事をずっとネチネチ言ってくるヤバい国々が隣国にあり、いつ攻められるかわからない状態だが、基本的には平和な国だ。
そんな国で育った自分が、はたして魔物と意思のあるものを殺せるのだろうか?
と、リュークは考えている。
「成る程な確かに俺も同じ事が起きそうだよ」
「俺もだ」
これに関しては慣れてはいけないが、慣れるしかない、殺すか殺されるかの世界で躊躇いは自殺行為だ。
「でも、いつかは選択を迫られるし、覚悟が必要だと思う、そこだけは覚悟しとくしかないな」
「そうですね…僕も覚悟は決めておきます」
「俺もだ、人を殺す覚悟、本当はしたくないんだけどな」
そのエムルの言葉に2人は頷く、それでも自国を守る為には必要な事なのだと考えて、3人は自室の部屋へと戻って行った。
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