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第4章~魔王討伐~
第181話 奇襲
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~1ヶ月後~
魔王がいるとされる魔王城
そこから20km離れた地点にある森の中でクロウ達は陣取っていた。
「ここで最後の休息を取る、明日からは魔王を倒すまで休めると思うな!」
「はい!」
騎士団長ヒヨナがそう言うと騎士や兵士たちは野営の準備に取り掛かる、ここでなら敵からはこちらの姿が見えないだろう。
クロウ達はそれを眺め終わるのを待っていた。
「ボク達が手伝わなくて本当に良いのかな?」
「俺達がやると止められるんだから仕方ないだろ?」
シャルの言葉にクロウはそう答える、実は最初の頃は自分達も野営の準備を手伝おうとして動いた事があった。
しかし「怒られるから」「自分達がやるから」「勇者様達にはやらせられません」と手伝う事を全て拒否されてしまったのだ。
「魔物達との戦いは魔王戦に向けて絶対に必要だからと言って何とか許可は貰えたけど、それ以外は駄目でしたね」
「フィオナ様とかは王族ですからね、普通に考えてやらせる事は出来ませんよ」
フィオナはしょんぼりと言うがリュークの言う通りだ、例えるなら
自分は平社員でその会社の社長、もしくは会長の1人娘が会社のバーベキューに参加して
「私もやります」なんて言ってやろうとしたら間違いなく止めるだろう。
それでもし怪我でもしたらクビになる可能性だってあるのだ、やらせるわけにはいかない。
「あたくし達はとにかく終わるのを待てばいいんですわ」
「その通りだな、俺は取り敢えず素振りでもしてくるよ」
「あ!ボクも行く!」
ミオの言葉にクロウは頷き、そのままシャルを連れて少し離れて行く、本当はこれも怒られるのだが、周囲に魔物がいないかの確認も一応するので言い訳にはなる…はず。
「お気をつけてください、ここはもう魔王領と言っても過言ではありませんから」
「ああ、メイディ達も何かあったらヒヨナ団長にすぐ言えよ?」
クロウはそう言って陣地よりも少し離れた所に行く、ここでなら多少戦っても問題ないだろう。
「言っとくがシャル、模擬戦はしないからな?」
「え!?何で!?」
「何でって…敵はいつ来るか分からないんだぞ?身体を温める程度なら良いけど、疲れる事はしない方が良いだろ」
「だったら疲れない程度にやれば良いんでしょ?」
シャルはそう言って剣を構える、確かにシャルの言う通りだ準備体操程度ならむしろ身体がよりスムーズに動く為やった方が良いだろう。
「それもそうだな、言っとくけど本当に準備体操程度で終わらせるからな?」
「分かってるよ!」
そう言ってお互いに剣を構える…が、その剣の矛先は互いにではなく、別の方向に向かっていた。
「…まさか本当に来るなんてな」
「気配を隠すつもりがないからすぐに分かったよ」
自分達を殺そうと思う『殺意』と『敵意』がクロウとシャルを覆う、しかしそれに怯える程2人は弱くない、すぐさま今自分達がやるべき事を考えて行動に移す。
「敵襲だ!!!総員戦闘準備!!!!」
「リューク達も行くよ!」
大きな声で少し離れた所にいる仲間達に伝える、クロウの声はよく響き、すぐに騎士団達は武器を持って構える。
「僕達も行きましょう!」
「はい!」
リューク達もすぐに戦闘準備が出来、いつでも戦える状態になっている。
「訓練時代は嫌だったけど、色々と役に立ったな」
「うん、これなら十分に迎え撃てるよ!」
そうして奇襲を仕掛けようとした魔物達は失敗し、怒り狂って雄叫びを上げながらコチラに攻めて来た。
「今度の敵は…オーガか!」
主にヨーロッパ諸国の民話や伝承に登場する、人を喰らう怪物(モンスター)の一種族。オウガ。オウガバトルシリーズのオウガはここから取られている。他のRPGにもしばしば出て来る。日本では桃太郎に出てくるような、人に危害を加える鬼が訳として当てられる。G・マクドナルド、シャルル・ペローは「オーグレス(女オーガ)」を描いている。
姿はツノが生えた緑色の鬼で頭には茶色い髪の毛と腰には局部を隠すように皮の腰巻きを巻いている。
「数は…ここにいるだけでも50体はいるっ!!!」
「本隊にはもっといるだろうな…早く倒してそっちに行こう!」
クロウの言葉にシャルは頷いて、クロウと一緒にオーガに向かって駆け出した。
———————————————————————
続く
魔王がいるとされる魔王城
そこから20km離れた地点にある森の中でクロウ達は陣取っていた。
「ここで最後の休息を取る、明日からは魔王を倒すまで休めると思うな!」
「はい!」
騎士団長ヒヨナがそう言うと騎士や兵士たちは野営の準備に取り掛かる、ここでなら敵からはこちらの姿が見えないだろう。
クロウ達はそれを眺め終わるのを待っていた。
「ボク達が手伝わなくて本当に良いのかな?」
「俺達がやると止められるんだから仕方ないだろ?」
シャルの言葉にクロウはそう答える、実は最初の頃は自分達も野営の準備を手伝おうとして動いた事があった。
しかし「怒られるから」「自分達がやるから」「勇者様達にはやらせられません」と手伝う事を全て拒否されてしまったのだ。
「魔物達との戦いは魔王戦に向けて絶対に必要だからと言って何とか許可は貰えたけど、それ以外は駄目でしたね」
「フィオナ様とかは王族ですからね、普通に考えてやらせる事は出来ませんよ」
フィオナはしょんぼりと言うがリュークの言う通りだ、例えるなら
自分は平社員でその会社の社長、もしくは会長の1人娘が会社のバーベキューに参加して
「私もやります」なんて言ってやろうとしたら間違いなく止めるだろう。
それでもし怪我でもしたらクビになる可能性だってあるのだ、やらせるわけにはいかない。
「あたくし達はとにかく終わるのを待てばいいんですわ」
「その通りだな、俺は取り敢えず素振りでもしてくるよ」
「あ!ボクも行く!」
ミオの言葉にクロウは頷き、そのままシャルを連れて少し離れて行く、本当はこれも怒られるのだが、周囲に魔物がいないかの確認も一応するので言い訳にはなる…はず。
「お気をつけてください、ここはもう魔王領と言っても過言ではありませんから」
「ああ、メイディ達も何かあったらヒヨナ団長にすぐ言えよ?」
クロウはそう言って陣地よりも少し離れた所に行く、ここでなら多少戦っても問題ないだろう。
「言っとくがシャル、模擬戦はしないからな?」
「え!?何で!?」
「何でって…敵はいつ来るか分からないんだぞ?身体を温める程度なら良いけど、疲れる事はしない方が良いだろ」
「だったら疲れない程度にやれば良いんでしょ?」
シャルはそう言って剣を構える、確かにシャルの言う通りだ準備体操程度ならむしろ身体がよりスムーズに動く為やった方が良いだろう。
「それもそうだな、言っとくけど本当に準備体操程度で終わらせるからな?」
「分かってるよ!」
そう言ってお互いに剣を構える…が、その剣の矛先は互いにではなく、別の方向に向かっていた。
「…まさか本当に来るなんてな」
「気配を隠すつもりがないからすぐに分かったよ」
自分達を殺そうと思う『殺意』と『敵意』がクロウとシャルを覆う、しかしそれに怯える程2人は弱くない、すぐさま今自分達がやるべき事を考えて行動に移す。
「敵襲だ!!!総員戦闘準備!!!!」
「リューク達も行くよ!」
大きな声で少し離れた所にいる仲間達に伝える、クロウの声はよく響き、すぐに騎士団達は武器を持って構える。
「僕達も行きましょう!」
「はい!」
リューク達もすぐに戦闘準備が出来、いつでも戦える状態になっている。
「訓練時代は嫌だったけど、色々と役に立ったな」
「うん、これなら十分に迎え撃てるよ!」
そうして奇襲を仕掛けようとした魔物達は失敗し、怒り狂って雄叫びを上げながらコチラに攻めて来た。
「今度の敵は…オーガか!」
主にヨーロッパ諸国の民話や伝承に登場する、人を喰らう怪物(モンスター)の一種族。オウガ。オウガバトルシリーズのオウガはここから取られている。他のRPGにもしばしば出て来る。日本では桃太郎に出てくるような、人に危害を加える鬼が訳として当てられる。G・マクドナルド、シャルル・ペローは「オーグレス(女オーガ)」を描いている。
姿はツノが生えた緑色の鬼で頭には茶色い髪の毛と腰には局部を隠すように皮の腰巻きを巻いている。
「数は…ここにいるだけでも50体はいるっ!!!」
「本隊にはもっといるだろうな…早く倒してそっちに行こう!」
クロウの言葉にシャルは頷いて、クロウと一緒にオーガに向かって駆け出した。
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続く
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