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第4章~魔王討伐~
第207話 夢 エムルside
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「…ここは?」
エムルはいつのまにか謎の白い空間にいる事に気づいて辺りを見回す。
本当に何もない空間で何故こんな所に来てしまったのかすら分からなかった。
「そうだ!クロウ!アイツあんな酷い怪我で何であんな事を!!!」
仲間達の中で最後まで気を失わずにいられたのはエムルだけだった、それのせいでクロウの状態がどんどん酷くなるのを最後まで見てしまったのだ。
「兎に角!早くアイツを探さないと、あんなに身体が冷たくなっていたんだ、早くしないと本当に死んでしまう!」
ここがどんな所で何で自分がここにいるのかはわからないが、やるべきことはわかっている。
身体も不思議と動くのですぐさまクロウを探しに行こうとする。
「みなちゃん、どこ行くの?」
「!?」
が、咄嗟に聞こえた声に驚いて足が止まってしまう、聞き覚えのある声なのですぐさま誰かは分かった。
「クロウ!」
「よ」
声のする方に体を動かしてみると、そこにはクロウが立っていた、しかも身体の怪我はなく、魔王討伐に行く前の状態になっていた。
「クロウ!怪我は大丈夫なのか!傷は!血は!欠損部分は平気なのか!」
「大丈夫だよみなちゃん、ほら、何処も怪我してないだろ?」
クロウは上半身の服を脱いで怪我がない事を伝える、エムルも本当に大丈夫なのか心配でよーく観察するが傷はなく、治っている事を確認する。
「な?」
「う…うん」
クロウは服を着てエムルに抱きつく、咄嗟の事に驚いてしまい突き放してしまう。
「ちょ!何してんだよ!」
「ん?彼女の事を抱きしめただけだよ?」
「彼女って…確かにそうだけど…」
それにしてもとエムルは不思議に思う、クロウの事もそうだが、この空間やクロウの雰囲気にも疑問を覚える。
「どうしたの?みなちゃん?」
「なぁ…何で俺の事を昔の愛称で呼んでくれるんだ?」
「何でって2人きりだからだよ」
「2人…きり?」
確かにここはクロウとエムルしかいない、リューク達は何処にいったのだろうか?そう思ったエムルはクロウに問いかける。
「なぁ…リューク達は何処なんだ?」
「リューク達?…ごめんそれは俺にも分からないんだ」
「分からない?」
エムルの言葉にクロウは頷く、話している感じではクロウは嘘をついている様な感じではない、では、何故自分達はここにいるのだろうか?
「なぁ、ここは何処なんだ?何で俺達はここにいるんだ?」
「何で…か、みなちゃん、覚えてないの?」
「え?」
「思い出せないのか?」
クロウはここが何処で何でここにいるのか分かっている様だった、そしてエムルはその事を忘れてしまったらしい。
「…ごめん」
「いいよ、多分歩いていけば思い出せると思うから」
「え?」
「ついて来て」
クロウはそう言うと歩いていってしまう、エムルはそれを慌てて追いかける。
「何処に行くんだよ!」
「んーついてくれば分かるよ」
「分かるって…」
「まぁ決めるのはみなちゃん次第だけどね?」
何か意味深な事を言っているが、エムルはそれがどう言う意味なのか理解出来ずただただクロウの隣を歩いていく。
「俺次第って…クロウ…いや剣ちゃんどう言う事だよ?」
「そのままの意味さ、みなちゃんが望む道がこれからの運命を変えるんだ」
「俺の?」
そう言って歩いて行くと、白い空間から突然建物が現れる。
🏠←の様な家で、それは昔日本人だった頃に住んでいた2人の家だった。
「これって…」
「うん、俺達の家…そして後ろを見てごらん」
「後ろ?」
クロウに言われた通りに後ろを振り返ると今度は豪邸が現れる、それは今の自分が暮らしているミリティ家の家だった。
「俺の…家」
「そう、そしてこれからみなちゃん、君にはとある選択をして欲しいんだが良いかい?」
「え?…う…うん」
唐突な質問にエムルは驚く
どんな選択なのかは分からないが、クロウの言う事だからと耳を傾ける。
「これからみなちゃんはどちらかの家に入ってもらう、ただし、入れるのはどちらか一つだけ、片方入ったのならもう片方は入ることは出来ない」
「え?それだけ?」
「うん、それだけ」
とてもシンプルで簡単な内容だが、クロウの言う事だからきっと大切な事があるのだろう、エムルはクロウに言われた通りにどちらかに入ろうかと考え始める。
———————————————————————
「…………」
エムルはいつのまにか謎の白い空間にいる事に気づいて辺りを見回す。
本当に何もない空間で何故こんな所に来てしまったのかすら分からなかった。
「そうだ!クロウ!アイツあんな酷い怪我で何であんな事を!!!」
仲間達の中で最後まで気を失わずにいられたのはエムルだけだった、それのせいでクロウの状態がどんどん酷くなるのを最後まで見てしまったのだ。
「兎に角!早くアイツを探さないと、あんなに身体が冷たくなっていたんだ、早くしないと本当に死んでしまう!」
ここがどんな所で何で自分がここにいるのかはわからないが、やるべきことはわかっている。
身体も不思議と動くのですぐさまクロウを探しに行こうとする。
「みなちゃん、どこ行くの?」
「!?」
が、咄嗟に聞こえた声に驚いて足が止まってしまう、聞き覚えのある声なのですぐさま誰かは分かった。
「クロウ!」
「よ」
声のする方に体を動かしてみると、そこにはクロウが立っていた、しかも身体の怪我はなく、魔王討伐に行く前の状態になっていた。
「クロウ!怪我は大丈夫なのか!傷は!血は!欠損部分は平気なのか!」
「大丈夫だよみなちゃん、ほら、何処も怪我してないだろ?」
クロウは上半身の服を脱いで怪我がない事を伝える、エムルも本当に大丈夫なのか心配でよーく観察するが傷はなく、治っている事を確認する。
「な?」
「う…うん」
クロウは服を着てエムルに抱きつく、咄嗟の事に驚いてしまい突き放してしまう。
「ちょ!何してんだよ!」
「ん?彼女の事を抱きしめただけだよ?」
「彼女って…確かにそうだけど…」
それにしてもとエムルは不思議に思う、クロウの事もそうだが、この空間やクロウの雰囲気にも疑問を覚える。
「どうしたの?みなちゃん?」
「なぁ…何で俺の事を昔の愛称で呼んでくれるんだ?」
「何でって2人きりだからだよ」
「2人…きり?」
確かにここはクロウとエムルしかいない、リューク達は何処にいったのだろうか?そう思ったエムルはクロウに問いかける。
「なぁ…リューク達は何処なんだ?」
「リューク達?…ごめんそれは俺にも分からないんだ」
「分からない?」
エムルの言葉にクロウは頷く、話している感じではクロウは嘘をついている様な感じではない、では、何故自分達はここにいるのだろうか?
「なぁ、ここは何処なんだ?何で俺達はここにいるんだ?」
「何で…か、みなちゃん、覚えてないの?」
「え?」
「思い出せないのか?」
クロウはここが何処で何でここにいるのか分かっている様だった、そしてエムルはその事を忘れてしまったらしい。
「…ごめん」
「いいよ、多分歩いていけば思い出せると思うから」
「え?」
「ついて来て」
クロウはそう言うと歩いていってしまう、エムルはそれを慌てて追いかける。
「何処に行くんだよ!」
「んーついてくれば分かるよ」
「分かるって…」
「まぁ決めるのはみなちゃん次第だけどね?」
何か意味深な事を言っているが、エムルはそれがどう言う意味なのか理解出来ずただただクロウの隣を歩いていく。
「俺次第って…クロウ…いや剣ちゃんどう言う事だよ?」
「そのままの意味さ、みなちゃんが望む道がこれからの運命を変えるんだ」
「俺の?」
そう言って歩いて行くと、白い空間から突然建物が現れる。
🏠←の様な家で、それは昔日本人だった頃に住んでいた2人の家だった。
「これって…」
「うん、俺達の家…そして後ろを見てごらん」
「後ろ?」
クロウに言われた通りに後ろを振り返ると今度は豪邸が現れる、それは今の自分が暮らしているミリティ家の家だった。
「俺の…家」
「そう、そしてこれからみなちゃん、君にはとある選択をして欲しいんだが良いかい?」
「え?…う…うん」
唐突な質問にエムルは驚く
どんな選択なのかは分からないが、クロウの言う事だからと耳を傾ける。
「これからみなちゃんはどちらかの家に入ってもらう、ただし、入れるのはどちらか一つだけ、片方入ったのならもう片方は入ることは出来ない」
「え?それだけ?」
「うん、それだけ」
とてもシンプルで簡単な内容だが、クロウの言う事だからきっと大切な事があるのだろう、エムルはクロウに言われた通りにどちらかに入ろうかと考え始める。
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