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第2部 その2 幼馴染み達が魔王達に驚くが別にどうでもいい

第二十二話 悲しき戦い

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クロス「ラフ......」

イヴ「ええ、そうですラフ.....私達の父、そして愛する人」

そう言ってイヴは悲痛な顔を浮かべて周りにいる町の人達に

イヴ「貴方達には地獄以上の絶望と苦しみをもっともっと味合わせてあげます、.......私の愛する人たちを殺した貴方達に......慈悲なんてありません!」カッ

そう言って右手を上にあげる、すると

イヴ「私の養分となりなさい!塵共!!」

右手が触手の様なものになり町の人々に襲いかかった

クロス「させるか!」ダッ
 
フローズ「はあ!」ダッ

しかし、2人の高速な動きで、全ての触手を斬る

イヴ「っ!?」

すぐに触手を引っ込める、斬られたところから血がどんどんと溢れて出てくる

クロス「その手と出血量は致命傷だ、諦めろ」

フローズ「貴女もレプリカの被害者、殺すことでしか救えないけど、せめて楽に死なせてあげる。」

そう言って2人はイヴの元へ歩く、その顔は悲痛な顔をしている

イヴ「........」

イヴ「.............」

2人が彼女の目の前までくる

クロス「お前が憎む理由はよくわかる俺達だってそうだった」

フローズ「だからこそ、その憎しみの儚さを虚しさを知っている」

イヴ「.................」

クロス「そんな事を言っても今は理解できないだろうがな」

フローズ「だからあの世でゆっくりと考えてね」

イヴ「..........」

そう言って2人は剣を下ろす、

イヴ「そんなのわかってますよ?」ブシュー

クロス「!?」

フローズ「!?」

剣を手で受け止めた......いやそれよりも

クロス「.....なんで手が」

フローズ「.....治ってるの?」

そう、両手で受け止めているが、ついさっき触手化した手を斬ったはず、一体なぜ?

イヴ「.....私の能力は触手化、これにより目には見えませんが、とても圧縮された手により並大抵の攻撃では私の手は斬られません」バッ

そう言って後ろに下がる

イヴ「なのにここまで斬られるなんて思いもしませんでしたが」

そう言って手を見る肘のあたりまでぱっくりと切れている、イヴはそれを不敵に笑いながらクロス達に話す

イヴ「そして、もう一つの能力」クチュクチュ

切れた手や腕の中から小さな触手がグヂュグヂュと音をたてながら現れ、そして

イヴ「自身の体の結合、つまり再生能力と言った所でしょうか?」

斬られた所が元に戻った

イヴ「これでわかったでしょう、貴方達では私を殺せない」

そう言って触手を剣の様な形にする

イヴ「私はレプリカに貴方達を殺せと命令されていない、私の目的はこの町の人達に復讐することだけ、つまりここで帰ってくれたら殺す必要がない」

でも....と続けて言う

イヴ「もし、これ以上私の邪魔をするなら、私は貴方達を殺します」

殺気がこちらに向く、しかし

クロス(殺気に混じって、何か)

フローズ(これは、悲しみ?)

イヴ「私は貴方達を殺したくない、無意味な事をせず、ここから消えください。」

多分彼女は元々心優しい人間だったんだろう、それをここまで変えてしまったここの町の人達は、いや人間はどこまで悍ましいのだろう

クロス「.....イヴ」

フローズ「ごめんなさい、でもね、私達もここを去るわけにはいかないの」

イヴ「...そう、なら仕方ありませんね」

ゆっくりと構える

イヴ「貴方達は私と似ている」

クロス「..........」す...

イヴ「同じような悲しみを人間の悪意を知っている」

フローズ「........」す.....

クロスとフローズも構える

イヴ「貴方達はそれを受け入れて前に進んでいる、でも私には無理」

ミク「..........」ごく

イヴ「貴方達の様に支え合える人が愛する人がもういないから」ダンっ!

イヴが前に出る、それをクロスとフローズは迎え撃つ

ガガガガガガガガガガガガガガガガガ

3人の剣技が凄まじい音となって響き渡る

クロス.フローズ
「はあ!」ガキィン

イヴ「っ!」

クロスとフローズが硬質化した腕を弾き飛ばし、イヴの全身がガラ空きとなった

ザシュッ

Xの形斬られ血が飛び出る

イヴ「ゴフゥっ!!」

地面に倒れるイヴ、しかし

イヴ「ガァァァァァ!!!!」

硬質化した腕を回転させ地面を抉り砂埃を舞わせる

そして2人の喉元に向けて攻撃する

イヴ「!?」スカッ

しかしそこに2人はおらず

イヴ「ゴフゥっ」ドカッ

クロスが下に潜り腹を殴る

イヴ「がハァ」バキッ

折曲がった瞬間フローズが足蹴りを横からする

ドォン、ガッ、ザァァァァァァァァ!!!

激しく地面にあたり、バウンドし、そのまま地面を擦り続けて止まる

クロス「............」

フローズ「..............」

イヴ「.........つ!」ふら

傷口が再生しながら立ち上がり、こちらを見る

イヴ「....まだ.....よ....!」ぐぐぐ

クロス「イヴ.....」

フローズ「もう.....やめて」

まだ立ち上がり戦おうとするイヴを見てそう口にこぼす

イヴ「ハァ.....ハァ......ハァ」

イヴは構える、そして前に出ようとバンっ!

セシル「義兄さん!大変!」バッ

しかしその前にギルドの所にいたセシルが何やら慌てた様子でこちらにくる

クロス「セシル、危ないから下がってくれ!」

フローズ「兎に角、要件は後でk「私達は騙されてたのよ!」」

セシルは慌てて言う

クロスは目線を逸らさずに聞き返す

クロス「どうゆう事だ?」

メミル「さっき受付の人に回復をしたのそしたら.....」

セシル「回復しないで、そのまま死んだの!」

クロス「何?」

回復が効かなかったのか?だが、それが何か問題でもあるのか?

セシル「私達人間は怪我をした時たとえ重症でも回復魔法を使えば少しずつ治ります」

それでも死んでしまうのは、回復スピードよりダメージの方が早くて死んでしまうのだ

メミル「でも、受付の人は回復魔法そのものが効かなかったの!」

フローズ「つまり、どう言う事?」

何かに感づいたのかイヴが驚き

イヴ「.........最初っから死んでいたと言う事!」

と言った

クロス「!?最初っから」

イヴがこちらの話を聞いて、心当たりがあるのか話しかけてくる

イヴ「そう、つまり、私も貴方達も皆んな騙されていたと言うことね」

クロス「待てよ....てことはここは元々滅んでた町?」

フローズ「多分そうなるだろうね」

クロス「お前は知っていたのか?」

そう言ってイヴに声をかける

イヴ「....いいえ....わた....しも」ゴフゥっ

ベチャと音が聞こえる程血を吐く

クロス「イヴ!」

クロスとフローズが駆け寄ろうとすると目の前にまたあいつが現れた

レプリカ「あーあ、バレちゃった」スタッ

クロス「レプリカぁ!!!!」

レプリカ「へぇ英雄武装かまだ未完全だけど、そこまで戻ったんだね♪」

そう言って喜んでいるのか拍手を送られた

フローズ「そんなことはどうでもいいの、貴方どう言うつもり?」

フローズは怒りを抑えながら聞く

レプリカ「へ?何が?」

とぼけた様子で聞き返して来た為クロスが切れながら言った

クロス「イヴを騙してなんのつもりだ!」

レプリカ「騙すも何も彼女が願ったんだ、復讐したいって」

でも....と言ってとてつもなくニヤけながら言う

レプリカ「僕の実験で死んだモルモット達に復讐したいとか滑稽だよね♪」

イヴ「........え?」

レプリカ「あれ?知らなかったの?僕がこの町の人達に色んな薬を飲ませて殺して偶々町から逃げた君の妹を父親の目の前で殺したんだよ♪」

淡々と喋るレプリカの前にイヴもクロス達も唖然とする

レプリカ「そんでぇ、町の人を娘を生き返らせたいなら、そこにいるクロス達を殺してって頼んで君のお父さんを人形にして、殺しに行ったんだけど、使えなかったねえー、すーぐ死んじゃったし」

レプリカ「ま!そのおかげで君を騙せて中々楽しませてもらったよ、まさかここまで僕の力を使いこなせているなんて...でも」

イヴ「ウグッ」ゴフゥっ

フローズ「イヴ!?」

いきなり血を吐き、倒れる

レプリカ「心配ならいけばw僕はまだ何もしないからさ♪」

クロス「クソが!」

5人はレプリカを素通りし駆け寄る
その容体を見て唖然とする

フローズ「これは....!?」

ミク「傷が戻らない!」

メミル「回復も効かない!」

セシル「どうして彼女はまだ生きているのに!」

その疑問にレプリカは答える

レプリカ「簡単な事だよ、その再生能力は人間の自己修復機能を最大限に発揮して治しているんだから」

レプリカ「つまり言えば、己の寿命を使って治していたの♪」

クロス「てことは、!!」

そう とレプリカは中に浮かび上がりながら言う

レプリカ「寿命が来たんだよ、もう彼女の肉体年齢は活動限界を超えたの、だからもう助からない」

イヴ「そん.....なぁ、じゃあ....わたしはなんのために」ポロポロ

涙を流しながらゆっくりレプリカに向けて手を伸ばす

レプリカ「そんなの決まってるじゃんw」

レプリカ「僕の暇つぶしのためだよw」

レプリカ「じゃあね、クロス、次に会うのを楽しみしてるよ♪」

そう言ってレプリカは姿を消した

————————————————————
イヴ「そう、おとうさんは....あなたたちが、」

クロス達はラフの事を話した

自分達の命を狙っていた事
殺した事
そして、娘を生き返らせたかった事

フローズ「私達が憎い?」

イヴ「いいえ、あなたたちはわたしをすくおうとした、.....ありがとう」

ミク「町の人達もいないね」

クロス「レプリカがここを去った証拠だろう、まさか死人まで道具にするなんて!」

クロスはとても苦しそうに言った

イヴ「あなた....くろすっていうんだ、ねぇ、あなた、れぷりかをたおしてくれるの?」

クロス「ああ」

イヴ「じぁ....わたし....たちの....かたき.をとっ.......て」

イヴ「................」

そうしてイヴは死にそして

メミル「老けていく」

寿命を使い果たし、体が保てなくなったんだろう

メミル「あなたにご冥福をお祈りします」

聖女として彼女は祈った、せめてあの世では家族と会える事を祈って

————————————————————
彼女を埋めて、祈った後彼らは町の外に出た

クロス「行こう、この様な悲劇を起こさないためにも」

フローズ「ええ」

ミク「うん」

メミル「もうこんな見たくない」

セシル「救おう、私たちで」

そうして彼らは出発した

————————————————————
誤字脱字がありましたらコメント等よろしくお願いします。























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