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ダンジョン攻略 第一領
54.
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はじめて入る家の中はシックな雰囲気で落ち着く。
間取りが分からないのでどうしたら良いか考えているとハナがとりあえず全部見てみられてはどうですかと進めてくれたので順番に確認する事にした。
一階は大きなリビングと応接室、書斎にキッチンと言うには広い厨房、そこから地下に食品の保管場所、客間が一つある。
続いて2階は居間と寝室の続き間が2つ有り、使用人用に少し広めの部屋が2つ、執務室と調合室が準備されていた。
正直開いた口が塞がらない。
「コレはわざわざ改装してくれたみたいだね」
恐らくおじいちゃんが過ごしやすい様にと準備してくれたのだろう。
調合室は非常にありがたい。室温管理が出来るように魔道具も設置されているし広がらず狭からずの丁度よい空間だ。
「私、調合室の隣使うね」
部屋と調合室が中からでも出入り出来る様になっている為、此方が私の為に準備された部屋なのだろう。
バルコニーから外を見ると丁度庭の上になっているから従魔達を遊ばせててもよくみえる。
とりあえず気になっている事があるのでアイザックを訪ねた。
「どうした?」
「あのね、ハナのお給料はどこから出るの?」
「うちの実家が払うと言ったが断って一応、俺が出すつもりだ」
「それならパーティ資金から出そうよ。アイザックが払うのはおかしいと思うの」
「そう言うと思った。ハナの給料は住み込みで1ヶ月80000Gだ。王都の使用人の収入としては平均くらいだな。でパーティ資金の方はポーションと薬の売価で大体100000Gあるから他の依頼やら素材の売却で充分支払いは出来ると思う。」
「じゃあ、中級のポーション製作少し増やすから100000Gにしてあげて。ダメ?」
「構わないぞ。一人だしそれなりに大変だろうからな。一度ハナとその辺も話し合った方が良いだろ。呼ぼうか?」
「そうだね。最初にある程度は決めときたいしそうする。」
そこからハナを呼んで給料の話と仕事内容について伝える。特に食事については私も作ると押し切り更に一緒に食べようと駄々をこねる。
結局、夕食だけはご一緒しますと言わせて更に私が作る事も納得させた。
お休みは私達が留守の時は定期的な片付け以外の日となり暫くはその時々で構わないと言う。
大体が決まったので今日から早速夕食を一緒に食べる事にした。
材料は収納に入っている物を使う。ある程度は収納から食品庫に移し、足りない物はハナが買い出し出来る様にお金を渡しておいた。
今日の夕食はブラウンシチューとサラダ、パンだ。簡単に準備をして三人揃ってテーブルについた。
「「「いただきます」」」
「うわぁ美味しいです。ククル様はお料理がお上手ですね。」
アイザックは無言で頷きつつものすごい勢いで食べている。
「ハナ、ありがとう。お世辞でも嬉しいよ」
あっと言う間に食事は終わりささっとハナが片付けてくれた。
引っ越し初日で今日は疲れたか非常に眠たくなり早々に部屋に移動した。
ハナがついてきてくれて寝る準備を手伝ってくれる。
私はベットに倒れる様に眠りについた。
「ククル様、おはようございます。朝食のお時間ですよ」
「まだ眠いしヤダァ」
ハナが起こしてくれたが起きたくない。
パタンと扉の閉まる音がしたのでやれやれと寝直そうとしたらパタパタと足音がした。
「ククル、ちょっといいかい」
どうやらハナがアイザックを呼びに行っていたみたいだ。
「やっぱりな、ハナの勘が当たった様だ。熱が出てるから今日は大人しく寝てなさい。薬は隣から取るから大丈夫だ。何か食べれるかい」
「うー、いらない」
どうやらまたしても熱を出している様だ。ハナも前回の事があるからさっさとアイザックを呼びに行き報告したのだろう。
そのまま、すやすや夕方近くまで寝ていた。
なんとなく目が開いたが体がまだダルい。起きあがろうとしたらハナが起こしてくれた。
「ククル様、お気分はいかがですか?」
冷たいレモネードを入れてくれながら聞かれたので正直にまだダルいと答えた。
「何か召し上がってお薬をお飲み下さいね」
イチゴに似た果物を渡されてとりあえず食べた。3つ位で要らなくなったのでハナにお皿を突き返す。薬を渡されてそれを飲みまたゴソゴソベットに潜った。
「ゆっくりおやすみ下さい」
そのまま眠りについた。
翌朝は爽快に目覚めた。
「ハナ、おはよう。いつも心配掛けてごめんね。もう大丈夫だよ」
「おはようございます。お元気になられてよかったです。朝食は召し上がれますか?」
「大丈夫。アイザックは?」
「先程リビングに行かれましたのでまだいらっしゃると思います。」
それだったらとリビングに向かう。
アイザックが朝食を食べていた。
「アイザックおはよう。もう大丈夫だよ。いつもごめんね」
「おはよう、大分元気そうだな。今日はどうする?」
「お買い物にいきた。もう少し食器が欲しいのと鍋が欲しい。後ね部屋用のクッションと、、、」
あれこれ欲しい物を述べるとはいはいと宥められ早速街に出る事になったのだ。
間取りが分からないのでどうしたら良いか考えているとハナがとりあえず全部見てみられてはどうですかと進めてくれたので順番に確認する事にした。
一階は大きなリビングと応接室、書斎にキッチンと言うには広い厨房、そこから地下に食品の保管場所、客間が一つある。
続いて2階は居間と寝室の続き間が2つ有り、使用人用に少し広めの部屋が2つ、執務室と調合室が準備されていた。
正直開いた口が塞がらない。
「コレはわざわざ改装してくれたみたいだね」
恐らくおじいちゃんが過ごしやすい様にと準備してくれたのだろう。
調合室は非常にありがたい。室温管理が出来るように魔道具も設置されているし広がらず狭からずの丁度よい空間だ。
「私、調合室の隣使うね」
部屋と調合室が中からでも出入り出来る様になっている為、此方が私の為に準備された部屋なのだろう。
バルコニーから外を見ると丁度庭の上になっているから従魔達を遊ばせててもよくみえる。
とりあえず気になっている事があるのでアイザックを訪ねた。
「どうした?」
「あのね、ハナのお給料はどこから出るの?」
「うちの実家が払うと言ったが断って一応、俺が出すつもりだ」
「それならパーティ資金から出そうよ。アイザックが払うのはおかしいと思うの」
「そう言うと思った。ハナの給料は住み込みで1ヶ月80000Gだ。王都の使用人の収入としては平均くらいだな。でパーティ資金の方はポーションと薬の売価で大体100000Gあるから他の依頼やら素材の売却で充分支払いは出来ると思う。」
「じゃあ、中級のポーション製作少し増やすから100000Gにしてあげて。ダメ?」
「構わないぞ。一人だしそれなりに大変だろうからな。一度ハナとその辺も話し合った方が良いだろ。呼ぼうか?」
「そうだね。最初にある程度は決めときたいしそうする。」
そこからハナを呼んで給料の話と仕事内容について伝える。特に食事については私も作ると押し切り更に一緒に食べようと駄々をこねる。
結局、夕食だけはご一緒しますと言わせて更に私が作る事も納得させた。
お休みは私達が留守の時は定期的な片付け以外の日となり暫くはその時々で構わないと言う。
大体が決まったので今日から早速夕食を一緒に食べる事にした。
材料は収納に入っている物を使う。ある程度は収納から食品庫に移し、足りない物はハナが買い出し出来る様にお金を渡しておいた。
今日の夕食はブラウンシチューとサラダ、パンだ。簡単に準備をして三人揃ってテーブルについた。
「「「いただきます」」」
「うわぁ美味しいです。ククル様はお料理がお上手ですね。」
アイザックは無言で頷きつつものすごい勢いで食べている。
「ハナ、ありがとう。お世辞でも嬉しいよ」
あっと言う間に食事は終わりささっとハナが片付けてくれた。
引っ越し初日で今日は疲れたか非常に眠たくなり早々に部屋に移動した。
ハナがついてきてくれて寝る準備を手伝ってくれる。
私はベットに倒れる様に眠りについた。
「ククル様、おはようございます。朝食のお時間ですよ」
「まだ眠いしヤダァ」
ハナが起こしてくれたが起きたくない。
パタンと扉の閉まる音がしたのでやれやれと寝直そうとしたらパタパタと足音がした。
「ククル、ちょっといいかい」
どうやらハナがアイザックを呼びに行っていたみたいだ。
「やっぱりな、ハナの勘が当たった様だ。熱が出てるから今日は大人しく寝てなさい。薬は隣から取るから大丈夫だ。何か食べれるかい」
「うー、いらない」
どうやらまたしても熱を出している様だ。ハナも前回の事があるからさっさとアイザックを呼びに行き報告したのだろう。
そのまま、すやすや夕方近くまで寝ていた。
なんとなく目が開いたが体がまだダルい。起きあがろうとしたらハナが起こしてくれた。
「ククル様、お気分はいかがですか?」
冷たいレモネードを入れてくれながら聞かれたので正直にまだダルいと答えた。
「何か召し上がってお薬をお飲み下さいね」
イチゴに似た果物を渡されてとりあえず食べた。3つ位で要らなくなったのでハナにお皿を突き返す。薬を渡されてそれを飲みまたゴソゴソベットに潜った。
「ゆっくりおやすみ下さい」
そのまま眠りについた。
翌朝は爽快に目覚めた。
「ハナ、おはよう。いつも心配掛けてごめんね。もう大丈夫だよ」
「おはようございます。お元気になられてよかったです。朝食は召し上がれますか?」
「大丈夫。アイザックは?」
「先程リビングに行かれましたのでまだいらっしゃると思います。」
それだったらとリビングに向かう。
アイザックが朝食を食べていた。
「アイザックおはよう。もう大丈夫だよ。いつもごめんね」
「おはよう、大分元気そうだな。今日はどうする?」
「お買い物にいきた。もう少し食器が欲しいのと鍋が欲しい。後ね部屋用のクッションと、、、」
あれこれ欲しい物を述べるとはいはいと宥められ早速街に出る事になったのだ。
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