転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

文字の大きさ
166 / 207
新生活ヤンヤン

166.

しおりを挟む
今日はおじいちゃんが到着する。
流石に領主様なので我が家の客間に滞在して貰う。
「おじいちゃんおかえり」
「公爵様、お疲れ様でした」
「ククル、アイザック殿出迎えありがとう」
とりあえずついてきた使用人には客間を案内し、おじいちゃんは応接室て暫し休憩して貰う。
明日以降の予定を話し合い、今日はゆっくりして貰う事にした。
「そろそろ到着すると思うがこの街の団長にブルーザーを指名した。本人にはククルの事を話してないからビックリすると思うぞ。副団長は彼の同期で剣士のオーカスを指名している」
「ブルーザーさんが来るんだね。知り合いなのは嬉しいな」
丁度、玄関の方が騒がしくなってきたので到着したようだ。
ハナに案内されてブルーザーが現れた。
知らない人がオーカスの様でその後からレオン団長が姿を現した。
「あっ、レオン団長だ」
ぴょんと飛びついたら難なく受け止めてくれた。
「ククル、元気そうだな。はぁ、やっぱり女の子のが可愛いな。も1人頑張ろうか」
何やら後の方はブツブツ言っているので聞こえないフリをした。
「レオン団長お久しぶりです」
「アイザック殿、ご無沙汰しております」
「なんでレオン団長まで?」
「俺が第七領騎士団の総団長だからな」
成る程ね。
「領主様、代表様、ここにブルーザー団長、オーカス副団長の任命を報告致します」
3人がビシッと揃って敬礼しているのはカッコいい。
第七領の騎士団の制服は元々が紺色でそこにヤンヤンは赤の差しが入る。
あの制服、私も欲しいな。
後でレオン団長に頼んで見よう。
「ふむ、ご苦労。これから街の為、精進してくれ」
「「はっ」」
儀式の様な挨拶も終わったのでとりあえずソファに掛けて自己紹介だ。
「ご無沙汰してます。団長に任命したブルーザーです。よろしく」
「初めまして、副団長のオーカスと申します。よろしくお願い致します」
「オーカスさん、初めまして。ブルーザーさんはお久しぶりですね。うふふ、嬉しいな」
「ククルちゃん、随分嬉しそうだね。やっぱりお祭りが楽しみかい?」
ブルーザー団長は完全についてきてるだけの子供扱いだし、オーカスさんに至っては誰だ?この子みたいな表情だ。
「それも楽しみ。改めて自己紹介しますね。ヤンヤンの代表で研究所長のククル・ルーズベルトです。普段は冒険者として活動してますので敬意は不要です」
「代理のアイザック・ワグリアナだ」
「あわわ、ククルちゃんが代表だったの?てっきりアイザック殿かと思ったよ。レオン団長、きいてないっすよ」
あわあわなってるブルーザーを皆で笑った。
「ブルーザーさん、また手合わせしようよ」
「えー、俺のプライドが、、、」
「ブルーザーは知り合いなのか?」
「お前、前の時休みで居なかったけど話くらいは聞いた事ないか?公爵様のお孫さんの話。この子の事だよ」
「あ!ブルーザーがボコボコにやられた話がその子の事か。」
「言わないでくれ」
項垂れた団長はほっといて明日以降の予定を伝える。
街の徴兵は数人は連れてきた様で後はこちらで雇うとか。
今は基本、門兵だけで良いと思う。
それも伝え、明日から早速警備に当たってくれるとか。
おじいちゃんについでに馬車乗り場を作りたいし、辻馬車を王都から走らせたいと伝えたら馬車の手配はしてくれるとの事。
門の詰所に寝泊まり出来る部屋があるのでそこを御者の控え室に使えば良いとの事だ。
サクサクと話が進み、ブルーザーとオーカスは騎士の宿舎に帰っていった。
残ったレオン団長とおじいちゃん、私達で食事にする事になった。
「レオン団長、ハナとユミンを紹介しておくね」
「おう、よろしくな。気は使わなくて良いから」
恐縮しながらも挨拶するユミンと堂々としているハナ。
横目で見ながら、我が家方式での昼食となった。
それから、おじいちゃんが街を見たいとの事で案内する事になった。
各ギルドや街並みを案内し、楽しく過ごす。
お披露目が終わったら一旦、王都に帰り、その後は領地に帰るとの事。
領地、ネクネクに帰ったらヤンヤンとの街道をつなぐ計画を進めるとか。
直進で馬車3日位の距離らしく、向こうからの工事をするとの事。
半月程で開通出来ると教えてもらった。

夕方になったので帰宅し、一旦夕食まで部屋で休憩した。

「ククル、夕食の準備が出来たみたいだぞ」
「はーい」
アイザックが呼びにきてくれたので2人揃ってリビングに向かった。

「「「「おめでとうございます」」」」
「「うわぁ」」
扉を開けたらおじいちゃんをはじめ、サラさんやソル、両ギルドメンバーにブルーザー達、街の主要メンバーが揃っていた。
おじいちゃんが前に出てくる。
「ククル、アイザック殿お誕生日おめでとう」
あー、今日は3月15日。
私とアイザックの誕生日だ。
すっかり忘れていた。
「ありがとうおじいちゃん」
「公爵様、ありがとうございます」
どうやらハナがコソコソ準備を進めてくれていた様で全く気が付かなかった。
それから美味しい食事とデザートを堪能させてもらった。
プレゼントも沢山もらって幸せだ。
私も漸く8歳になった。
こちらに来てから2年半、あっと言う間に過ぎていく。
お披露目の前日に教会が解放される。
こっそり預かってるのを置きに行ってネル様にお礼が言いたい。
夜遅くまで騒がしく誕生日パーティーがおこなわれたのだった。

しおりを挟む
感想 133

あなたにおすすめの小説

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい? とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。 犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

異世界着ぐるみ転生

こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生 どこにでもいる、普通のOLだった。 会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。 ある日気が付くと、森の中だった。 誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ! 自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。 幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り! 冒険者?そんな怖い事はしません! 目指せ、自給自足! *小説家になろう様でも掲載中です

処理中です...