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雨が降って来た。
騒いでいたマリアも、開けられる事の無い門を諦め、何処かへと歩いて行く。
その後のコスタ子爵家からの手紙で、屋敷の方に現れたが、開かない門に泣き叫んでいたが諦めて消えたと書いてあった。
2日後にギルバート様より先触れの手紙が届く。
ブルースの事の報告だろうと会う事を承諾した返事を書いた。
「ケイト。会ってくれて嬉しいよ」
「ギルバート様、お話とはブルースの事ですよね?」
「まぁその報告も兼ねてね。あの後、マリアがブルースの屋敷を訪ねて来てね。勿論、ブルースは、部屋で処分待ちだったから会う事はなかったよ」
何と言う事だ。
行き場所が失くなったマリアは、浮気相手のブルースの元を訪ねていたのだ。
私とブルースが離縁した事は、お父様は話していないと言っていた。
「ブルースは、子爵家の次期当主の座からも外されたよ。勘当されないだけましだったのかもしれないけれど、あいつは子爵家を継ぐ予定だったから職がない。父上が、リバルド辺境伯で修行させてくれる様に頼んだ。明日にはリバルド領に向けて出発するよ」
リバルド辺境伯は、とても厳しい方だと聞く。
あのブルースが堪えられるのだろうか?
まぁ私には、もう関係無いわね。
「報告は、ここまでで終わり!」
そう言うと、ギルバート様は背を伸ばし、真顔になる。
「ケイト。その…私と結婚を前提に付き合ってくれないか?」
突然の事に、私は驚き、声も出ない。
「君が弟に裏切られ傷付いばかりだし、私はあいつの兄だ。それに今はまだ再婚なんて考えられないかも知れない。だから、友達からでも良いから側に居させて欲しい」
「…友達からで良いのですか?それ以上にならないかも知れませんよ?」
「それでも良い」
「………友達なら」
ギルバートは「ありがとう」と言って喜んでいる。
今は、再婚なんて考えられないし、恋人も欲しいと思わない。
ギルバート様は優しい人だから、友達ならと了承したが恋人になる事はないだろう。
そのうち彼も諦めて他の人と結婚するだろうと思った。
友達の関係で1年が過ぎた頃。
ミリアと街に出て買い物をし、お茶をしていた。
ふっと通りを見た時に、ギルバートと女性が宝石店に入って行くのが見えた。
ショックだった。
自分が友達ならと了承し、彼に恋人が出来、結婚する事を望んだのに…。
「ケイトっ!!どうしたの!?」
私の顔を見て驚いているミリア。
ショックを受けたのが顔に出ていたのかと思った。
「なぜ泣いているの?」
泣いている?
その時、私は自分が涙を流しているのだと気が付いた。
そしてギルバート様の事が、いつの間にか好きになっていたのだと…。
騒いでいたマリアも、開けられる事の無い門を諦め、何処かへと歩いて行く。
その後のコスタ子爵家からの手紙で、屋敷の方に現れたが、開かない門に泣き叫んでいたが諦めて消えたと書いてあった。
2日後にギルバート様より先触れの手紙が届く。
ブルースの事の報告だろうと会う事を承諾した返事を書いた。
「ケイト。会ってくれて嬉しいよ」
「ギルバート様、お話とはブルースの事ですよね?」
「まぁその報告も兼ねてね。あの後、マリアがブルースの屋敷を訪ねて来てね。勿論、ブルースは、部屋で処分待ちだったから会う事はなかったよ」
何と言う事だ。
行き場所が失くなったマリアは、浮気相手のブルースの元を訪ねていたのだ。
私とブルースが離縁した事は、お父様は話していないと言っていた。
「ブルースは、子爵家の次期当主の座からも外されたよ。勘当されないだけましだったのかもしれないけれど、あいつは子爵家を継ぐ予定だったから職がない。父上が、リバルド辺境伯で修行させてくれる様に頼んだ。明日にはリバルド領に向けて出発するよ」
リバルド辺境伯は、とても厳しい方だと聞く。
あのブルースが堪えられるのだろうか?
まぁ私には、もう関係無いわね。
「報告は、ここまでで終わり!」
そう言うと、ギルバート様は背を伸ばし、真顔になる。
「ケイト。その…私と結婚を前提に付き合ってくれないか?」
突然の事に、私は驚き、声も出ない。
「君が弟に裏切られ傷付いばかりだし、私はあいつの兄だ。それに今はまだ再婚なんて考えられないかも知れない。だから、友達からでも良いから側に居させて欲しい」
「…友達からで良いのですか?それ以上にならないかも知れませんよ?」
「それでも良い」
「………友達なら」
ギルバートは「ありがとう」と言って喜んでいる。
今は、再婚なんて考えられないし、恋人も欲しいと思わない。
ギルバート様は優しい人だから、友達ならと了承したが恋人になる事はないだろう。
そのうち彼も諦めて他の人と結婚するだろうと思った。
友達の関係で1年が過ぎた頃。
ミリアと街に出て買い物をし、お茶をしていた。
ふっと通りを見た時に、ギルバートと女性が宝石店に入って行くのが見えた。
ショックだった。
自分が友達ならと了承し、彼に恋人が出来、結婚する事を望んだのに…。
「ケイトっ!!どうしたの!?」
私の顔を見て驚いているミリア。
ショックを受けたのが顔に出ていたのかと思った。
「なぜ泣いているの?」
泣いている?
その時、私は自分が涙を流しているのだと気が付いた。
そしてギルバート様の事が、いつの間にか好きになっていたのだと…。
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