63 / 92
7. 聞こえる声と見えない心
決別
しおりを挟む
『俺にはなんでもハッキリ言って欲しい』
耳元で柔らかなバリトンボイスが囁く。
『俺は君の気持ちを知りたい』
『俺は君にちゃんと言葉にして話してほしい』
『俺には千紗子のどんな顔もどんな台詞も、すべてが魅力的に映るんだ』
聞こえないはずの声に、千紗子の胸が切なく締め付けられる。
いつだって千紗子の気持ちを一番に考えてくれた彼の言葉が、千紗子の記憶の中から次々と湧いてくる。
その言葉に背中を押されるように、気付くと千紗子は口を開いていた。
「ごめんなさい……」
千紗子はポツリと口にした。
その言葉を聞いた途端、裕也は口を噤んだ。
黙り込んだ裕也を見ながら、千紗子は一つ一つ丁寧に言葉を紡ぐ。
「私も裕也に甘えてた。何も言わなくても私のことを分かってくれてるって信じてた。そう思い込んでたのは私の甘えだったんだと思う…だから裕也だけが悪いんじゃないの……」
「だったら、千紗、」
「でも、だからこそ、ごめんなさい」
そう言って頭を下げた千紗子に、裕也は言葉をなくした。
「私、あの時まで裕也の気持ちを疑ったことなんてなかった。何も言わなくても私たちの間には信頼関係があるって思ってた。裕也がプロポーズしてくれて、このままずっと一緒に時を重ねて行くんだって、本当に幸せだったの……」
「千紗……」
「でも、あの夜、その幸せは終わったの……。すごく辛かった、自分でも驚くくらい絶望した。……私、きっともうあなたのことを信じることは出来ない。だから、ごめんなさい。あなたのところには戻れません」
きっぱりと言い切った千紗子の目を見た裕也は、がっくりとうなだれた。
「次の日に会った時、俺があんなふうに意地を張って千紗子にきつく当たったからか?すぐに謝っていたら……」
うなだれながら問いかけてくる裕也に、千紗子はハッキリと告げる。
「ううん、違う。あの時もショックは受けたけど、でもやっぱりあの夜が私たちの終わりだったの。私は他の女性と肌を重ねたあなたとは、もう一緒にいられない……それがすごく辛かった……」
「………そうか………」
千紗子の言っている意味がやっと腑に落ちたのか、裕也はしばらくの間顔を伏せて黙っていた。
「千紗の気持ちは、分かった。……俺がどんなに後悔しても時間は巻き戻らない…そういうことなんだな」
自分を納得させるように呟いた彼の言葉に、千紗子は小さく頷いた。
それからしばらく俯いたまま黙っていた裕也は、突如「はぁ~っ」と大きなため息をついて、千紗子を正面から見た。
千紗子と目が合うと、情けなさそうに眉を寄せて苦笑いを浮かべた。
「昔から千紗はそうだったな」
「え?」
「基本的に俺の言うことを否定せずに合わせてくれるのに、ここぞという時の決断は自分で下すんだ。本当の千紗は芯の強い女だってこと、俺はすっかり忘れてしまってたんだな……」
裕也の台詞に千紗子は目を見開いた。
「そ、そうだったかしら…?」
「ああ。千紗の周りの友人たちはみんな同じようなことを言ってたぞ。」
自分自身では思ってもみなかった裕也の発言に、千紗子は目を白黒させる。
それを見た裕也は楽しげな顔で「プっ」と吹き出した。
「無自覚なところが、千紗の怖いところだな」
そして「あははっ」と少し笑った後、真顔になった。
「あの彼とは……」
「え?なに?」
裕也の小さな呟きが聞き取りづらくて聞き直した千紗子に、裕也は苦笑を浮かべながら左右に軽く首を振った。
「いや、なんでもない。…あの部屋は千紗が必要な物を持って出てくれてもいいし、そのまま住んでもいい。俺は他に引っ越すよ」
「私、もう他に部屋を借りたの。今度裕也が居ない時に私の荷物だけ持って出るわね」
「そうか……分かった」
寂しげな顔で頷く彼に、千紗子の心も痛む。
「じゃあ俺、もう行くから。千紗子の気持ちをちゃんと聞けて良かった」
そう言って薄く微笑んだ裕也は、席を立つ。千紗子もつられて腰を上げる。
と、その時。千紗子の後ろにあるガラス張りの壁の向こうに目を遣った裕也の顔が、一瞬歪んだ。
「裕也??」
さっきまで何かを誤魔化すように笑っていた裕也の瞳が、真剣なものになる。そして何かに追われるように早口に言った。
「最後に…これで最後だから、一度だけ抱きしめさせてくれないか?」
そう言った裕也は、千紗子の返事を待たずに彼女の体をギュッと強く抱きしめた。
「ゆっ、ゆうや!?」
彼の腕の中で千紗子は固まる。
嫌悪感は湧いてこないけれど、恋人だった時のように温かくて幸せな気持ちも湧いてこない。
(ああ、やっぱり私……)
この身に馴染んだはずの、その腕の感触と匂い、それすらすごく遠くのものに思えた千紗子は、自分の気持ちが誰に向かっているのかを改めて理解する。
「千紗……千紗子、ごめんな。今までありがとう」
耳元で呟く裕也の声に、千紗子の胸がきゅうっと切ない音を立てた。
それは長く続いた恋が終わりを告げた音だった。
裕也は千紗子の体を抱きしめた腕をすぐにほどくと、踵を返して出口に向かった。
彼の後ろ姿を黙って見送った千紗子は、ふと自分の後ろにあるガラスの方を振り帰った。
―――目が合った。
千紗子は自分の目を疑った。
通りを挟んで自分と見つめあうその人は、雨宮だった。
人波が途切れることのない往来で、彼は立ち止まったまま千紗子をじっと見つめている。
太いフレームの奥の瞳が、数メートル離れていても千紗子にははっきりと見えた。
「雨宮さん……」
千紗子の唇が彼の名を紡いだ時、雨宮は千紗子から顔を逸らして雑踏の中へ身をひるがえした。
「待ってっ!」
千紗子の口から飛び出た言葉は、雨宮に届くはずもない。
勢いよく鞄を掴んで、千紗子は店を飛び出した。
耳元で柔らかなバリトンボイスが囁く。
『俺は君の気持ちを知りたい』
『俺は君にちゃんと言葉にして話してほしい』
『俺には千紗子のどんな顔もどんな台詞も、すべてが魅力的に映るんだ』
聞こえないはずの声に、千紗子の胸が切なく締め付けられる。
いつだって千紗子の気持ちを一番に考えてくれた彼の言葉が、千紗子の記憶の中から次々と湧いてくる。
その言葉に背中を押されるように、気付くと千紗子は口を開いていた。
「ごめんなさい……」
千紗子はポツリと口にした。
その言葉を聞いた途端、裕也は口を噤んだ。
黙り込んだ裕也を見ながら、千紗子は一つ一つ丁寧に言葉を紡ぐ。
「私も裕也に甘えてた。何も言わなくても私のことを分かってくれてるって信じてた。そう思い込んでたのは私の甘えだったんだと思う…だから裕也だけが悪いんじゃないの……」
「だったら、千紗、」
「でも、だからこそ、ごめんなさい」
そう言って頭を下げた千紗子に、裕也は言葉をなくした。
「私、あの時まで裕也の気持ちを疑ったことなんてなかった。何も言わなくても私たちの間には信頼関係があるって思ってた。裕也がプロポーズしてくれて、このままずっと一緒に時を重ねて行くんだって、本当に幸せだったの……」
「千紗……」
「でも、あの夜、その幸せは終わったの……。すごく辛かった、自分でも驚くくらい絶望した。……私、きっともうあなたのことを信じることは出来ない。だから、ごめんなさい。あなたのところには戻れません」
きっぱりと言い切った千紗子の目を見た裕也は、がっくりとうなだれた。
「次の日に会った時、俺があんなふうに意地を張って千紗子にきつく当たったからか?すぐに謝っていたら……」
うなだれながら問いかけてくる裕也に、千紗子はハッキリと告げる。
「ううん、違う。あの時もショックは受けたけど、でもやっぱりあの夜が私たちの終わりだったの。私は他の女性と肌を重ねたあなたとは、もう一緒にいられない……それがすごく辛かった……」
「………そうか………」
千紗子の言っている意味がやっと腑に落ちたのか、裕也はしばらくの間顔を伏せて黙っていた。
「千紗の気持ちは、分かった。……俺がどんなに後悔しても時間は巻き戻らない…そういうことなんだな」
自分を納得させるように呟いた彼の言葉に、千紗子は小さく頷いた。
それからしばらく俯いたまま黙っていた裕也は、突如「はぁ~っ」と大きなため息をついて、千紗子を正面から見た。
千紗子と目が合うと、情けなさそうに眉を寄せて苦笑いを浮かべた。
「昔から千紗はそうだったな」
「え?」
「基本的に俺の言うことを否定せずに合わせてくれるのに、ここぞという時の決断は自分で下すんだ。本当の千紗は芯の強い女だってこと、俺はすっかり忘れてしまってたんだな……」
裕也の台詞に千紗子は目を見開いた。
「そ、そうだったかしら…?」
「ああ。千紗の周りの友人たちはみんな同じようなことを言ってたぞ。」
自分自身では思ってもみなかった裕也の発言に、千紗子は目を白黒させる。
それを見た裕也は楽しげな顔で「プっ」と吹き出した。
「無自覚なところが、千紗の怖いところだな」
そして「あははっ」と少し笑った後、真顔になった。
「あの彼とは……」
「え?なに?」
裕也の小さな呟きが聞き取りづらくて聞き直した千紗子に、裕也は苦笑を浮かべながら左右に軽く首を振った。
「いや、なんでもない。…あの部屋は千紗が必要な物を持って出てくれてもいいし、そのまま住んでもいい。俺は他に引っ越すよ」
「私、もう他に部屋を借りたの。今度裕也が居ない時に私の荷物だけ持って出るわね」
「そうか……分かった」
寂しげな顔で頷く彼に、千紗子の心も痛む。
「じゃあ俺、もう行くから。千紗子の気持ちをちゃんと聞けて良かった」
そう言って薄く微笑んだ裕也は、席を立つ。千紗子もつられて腰を上げる。
と、その時。千紗子の後ろにあるガラス張りの壁の向こうに目を遣った裕也の顔が、一瞬歪んだ。
「裕也??」
さっきまで何かを誤魔化すように笑っていた裕也の瞳が、真剣なものになる。そして何かに追われるように早口に言った。
「最後に…これで最後だから、一度だけ抱きしめさせてくれないか?」
そう言った裕也は、千紗子の返事を待たずに彼女の体をギュッと強く抱きしめた。
「ゆっ、ゆうや!?」
彼の腕の中で千紗子は固まる。
嫌悪感は湧いてこないけれど、恋人だった時のように温かくて幸せな気持ちも湧いてこない。
(ああ、やっぱり私……)
この身に馴染んだはずの、その腕の感触と匂い、それすらすごく遠くのものに思えた千紗子は、自分の気持ちが誰に向かっているのかを改めて理解する。
「千紗……千紗子、ごめんな。今までありがとう」
耳元で呟く裕也の声に、千紗子の胸がきゅうっと切ない音を立てた。
それは長く続いた恋が終わりを告げた音だった。
裕也は千紗子の体を抱きしめた腕をすぐにほどくと、踵を返して出口に向かった。
彼の後ろ姿を黙って見送った千紗子は、ふと自分の後ろにあるガラスの方を振り帰った。
―――目が合った。
千紗子は自分の目を疑った。
通りを挟んで自分と見つめあうその人は、雨宮だった。
人波が途切れることのない往来で、彼は立ち止まったまま千紗子をじっと見つめている。
太いフレームの奥の瞳が、数メートル離れていても千紗子にははっきりと見えた。
「雨宮さん……」
千紗子の唇が彼の名を紡いだ時、雨宮は千紗子から顔を逸らして雑踏の中へ身をひるがえした。
「待ってっ!」
千紗子の口から飛び出た言葉は、雨宮に届くはずもない。
勢いよく鞄を掴んで、千紗子は店を飛び出した。
0
あなたにおすすめの小説
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
【完結】憧れていた敏腕社長からの甘く一途な溺愛 ~あなたに憧れて入社しました~
瀬崎由美
恋愛
アパレルブランド『ジェスター』の直営店で働く菊池乙葉は店長昇格が決まり、幹部面談に挑むために張り切ってスターワイドの本社へと訪れる。でもその日、なぜか本社内は異様なほど騒然としていた。専務でデザイナーでもある星野篤人が退社と独立を宣言したからだ。そんなことは知らない乙葉は幹部達の前で社長と専務の友情に感化されたのが入社のキッカケだったと話してしまう。その失言のせいで社長の機嫌を損ねさせてしまい、企画部への出向を命じられる乙葉。その逆ギレ人事に戸惑いつつ、慣れない本社勤務で自分にできることを見つけて奮闘していると、徐々に社長からも信頼してもらえるように……
そして、仕事人間だと思っていた社長の意外な一面を目にすることで、乙葉の気持ちが憧れから恋心へと変わっていく。
全50話。約11万字で完結です。
諦めて身を引いたのに、エリート外交官にお腹の子ごと溺愛で包まれました
桜井 響華
恋愛
旧題:自分から身を引いたはずなのに、見つかってしまいました!~外交官のパパは大好きなママと娘を愛し尽くす
꒰ঌシークレットベビー婚໒꒱
外交官×傷心ヒロイン
海外雑貨店のバイヤーをしている明莉は、いつものようにフィンランドに買い付けに出かける。
買い付けの直前、長年付き合っていて結婚秒読みだと思われていた、彼氏に振られてしまう。
明莉は飛行機の中でも、振られた彼氏のことばかり考えてしまっていた。
目的地の空港に着き、フラフラと歩いていると……急ぎ足の知らない誰かが明莉にぶつかってきた。
明莉はよろめいてしまい、キャリーケースにぶつかって転んでしまう。そして、手提げのバッグの中身が出てしまい、フロアに散らばる。そんな時、高身長のイケメンが「大丈夫ですか?」と声をかけてくれたのだが──
2025/02/06始まり~04/28完結
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる