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テロリスト逃亡生活 桐島聡
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映画「桐島です」が公開されるようだ。
70年代のテロリストたちも鬼籍に入る年齢となってきた。
安倍首相暗殺以来、再びテロが身近なものとなってきているように管理人は思う。
テロリストが、事件後どんな思いをして人生を送ったのかについては知る価値があるのではないだろうか。
2024年1月25日の朝9時、神奈川県鎌倉市の病院でナースコールが鳴った。
看護師がその病室に入ると、末期がんで入院していた内田洋と名乗る人物は自身のことを語り出した。
「自分の名前は内田洋じゃなくて、指名手配犯の桐島聡なんだ」
「もうここにいてもつらいから、それだったら警察に行ったほうがいいから通報してくれ」
「死ぬときは本名で死にたい」
看護師は慌てて院長に報告。
通報を受けた警察はただちに捜査員を派遣し、事情聴取を開始したが、すでに余命いくばくもない桐島聡の
聴取は進まず、すぐに危篤状態となった桐島は通報から4日後の1月29日早朝に死亡した。
DNA鑑定の結果、桐島本人であることは確定したが、家族は受け取りを拒否。
結局桐島の遺体は無縁仏として葬られた。
現在の福山市に生まれた霧島は、明治学院大学在学中に黒川芳正や宇賀神寿一と出会い、東アジア反日武装戦線に「さそり」班として参加する。
そして20歳から21歳の間に連続企業爆破事件の複数のテロ事件に関与した。
明治学院大学というと管理人の好きなTHE ALFEEが有名だが、桐島は一年先輩にあたる同世代である。
在学中の1975年4月18日、桐島は東京の銀座の韓国産業経済研究所の入口に手製の時限信管付爆弾を仕掛け翌日に爆発させた。
それ以外にも、主犯である黒川らの共犯に問われた刑事裁判で、
鹿島建設爆破事件(1974年12月23日。死傷者なし)
間組本社ビル(9階・6階)及び大宮工場同時爆破事件(1975年2月28日。桐島が共謀した本社ビル9階爆破で1人が加療4か月を要する重傷。桐島が担当した6階爆破では死傷者なし)
間組江戸川作業所爆破事件(1975年4月27日。1人が加療約1年3か月を要する重傷)
間組京成江戸川橋工事現場爆破事件(1975年5月4日。死傷者なし)
について桐島が共謀・実行で関与したことが認定されている。
1975年5月19日、東アジア反日武装戦線の主要メンバー7人が逮捕されたのを契機に逃亡生活に入る。
黒川が所持していた桐島の家の鍵から、当時まだ警察が把握していなかった桐島の存在が明らかとなり、桐島は警視庁公安部に爆発物取締罰則違反で全国一斉指名手配された。
東京都新宿区歌舞伎町の大衆料理店で、逃走直前までアルバイトをしていたとされるが、同年5月20日に渋谷区内の銀行で現金を下ろした後、同31日に広島県の実家に電話をかけ、「岡山に女と3人でいる。金を準備してくれ。国外へ逃亡することも考えている」などと父親に伝えたのを最後に足取りが途絶えた。
指名手配から50年弱が過ぎ、公安部のなかでは桐島はすでに死んでいると思われ始めていた。
そこに病院からの一報が入り、警視庁公安部はパニックに陥った。
担当課長が、体調不良を言い訳に取材をキャンセルしたほどである。
その後の捜査で桐島聡は、三十年以上前から「内田洋(ウチダヒロシ)」という偽名を使って神奈川県藤沢市内の工務店で住み込みで働いていたことがわかる。
勤務先に近い古い木造2階建ての6畳の寮で一人暮らしをしていたことが判った。
また、周囲には「岡山県出身」と話しており、免許証や保険証や金融機関の口座など身分証明するものは一切持っていなかったため、給料は現金で受け取っていたという。
桐島聡は逃亡生活中に内田洋を名乗って音楽が聴ける藤沢市内のDJバーに通い、20年来の常連客だった事が明かされている。
このDJバーで撮影されたと見られる桐島聡が、ビールジョッキを傾けている写真も公開されている。
指名手配ポスターの若い頃の写真とはだいぶ雰囲気が変わっていて、陽気で日に焼けた容貌は別人のように見える。
桐島聡はDJバーではマスコット的な存在で「ウッチー」という愛称で他のお客さんからも親しまれていた。
さらに市内の別のバーでは「うーやん」と呼ばれており、週1~2回来店しては赤ワインを好んで飲んでいた。
20年ほど前には、夏に店が主催する70~80人規模のバーベキューにも毎年のように参加していたが、最近は店にも来ていなかったという。
そんな桐島は死の一年ほど前から胃がんと診断されており、保険証もないため治療もせず悪化するに任せていた。
ついに食事もとれなくなり、激痛に道路でしゃがみこんでいたところを通行人によって救急車を手配され入院することになる。
もはや末期で食事もままならなかった桐島が最後に望んだのはアイスであったという。
「ガリガリ君でいいから食べさせてくれ」
その望みは叶うことなく桐島は最後を迎えた。
同じ共犯者である宇賀神氏が8年で出所したことを考えれば、桐島も出頭すれば10年以内の刑で済んだ可能性は高い。
人生の全てを逃亡で終わらせる必要はなかったはずだ。(割と酒と音楽を楽しんでいた気がするが)
50年近い年月を逃亡に費やした桐島が、自分の人生をどのように考えたのか興味はつきないが、本人が死亡した言いま、それは永遠の謎であろう。
70年代のテロリストたちも鬼籍に入る年齢となってきた。
安倍首相暗殺以来、再びテロが身近なものとなってきているように管理人は思う。
テロリストが、事件後どんな思いをして人生を送ったのかについては知る価値があるのではないだろうか。
2024年1月25日の朝9時、神奈川県鎌倉市の病院でナースコールが鳴った。
看護師がその病室に入ると、末期がんで入院していた内田洋と名乗る人物は自身のことを語り出した。
「自分の名前は内田洋じゃなくて、指名手配犯の桐島聡なんだ」
「もうここにいてもつらいから、それだったら警察に行ったほうがいいから通報してくれ」
「死ぬときは本名で死にたい」
看護師は慌てて院長に報告。
通報を受けた警察はただちに捜査員を派遣し、事情聴取を開始したが、すでに余命いくばくもない桐島聡の
聴取は進まず、すぐに危篤状態となった桐島は通報から4日後の1月29日早朝に死亡した。
DNA鑑定の結果、桐島本人であることは確定したが、家族は受け取りを拒否。
結局桐島の遺体は無縁仏として葬られた。
現在の福山市に生まれた霧島は、明治学院大学在学中に黒川芳正や宇賀神寿一と出会い、東アジア反日武装戦線に「さそり」班として参加する。
そして20歳から21歳の間に連続企業爆破事件の複数のテロ事件に関与した。
明治学院大学というと管理人の好きなTHE ALFEEが有名だが、桐島は一年先輩にあたる同世代である。
在学中の1975年4月18日、桐島は東京の銀座の韓国産業経済研究所の入口に手製の時限信管付爆弾を仕掛け翌日に爆発させた。
それ以外にも、主犯である黒川らの共犯に問われた刑事裁判で、
鹿島建設爆破事件(1974年12月23日。死傷者なし)
間組本社ビル(9階・6階)及び大宮工場同時爆破事件(1975年2月28日。桐島が共謀した本社ビル9階爆破で1人が加療4か月を要する重傷。桐島が担当した6階爆破では死傷者なし)
間組江戸川作業所爆破事件(1975年4月27日。1人が加療約1年3か月を要する重傷)
間組京成江戸川橋工事現場爆破事件(1975年5月4日。死傷者なし)
について桐島が共謀・実行で関与したことが認定されている。
1975年5月19日、東アジア反日武装戦線の主要メンバー7人が逮捕されたのを契機に逃亡生活に入る。
黒川が所持していた桐島の家の鍵から、当時まだ警察が把握していなかった桐島の存在が明らかとなり、桐島は警視庁公安部に爆発物取締罰則違反で全国一斉指名手配された。
東京都新宿区歌舞伎町の大衆料理店で、逃走直前までアルバイトをしていたとされるが、同年5月20日に渋谷区内の銀行で現金を下ろした後、同31日に広島県の実家に電話をかけ、「岡山に女と3人でいる。金を準備してくれ。国外へ逃亡することも考えている」などと父親に伝えたのを最後に足取りが途絶えた。
指名手配から50年弱が過ぎ、公安部のなかでは桐島はすでに死んでいると思われ始めていた。
そこに病院からの一報が入り、警視庁公安部はパニックに陥った。
担当課長が、体調不良を言い訳に取材をキャンセルしたほどである。
その後の捜査で桐島聡は、三十年以上前から「内田洋(ウチダヒロシ)」という偽名を使って神奈川県藤沢市内の工務店で住み込みで働いていたことがわかる。
勤務先に近い古い木造2階建ての6畳の寮で一人暮らしをしていたことが判った。
また、周囲には「岡山県出身」と話しており、免許証や保険証や金融機関の口座など身分証明するものは一切持っていなかったため、給料は現金で受け取っていたという。
桐島聡は逃亡生活中に内田洋を名乗って音楽が聴ける藤沢市内のDJバーに通い、20年来の常連客だった事が明かされている。
このDJバーで撮影されたと見られる桐島聡が、ビールジョッキを傾けている写真も公開されている。
指名手配ポスターの若い頃の写真とはだいぶ雰囲気が変わっていて、陽気で日に焼けた容貌は別人のように見える。
桐島聡はDJバーではマスコット的な存在で「ウッチー」という愛称で他のお客さんからも親しまれていた。
さらに市内の別のバーでは「うーやん」と呼ばれており、週1~2回来店しては赤ワインを好んで飲んでいた。
20年ほど前には、夏に店が主催する70~80人規模のバーベキューにも毎年のように参加していたが、最近は店にも来ていなかったという。
そんな桐島は死の一年ほど前から胃がんと診断されており、保険証もないため治療もせず悪化するに任せていた。
ついに食事もとれなくなり、激痛に道路でしゃがみこんでいたところを通行人によって救急車を手配され入院することになる。
もはや末期で食事もままならなかった桐島が最後に望んだのはアイスであったという。
「ガリガリ君でいいから食べさせてくれ」
その望みは叶うことなく桐島は最後を迎えた。
同じ共犯者である宇賀神氏が8年で出所したことを考えれば、桐島も出頭すれば10年以内の刑で済んだ可能性は高い。
人生の全てを逃亡で終わらせる必要はなかったはずだ。(割と酒と音楽を楽しんでいた気がするが)
50年近い年月を逃亡に費やした桐島が、自分の人生をどのように考えたのか興味はつきないが、本人が死亡した言いま、それは永遠の謎であろう。
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みんなの感想(56件)
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