22 / 27
22
しおりを挟む
護衛2人と騎士を連れて街に出る。
実力だけなら人造人間→私→護衛騎士となるけれど平民のルールなどには疎いので詳しい護衛騎士達に任せる。
認識阻害の眼鏡を掛けて魔法で髪を染めているので仮面を外している。
こちらをちらちら見られるがどう見てもお貴族様だならなのか。
話には聞いていたけれど、自分の目で見るのはとても面白い。食べ歩きをすると騎士達が青ざめるがこの場だけだと見逃してもらう。
黒烏の拠点にいくには路地裏から向かう必要がある。隠蔽魔術が施されている。ヴェロニカが解除しようとしたが、アンジュがあっさり解除をした。
「姫様、以前と場所は同じなのですか?」
「違うけれど、魔力を追えばなんとかなる。それに直接用事があるわけでもない。ただ見にきただけ。」
路地裏には危ない人たち、人目につかないからと犯罪の温床になりやすい。酔っ払いもいてアンジュが絡まれるが、護衛騎士たちは温情を持ち合わせていないので、殴って黙らせている。
「お怪我はございませんか?」
「怪我をさせてもほどほどにね。」
一応嗜めておく。スラム街や貧民街ではないが、治安はよろしくない。裏路地から出ようとしたら何か踏んだ。足を退けると布を被った人だ。思いっきり踏んだわけではないけれど、踏んだ。
「死体???」
「一応生きていますね。」
「……どうしたものか。」
「どうもしなくても良いのでは?姫様が気にすることでもないですよ。」
「……そうなんだけれど、魔力量や属性が多そうだから拾ってもいいかなって思って……よし、持ち帰ろう。帰る場所があるなら返してもいいし、踏んじゃったからね。」
ラファエルを拾った前科があるので護衛騎士たちは馬車を手配したりして切り上げて屋敷に戻る。痩せているから食べ物を与えれば元気になるしそれなりに教養があるなら今度作る店の雇われ店長でもいい気がする。使い道もある。屋敷での仕事も沢山ある。魔力の量、質が多いから研究者の手伝いでもいけるだろう。
「お嬢様、人を拾うことに抵抗がないのですね。」
「お金、権力どちらもあるから。使えるものは死体でも使う。それだけだよ。」
メイドに拾ったから食事とお風呂を与えるように指示をする。メイドたちも慣れているから頷いて世話をしてくれるだろう。お給金もたんまり出しているし、色々手当もたくさん出している。屋敷に戻り仮面をつけてメイドから報告を受ける。イクス様は相変わらず図書館にいる。アーク・シュヴァリエから始まる怨嗟がこもった日記の模写に忙しいようだ。辞書も残っているので紙を大量に持ってきて側近を連れてずっと一緒に篭りきりらしい。
昼食をともにすることになった。
「シュヴァリエ公女、何から何まで感謝しかありません。」
「お役に立てているのであればよかったでっす。我が国にわざわざ来て頂いたのに恥部を見られて終わりというのはあまりにも悲しいことですから。」
「あぁ……それはそれ。これはコレです。この件に関しては別件ですから。公爵家の方はこの国の中に居続けるのですか??」
「……えぇ、アーク・シュヴァリエはこの国の民の為に。と、言っていましたから。この国に残るだけの覚悟はあるのでしょう。」
仮面を外して認識阻害を施した眼鏡に変える。目の色、髪の色を誤魔化すだけで顔は見せる。イクスは仮面を外すとも思わなかったのか凄く驚いていた。
「仮面だと食べにくいですからね。」
「……とてもお美しいですね。」
「はい。ありがとうございます。」
ニッコリと微笑んで食事を終わらせる。
「姫様、目を覚ましました。」
「じゃあ様子見しないと。」
客室の1つで休ませているが意識ないことをいい事に勝手に服を剥ぎ取ってお風呂に放り込んで丸洗いされている。明るい赤銅色の髪…メッシュのように金色の髪がチラホラ混ざっているが白髪に見えかねない。
「姫様、少しスープを口にしたら眠ってしまいました。」
「そう……外傷とかの報告は?」
「こちらに。」
報告書には傷がある。この国には刺青が身分証のように使うことがある。特に罪人、奴隷には目立つように施す。王族がその身分から離れたことを示す特殊な彫り物が背中に施されている。
「お父様に報告を。なるべく早く帰ってくるようにって付けて。」
「承知致しました。」
さてと……王族は沢山生まれて、沢山放り出された。金髪金目でなければ早くに。名家の産まれなら分かるけれど……自信が無い。平民の子供から男爵、騎士の娘の子供がいる。
「喋れるようになったら教えて。」
「畏まりました。鎖に繋ぎますか?」
「暴れない限り指定はしない。」
自分の部屋に行く。大量に子供を作って金髪金目を残してほかは外に出す……そこまでしないと維持できない血筋。
バカバカしい。
実力だけなら人造人間→私→護衛騎士となるけれど平民のルールなどには疎いので詳しい護衛騎士達に任せる。
認識阻害の眼鏡を掛けて魔法で髪を染めているので仮面を外している。
こちらをちらちら見られるがどう見てもお貴族様だならなのか。
話には聞いていたけれど、自分の目で見るのはとても面白い。食べ歩きをすると騎士達が青ざめるがこの場だけだと見逃してもらう。
黒烏の拠点にいくには路地裏から向かう必要がある。隠蔽魔術が施されている。ヴェロニカが解除しようとしたが、アンジュがあっさり解除をした。
「姫様、以前と場所は同じなのですか?」
「違うけれど、魔力を追えばなんとかなる。それに直接用事があるわけでもない。ただ見にきただけ。」
路地裏には危ない人たち、人目につかないからと犯罪の温床になりやすい。酔っ払いもいてアンジュが絡まれるが、護衛騎士たちは温情を持ち合わせていないので、殴って黙らせている。
「お怪我はございませんか?」
「怪我をさせてもほどほどにね。」
一応嗜めておく。スラム街や貧民街ではないが、治安はよろしくない。裏路地から出ようとしたら何か踏んだ。足を退けると布を被った人だ。思いっきり踏んだわけではないけれど、踏んだ。
「死体???」
「一応生きていますね。」
「……どうしたものか。」
「どうもしなくても良いのでは?姫様が気にすることでもないですよ。」
「……そうなんだけれど、魔力量や属性が多そうだから拾ってもいいかなって思って……よし、持ち帰ろう。帰る場所があるなら返してもいいし、踏んじゃったからね。」
ラファエルを拾った前科があるので護衛騎士たちは馬車を手配したりして切り上げて屋敷に戻る。痩せているから食べ物を与えれば元気になるしそれなりに教養があるなら今度作る店の雇われ店長でもいい気がする。使い道もある。屋敷での仕事も沢山ある。魔力の量、質が多いから研究者の手伝いでもいけるだろう。
「お嬢様、人を拾うことに抵抗がないのですね。」
「お金、権力どちらもあるから。使えるものは死体でも使う。それだけだよ。」
メイドに拾ったから食事とお風呂を与えるように指示をする。メイドたちも慣れているから頷いて世話をしてくれるだろう。お給金もたんまり出しているし、色々手当もたくさん出している。屋敷に戻り仮面をつけてメイドから報告を受ける。イクス様は相変わらず図書館にいる。アーク・シュヴァリエから始まる怨嗟がこもった日記の模写に忙しいようだ。辞書も残っているので紙を大量に持ってきて側近を連れてずっと一緒に篭りきりらしい。
昼食をともにすることになった。
「シュヴァリエ公女、何から何まで感謝しかありません。」
「お役に立てているのであればよかったでっす。我が国にわざわざ来て頂いたのに恥部を見られて終わりというのはあまりにも悲しいことですから。」
「あぁ……それはそれ。これはコレです。この件に関しては別件ですから。公爵家の方はこの国の中に居続けるのですか??」
「……えぇ、アーク・シュヴァリエはこの国の民の為に。と、言っていましたから。この国に残るだけの覚悟はあるのでしょう。」
仮面を外して認識阻害を施した眼鏡に変える。目の色、髪の色を誤魔化すだけで顔は見せる。イクスは仮面を外すとも思わなかったのか凄く驚いていた。
「仮面だと食べにくいですからね。」
「……とてもお美しいですね。」
「はい。ありがとうございます。」
ニッコリと微笑んで食事を終わらせる。
「姫様、目を覚ましました。」
「じゃあ様子見しないと。」
客室の1つで休ませているが意識ないことをいい事に勝手に服を剥ぎ取ってお風呂に放り込んで丸洗いされている。明るい赤銅色の髪…メッシュのように金色の髪がチラホラ混ざっているが白髪に見えかねない。
「姫様、少しスープを口にしたら眠ってしまいました。」
「そう……外傷とかの報告は?」
「こちらに。」
報告書には傷がある。この国には刺青が身分証のように使うことがある。特に罪人、奴隷には目立つように施す。王族がその身分から離れたことを示す特殊な彫り物が背中に施されている。
「お父様に報告を。なるべく早く帰ってくるようにって付けて。」
「承知致しました。」
さてと……王族は沢山生まれて、沢山放り出された。金髪金目でなければ早くに。名家の産まれなら分かるけれど……自信が無い。平民の子供から男爵、騎士の娘の子供がいる。
「喋れるようになったら教えて。」
「畏まりました。鎖に繋ぎますか?」
「暴れない限り指定はしない。」
自分の部屋に行く。大量に子供を作って金髪金目を残してほかは外に出す……そこまでしないと維持できない血筋。
バカバカしい。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる