26 / 27
26
しおりを挟む
ミハイルは私の?というよりも公爵家の預かりになって扱いは使用人と同等にすると夜の食事で決めた。
「お兄様、それ本人気にしませんか?チヤホヤされてきたのでしょう?」
「母親…故人だけど自分の身分が低いから謙虚にいろって躾られてきたみたいだから気にしないよ。」
「ヴェロニカに拾われた時点ででかい態度取れるわけないし。」
「「学園でへなちょこって呼んでても怒らなかったし。」」
母親の身分がアレでも学生時代にへなちょこって呼んでも怒らないって……
「お兄様達、どうしてそんな渾名に??」
「女官の派閥によって食事が残飯だったり」
「護衛より刺客ばかり付けられていたから。」
それにも気付いていないからへなちょこ。学生時代兄達が影でこっそり?刺客に嫌がらせをして辞めさせたり昼食を無理矢理分けてちゃんと食事を取らせていたらしい。そこまで兄達が甲斐甲斐しく世話をしていたのなら持ち帰ればいいのに。
兄達はイクス様と翌日昼食を一緒にして顔繋ぎだけしてあっさり帰った。
馬車だと日数がかかるから帰るらしい。
「公女殿下とお呼びすればよろしいのでしょうか?」
「使用人は姫様で統一されてるからそれで。こんな仮面を付けた小娘の使用人にされる事に抵抗感ないのですか?」
「…????別に。デオンとリオンから美人過ぎて余計な男を寄せ付けない為だと何度も聞かされましたし、雇用関係に年齢は関係ないかと思うので。2人から聞いているかと思いますが、私……それなりに鈍臭いと言いますか……」
「それは別に。これから色々覚えてもらうだけです。」
起き上がって歩き回るくらいにはなるだろうし、大きな怪我や病気もない。
判断力もきちんと戻ってから雇用契約にサインをしてもらおう。肉付きも良くなってきた。手を伸ばして顔や腕腹部等をぺたぺたと触る。
「えと、姫様???」
「もう少しかかるかな?取り敢えず必要な知識とかの本を持ってきてあるから読んでおいて。」
資料をドサドサと積み上げて医者とメイドに無茶をさせない程度に治療優先。衣装は使用人と同じ質のものを用意して置くように伝えた。
学園生活開始まで時間は多く残っていない。なるべく万全の体制にしておきたいけれど難しいだろう。
アンジュにマッサージをしてもらいながらしないといけないことを整理するが忙しすぎる。
「姫様?」
「ん?色々しないといけなくて頭が痛いなぁってだけ。」
「今日は髪乾かしたら早めに眠りましょうね。」
「大丈夫だよ。そこまでしなくても。」
「姫様の健康が1番です。」
あっという間に寝る準備を整えられてしまった。書類まで全て片付けられて寝るしか無くなってしまった。
「心配し過ぎだと思うんだけど。」
「成長期の姫様には睡眠も不可欠です。」
「そうだけど…分かった。寝るからその凄く困った顔しない。」
私の人造人間達はものすごく困った顔をする。無言の訴えで折れてしまう。折れるしかない。もそもそと布団に入るとポンポンと撫でられて寝ることにした。こういう時結構強情だ。
人を増やす必要があるならさっさと白状しろ。と、使用人達にははるか昔から伝えていてメイドが妊娠出産で辞める、では無く休職歓迎だ。元々契約している農場から山羊の乳なり乳母になる人の伝を残しておくのは大切だし、落ち着いて職場復帰大歓迎だ。
色々覚えてくれたのに手放すのは勿体ない。
「……お父様、お兄様達の婚姻ってどうなってるのですか?」
「特に考えてないようだが、向こうで遠縁の親戚を妻として迎える事になるだろう。」
「良いのですか?結構適当のような……」
「適当だな。公爵領内貴族であれば相応の教育を受けているし、問題は無い。領内土地無し貴族はシュヴァリエの臣下の家計の貴族しかいないから。」
王族が何かやらかして数日徹夜で城から出られなかった父が帰ってきてさっさと眠ったらいいのに。と、思っていたら娘を抱き枕に始めた。
子供の時にこんなことなかったのに……眠りそうになかったから話題を振ってみたが眠いのか本心なのかとても適当だ。
疲れきって娘に手を出すのかと思ったけれど……抱き枕止まりか?
「お父様、眠らないと……」
「そうだな……ヴェロニカとこうするのもあまりないから眠気が覚めそうだ。」
腕枕をは断ったが、髪を撫でる手がとても優しい。あのアベリアの男達は呪ってやりたくなるのに父にはこれ以上苦労させたくない。
「お父様、寝て下さらないとナイトドレスを少しずつ脱ぎますよ?」
「それは困るな。」
同じように髪を撫でると瞼が重くなったのかすぅっと眠りについた。
「……私、自分の事理解した上でお父様がお父様だと思ってますよ。」
抱きしめる力が強くなった気がするが気にしないで眠りに着くことにした。聞こえていてもいいし、聞こえていなくてもこの人が父親で私がシュヴァリエの後継者であることに変わりはない。
「お兄様、それ本人気にしませんか?チヤホヤされてきたのでしょう?」
「母親…故人だけど自分の身分が低いから謙虚にいろって躾られてきたみたいだから気にしないよ。」
「ヴェロニカに拾われた時点ででかい態度取れるわけないし。」
「「学園でへなちょこって呼んでても怒らなかったし。」」
母親の身分がアレでも学生時代にへなちょこって呼んでも怒らないって……
「お兄様達、どうしてそんな渾名に??」
「女官の派閥によって食事が残飯だったり」
「護衛より刺客ばかり付けられていたから。」
それにも気付いていないからへなちょこ。学生時代兄達が影でこっそり?刺客に嫌がらせをして辞めさせたり昼食を無理矢理分けてちゃんと食事を取らせていたらしい。そこまで兄達が甲斐甲斐しく世話をしていたのなら持ち帰ればいいのに。
兄達はイクス様と翌日昼食を一緒にして顔繋ぎだけしてあっさり帰った。
馬車だと日数がかかるから帰るらしい。
「公女殿下とお呼びすればよろしいのでしょうか?」
「使用人は姫様で統一されてるからそれで。こんな仮面を付けた小娘の使用人にされる事に抵抗感ないのですか?」
「…????別に。デオンとリオンから美人過ぎて余計な男を寄せ付けない為だと何度も聞かされましたし、雇用関係に年齢は関係ないかと思うので。2人から聞いているかと思いますが、私……それなりに鈍臭いと言いますか……」
「それは別に。これから色々覚えてもらうだけです。」
起き上がって歩き回るくらいにはなるだろうし、大きな怪我や病気もない。
判断力もきちんと戻ってから雇用契約にサインをしてもらおう。肉付きも良くなってきた。手を伸ばして顔や腕腹部等をぺたぺたと触る。
「えと、姫様???」
「もう少しかかるかな?取り敢えず必要な知識とかの本を持ってきてあるから読んでおいて。」
資料をドサドサと積み上げて医者とメイドに無茶をさせない程度に治療優先。衣装は使用人と同じ質のものを用意して置くように伝えた。
学園生活開始まで時間は多く残っていない。なるべく万全の体制にしておきたいけれど難しいだろう。
アンジュにマッサージをしてもらいながらしないといけないことを整理するが忙しすぎる。
「姫様?」
「ん?色々しないといけなくて頭が痛いなぁってだけ。」
「今日は髪乾かしたら早めに眠りましょうね。」
「大丈夫だよ。そこまでしなくても。」
「姫様の健康が1番です。」
あっという間に寝る準備を整えられてしまった。書類まで全て片付けられて寝るしか無くなってしまった。
「心配し過ぎだと思うんだけど。」
「成長期の姫様には睡眠も不可欠です。」
「そうだけど…分かった。寝るからその凄く困った顔しない。」
私の人造人間達はものすごく困った顔をする。無言の訴えで折れてしまう。折れるしかない。もそもそと布団に入るとポンポンと撫でられて寝ることにした。こういう時結構強情だ。
人を増やす必要があるならさっさと白状しろ。と、使用人達にははるか昔から伝えていてメイドが妊娠出産で辞める、では無く休職歓迎だ。元々契約している農場から山羊の乳なり乳母になる人の伝を残しておくのは大切だし、落ち着いて職場復帰大歓迎だ。
色々覚えてくれたのに手放すのは勿体ない。
「……お父様、お兄様達の婚姻ってどうなってるのですか?」
「特に考えてないようだが、向こうで遠縁の親戚を妻として迎える事になるだろう。」
「良いのですか?結構適当のような……」
「適当だな。公爵領内貴族であれば相応の教育を受けているし、問題は無い。領内土地無し貴族はシュヴァリエの臣下の家計の貴族しかいないから。」
王族が何かやらかして数日徹夜で城から出られなかった父が帰ってきてさっさと眠ったらいいのに。と、思っていたら娘を抱き枕に始めた。
子供の時にこんなことなかったのに……眠りそうになかったから話題を振ってみたが眠いのか本心なのかとても適当だ。
疲れきって娘に手を出すのかと思ったけれど……抱き枕止まりか?
「お父様、眠らないと……」
「そうだな……ヴェロニカとこうするのもあまりないから眠気が覚めそうだ。」
腕枕をは断ったが、髪を撫でる手がとても優しい。あのアベリアの男達は呪ってやりたくなるのに父にはこれ以上苦労させたくない。
「お父様、寝て下さらないとナイトドレスを少しずつ脱ぎますよ?」
「それは困るな。」
同じように髪を撫でると瞼が重くなったのかすぅっと眠りについた。
「……私、自分の事理解した上でお父様がお父様だと思ってますよ。」
抱きしめる力が強くなった気がするが気にしないで眠りに着くことにした。聞こえていてもいいし、聞こえていなくてもこの人が父親で私がシュヴァリエの後継者であることに変わりはない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる