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80 休日の過ごし方
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「じゃあ降ります…」
「嫌でしたか?」
「……時間制と思っていたのに無制限だったようなので降ります。」
降りて工房にある自分の上着を着る。何故しょんぼりしたような空気だけ出しているのか。
「何ですか?」
「甘やかした方が良いですか?甘やかす方が好きですか?」
「…甘えるというのがよく分かりません。」
イザークは自分の上着に袖を通してミカエラの視界に入りながらも手を出さない。
「私としては依存するくらいにドロドロに甘やかしたいんですけどね。」
「えぇ…そういうのいらないです。」
「でしょうね、自立している人には無意味な言葉ですから。ですから、私もどうしたものかと悩んでますよ?」
「え?何が??」
「どうやって口説き落とそうか。理路整然と説得してもあまり効果もなさそうですし、貴族の横暴でも嫌われそうですから。」
「…真顔ですけど今頭の中何割本能ですか。」
何となく聞いてみた。今頭の中何割そういう欲で締められているのだろうかと。
「3割くらいです。」
「怒らないので何したいのですか?」
「取り敢えず監禁したいです。」
これは怒るべきなのか?何??取り敢えず監禁って。取り敢えずってことはまだあるって事で…監禁した先だけは聞きたくないなぁ。
「ミカエラの匂いがするものを頂けます?」
「えーっとそういう商品はないのだけど。」
「洗濯前の服とか」
「…ハンカチとかじゃダメですか?それか髪紐とか。匂いって…」
「犬なので。希望するなら靴でもキス出来ますよ。」
「結構です。そんな趣味はありません。そんな靴とかに口付けした後に髪や手にキスされたくないです。もう上に戻ってもいいですよね?」
離れたのに腕の中に収められてしまう。何故この距離が当然のような顔をするのだろうか。
「呪いを緩和する道具でも作れば良いのですか?」
「利点が多いのでやめてください。魔力の強い神殿の人間でもお手上げなのに貴方にお願いしても時間が勿体ないです。暇では無いでしょう。」
ペシペシと軽く抱きとめる腕を叩いて離れる。
「分かりました。ミカエラ、日が合えば遠出でもどうですか?」
「…遠出ですか?」
「森の中であれば背中に乗せても良いですが?」
「う…」
「嫌ですか?」
モフりたいです。と、言ったら負けな気がする。目を合わせようと頬に手を添えて顔を上に向かせる。
「…ありがたいお話ですが、イザーク様の休みを削りたくはありません。許可を得られるなら…ウチで過ごしますか?私、イザーク様の事あまり知りませんし、私が工房で作業すればある程度イザーク様の要望も叶うのではないかと…思う次第で…仕事の邪魔したらお帰りいただきますが…今のところ私の妥協です。」
「…ミカエラ、少しは警戒しませんか?」
「同意なく嫌がる事をしたら叩きだしますから。」
切なそうな顔をしないでください。顔がいいから絆されそうになる。
とりあえず今日は休みだからと、知識をつけたいとか適当な理由でいらっしゃる。
「ミカエラ様、イザーク様が何故こちらで…???」
アリアがコソコソと聞いてくる。
「私の仕事で使ってる本とか読みたいらしいの。」
「私席を外した方が???」
「自分の仕事をしてて。」
眼帯をしているから変なことをしないで欲しいが、警戒するのもおかしいけれど。読書をして帰るだけだ。
イザークが何かアリアに指示をして彼女が良い笑顔で頭を下げて家から出ていった。
「アリア!?」
「直ぐに戻りますから。」
嘘ぉ…鍵をかけてアリアが出ていってしまった。デザインを考えて手を動かす。1人で仕事をしたい時は作業場に降りるけれどしたい所で仕事をする。
「何をしているのです?」
「仕事ですよ。というより注文が減らないんですよね。引っ付くなら手元の作業の邪魔にならないようにしてください。」
作るのが早くなった。もしくは注文が派手さではなくシンプルなもの、指輪や耳飾りが増えてきたので比較的数をこなせる。当然のようにお茶が用意される。
「アリアに何言ったんです?」
「好きな本買ってきたらいいと白紙小切手1枚握らせただけですが?」
露骨な買収していた。
「…大人気ない。」
「平民と違って多少の財力はありますから。」
「仕事の邪魔したら出禁にします。」
王宮からの依頼分は宝石のカットと細かい回路の作成だ。何この理論だけ作りました。という仕様書…安全確認も無視して美味しいもの詰め合わせみたいな仕様書ばかりだ。
「うーん…仕事の話してもいいですか?」
距離感がおかしいが仕様書通り作るかどうか悩む所なのでそばに居る貴族に聞いた方が早い。
「どうぞ。私で分かることなら。」
「王宮から回路込の依頼何ですけど、この所謂美味しいもの詰め合わせ仕様書通りに作ると使用者の魔力枯渇して干物製造機になると思うんです。安全確認もしたくないほどなのでどうしましょう。」
「…あぁ、それであればミカエラが理由を記載して不可だと書いて置いてください。私からユーリ様に報告致します。」
仕事が無くなった。ぬいぐるみのように膝の上に移動させられた。
武器を仕込んでいないのか金属が当たらない。少しぬるくなってしまったお茶を飲む。
今後の休日はこうなるのかな。…仕事に逃げていたい。
「嫌でしたか?」
「……時間制と思っていたのに無制限だったようなので降ります。」
降りて工房にある自分の上着を着る。何故しょんぼりしたような空気だけ出しているのか。
「何ですか?」
「甘やかした方が良いですか?甘やかす方が好きですか?」
「…甘えるというのがよく分かりません。」
イザークは自分の上着に袖を通してミカエラの視界に入りながらも手を出さない。
「私としては依存するくらいにドロドロに甘やかしたいんですけどね。」
「えぇ…そういうのいらないです。」
「でしょうね、自立している人には無意味な言葉ですから。ですから、私もどうしたものかと悩んでますよ?」
「え?何が??」
「どうやって口説き落とそうか。理路整然と説得してもあまり効果もなさそうですし、貴族の横暴でも嫌われそうですから。」
「…真顔ですけど今頭の中何割本能ですか。」
何となく聞いてみた。今頭の中何割そういう欲で締められているのだろうかと。
「3割くらいです。」
「怒らないので何したいのですか?」
「取り敢えず監禁したいです。」
これは怒るべきなのか?何??取り敢えず監禁って。取り敢えずってことはまだあるって事で…監禁した先だけは聞きたくないなぁ。
「ミカエラの匂いがするものを頂けます?」
「えーっとそういう商品はないのだけど。」
「洗濯前の服とか」
「…ハンカチとかじゃダメですか?それか髪紐とか。匂いって…」
「犬なので。希望するなら靴でもキス出来ますよ。」
「結構です。そんな趣味はありません。そんな靴とかに口付けした後に髪や手にキスされたくないです。もう上に戻ってもいいですよね?」
離れたのに腕の中に収められてしまう。何故この距離が当然のような顔をするのだろうか。
「呪いを緩和する道具でも作れば良いのですか?」
「利点が多いのでやめてください。魔力の強い神殿の人間でもお手上げなのに貴方にお願いしても時間が勿体ないです。暇では無いでしょう。」
ペシペシと軽く抱きとめる腕を叩いて離れる。
「分かりました。ミカエラ、日が合えば遠出でもどうですか?」
「…遠出ですか?」
「森の中であれば背中に乗せても良いですが?」
「う…」
「嫌ですか?」
モフりたいです。と、言ったら負けな気がする。目を合わせようと頬に手を添えて顔を上に向かせる。
「…ありがたいお話ですが、イザーク様の休みを削りたくはありません。許可を得られるなら…ウチで過ごしますか?私、イザーク様の事あまり知りませんし、私が工房で作業すればある程度イザーク様の要望も叶うのではないかと…思う次第で…仕事の邪魔したらお帰りいただきますが…今のところ私の妥協です。」
「…ミカエラ、少しは警戒しませんか?」
「同意なく嫌がる事をしたら叩きだしますから。」
切なそうな顔をしないでください。顔がいいから絆されそうになる。
とりあえず今日は休みだからと、知識をつけたいとか適当な理由でいらっしゃる。
「ミカエラ様、イザーク様が何故こちらで…???」
アリアがコソコソと聞いてくる。
「私の仕事で使ってる本とか読みたいらしいの。」
「私席を外した方が???」
「自分の仕事をしてて。」
眼帯をしているから変なことをしないで欲しいが、警戒するのもおかしいけれど。読書をして帰るだけだ。
イザークが何かアリアに指示をして彼女が良い笑顔で頭を下げて家から出ていった。
「アリア!?」
「直ぐに戻りますから。」
嘘ぉ…鍵をかけてアリアが出ていってしまった。デザインを考えて手を動かす。1人で仕事をしたい時は作業場に降りるけれどしたい所で仕事をする。
「何をしているのです?」
「仕事ですよ。というより注文が減らないんですよね。引っ付くなら手元の作業の邪魔にならないようにしてください。」
作るのが早くなった。もしくは注文が派手さではなくシンプルなもの、指輪や耳飾りが増えてきたので比較的数をこなせる。当然のようにお茶が用意される。
「アリアに何言ったんです?」
「好きな本買ってきたらいいと白紙小切手1枚握らせただけですが?」
露骨な買収していた。
「…大人気ない。」
「平民と違って多少の財力はありますから。」
「仕事の邪魔したら出禁にします。」
王宮からの依頼分は宝石のカットと細かい回路の作成だ。何この理論だけ作りました。という仕様書…安全確認も無視して美味しいもの詰め合わせみたいな仕様書ばかりだ。
「うーん…仕事の話してもいいですか?」
距離感がおかしいが仕様書通り作るかどうか悩む所なのでそばに居る貴族に聞いた方が早い。
「どうぞ。私で分かることなら。」
「王宮から回路込の依頼何ですけど、この所謂美味しいもの詰め合わせ仕様書通りに作ると使用者の魔力枯渇して干物製造機になると思うんです。安全確認もしたくないほどなのでどうしましょう。」
「…あぁ、それであればミカエラが理由を記載して不可だと書いて置いてください。私からユーリ様に報告致します。」
仕事が無くなった。ぬいぐるみのように膝の上に移動させられた。
武器を仕込んでいないのか金属が当たらない。少しぬるくなってしまったお茶を飲む。
今後の休日はこうなるのかな。…仕事に逃げていたい。
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