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88 最悪の日
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ガタガタと子犬のように震えるのもしない。ただの暴力程度なら我慢すればいいだけだ。数人の大の男に刃物をちらつかされても目を逸らしておく。指が無事なら仕事に支障は出ない。いつ誰が来るかわからないし、助けが来るかどうかも定かではない。そんな中でどうすべきなんてわからないけれど、とりあえずこいつらムカつく。ということだけが印象に残っていた。それなりに殴られるだろう。
「はぁ・・・」
「お前自分の立場を理解しているのか???」
ばしっ。頬を平手打ちされて体勢が崩れて倒れる。手が使えないのが本当に迷惑。エイスが使えたとしても私の魔力はそんなに多くない。反抗や戦闘に使うよりもこいつらがどこかに行って回復魔法に魔力を使った方が良い。立場も何もこっちには怒らせたらまずいお貴族様に嫌われない、怒らせないために内心ヒヤヒヤしながら求婚して受け入れろとか言っているお貴族様だっているのにただの殴ってくる暴漢は殺すなと言われているのならそこまで怖くない身体の怪我だけなら神殿で治せば良い。色々考えていたらドカっと腹部を蹴られた。
痛みでうずくまる。お腹蹴るか・・・
「少しは泣いて命乞いでもしたらどうなんだ?」
「はっ、礼儀知らずに下げる頭なんてないですよ。」
髪を掴み持ち上げられたが、顔を殴られた。拳が顔に入り、バカスカと殴る蹴るの暴行を受ける。こいつらに頭なんて下げたくないし、下げる頭だってない。バキっと激痛と共に嫌な音がした。ボキっと嫌な音がする。どこが痛いのか分からないほどに殴る蹴るの暴行を受けた。
「おいおい、そこまで殴るとヤるときの楽しみが減るだろ。」
「顔が気になるなら袋でも被せとけばいいだろ。」
穴があればそれで使えるだろう。と、転がされた。本当にこいつら・・・ムカつくどころではない。血祭りにしてやりたい。ヘラルド様でもユーリ様でも誰でもいいから助けて欲しい。
ユーリはイザークからの報告を聞いてヘラルドとどうしたものか。と、考える。
「ヘラルド様関連ですか???」
「分からないな。とりあえず誰が誘拐したのかにもよるがお互い心当たりが多すぎるだろう?」
「そうですね。王城では連れて行けるほどの護衛がいないからそこを狙われたかな。イザーク、単独で探しにいけるか?彼女の身の安全が第一だ。」
「・・・犯人を間違って殺しても良いですよね?」
「なるべく殺すな。」
イザークは頭を下げて部屋から出る。
「とっておきの護衛を出すのか?」
「・・・時間勝負ですからね。会議で時間を使ってしまったので。イザークなら最速で見つけられるはずです。」
「こちらも城内できちんと探そうか。ここで誘拐するということは相手は貴族だろう。賊の手引きをしたのなら反逆罪でしょっぴける。」
ヘラルドの言葉に当然のように頷いて城内に配置していた内偵や人の話、移動を調べていく。イザークが乗り込んだ家が企んだ犯人で間違い無いだろうけれど、他に裏に誰かがいるかもしれない。
「イザークが珍しく積極的だな。」
「・・・いわゆる不能でなはなくて彼女にしかそういう気持ちにならないようです。」
「そうなのか。ミカエラとの契約は終わらせた方が優しいか?」
「・・・そこは当人たちの問題なので無視していただいて結構です。」
「ひどい主人だな。」
「・・・お膳立てして得るものでもないでしょう。彼女も困ってはいるようですけれど嫌がっていませんし、これを機に距離が縮まったら一石二鳥かなって。」
ユーリは彼女の誘拐ですら自分の都合の良いようにことが運ぶための事象だと考えているようだ。ミカエラには悪いが貴族の膿を出すための餌として使ったのは事実なので後で補償をきちんとしようと思いながら人間に指示をして情報収集を行うことにする。勿論イザークを追いかけるために騎士たちをつける。貴族誘拐であれば騎士団を動かす理由には十分だ。
「・・・ミカエラは大丈夫なのか?ここまでこちらが悠長にしているが。」
「イザークが見つけるでしょう。アレは風を使いこなすスカルラッティの家で、あれの個性と相性がいいのでミカエラが怪我をしていたら早いかと。相手死ぬかもしれませんが。」
こちらはこちらですることをするだけで、この国にとって必要な技術者だ。怪我をしていたら謝ろう。傷つけた人間はこちらが貴族のやり方で報復をしよう。
「はぁ・・・」
「お前自分の立場を理解しているのか???」
ばしっ。頬を平手打ちされて体勢が崩れて倒れる。手が使えないのが本当に迷惑。エイスが使えたとしても私の魔力はそんなに多くない。反抗や戦闘に使うよりもこいつらがどこかに行って回復魔法に魔力を使った方が良い。立場も何もこっちには怒らせたらまずいお貴族様に嫌われない、怒らせないために内心ヒヤヒヤしながら求婚して受け入れろとか言っているお貴族様だっているのにただの殴ってくる暴漢は殺すなと言われているのならそこまで怖くない身体の怪我だけなら神殿で治せば良い。色々考えていたらドカっと腹部を蹴られた。
痛みでうずくまる。お腹蹴るか・・・
「少しは泣いて命乞いでもしたらどうなんだ?」
「はっ、礼儀知らずに下げる頭なんてないですよ。」
髪を掴み持ち上げられたが、顔を殴られた。拳が顔に入り、バカスカと殴る蹴るの暴行を受ける。こいつらに頭なんて下げたくないし、下げる頭だってない。バキっと激痛と共に嫌な音がした。ボキっと嫌な音がする。どこが痛いのか分からないほどに殴る蹴るの暴行を受けた。
「おいおい、そこまで殴るとヤるときの楽しみが減るだろ。」
「顔が気になるなら袋でも被せとけばいいだろ。」
穴があればそれで使えるだろう。と、転がされた。本当にこいつら・・・ムカつくどころではない。血祭りにしてやりたい。ヘラルド様でもユーリ様でも誰でもいいから助けて欲しい。
ユーリはイザークからの報告を聞いてヘラルドとどうしたものか。と、考える。
「ヘラルド様関連ですか???」
「分からないな。とりあえず誰が誘拐したのかにもよるがお互い心当たりが多すぎるだろう?」
「そうですね。王城では連れて行けるほどの護衛がいないからそこを狙われたかな。イザーク、単独で探しにいけるか?彼女の身の安全が第一だ。」
「・・・犯人を間違って殺しても良いですよね?」
「なるべく殺すな。」
イザークは頭を下げて部屋から出る。
「とっておきの護衛を出すのか?」
「・・・時間勝負ですからね。会議で時間を使ってしまったので。イザークなら最速で見つけられるはずです。」
「こちらも城内できちんと探そうか。ここで誘拐するということは相手は貴族だろう。賊の手引きをしたのなら反逆罪でしょっぴける。」
ヘラルドの言葉に当然のように頷いて城内に配置していた内偵や人の話、移動を調べていく。イザークが乗り込んだ家が企んだ犯人で間違い無いだろうけれど、他に裏に誰かがいるかもしれない。
「イザークが珍しく積極的だな。」
「・・・いわゆる不能でなはなくて彼女にしかそういう気持ちにならないようです。」
「そうなのか。ミカエラとの契約は終わらせた方が優しいか?」
「・・・そこは当人たちの問題なので無視していただいて結構です。」
「ひどい主人だな。」
「・・・お膳立てして得るものでもないでしょう。彼女も困ってはいるようですけれど嫌がっていませんし、これを機に距離が縮まったら一石二鳥かなって。」
ユーリは彼女の誘拐ですら自分の都合の良いようにことが運ぶための事象だと考えているようだ。ミカエラには悪いが貴族の膿を出すための餌として使ったのは事実なので後で補償をきちんとしようと思いながら人間に指示をして情報収集を行うことにする。勿論イザークを追いかけるために騎士たちをつける。貴族誘拐であれば騎士団を動かす理由には十分だ。
「・・・ミカエラは大丈夫なのか?ここまでこちらが悠長にしているが。」
「イザークが見つけるでしょう。アレは風を使いこなすスカルラッティの家で、あれの個性と相性がいいのでミカエラが怪我をしていたら早いかと。相手死ぬかもしれませんが。」
こちらはこちらですることをするだけで、この国にとって必要な技術者だ。怪我をしていたら謝ろう。傷つけた人間はこちらが貴族のやり方で報復をしよう。
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