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87 気を付けていた
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王宮に請われて安心安全な道具制作のお手伝いで技術指導を。という仕事を請け負うことにした。あんな火力重視の危険な道具を世にばら撒くくらいならお金をもらって物を作るか教えたほうが良い。
「なんでこんな雑というか人が使うと言う前程じゃないものばかりなんですか?」
「魔石が基本だから・・・魔石って基本的に武器や鎧に埋め込んで回路を作るから削る面積がもともと大きいんだ。」
納得した。ここの人たちは魔力も多く、扱うのは魔力が多い人向けや魔石を埋め込む武器とかなので人が身につけるの意味合いが大きく異なる。私は人が使うこと前提で小さな魔力でと考えていたけれど、ここの人は瞬間的な最大火力を出すことを優先していたらしい。そりゃ、身につけたら死ぬ装備品ばかりになるはずだ。
そういう話をして細かい作業と直に身につけて身体の補助を優先するならと言うので自分の神聖魔法で試したやり方の説明を数日かけて行うことにした。私が作ることは基本ない。作り方を教えるだけでいいというのが城の意見、総意らしい。
休憩によく出歩いていた王城の庭の方に出る。この辺りまでは自分の爵位や肩書きで許されているはず。間違っていたら兵士や騎士に迷子になったと言って送って貰ったらいい。
お嬢様に見えないからどうにかして貰える。そんなふうにとても楽観的になっていた。
「フィル女男爵ですか?」
慣れない呼び方だが、間違っていない。返事をして振り返って立ち上がろうとしたら突然後頭部に痛みが走った。バチッと首に触れた時に痛みも走って意識が遠のいた。
「…ミカエラ?」
イザークは不意に別の方向を見る。城内程度であれば彼女の匂いは分かるし距離や場所も明確でないにしろ把握している。休憩なのか庭園辺にいるはずなのに突然薄くなった。
「イザーク、どうした?」
今は護衛任務中だ。勿論侯爵家の護衛なら他にも控えているしミカエラを送った御者も侯爵家に仕える騎士だ。
「彼女の匂いが薄くなったので…いえ、なんでもありません。目と鼻の先ですし、1人にさせないようユーリ様が命じられているのですから…」
会議が近いし…問題ないはずだ。レオンハルト様からの報告にあった不審者は捕まえられていないが…変な方向に移動したら疑えるのに匂いがしない訳でもない。薄い。
「気になるなら会議が終わってから様子を見てきたらどうだい?別にイザークだけをつけている訳でもないし。」
「はい。1度様子見に向かいます。」
魔道具科に様子を会議後に見に行くと彼女がいなかった。
「休憩だと聞いていたのですが…」
「誰かが必ず付くようユーリ様からの命令はどうなっているのです。」
全員があの時そばにいた誰かしと言うが結局誰も傍に着いていないことが判明した。舌打ちも堪えて匂いのする方向に向かうと登城するときの上着がそこに落ちていた。
「…これはお説教所では無いですね。」
頭痛い…なんかバチバチと激痛が走って意識が飛んだけれど…何が起きたんだろう。身体が動かない。
縛られている????もしかして誘拐された???なんで???嫌な汗が流れる。私が誘拐されたのは良いけれど何で???お金もそんなにないし、孤児だし後ろ盾があるだけでなんも出来ないよ!?それよりも犯人がちゃんと話が通じるかが問題だ。
ココ最近の行動からしてイザーク様が多分来ると思う。護衛としても実力はある人だと聞いているし、色々と鋭い方だから見つけられないことはないと思う。どこか出血してるならそれで見つけてもらいたい。
…かなり頼っているけれどこれは宜しくない。だけど私1人だと何も出来ないに近いけれど…困った。怖いし、不安だけど頼るのが嫌だというよりも当たり前のように来るのがイザーク様かなって思っている自分が気持ち悪いというか違和感しかない。
忙しかったり気付かなかったらそれで終わりなんだし…期待するのはやめよう。
それよりも怒られる気がしてならない。誘拐された私が悪いのか、え???いや、私悪くないよね。城で息抜き代わりにちょっと庭園を見ていただけだし。
視界が塞がれているけれど・・・どうしたものか。相手の意図が全く読めないし。
こう言う場合大人しくしておいた方がいいのだっけ???誘拐された時の貴族らしい振る舞い方なんて知らないけれど・・・いや、誘拐されて貴族らしさって必要なのか???
「これが依頼のあった貴族か???」
「特徴聞いて返事したのだから間違いない。」
スルッと視界を塞ぐ布外された。急に眩しくなった。明るさに慣れるのに時間がかかる。汚い小屋というよりはどこかの家の倉庫のようにも見えた。馬小屋とかではない。どちらかというと物置小屋だ。それにどれだけ眠っていたか自分でも分かっていない。外の景色もわからない。
「まぁ、死んでなければいいんだ。遊んでも別に問題ないだろ。」
まずい。こういうことをいうごろつきやチンピラは貧民街でも見てきたし、関わらない。逃げないとしてきたのに・・・命は大丈夫かもしれないけれど、どこまで傷物にされるんだ。
「これのどこが貴族なんだ。普通だろ。」
「胸もないし」
「可愛くもない。」
こいつら・・・私がどこまで我慢できるかになるかな。
最悪の一日になりそうだ。
「なんでこんな雑というか人が使うと言う前程じゃないものばかりなんですか?」
「魔石が基本だから・・・魔石って基本的に武器や鎧に埋め込んで回路を作るから削る面積がもともと大きいんだ。」
納得した。ここの人たちは魔力も多く、扱うのは魔力が多い人向けや魔石を埋め込む武器とかなので人が身につけるの意味合いが大きく異なる。私は人が使うこと前提で小さな魔力でと考えていたけれど、ここの人は瞬間的な最大火力を出すことを優先していたらしい。そりゃ、身につけたら死ぬ装備品ばかりになるはずだ。
そういう話をして細かい作業と直に身につけて身体の補助を優先するならと言うので自分の神聖魔法で試したやり方の説明を数日かけて行うことにした。私が作ることは基本ない。作り方を教えるだけでいいというのが城の意見、総意らしい。
休憩によく出歩いていた王城の庭の方に出る。この辺りまでは自分の爵位や肩書きで許されているはず。間違っていたら兵士や騎士に迷子になったと言って送って貰ったらいい。
お嬢様に見えないからどうにかして貰える。そんなふうにとても楽観的になっていた。
「フィル女男爵ですか?」
慣れない呼び方だが、間違っていない。返事をして振り返って立ち上がろうとしたら突然後頭部に痛みが走った。バチッと首に触れた時に痛みも走って意識が遠のいた。
「…ミカエラ?」
イザークは不意に別の方向を見る。城内程度であれば彼女の匂いは分かるし距離や場所も明確でないにしろ把握している。休憩なのか庭園辺にいるはずなのに突然薄くなった。
「イザーク、どうした?」
今は護衛任務中だ。勿論侯爵家の護衛なら他にも控えているしミカエラを送った御者も侯爵家に仕える騎士だ。
「彼女の匂いが薄くなったので…いえ、なんでもありません。目と鼻の先ですし、1人にさせないようユーリ様が命じられているのですから…」
会議が近いし…問題ないはずだ。レオンハルト様からの報告にあった不審者は捕まえられていないが…変な方向に移動したら疑えるのに匂いがしない訳でもない。薄い。
「気になるなら会議が終わってから様子を見てきたらどうだい?別にイザークだけをつけている訳でもないし。」
「はい。1度様子見に向かいます。」
魔道具科に様子を会議後に見に行くと彼女がいなかった。
「休憩だと聞いていたのですが…」
「誰かが必ず付くようユーリ様からの命令はどうなっているのです。」
全員があの時そばにいた誰かしと言うが結局誰も傍に着いていないことが判明した。舌打ちも堪えて匂いのする方向に向かうと登城するときの上着がそこに落ちていた。
「…これはお説教所では無いですね。」
頭痛い…なんかバチバチと激痛が走って意識が飛んだけれど…何が起きたんだろう。身体が動かない。
縛られている????もしかして誘拐された???なんで???嫌な汗が流れる。私が誘拐されたのは良いけれど何で???お金もそんなにないし、孤児だし後ろ盾があるだけでなんも出来ないよ!?それよりも犯人がちゃんと話が通じるかが問題だ。
ココ最近の行動からしてイザーク様が多分来ると思う。護衛としても実力はある人だと聞いているし、色々と鋭い方だから見つけられないことはないと思う。どこか出血してるならそれで見つけてもらいたい。
…かなり頼っているけれどこれは宜しくない。だけど私1人だと何も出来ないに近いけれど…困った。怖いし、不安だけど頼るのが嫌だというよりも当たり前のように来るのがイザーク様かなって思っている自分が気持ち悪いというか違和感しかない。
忙しかったり気付かなかったらそれで終わりなんだし…期待するのはやめよう。
それよりも怒られる気がしてならない。誘拐された私が悪いのか、え???いや、私悪くないよね。城で息抜き代わりにちょっと庭園を見ていただけだし。
視界が塞がれているけれど・・・どうしたものか。相手の意図が全く読めないし。
こう言う場合大人しくしておいた方がいいのだっけ???誘拐された時の貴族らしい振る舞い方なんて知らないけれど・・・いや、誘拐されて貴族らしさって必要なのか???
「これが依頼のあった貴族か???」
「特徴聞いて返事したのだから間違いない。」
スルッと視界を塞ぐ布外された。急に眩しくなった。明るさに慣れるのに時間がかかる。汚い小屋というよりはどこかの家の倉庫のようにも見えた。馬小屋とかではない。どちらかというと物置小屋だ。それにどれだけ眠っていたか自分でも分かっていない。外の景色もわからない。
「まぁ、死んでなければいいんだ。遊んでも別に問題ないだろ。」
まずい。こういうことをいうごろつきやチンピラは貧民街でも見てきたし、関わらない。逃げないとしてきたのに・・・命は大丈夫かもしれないけれど、どこまで傷物にされるんだ。
「これのどこが貴族なんだ。普通だろ。」
「胸もないし」
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こいつら・・・私がどこまで我慢できるかになるかな。
最悪の一日になりそうだ。
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