出勤したら解雇と言われました -宝石工房から独立します-

はまち

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189 寄り道

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 寄り道出来ず家に戻るがベッドに運ばれて楽な下着姿に剥かれた。枕に顔を埋めて目を回していた。空気を入れ替える為に窓を開けられ、そよそよと風が入ってくる。

「イザーク様、ミカエラ様に何をしたのです!?」
「……高所から飛び降りて全力で走りました。」
「もーミカエラ様ぐったりじゃないですか!!」
「ハーブティーの用意を。様子見を致します。」


  ミカエラは気持ち悪い。と、思いながら身体を起こす。勉強とかする予定だったのに。寄り道したかったのに…

  部屋から出ると目の前に彼がいた。水差しや果物がトレーに乗っていた。

「体調は如何ですか?」
「あ、はい……」
「夕食前に何か食べた方が良いですよ。」

   背中を押されて長椅子に座る。水を飲んでいるとスルスルと果物を切り分けられて目の前に置かれた。隣に座って抱き寄せられてくっつくられる。一応食べれている。まさか高いところから飛び降りて移動で目を回す何て……

「気持ち悪かったのでせめてもふらせてください。」

   大きめの姿になってくれた。抱き着いて顔を埋める。お腹を枕にしてもふもふを堪能する。大型犬のもふもふたまらん。 ふわふわ……温かい。すぅーはぁー!!!!

   深呼吸して抱き着いてぼんやりする。温かい。眠ろうかと思ったが肉球でムニッと押された。

「何ですか。」

   人の姿になって胸板に顔を埋めているような形になっていた。

「夕食があるので起きてください。」

   お茶以外にも炭酸水があり、口にする。

「何故あんな無茶を?」
「何でもミカエラを見つけ次第何処かに監禁して放置するつもりだと耳に入ったので。」
「それにしてもあぁ、言うの苦手ですから。」
「身の安全優先なので謝りませんよ。」

   休憩……ミカエラはため息を吐いてゴロゴロする。それが彼の膝を枕にしても前髪を撫でられてゆっくりする。

  レフィラ嬢と聖女()イリヤが手を組むなり共謀するのは勝手だ。こっちに迷惑をかけないで欲しい。疲れる。与えられる情報を精査するけれど中々面倒臭い。その日は食事をとって早々に眠ることにしたが、二度としないで欲しい。

   領主ならば兵士を運用出来ないといけない。いついつに戦の予定になるはず。なんていう抽象的なザックバランとしたはなしばかりであった。多分求められているのは情報収集能力からの戦力や準備なのだろう。相手はくじで決められる。それまで領地内は当たり前の日常が動いていて官僚達にどういう指示をしていくのか。そういうのを見られるらしい。赤青で分けられてその相手の誰かが引き当たっている。相手も同じとは限らないという注釈付きだ。そして何かアクションを起こすならば教師経由でこういうことを発動したと申告していく必要がある。
 私は領地がまだないけれど、得る予定のところとしてロズウェル侯爵家の近くの山間部の土地であった。ここを仮想であれ運用をするのか。相手の土地が近いし……とりあえず嫌がらせをして削いでいくのが一番だろう。

 こっちの生産能力は魔石や屑石加工が多少できるだけの農村部だ。多分事前情報を渡されただけだと私はおまけ程度にしか見られないだろう。

 とりあえず……

 雨の日に採掘作業の途中で落盤事故が起きて隣の領地に土砂崩れを起こしておく。という、内容をアレックス先生に持っていく。

「……ミカエラ様、故意に災害は起きませんよ。」
「おきますよ。この山の反対側は材木の伐採が進んでいますから雨による地盤の緩みと土地の弱さが出ていますから採掘作業での爆破の振動で大規模土砂崩れが起きたとしても。普通の自然災害です。ですよね?幸いここには魔石、クズ石の加工に精通した職人がいるわけなので。」

 ということを色々説明して納得させたら状況がスタートになる。そして戦況は次々教室にある状況を書き出されていく。どこも関税とか封鎖をしてくるが、ミカエラはロズウェル侯爵家を経由するから物流などに影響出ないようにするし、商売相手をロズウェル侯爵家に絞ったとしても影響が出ないようにした。。戦の時に勝負を仕掛けるのではなく事前準備でなるべく血を流さないようにしてくようにするものなのだが、ミカエラは起こせるところでバンバン事故を起こし事故で人の血を流していく。
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