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第一章 転生そして成長
第68話 砂漠へ
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朝から一悶着あったものの、ルア達はオアシスがあるという砂漠の入り口までやって来ていた。
もちろん、一行の服装は暑さ対策をしっかりとしたものだった。一際ルアだけ露出が多い気はするが、その点については触れないようにしておこう。本人も未だに不服そうだ。
そして目の前に広がる砂漠を前に、ロレットは服のポケットから方位磁石を取り出した。
「うむ、ここからまっすぐ南に向かっていけば……オアシスがあるはずだ。」
「いやはや、それにしてもまだ砂漠に入っておらんというのにこの熱気……ロレットが用意していた服でなければ蒸れて仕方なかったじゃろう。」
そう言った由良も、今日ばかりは巫女服ではなくアラビアンな服に身を包んでいた。
「…………ボクは肌に日射しが当たって暑いです。」
ムスッとした表情を浮かべながらルアが言った。
「くくくくく、だが普通の服を着て蒸し焼きになるよりかはマシだろう?」
「それはそうですけど、それでもボクはこの服は着たくなかったです!!」
頭の上でくつくつと笑う東雲にルアは強く言った。
「さて、では陽が落ちる前に砂漠を渡ろう。オアシスに着く前に陽が落ちたら最悪野宿もあり得るからな。」
「こんなところでですか!?」
「あぁ、だからそうなりたくなければ……早く足を進めるのだな。フフフッ……。」
「あぅぅ……わかりましたよ!!もうっ!!」
「うむうむ、やる気が出たようで結構結構……。して由良や?」
無理矢理やる気を出して歩きだしたルアに満足そうに頷いた東雲は、ふと由良の名前を呼んだ。
そしてあることを問いかけた。
「先程から鼻血が止まらぬようだが……どこか体調でも優れんか?」
「い、いやいや……なにも問題ないですじゃ。気にせんでくだされ。」
「…………??そうか、なら良いのだが……。」
まさかルアの姿が扇情的すぎて鼻血が止まらないなどとは、東雲に言えず、ただただ苦笑いを由良は浮かべた。
◇
斯くして、一行が砂漠に足を踏み入れてから数時間が経過した。しかし、未だにオアシスという場所は見当たらず……目の前にはひたすらに砂が広がっているだけだった。
「うぁ~……暑い。」
サクサクと砂の上を歩きながら、ルアは言った。彼の体の至る所から、この場所の暑さを物語るように汗が伝っている。
「流石に堪えるのぉ~……強い日射しに足をとられるこの砂……オアシスとやらにはまだ着かんのか?」
「うむぅ……こっちの方角で合っているはずなのだが…………。」
ロレットは再びポケットから方位磁石を取り出した。そして方位磁針が示していた方角を見て彼女は目を丸くした。
「なっ!!方位磁石が狂っている!!」
「えぇっ!?」
「なんじゃと!?」
ロレットが手にしていた方位磁石の針はぐるぐるとひたすらに回り続け、方角を指し示すどうこうの話ではなくなってしまっていた。
「い、いったいいつからだ!?」
「否、今はそんなことはどうでも良い!!問題はしっかりとわしらは南へと向かって歩けていたのかが一番の問題じゃ!!」
景色が一切変わらない砂漠の道のり……いつどこで道を踏み外していたのかもわからない。そして今進んでいる道が合っているのかもわからない。
その場で一行が立ち尽くしていると、前方から何やら砂煙をあげながらこちらに向かって近づいてくる何かに気がついた。
「ん?何か……来る。」
じっと目を凝らすと見えたのは、下半身が蛇のような姿の魔物娘達が大きな蠍にまたがっている姿だった。
「な、なんだあれは……。」
「姿を見るにラミアのようじゃが……。随分武装しておるのぉ~。」
そんなことを言っているうちにルア達の回りをラミア達が取り囲む。そしてラミア達の親玉らしき人物が、蠍の魔物の上から槍の矛先を此方に向けながら言った。
「さァ~……命が惜しかったら金目の物、全部だしな!!」
金目の物を要求してきたナーガ達に、由良とロレットの二人はポカンとした表情でお互いに顔を見合わせると、くつくつと笑い始めた。
「どうやら親切に道案内をしてくれるガイドが現れてくれたようだな。」
「そのようじゃ。」
そう笑いながら話していた二人にラミアの親玉は額に青筋を浮かべた。
「アァン?何言ってんだァ?これから身ぐるみ剥がされるってのによ。」
「エレナ様パッパとやっちゃいましょうよ!!」
エレナと呼ばれたラミア達の親玉は、ニヤリと笑みを浮かべて子分のラミア達に指示を出した。
「お前らやっちまいなァ!!」
「オォォォォッ!!」
そしてエレナの号令と共に子分のラミア達が一斉にルア達に襲いかかる。
もちろん、一行の服装は暑さ対策をしっかりとしたものだった。一際ルアだけ露出が多い気はするが、その点については触れないようにしておこう。本人も未だに不服そうだ。
そして目の前に広がる砂漠を前に、ロレットは服のポケットから方位磁石を取り出した。
「うむ、ここからまっすぐ南に向かっていけば……オアシスがあるはずだ。」
「いやはや、それにしてもまだ砂漠に入っておらんというのにこの熱気……ロレットが用意していた服でなければ蒸れて仕方なかったじゃろう。」
そう言った由良も、今日ばかりは巫女服ではなくアラビアンな服に身を包んでいた。
「…………ボクは肌に日射しが当たって暑いです。」
ムスッとした表情を浮かべながらルアが言った。
「くくくくく、だが普通の服を着て蒸し焼きになるよりかはマシだろう?」
「それはそうですけど、それでもボクはこの服は着たくなかったです!!」
頭の上でくつくつと笑う東雲にルアは強く言った。
「さて、では陽が落ちる前に砂漠を渡ろう。オアシスに着く前に陽が落ちたら最悪野宿もあり得るからな。」
「こんなところでですか!?」
「あぁ、だからそうなりたくなければ……早く足を進めるのだな。フフフッ……。」
「あぅぅ……わかりましたよ!!もうっ!!」
「うむうむ、やる気が出たようで結構結構……。して由良や?」
無理矢理やる気を出して歩きだしたルアに満足そうに頷いた東雲は、ふと由良の名前を呼んだ。
そしてあることを問いかけた。
「先程から鼻血が止まらぬようだが……どこか体調でも優れんか?」
「い、いやいや……なにも問題ないですじゃ。気にせんでくだされ。」
「…………??そうか、なら良いのだが……。」
まさかルアの姿が扇情的すぎて鼻血が止まらないなどとは、東雲に言えず、ただただ苦笑いを由良は浮かべた。
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斯くして、一行が砂漠に足を踏み入れてから数時間が経過した。しかし、未だにオアシスという場所は見当たらず……目の前にはひたすらに砂が広がっているだけだった。
「うぁ~……暑い。」
サクサクと砂の上を歩きながら、ルアは言った。彼の体の至る所から、この場所の暑さを物語るように汗が伝っている。
「流石に堪えるのぉ~……強い日射しに足をとられるこの砂……オアシスとやらにはまだ着かんのか?」
「うむぅ……こっちの方角で合っているはずなのだが…………。」
ロレットは再びポケットから方位磁石を取り出した。そして方位磁針が示していた方角を見て彼女は目を丸くした。
「なっ!!方位磁石が狂っている!!」
「えぇっ!?」
「なんじゃと!?」
ロレットが手にしていた方位磁石の針はぐるぐるとひたすらに回り続け、方角を指し示すどうこうの話ではなくなってしまっていた。
「い、いったいいつからだ!?」
「否、今はそんなことはどうでも良い!!問題はしっかりとわしらは南へと向かって歩けていたのかが一番の問題じゃ!!」
景色が一切変わらない砂漠の道のり……いつどこで道を踏み外していたのかもわからない。そして今進んでいる道が合っているのかもわからない。
その場で一行が立ち尽くしていると、前方から何やら砂煙をあげながらこちらに向かって近づいてくる何かに気がついた。
「ん?何か……来る。」
じっと目を凝らすと見えたのは、下半身が蛇のような姿の魔物娘達が大きな蠍にまたがっている姿だった。
「な、なんだあれは……。」
「姿を見るにラミアのようじゃが……。随分武装しておるのぉ~。」
そんなことを言っているうちにルア達の回りをラミア達が取り囲む。そしてラミア達の親玉らしき人物が、蠍の魔物の上から槍の矛先を此方に向けながら言った。
「さァ~……命が惜しかったら金目の物、全部だしな!!」
金目の物を要求してきたナーガ達に、由良とロレットの二人はポカンとした表情でお互いに顔を見合わせると、くつくつと笑い始めた。
「どうやら親切に道案内をしてくれるガイドが現れてくれたようだな。」
「そのようじゃ。」
そう笑いながら話していた二人にラミアの親玉は額に青筋を浮かべた。
「アァン?何言ってんだァ?これから身ぐるみ剥がされるってのによ。」
「エレナ様パッパとやっちゃいましょうよ!!」
エレナと呼ばれたラミア達の親玉は、ニヤリと笑みを浮かべて子分のラミア達に指示を出した。
「お前らやっちまいなァ!!」
「オォォォォッ!!」
そしてエレナの号令と共に子分のラミア達が一斉にルア達に襲いかかる。
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