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4.蜜月編
12.違和感
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王立騎士団が偽名を認めてたなんて、私は全然知らなかった。
というか、そもそもその事自体が極秘事項なのであろう。
アスラン様、そんなこと、私に言って大丈夫なの??!
「このことは、墓場まで持っていきますね…」
事の大きさに、私は震えた。
「元々、別に大した理由ではないのですよ。王立騎士団が、身分より実力重視なのはもちろん知ってますよね?」
「それは、もちろん!」
私は王立騎士団のそういうところも好きなところなのだから。
「だからこそ、家名で身分のすぐ分かる団員は、名を名乗りたがらないのです。はじまりは、“家名”ではなく“実力”で認められたと、示すためであったと言われています。まぁ、僕の場合、それを利用しただけなんですけど」
「利用って…?もしかして…」
「まぁ、軽くストーキングされるんですよね。あの“呪い”をかけてきた女性もおそらく、騎士団で見かけてだと思われますし」
恐るべし、アスラン・ターリー。
そんな方と、婚姻なんて知られたら、私は何をされるんでしょうか…
「大丈夫ですよ。ルシンダに害をなしそうなものは、全て排除しますから。安心してください」
アスラン様は、またそう言って私の頬にキスをした。
「いや、誤魔化されないですよ!排除するって何をするんですか!?!」
「それは、あなたが知らなくていいことです」
アスラン様は、ニコッと笑ったが、その目は全く笑ってはいなかった。
私は、その笑顔に恐怖を覚えたほどだった。
私が思ってる以上に、アスラン様には“裏”があるのでは…
私の最近の違和感は、これなのかもしれない。
しかし、私はそれ以上、彼に何も聞けなかった。
次の日、私たちはローラン夫妻に見送られて、領地であるルカマンドをあとにした。
そして、第1ポイントであるナナコッテを目指した。
私たちは、ナナコッテのノーランド様のところで、再び食事をする、ということで話がついた。
馬車の中で、アスラン様はかなり抵抗されたが、元王立騎士団のノーランド様に失礼な態度をとったまま、王都には帰れない、と私は説得をした。
「どうしてそこまでして、ノーランド様にご挨拶するのを嫌がるのですか!?ご友人でしょ?!」
私は、少し苛立ってきていた。
「ただの後輩ですよ…」
アスラン様は、珍しく私と目を合わさない。
「そんな…アスラン様が、ただの後輩のお店にわざわざ食事をしに行くなんて、ありえないでしょ?」
「な、ルシンダは僕のことそんなふうに思っていたのですか?!」
アスラン様は、動揺しているようであった。
やっと私と目が合った。
「違いますか??!!」
私は強く出た。
「まぁ、それは、確かに…しかし…」
「しかし、なんですか?」
「あいつの、あの態度が…ルシンダに対するあの…」
「あの何です?」
「もう、いいです」
アスラン様は、観念したらしい。
私はウキウキで馬車を降りた。
ノーランド様が元騎士団員!
早くお話を聞きたいわ!
しかし、ノーランド様のところで、あんな話を聞くこととなるとは、その時の私は知る由もなかったのである。
というか、そもそもその事自体が極秘事項なのであろう。
アスラン様、そんなこと、私に言って大丈夫なの??!
「このことは、墓場まで持っていきますね…」
事の大きさに、私は震えた。
「元々、別に大した理由ではないのですよ。王立騎士団が、身分より実力重視なのはもちろん知ってますよね?」
「それは、もちろん!」
私は王立騎士団のそういうところも好きなところなのだから。
「だからこそ、家名で身分のすぐ分かる団員は、名を名乗りたがらないのです。はじまりは、“家名”ではなく“実力”で認められたと、示すためであったと言われています。まぁ、僕の場合、それを利用しただけなんですけど」
「利用って…?もしかして…」
「まぁ、軽くストーキングされるんですよね。あの“呪い”をかけてきた女性もおそらく、騎士団で見かけてだと思われますし」
恐るべし、アスラン・ターリー。
そんな方と、婚姻なんて知られたら、私は何をされるんでしょうか…
「大丈夫ですよ。ルシンダに害をなしそうなものは、全て排除しますから。安心してください」
アスラン様は、またそう言って私の頬にキスをした。
「いや、誤魔化されないですよ!排除するって何をするんですか!?!」
「それは、あなたが知らなくていいことです」
アスラン様は、ニコッと笑ったが、その目は全く笑ってはいなかった。
私は、その笑顔に恐怖を覚えたほどだった。
私が思ってる以上に、アスラン様には“裏”があるのでは…
私の最近の違和感は、これなのかもしれない。
しかし、私はそれ以上、彼に何も聞けなかった。
次の日、私たちはローラン夫妻に見送られて、領地であるルカマンドをあとにした。
そして、第1ポイントであるナナコッテを目指した。
私たちは、ナナコッテのノーランド様のところで、再び食事をする、ということで話がついた。
馬車の中で、アスラン様はかなり抵抗されたが、元王立騎士団のノーランド様に失礼な態度をとったまま、王都には帰れない、と私は説得をした。
「どうしてそこまでして、ノーランド様にご挨拶するのを嫌がるのですか!?ご友人でしょ?!」
私は、少し苛立ってきていた。
「ただの後輩ですよ…」
アスラン様は、珍しく私と目を合わさない。
「そんな…アスラン様が、ただの後輩のお店にわざわざ食事をしに行くなんて、ありえないでしょ?」
「な、ルシンダは僕のことそんなふうに思っていたのですか?!」
アスラン様は、動揺しているようであった。
やっと私と目が合った。
「違いますか??!!」
私は強く出た。
「まぁ、それは、確かに…しかし…」
「しかし、なんですか?」
「あいつの、あの態度が…ルシンダに対するあの…」
「あの何です?」
「もう、いいです」
アスラン様は、観念したらしい。
私はウキウキで馬車を降りた。
ノーランド様が元騎士団員!
早くお話を聞きたいわ!
しかし、ノーランド様のところで、あんな話を聞くこととなるとは、その時の私は知る由もなかったのである。
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