S-Kill

不報 刀姫

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一網堕人

網にかかれ

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ピピッ。
と、音がなりグラスが反応する。

S-Killスキル口頭矛刑こうとうむけい
詳細…叫ぶ声の音量、高低差、長さに応じて聴いたものにダメージを与える。

そういう文字がグラス越しに目標の男の頭上に映し出される。

「おぉ!すっげ…目黒さんのスキルをもとに作ったこのグラス…相手のスキルが丸わかりっスね」

感動を露にする新人アラト。

「声を聴いたものにダメージか…どうりで耳がジンジンするわけだ。だが、奴の周りに倒れた人たちは死んだ感じはしないな…失神した程度だとはそうでもないらしいな」

それを横目に冷静に分析する根苞ねつと

「……レベル?」

「死んでないとはいえ、これ以上被害が出されても面倒だ。とっとと捕まえるぞ」

「ちょちょ、先輩?レベルってなんス━━」

言い終わるよりも早く根苞は目標に向かって走り出した。

ピピッ。

アラトの着けたグラスの視界に根苞が入り、たちまちグラスは反応を示す。

「あぁ⁉なんだテメェェエエ」

S-Kill・一網堕人いちもうだじん
詳細…網を出現させ対象を捕らえる。捕らえた対象は気力を失う。

「一網堕人」

それが根苞のスキルだった。
根苞の発言と共に一つの網が現れ、威嚇する男を包み込む。

「くっ…なんだこの網……ク…ソォ……」

男の声は次第に小さくなり弱々しくなっていく。
さっきまでの絶叫が嘘のようになくなり男は気を失った。

ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…

「俺は警視庁スキル対策課・レッドのリーダー根苞だ」

「同じく赤の一員アラトだ…って…カッコよく名乗ってますけど犯人寝てません?」

二人は大まかに言えば警察である。
しかし今起こった状況を知ってもらえれば当然、普通の警察ではないことがわかってもらえるだろう。

ピッ…ピッ…ピッ…

「寝たというより気を失ったと言って欲しい」

「先輩もスキラーだったんスね」

「ミーハーな発言するな。とにかくコイツを連行する…ぞ……?」

根苞が網に掛かった男に近づくとあることに気づく。

「どうしたんスか?」

「シッ!静かにしろ」

ピッ…ピッ…

「この音って…まさか」

「この男の声がうるさくて聴こえなかったが━」

網と男の服の隙間から見えたのは体に巻きつかれた時限式の爆弾だった。
残り時間・00:01

ピッ…

「なっ⁉」

「チッ…」


ドオオオン!!


爆発の威力もさることながら爆風も凄まじく根苞とアラトの二人は別々の方向へと飛ばされた。
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