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しおりを挟む胸の奥がじんわりと熱くなり、表現できない大きな感情で満たされていく。
確かなことは、これで彼にすべてを捧げたということ。
次代へ血を繋げていくのも、全部、全部、これから彼と背負って。いっぱい、気持ちよくなって。たくさん精をもらって。
わずかな不安を、安堵と喜びが塗り替えていることに驚いた。
この感情を、どう表現したらいいのだろう。
でも、確かなのは――とてもきもちよくて。戸惑いはあれど、この行為を彼と行うことで、満たされた気持ちはあって。
「ま……ま、じ、か……」
一方で、彼がまるで絶望したと言わんばかりの声で呻いているのだけれども。
少しだけ不安になって、ティキは彼の方に視線を向ける。
あわ、あわと彼は口を開けたり閉じたりしながら、でも、我慢しきれないとわっとしゃべり出した。
「あ……あああ……あの、これはですね。その、ずっとずっと妄そ……いや、シミュレーション……いや、それもどうなんだっ!? えっと。ずっと憧れていたティキちゃんとひとつになれた喜びが大きすぎたと言いますかっ。僕はけっして早漏というわけではですね、なくてですねっ。
あ! それなりにっ、ぜ、絶倫! 絶倫なのをですね! ちゃんと証明して差し上げますのでそれで名誉挽回汚名返上といきませんかねだめですか! いやいやでも、ほら、はじめてをいっしょにイけたわけですからあのその……っ、ええと……すみません……」
「???」
なにかロランが一生懸命主張している。
けれど、ティキはずっとずっと気持ちいいままで、温かくて、たくさんの精液がここちよくて、お尻も、なんかいろいろもう、全部いっぱいいっぱいで。
「達……ちゃった……きもち……い……」
「!!!」
「どくどく、して……ロラン……すごいね……」
「!!!!!」
「あ……っ!」
むくむくむく、と、ティキの言葉に反応するように、ティキの膣内で大きくなっていく存在がある。ロランの逸物は、あっという間に堅さを取り戻していった。
互いの魔力が混じりあい、心地いい。おさまりきらなかった精液が、接合部からこぷりとこぼれ落ち、シーツを汚していく。もうローションと、愛液と、破瓜の血と、精液と――いろんなものでぐちゃぐちゃになってしまっているけれども。
「あ、しまっ……!」
「?」
けれどもここで問題が発生する。ロランの魔力を豊富に含んだ精液と、ティキの魔力を凝縮した破瓜の血が、ティキの肌を伝って、お尻のほうへと流れていく。ティキのお尻には、相変わらず変質したままのスライムがへばりついていて――、
「!」
ぐにゅ。
ぐにゅ、ぐにゅり。ぐにゅりぐにゅり、ぐにゅり。
「あ! ああ……っ」
落ち着く暇なんて、まるでなかった。
まるでその体積を膨張させるように、ティキのお尻の穴の中でむくむくと大きくなっていったのだ。
「は……ぁ……! ぁ! ぁ……っ!!」
「強い魔力を吸収して、スライムが大きくっ! こ、これは……負けていられないねっ?」
「ぇ……???」
しまった、って、そっちの方向!?
巨大化してマズイとか、危ない、とかではなく?
――なんて、ちらっと考えたけれども、すぐにそんな余裕はなくなってしまう。
「おしりの穴でイくときも、はじめては僕のモノでイってほしいもんね? だから――」
ずんっ!
再び大きくなったモノで、ロランはティキの身体を穿った。
「今日は前。こっちを感じて、ね?」
「ぁ! ロラン……っ」
「いーっぱい気持ちよくなって、いっぱい子作りしよ? ね?」
「おしりの、……おしりの、とって……っ」
「だーめ。こんなに感じてるティキちゃんから、気持ちいいの、とるわけないじゃないか」
「ぁ!」
そうだ、彼はロランなのだ。
言葉は通じても、考えは通じない。
けれども気持ちいいのは本当で、前も、後ろも、いっぱい満たされてわけがわからなくなる。ロランの魔力をいっぱい浴びて、全部、ぜんぶ気持ちいいのだ。
「もう一回、もう一回気持ちよくなろうね?」
そう言いながら彼は笑う。
今度はティキに覆いかぶさるように抱きしめて、顔を近づけて。
「ほら、お口もいっぱい、気持ちよくなろうね?」
唇を触れあわせて、舌を絡ませて。
どこもかしこも全部ロランに満たされて。
「ティキ――僕の、ティキちゃん。これからずーっと、一緒だよ」
彼の言葉に満たされて。
ティキは必死で、首を縦に振ることしかできなかった。
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