【R18】サ終のゲームに取り残されました! 〜最推し3種に迫られて身体がもちません〜

浅岸 久

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本編

21.……生きてた(※3) ※3:物理的な意味で *

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 ……。

 …………。

「ん……」

 あー……。
 生きて、た……。
 呼吸、してた、わたし。

 ぼんやりと意識が浮上してくるのがわかって。
 ざぁー……ざぁー……って、さざなみに揺られてる感じ。
 でも、なんとなく、ふかふかのベッドの上に寝っ転がってるってのもわかって。

 身体が重い。
 というか、わたしの身体じゃないみたい。
 ……えっと? たしか、気を失うまで3人にどろどろに犯されたとこまでは覚えてる。
 全身がぎしぎしいってる気がして、アソコもヒリヒリ。おしりも、じんじん。
 痛くはないんだけどさ? まだなんか挿入しているような、ずぽずぽされてる感覚だけがずっとある。
 ……わたしの身体、どうなっちゃってるんだろ。
 
 それに、腕。
 なんか、ずっしりとした腕がさ? いまもわたしを、抱き込んでるっぽいんだよね。
 ええと、この感触は――と、ゆっくりと目を開けた瞬間、わたしの呼吸はとまる。

「お目覚めか、主。おはよう」
「お…………は、よう、ございま……す……」

 朝? 昼間?
 部屋のなかはわりと明るくて、外からの光も差し込んでるみたいなんだけどさ。

 それよりも。
 わたしを抱き込んでたの、どうやら王さまだったみたい。
 っていうか、目を開けた瞬間、目があったんだけど?
 ええと……わたしが眠っている間も、まさか、ずっとわたしの顔を見てたとか言わないよね?

 あとね、わたしを抱きしめてる腕、王さまのだけじゃないんだよね。
 誰かが、わたしの後ろにもいる。
 わたしが起きたことに気がついたのか、背中側から回されてる方の腕が、とりあえずみたいな感じでわたしのおっぱいをもみもみして。
 その指輪の感触で、わたしはそれが誰なのかを悟った。

「っ!? ぇ!? ど、首領……!?」
「ヨォ、おはよォさん」
「おはよ……って! あのっ、胸っ!」
「ははは、挨拶みてェなモンだろ?」

 いやいやいや、挨拶がてら、その手をするするわたしのアソコに持ってかないでっ。
 わたし、裸のままだしっ。

「ぁ、ああん……っ」

 ってか、本当にアソコ、いじらないで……っ!

 寝起きと同時に早速身体で遊ばれて、わたしは身を捩る。
 だって。無理。
 あれだけむちゃくちゃ犯されたのに、起きてからも即えっちとか、絶対身体がもたない。

「おい、首領。今日は俺からだと言ったろう」
「んあ? これはセックスじゃねえ。挨拶だって」
「フン――なるほど。貴様ももう少し眠らせた方がよさそうだな」

 ――ん? 眠らせる、とは?

 と、そこでわたしははっとする。
 ええと?
 王さまごしの向こうの壁のとこに、誰かいるんだけど……。
 昨日みたいにさ、壁を背に倒れてるの――あれ、ウィルじゃない?
 まるで壁に叩きつけられたあとのような状態でぐったりしてるんだけど。
 え? わたしが寝てる間、また何かあったの!?

「こ、殺して、な、いよね……!?」
「もちろん。あまりに煩いんでな。少し眠らせただけだ」
「よ、よかった……」

 いや、よくない? ぜんぜんよくない気もするけどっ。

「ちょっと待って。身体、もたないから。少し休ませて……っ」

 お腹もすいてる気がする。
 っていうかさ。目が覚めても、わたし、やっぱりバグウィルたちに抱きしめられてる?

 ……夢じゃない?
 いや、現実なんじゃないかな、とか、たしかに思ってはいたよ?
 でも、目が覚めて冷静にもう一回考えてもさ、行き着くこたえは一緒なんだ。

 今さらだけどさ。
 わたし、やっぱり【黎イル】の世界にいるの?
 王さまがわたしを召喚したとかなんとか言ってたけど、あれは、言葉どおりの意味……?

「なんだ、休みたいのか? なら、食事にするか? そのあとなら、今度こそ、俺ひとりに愛されてくれるな?」

 えっ、えっ?

「待てよ。メシはアイテムボックス中のモンでさっさと済ませようぜ。俺だってまだまだ足りねェんだ」

 ん? 足りない?? まだ足りない???

「少なくとも、しばらくは俺だけのものだが?」
「勝手に決めんな。テメエは俺らの王じゃねえ」
「俺に命令できるのは主だけだ」
「俺だってそうさ。つーか、嬢ちゃんに聞きゃあいい」

 え? まって?? この話の展開さあ???

「嬢ちゃんは、どっちに愛されてェんだ?」
「もちろん俺だろう? 主、俺はこの男よりもずっと優しく抱いてやるが?」

 えっちするのは確定ですか!!!???

「いや? 待って? ふたりとも、落ち着――――ひゃあっ」

 狙いすましたかのように首領にクリトリスをきゅっと摘ままれて、声が出ちゃう。

「ぇ、ぁ! 待って、身体が……んんんっ、もた……」
「ああ? もたないわけ、あるかよ? 嬢ちゃん、これまであれだけ無茶な戦いばかりしておいてよ?」

 そ、それはゲームの中の導手ってだけで!

「そうだな。体力はまだまだ足りないようだが、すぐに慣れるだろう」
「その意見には同意する。才能はあるはずだぜ? なんてったって、世界を救ってきた導手さまだ。バグウィル3人程度、相手できねェはずがねえだろ?」

 別にえっちで世界を守ってきたわけじゃありません!
 ってか! わたしは画面の向こうで! タップしかしてきてません!!
 限界突破したあなたたちの体力についていけるわけないのにっ。

「ん……ふ、ぁ。……ぁー、なんか、すげェ、寝た……」

 あーっ! 向こうでウィルまで起きちゃった!

「ん……ああ? ……オイ。朝から俺抜きに楽しんでるのか? 待てよ。俺も混ぜろ。つーか、俺にユイをよこせ」

 楽しんでないっ。
 楽しんでないからっ!
 ってか、気絶してたんじゃないの!? どうして起き抜けにそんなに普通に動けるの!?

「ま、俺たちもアンタ本人を召喚できるまでずーっと我慢してたわけだ。当分はつきあってもらうぜ?」
「その間に体力もつくだろう。だが、主。まずは俺だ」
「おいおい、待てよ! テメエらユイと同じベッドで寝たろ! 今からは俺の時間だって!」

 3人同時に迫ってこないで!
 本気で身体がもちませんっ!!

「か、かんべんしてぇ……!」



 そんなわたしの叫びもむなしく、そのあともたっぷり愛されましたとさ。

 ちなみに、わたしはがっちり彼らに囲われるようになって、サービス終了後の世界で、他のキャラクターに絡まれたり、なんだかんだ事件に巻き込まれたり、変な勢力争いに巻き込まれたりとかいろいろするんだけど、それはまた別の話。

 最強のバグウィル3人いるからね。どうとでもなるよ……。
 もちろんお代は身体で払う感じだけど……。

 でも、わたしだってこんなに好きなんだもん。
 こんな未来も、ありだよね。きっと。



 めでたしめでたし。


→[前日譚へつづく]
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