さよなら、しゅうまつ。

黒川

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あ、これ何度も経験してる。



そう思ったのは、終末もド終末。
突如として現れた人外生命体が、世界を壊し始め、そして俺はその人外生命体を前にし、大きく開いた口の様なモノの中にバリバリと音を立てて飲み込まれている時に気付いた。



……こんな時に思い出させるなよ。



しかも人外生命体で終末を迎えるのはこれで3度目。
終末そのものを経験したのは今回で……忘れた。
それだけの数をこなしてる。


そして考える。
アイツは何してるのかな?


そう言えば『今回は』聞けてない。
何度も聞かれていたはずなのに。
俺のバカ。
思い出すのが遅すぎた。
今回だって例に漏れず、俺たちは出会っていた。
なんなら『今回も』仲の良い『友』だった。



と、向こうは思ってるはずだ……



俺は毎度毎度学習能力なんてモノは授かれず、隣で歯を食いしばってニコニコ仲の良い『友』を演じている。



今のアイツに恋人は居なかったはず。
一人暮らしのアイツは、家族に会いに行けたのだろうか。

あぁ。
せめて、せめて一緒に過ごす事が出来たら……なんてセンチメンタルな想いが襲う。


いやまぁ、ただいま絶賛バリバリ食われてますけどね?
痛ぇよ?
とてつもなく痛ぇよ?
けど考えずにいられない。


アイツは?


アイツは無事なのかな?
無事なワケ無いか。


空は暗雲が立ちこめ、稲妻が降り注ぐ。
歪んだ真っ黒な時空からどんどん現れる人外生命体は、好き勝手に人を襲い、世界の人たちは太刀打ちする暇も無い。


終わり。


今回もこれで終わり。




この終末を迎えたら、俺は次どこに行くんだろう?




また、アイツに会えるかな?





会えなくても……むしろ、そっちの方が幸せかも……




さよなら、しゅうまつ。




またこんど。
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