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第二章:本編
39-マチナカサガリ も、驚く
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思った通り心配する事は何も無く、チケットはすんなりと取れた。
整理番号も早く、おそらく最前も確保出来る。
最近は滅多に良番良席に恵まれていなかったため、キリは取れたチケット番号を唖然として見ていた。
俺も久々の良番でテンションが上がっている。
前半の日程として売られ始めたチケットの売れ行きは、今までに比べると緩やかだ。
取ろうと思えば、他の地方もまだ買える。
都合がついたらフラっと当日行ってみたりも出来るかも知れない。
そう言えば、もうここはお家芸なのだろうが、今回のチケット販売の都道府県の区切りについて、千葉県民と埼玉県民がSNS上で争っていた。
どちらの県の出身ではない俺としては、クソどうでもいい事だったが、キリはその投稿を楽しそうに眺めていた。
最終的には、ラキの鶴の一声でそれも収束したのも、ラキのファンらしい民度で、そこは俺も少し笑った。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
取り敢えず、ラキのチケット確保に関する事は一通り落ち着き、あとはツアーが始まるのを待つだけとなった。
また当たり前の日々を過ごしていると、相談したい事があると両親から呼び出された。
今回は、俺の両親。
キリのクソ家族は面白いくらい連絡が無い。
もうそっちはどうでもいいか。
キリの仕事休みに合わせて、2人で実家に行くと母親がだいぶ機嫌良く迎えてくれた。
「サガリもキリちゃんもいらっしゃい。待ってたのよぉ~」
俺1人で帰って来るより、機嫌の良さがあからさまだ。
初めて顔を合わせてから、俺の両親、特に母親はキリをかなり気に入っている。
可愛いモノが好きな彼女には、キリの存在が堪らないのだろう。
最近は実の息子の里帰りよりもキリだもんな。
同性カップルと言うマイノリティの存在なのに、こんなにも快く受け入れてくれている。
この2人が、俺の両親で本当に良かったと改めて感謝した。
勝手知ったる家に上がり、リビングに入ると父親とタケルも居た。
家族総出か。
別に珍しい事では無いのだが、「相談したいことがある」と言われてからの、この並びだと俺も少しばかり身構えた。
何が始まるんだ?
父親は、普段通りにのんびりと俺等を迎え、タケルもテンション高くキリに話しかけている。
促されるままに、キリと2人でソファに座れば、母親がお茶と焼き菓子をセッティングし始めた。
今日はメレンゲか。
タケルの手作りだな。
「タケルのメレンゲよ?キリちゃんが好きだからって、昨日から仕込んでたのよ」
せっせと餌付けして懐かせようと言う魂胆だろ。
ご苦労なこった。
「好きです。タケル君ありがとう」
キリもリラックスした様子で受け答えをしている。
顔合わせをして以降、何度か会っているせいか、キリも俺の両親に慣れてきている。
このままマチナカ家総出で囲ってしまいたい。
テーブルのセッティングが終わり、全員がソファに着くと、母親が咳払いをしてから真剣な顔つきでキリを見つめた。
「キリちゃん、急な相談なんだけど、うちの子にならない?」
「え!?」
キリはだいぶ驚いている。
俺も親からそんなセリフが出てくるとはビックリだ。
整理番号も早く、おそらく最前も確保出来る。
最近は滅多に良番良席に恵まれていなかったため、キリは取れたチケット番号を唖然として見ていた。
俺も久々の良番でテンションが上がっている。
前半の日程として売られ始めたチケットの売れ行きは、今までに比べると緩やかだ。
取ろうと思えば、他の地方もまだ買える。
都合がついたらフラっと当日行ってみたりも出来るかも知れない。
そう言えば、もうここはお家芸なのだろうが、今回のチケット販売の都道府県の区切りについて、千葉県民と埼玉県民がSNS上で争っていた。
どちらの県の出身ではない俺としては、クソどうでもいい事だったが、キリはその投稿を楽しそうに眺めていた。
最終的には、ラキの鶴の一声でそれも収束したのも、ラキのファンらしい民度で、そこは俺も少し笑った。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
取り敢えず、ラキのチケット確保に関する事は一通り落ち着き、あとはツアーが始まるのを待つだけとなった。
また当たり前の日々を過ごしていると、相談したい事があると両親から呼び出された。
今回は、俺の両親。
キリのクソ家族は面白いくらい連絡が無い。
もうそっちはどうでもいいか。
キリの仕事休みに合わせて、2人で実家に行くと母親がだいぶ機嫌良く迎えてくれた。
「サガリもキリちゃんもいらっしゃい。待ってたのよぉ~」
俺1人で帰って来るより、機嫌の良さがあからさまだ。
初めて顔を合わせてから、俺の両親、特に母親はキリをかなり気に入っている。
可愛いモノが好きな彼女には、キリの存在が堪らないのだろう。
最近は実の息子の里帰りよりもキリだもんな。
同性カップルと言うマイノリティの存在なのに、こんなにも快く受け入れてくれている。
この2人が、俺の両親で本当に良かったと改めて感謝した。
勝手知ったる家に上がり、リビングに入ると父親とタケルも居た。
家族総出か。
別に珍しい事では無いのだが、「相談したいことがある」と言われてからの、この並びだと俺も少しばかり身構えた。
何が始まるんだ?
父親は、普段通りにのんびりと俺等を迎え、タケルもテンション高くキリに話しかけている。
促されるままに、キリと2人でソファに座れば、母親がお茶と焼き菓子をセッティングし始めた。
今日はメレンゲか。
タケルの手作りだな。
「タケルのメレンゲよ?キリちゃんが好きだからって、昨日から仕込んでたのよ」
せっせと餌付けして懐かせようと言う魂胆だろ。
ご苦労なこった。
「好きです。タケル君ありがとう」
キリもリラックスした様子で受け答えをしている。
顔合わせをして以降、何度か会っているせいか、キリも俺の両親に慣れてきている。
このままマチナカ家総出で囲ってしまいたい。
テーブルのセッティングが終わり、全員がソファに着くと、母親が咳払いをしてから真剣な顔つきでキリを見つめた。
「キリちゃん、急な相談なんだけど、うちの子にならない?」
「え!?」
キリはだいぶ驚いている。
俺も親からそんなセリフが出てくるとはビックリだ。
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