82 / 190
第一章:番外編 等
CandyRing Partyは終わらない。1
しおりを挟む
【キリside】 ※視点が交互します
ライブが終わった数日後、キャンステ公式からキャンペーンの告知が来た。
『CandyRing Partyは終わらない』
だって!
僕も終わって欲しくないって思っていたから嬉しい。
キャンペーン内容は、ファンの「踊ってみてぇ」動画投稿だって。
特定のSNSに投稿する事。
キャンステ所属のアイドル曲、もしくはキャンステ由来の曲を使用する事。
ダンスはオリジナルの振りコピである事。
投稿時、ハッシュタグで『#CandyRing』と推しの名前を付ける事。
キャンペーン中に投稿する事。
⋯⋯僕にはちょっとハードル高そうだった。
でもこれを投稿すると、今度はキャンステ所属のアイドルたちが反応をくれるみたい。
アイドル本人から拡散されたり、引用コメントされたり、返信が付いたり。
え?ラキちゃんはいつもしてるよね?
他のキャンステのアイドルはしてないのかな?
ラキちゃんは専用ハッシュタグ『#キラッキラッキー』を付けて投稿すると必ず見てくれる。
運が良いと、見たよボタン押してくれたり、拡散してくれたり、引用投稿してくれたり、返信くれたり。
いつもと何が違うんだろ?
ってちょっと考えていたら、今度はラキちゃんのSNSで追加の特典が発表された。
『私は普段からみんなの投稿監視してるし反応しちゃってるからね。特別感無いよね!知ってた!だから事務所にもオッケー貰ったし、もしかしたら他の先輩アイドルさん達も別の特典発表があるかもよ!』
だってー!
ラキちゃんの追加特典って何だろう?
『一緒に踊ってみてぇ動画を撮ろう!』
⋯⋯僕は固まった。
ラキちゃんと?踊るの?え?
『応募してくれた中で、抽選で3組の子たちと一緒に踊るよ!ソロなら2人で、グループならそのグループの子みんなと踊るよ。選曲は私の曲でもそれ以外でもなんでもOK!せっかくのCandyRingだしね。投稿してくれた曲で踊るよ。みんなの色んな踊ってみてぇ動画が見たいなぁ!』
って言われても⋯⋯僕には無理そうだなと思ってしまった。
最近、ラキちゃんも人気が出てきて前みたいなライブ後の特典会が出来なくなってきた。だからラキちゃんと直接お話したり握手したりする機会がグンと減ったんだよね。
有名になって嬉しい反面、前みたいな近さがなくなってしまって少し寂しい。
僕にはハードルの高いキャンペーンだけど、これでもし抽選に当たったらラキちゃんと一緒に踊れるのかぁ⋯⋯
無理だな、でもでも、なんてラキちゃんのSNSとにらめっこしながら悩み続けた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
【サガリ side】
CandyRing Party後にキャンペーンが公開された。
今回はファン参加型だ。
「踊ってみてぇ」動画を投稿するとキャンステ所属のアイドルたちが反応くれるんだと。
ラキはいつもファンたちの投稿に反応してるからって「一緒に踊る」って特典を追加していた。他のアイドルもラキに触発されたのか、抽選で個別メッセージだのお礼動画だの特典を追加している。まぁ、ラキ以外は特に興味ないがな。
ラキの追加特典アナウンス画面を凝視しながらキリが固まっている。
おおよそ「一緒に踊りたい」「でも無理」を繰り返しているのだろう。まぁ、動画投稿なんて普段してねぇもんな。
「キリ、キャンペーンに応募するのか?」
固まっているキリに聞けば、半泣き状態で俺に顔を向けて戸惑っている。いや、泣くほどかよ。
「どうしよう、サガリ君。やりたい、って気持ちと、そんなの無理って気持ちがね、順番に来るんだよ⋯⋯」
やっぱりなぁ。
俺もダンスの心得があるかと言われれば、ガキの頃に親に言われてジャズダンスとバレエを2年くらい習ってた程度しかない。
キリは?と言えば、良くラキのダンス振りコピは良くしている。誰に見せる訳でもなさそうだが、楽しそうに部屋で歌ってはクルクルと舞ってる姿はそこら辺の素人の踊ってみぇ動画に比べればレベルは高いと思う。
参加すりゃいいのに。
俺はスマホの画面を眺めながら百面相しているキリを横目に、キャンペーンの募集要項を細かくチェックした。
ライブが終わった数日後、キャンステ公式からキャンペーンの告知が来た。
『CandyRing Partyは終わらない』
だって!
僕も終わって欲しくないって思っていたから嬉しい。
キャンペーン内容は、ファンの「踊ってみてぇ」動画投稿だって。
特定のSNSに投稿する事。
キャンステ所属のアイドル曲、もしくはキャンステ由来の曲を使用する事。
ダンスはオリジナルの振りコピである事。
投稿時、ハッシュタグで『#CandyRing』と推しの名前を付ける事。
キャンペーン中に投稿する事。
⋯⋯僕にはちょっとハードル高そうだった。
でもこれを投稿すると、今度はキャンステ所属のアイドルたちが反応をくれるみたい。
アイドル本人から拡散されたり、引用コメントされたり、返信が付いたり。
え?ラキちゃんはいつもしてるよね?
他のキャンステのアイドルはしてないのかな?
ラキちゃんは専用ハッシュタグ『#キラッキラッキー』を付けて投稿すると必ず見てくれる。
運が良いと、見たよボタン押してくれたり、拡散してくれたり、引用投稿してくれたり、返信くれたり。
いつもと何が違うんだろ?
ってちょっと考えていたら、今度はラキちゃんのSNSで追加の特典が発表された。
『私は普段からみんなの投稿監視してるし反応しちゃってるからね。特別感無いよね!知ってた!だから事務所にもオッケー貰ったし、もしかしたら他の先輩アイドルさん達も別の特典発表があるかもよ!』
だってー!
ラキちゃんの追加特典って何だろう?
『一緒に踊ってみてぇ動画を撮ろう!』
⋯⋯僕は固まった。
ラキちゃんと?踊るの?え?
『応募してくれた中で、抽選で3組の子たちと一緒に踊るよ!ソロなら2人で、グループならそのグループの子みんなと踊るよ。選曲は私の曲でもそれ以外でもなんでもOK!せっかくのCandyRingだしね。投稿してくれた曲で踊るよ。みんなの色んな踊ってみてぇ動画が見たいなぁ!』
って言われても⋯⋯僕には無理そうだなと思ってしまった。
最近、ラキちゃんも人気が出てきて前みたいなライブ後の特典会が出来なくなってきた。だからラキちゃんと直接お話したり握手したりする機会がグンと減ったんだよね。
有名になって嬉しい反面、前みたいな近さがなくなってしまって少し寂しい。
僕にはハードルの高いキャンペーンだけど、これでもし抽選に当たったらラキちゃんと一緒に踊れるのかぁ⋯⋯
無理だな、でもでも、なんてラキちゃんのSNSとにらめっこしながら悩み続けた。
▪▫❑⧉◻︎□◻︎□◻︎⧉❑▫▪
【サガリ side】
CandyRing Party後にキャンペーンが公開された。
今回はファン参加型だ。
「踊ってみてぇ」動画を投稿するとキャンステ所属のアイドルたちが反応くれるんだと。
ラキはいつもファンたちの投稿に反応してるからって「一緒に踊る」って特典を追加していた。他のアイドルもラキに触発されたのか、抽選で個別メッセージだのお礼動画だの特典を追加している。まぁ、ラキ以外は特に興味ないがな。
ラキの追加特典アナウンス画面を凝視しながらキリが固まっている。
おおよそ「一緒に踊りたい」「でも無理」を繰り返しているのだろう。まぁ、動画投稿なんて普段してねぇもんな。
「キリ、キャンペーンに応募するのか?」
固まっているキリに聞けば、半泣き状態で俺に顔を向けて戸惑っている。いや、泣くほどかよ。
「どうしよう、サガリ君。やりたい、って気持ちと、そんなの無理って気持ちがね、順番に来るんだよ⋯⋯」
やっぱりなぁ。
俺もダンスの心得があるかと言われれば、ガキの頃に親に言われてジャズダンスとバレエを2年くらい習ってた程度しかない。
キリは?と言えば、良くラキのダンス振りコピは良くしている。誰に見せる訳でもなさそうだが、楽しそうに部屋で歌ってはクルクルと舞ってる姿はそこら辺の素人の踊ってみぇ動画に比べればレベルは高いと思う。
参加すりゃいいのに。
俺はスマホの画面を眺めながら百面相しているキリを横目に、キャンペーンの募集要項を細かくチェックした。
40
あなたにおすすめの小説
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
辺境の酒場で育った少年が、美貌の伯爵にとろけるほど愛されるまで
月ノ江リオ
BL
◆ウィリアム邸でのひだまり家族な子育て編 始動。不器用な父と、懐いた子どもと愛される十五歳の青年と……な第二部追加◆断章は残酷描写があるので、ご注意ください◆
辺境の酒場で育った十三歳の少年ノアは、八歳年上の若き伯爵ユリウスに見初められ肌を重ねる。
けれど、それは一時の戯れに過ぎなかった。
孤独を抱えた伯爵は女性関係において奔放でありながら、幼い息子を育てる父でもあった。
年齢差、身分差、そして心の距離。
不安定だった二人の関係は年月を経て、やがて蜜月へと移り変わり、交差していく想いは複雑な運命の糸をも巻き込んでいく。
■執筆過程の一部にchatGPT、Claude、Grok BateなどのAIを使用しています。
使用後には、加筆・修正を加えています。
利用規約、出力した文章の著作権に関しては以下のURLをご参照ください。
■GPT
https://openai.com/policies/terms-of-use
■Claude
https://www.anthropic.com/legal/archive/18e81a24-b05e-4bb5-98cc-f96bb54e558b
■Grok Bate
https://grok-ai.app/jp/%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%A6%8F%E7%B4%84/
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~
柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】
人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。
その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。
完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。
ところがある日。
篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。
「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」
一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。
いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。
合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)
【完結】おじさんダンジョン配信者ですが、S級探索者の騎士を助けたら妙に懐かれてしまいました
大河
BL
世界を変えた「ダンジョン」出現から30年──
かつて一線で活躍した元探索者・レイジ(42)は、今や東京の片隅で地味な初心者向け配信を続ける"おじさん配信者"。安物機材、スポンサーゼロ、視聴者数も控えめ。華やかな人気配信者とは対照的だが、その真摯な解説は密かに「信頼できる初心者向け動画」として評価されていた。
そんな平穏な日常が一変する。ダンジョン中層に災厄級モンスターが突如出現、人気配信パーティが全滅の危機に!迷わず単身で救助に向かうレイジ。絶体絶命のピンチを救ったのは、国家直属のS級騎士・ソウマだった。
冷静沈着、美形かつ最強。誰もが憧れる騎士の青年は、なぜかレイジを見た瞬間に顔を赤らめて……?
若き美貌の騎士×地味なおじさん配信者のバディが織りなす、年の差、立場の差、すべてを越えて始まる予想外の恋の物語。
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる