1 / 2
始まりの電話
しおりを挟む留守番電話を親がとっているのが聞こえてくる。何故だろうお母さんは留守番電話というのにも関わらず声を作って苗字を名乗っている。そんな母親を持つ僕は今日も今日とて友達の直樹と電話中であった。
「お前の親も電話の時そんな声で話すのな」
直樹のその言葉からは直樹の家でも同じように親が高い声即ち声を作って喋っているということが伝わってくる。
「しかも留守番電話だぜ?おかしいよな、ってか一周回って面白いまである」
僕は親を犠牲にして話を繋げる。
「まったくだぜ、お前の親もお前と似ていてまったく馬鹿でしかない」
と、直樹は言うのだが、僕はそれにムカっとイラつきを覚えながらもそれに言い返せなくある。何とも悲しいことか、、
直樹は学年以前の中間テスト二位を誇る秀才なのである。
「僕はそんな事ねーし!ってか、僕に似てじゃなくて、言うのであるならば逆だろ、直樹は頭が良いのか悪いのか、僕は分からなくなってしまうよ」
なんて、僕が言い返すと直樹は腹を立て、僕に早口で詰めてくる。
そんな毎日の事を僕は何だか嫌だななんて表面に出していながら、心の中心核では楽しんでいた。と、いうか懐かしんでいた。
僕はそんな風に少し口喧嘩風な話を続けても良かったのだが、今回僕は元々直樹と話す内容を考えていたのだ。
「ところでさ!」
僕が話を切り出したと同時に僕たちの通話に誰かが入室した音がした。
僕達は中学の友達にて作られているグループトークの通話機能を利用して話していたので誰かが入ってくるのは想定の内だった。
想定の内だったのだが、タイミングだろ、、
「僕が今話そうとしていた時に入るやつがあるか!!」
と、僕は少しふざけたふうに怒ってみせる。
「ごめんて、ごめんて、で、何の話してたの?」
と、謝りながら聞いてくるコヤツは、正人。僕の一番の親友だ。
「いや、今話そうとしてたんだって、それを遮った恨み、いつ晴らしてくれようか!!!」
僕はまたまたふざけながら話を元の方向へ戻そうとして僕の今回の目的である話を述べようとする。
「で、早く話せよ松井!!」
と、怒られる僕。
何だろう、そんな風に言われたら逆に話したくなくなる現象。
「では、話します。というか、聞きます。直樹さん、恋をしているというのは本当なのでしょうか!!」
その瞬間、通話から直樹は逃げ出した。
「あ、!!!逃げたーー!!」
僕はそんな事を言いながら、聞いてはいけない事をもしかして聞いたのかな、、なんて少し不安になる。
「松井さん、ヤベーわ」
と、言って正人までもが通話を抜ける。
そして残される僕。
「なんだか、、申し訳ない事をした」
僕は一人そんな事を一人だけのグループ通話で呟き、通話を抜ける。
一人下を向いている僕の部屋にお母さんの普段は聞けない大きな高い会話音が伝わる。
「お母さん、留守番電話終わって、今度はまた違う人と通話かよ、、」
僕が通話にてそんな事になっているのに、未だ楽しそうに喋っているお母さんに、理不尽な怒りを無意識の内に向け。すぐにそんな自分に気づき下を向く。
そして僕は自分の足を弱く自分で叩く。
「悪いのは僕じゃないか」
そんな僕は恋する青春から程遠い。
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染の許嫁
山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる