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第四章

兵士さんとのお話

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「俺は…ガルル様の親衛隊長だった」

なんと…親衛隊長というのがどの程度の地位なのかはわからないけど、ガルル王に近いことはわかる。

「だったってことは、今は違うんですか?」

「今は見ての通りさ」

見ての通りと言われても…。
私はジェラートの材料をフードプロセッサーでボウルの中で細かくしていく。

ちなみにこのフードプロセッサーは充電式で今まで使うのを控えていた。
私の創造クリエイトは作れても消せないのだ。
フードプロセッサーを使って、充電がなくなるたびに使えないフードプロセッサーがゴミとして残るのはとんでもない環境破壊だ。エコじゃない。
でも充電ができるようになったので、今回フルーツを砕くのに使っている。

「お嬢様、親衛隊長は王を守る部隊のトップ。つまり、この城の兵士の中で一番の実力者ということです」

「え!?じゃあ1番強いの?」

「あいつらが来るまではな…」

「あいつら?」

「ブルダが呼んだ三獣士さ」

「さ、さんじゅうし?」

「あぁ、風を自在に操るエア、水の化身アクア、炎帝フレア。あいつらの前では近衛兵も一網打尽にされ、ガルル王も手が出なかった」

そんなに強い人達がついていたのか…。

「ウルル姫がいたら、互角だったかもしれないが…ウルル姫がいない隙を突かれたのが痛い」

なるほど…ウルルが消えたのをいいことに攻め入ったのか。
私は一度ミルクを冷やすために、小型の箱にミルクの入ったボウルを入れる。

この箱はジェラート用に作ったジェラートを作る箱、命名ジェラートボックスだ。
急速冷凍に保冷、なんでもござれの便利グッズに仕上がっている。

「それで、今はウルルはどこにいるの?」

「今は地下牢にガルル王とともに捕らえられているはずだ」

「はず?」

「俺も調べたいのだが、実質ブルダが王になっている以上、元親衛隊長はお役御免、ただの兵士に成り下がってるわけだ」

そう言って兵士さんは苦笑いを浮かべる。
なんかかわいそうだなぁ…。

私は話を聞きつつイチゴのジェラートを完成させた。

「これがジェラートか…それで、これでどうやってブルダを倒す?毒でも盛るか?」

「な、なんてこと言うんですか!これは普通に出しますから」

「じゃあどうするんだ?」

「作戦はあります。まずはブルダに私を信用させないと…」

「ほう。それから?」

「まぁ、おいおい説明します。とにかく兵士さんは普通に振舞いつつ仲間を増やしておいてください。かならずチャンスを作ってみせます」

「わかった。任せておけ」

「では、行きましょうか、えっと…」

「俺はゲイルだ、よろしく頼むよ。嬢ちゃん」

「はい、なんとしてもウルルを助けてみせます」

私はジェラートをもって、ゲイルさんと玉座へ戻った。
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