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1章:魔法学園入学
サプライズ
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私の退院から1ヵ月。
今日はママと一緒に珍しく港へ買い物にきていた。
「ママ…今日はなんで…港?」
「今日は港に王都からの船がついて、珍しいものがたくさん来るんですって!なんだか面白そうじゃない?」
そんな理由か…。
王都は私達の村から船で行くことができる。
私も昔行ったことあるらしいけど、流石に2歳の時のことはあやふやでどんなところかは覚えていない。
でも、王都からの商品というのはちょっと気になる。
「さて、まずはせっかく港に来たんだからお魚を買わなきゃね!」
私達はとりあえず魚を買いにいく。
「へい!いらっしゃい!」
「……!」
私はつい魚屋さんの勢いに驚いてママの後ろに隠れた。
「こんにちは。ほら、リンちゃんも」
「こ、こんにち…わ…」
「ごめんなさい、この子人見知りで」
「そいつは申し訳ないねぇ、びっくりさせちまったかな。こんにちは、お嬢ちゃん。奥さん、今日は新鮮なサーラがはいってるよ!」
「サーラ…うん、それじゃあそれを3つください」
「まいど!」
私は違和感を覚えてママに聞くべく、ママの服を引っ張った。
「ママ…どうして…3つ…?」
「え?あー…実はママ、サーラが大好きだからもう一つ食べたいなぁって」
「ふぅ…ん」
そんなにママはサーラ好きだったかな…?
まぁ、いいか。
「へい奥さん!サーラ3つ!150イニスだよ!」
「はーい、ありがとう」
「まいどありがとうございやす!」
ママはお金を払ってサーラを受け取り私達は魚屋さんを後にした。
「あ、そろそろ船がつく頃ね。リンちゃん、せっかくだから船を見に行きましょうか!」
「うん…」
王都からの船は大きくてかっこいい(ママ談)らしいので見に行くことにした。
船乗り場には既に王都の船を見ようとたくさんの人がいた。
私は人混みが苦手なのでついママの手を握ってしまった。
「人…たくさん…怖い…」
「ふふふ、そうね。それじゃあしっかり手を握って離れないようにしないとね」
「うん…」
ママと話をしていると周りがざわつき初め、海の方を見ると船が見えた。
まだ遠くて大きさがよくわからない。
「楽しみね、リンちゃん」
「うん…」
ママの顔色がいつもより赤い気がする。
「ママ…体調…良くない?」
「え?どうして?普通に元気よ?」
「顔…赤いから…」
「や、やだっ!」
ママはそう言うと手を繋いでいない方の手でパタパタと仰ぎはじめた。
人混みで暑いのかな…。
気がつくと船がもう目の前にあった。
「おっきい…」
私の体なんて豆粒に思えるんじゃないかと言うほどの船。
「ほんとにね。あ、人が降りてくるわよ」
船から橋のようなものがかかり、荷物を持った人たちが降りてきた。
「……え?」
船の中から出てくる人の中に薄れる記憶にいる人が…。
「パ…パ……?」
瞬きを何回繰り返しても目の前にいる人が消えることはなかった。
「リーネ!リン!」
その人は手を上げながら私達に近づいてくる。ママと私の名前を呼んでくれている。
「パパ!」
私は目の前にいる会いたかった人へ飛び込んだ。
その人は私を受け止めてくれた。
「リン!大きくなったな!」
「パパ…パパ…!」
私の目から涙がたくさん溢れてくる。
あんなに会いたくて、声を聞きたかったパパが私のすぐ近くにいる。
「あなた、おかえりなさい」
「あぁ、リーネ。ただいま」
パパはママも抱きしめてキスをした。
パパ…だいたん…。
「でも…パパ…お仕事は…?」
「リンが怪我をしたってのに仕事なんかやってられんよ。聞いてすぐに飛んできたんだが…1ヵ月もかかっちゃってな…ごめんな。」
「ううん…嬉しい…パパありがと…」
私は目の前にいるパパを再びギュッと抱きしめた。
するとパパが私をそのまま抱っこしてくれた。
「さて、帰るか!」
「うん!」
そのまま私達3人でいろんな話をしながら家までの帰路についた。
今日はママと一緒に珍しく港へ買い物にきていた。
「ママ…今日はなんで…港?」
「今日は港に王都からの船がついて、珍しいものがたくさん来るんですって!なんだか面白そうじゃない?」
そんな理由か…。
王都は私達の村から船で行くことができる。
私も昔行ったことあるらしいけど、流石に2歳の時のことはあやふやでどんなところかは覚えていない。
でも、王都からの商品というのはちょっと気になる。
「さて、まずはせっかく港に来たんだからお魚を買わなきゃね!」
私達はとりあえず魚を買いにいく。
「へい!いらっしゃい!」
「……!」
私はつい魚屋さんの勢いに驚いてママの後ろに隠れた。
「こんにちは。ほら、リンちゃんも」
「こ、こんにち…わ…」
「ごめんなさい、この子人見知りで」
「そいつは申し訳ないねぇ、びっくりさせちまったかな。こんにちは、お嬢ちゃん。奥さん、今日は新鮮なサーラがはいってるよ!」
「サーラ…うん、それじゃあそれを3つください」
「まいど!」
私は違和感を覚えてママに聞くべく、ママの服を引っ張った。
「ママ…どうして…3つ…?」
「え?あー…実はママ、サーラが大好きだからもう一つ食べたいなぁって」
「ふぅ…ん」
そんなにママはサーラ好きだったかな…?
まぁ、いいか。
「へい奥さん!サーラ3つ!150イニスだよ!」
「はーい、ありがとう」
「まいどありがとうございやす!」
ママはお金を払ってサーラを受け取り私達は魚屋さんを後にした。
「あ、そろそろ船がつく頃ね。リンちゃん、せっかくだから船を見に行きましょうか!」
「うん…」
王都からの船は大きくてかっこいい(ママ談)らしいので見に行くことにした。
船乗り場には既に王都の船を見ようとたくさんの人がいた。
私は人混みが苦手なのでついママの手を握ってしまった。
「人…たくさん…怖い…」
「ふふふ、そうね。それじゃあしっかり手を握って離れないようにしないとね」
「うん…」
ママと話をしていると周りがざわつき初め、海の方を見ると船が見えた。
まだ遠くて大きさがよくわからない。
「楽しみね、リンちゃん」
「うん…」
ママの顔色がいつもより赤い気がする。
「ママ…体調…良くない?」
「え?どうして?普通に元気よ?」
「顔…赤いから…」
「や、やだっ!」
ママはそう言うと手を繋いでいない方の手でパタパタと仰ぎはじめた。
人混みで暑いのかな…。
気がつくと船がもう目の前にあった。
「おっきい…」
私の体なんて豆粒に思えるんじゃないかと言うほどの船。
「ほんとにね。あ、人が降りてくるわよ」
船から橋のようなものがかかり、荷物を持った人たちが降りてきた。
「……え?」
船の中から出てくる人の中に薄れる記憶にいる人が…。
「パ…パ……?」
瞬きを何回繰り返しても目の前にいる人が消えることはなかった。
「リーネ!リン!」
その人は手を上げながら私達に近づいてくる。ママと私の名前を呼んでくれている。
「パパ!」
私は目の前にいる会いたかった人へ飛び込んだ。
その人は私を受け止めてくれた。
「リン!大きくなったな!」
「パパ…パパ…!」
私の目から涙がたくさん溢れてくる。
あんなに会いたくて、声を聞きたかったパパが私のすぐ近くにいる。
「あなた、おかえりなさい」
「あぁ、リーネ。ただいま」
パパはママも抱きしめてキスをした。
パパ…だいたん…。
「でも…パパ…お仕事は…?」
「リンが怪我をしたってのに仕事なんかやってられんよ。聞いてすぐに飛んできたんだが…1ヵ月もかかっちゃってな…ごめんな。」
「ううん…嬉しい…パパありがと…」
私は目の前にいるパパを再びギュッと抱きしめた。
するとパパが私をそのまま抱っこしてくれた。
「さて、帰るか!」
「うん!」
そのまま私達3人でいろんな話をしながら家までの帰路についた。
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