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番外編
episode R & L 9
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「しょうがない。ここは僕が引き受けるよ」
「え?」
レオン先輩は少し考えた後に言った。
でも、この人正気か?今はこの相手が張ったであろう霧の中で、相手の人数も不明。それを自分一人で引き受ける?
「相手の人数はおそらく三人はいるね。ここまで大規模の魔法だ。敵は困惑するだろうけどこの霧自体を目印にすれば集合くらいすぐできるだろうし」
「だ、だったら俺もいたほうが!」
「いいや、ラロック。霧を発生させている本人が霧の中にいるのは考えにくい。だから君は霧を出てそいつを倒せ。そうすれば霧もなくなって他のみんなも動きやすくなる」
「でも…」
「なぁに、僕はこう見えても公爵家。無茶な後輩の尻拭いくらいできるさ。さ、わかったらいくんだ。このままこっちの方へ進めば霧を抜けられる可能性が高い」
「………頼みます」
「うん、頼まれた!」
そう言ってレオン先輩は岩陰を飛び出した。
レオン先輩を狙って、先程の炎の魔法が飛んでくる音がきこえて、俺も岩陰から移動する。
レオン先輩に言われた方へ走っていくと、霧が少しずつ薄れてきているのがわかった。
霧を抜けた俺は、すぐに霧を出している相手を探す。
霧に再び入らないように霧の周囲を走る。
そして、人が立っている岩を見つけた。
あいつは…さっき俺に喧嘩売ってきたジェルノか?
なるほど…水魔法が得意なブローニュ家ならこんな大規模な霧も簡単ってわけだ。
俺はその岩目掛けて走り、魔法を放つ。
「第三クリエイト・ショット!」
俺の魔法はジェルノにまっすぐ飛んでいくが、向こうも攻撃に気がついたのか、水魔法で俺の攻撃を防ぐ。
「これはこれは。ブロクディス家のラロック君じゃないか。あのまま霧の中にいた方がよかったんじゃないかい?わざわざ先輩を囮にしてまで僕の元に向かってくるなんて、愚策にもほどがあるというものだよ」
「うるせぇ、てめぇ一人なら俺だけでじゅうぶんなんだよ!」
俺は風魔法で大きく跳躍し、ジェルノのいる岩の上に来たところで手をジェルノへ向ける。
「第三クリエイト・ショット!」
俺が土魔法を撃つと、ジェルノも手をこちらに向ける。
「第四アクア・ウォール」
俺の魔法が水の壁に防がれる。
そして、ジェルノが手の形を変えると、水の壁の形が変わる。
「第三アクア・ショット」
水の壁が手くらいの大きさにバラけて俺に向かってくる。
「くっ!第三ウィンド!」
俺は空中で風魔法を使って水の球を避ける。
だが、数が多すぎて避けきれない。
「うぅ!」
俺の左足に球が当たってバランスを崩してしまい、俺は地面に落ちる。
風魔法でなんとか着地できた。
「くそっ!」
「休んでる暇なんて、ないよ!」
ジェルノは再び水の球を撃ってくる。
「第四クリエイト・ウォール!」
土魔法で壁を作り、球を防ぐが壁の上から水が渦を巻いて俺に向かってきていた。
「第四アクア・トルネード!」
「……つっ!」
俺は横に避けるが、渦は俺を追いかけるように向かってくる。
もう一度避けようとした時、さっき攻撃が当たった足が痛み回避が遅れる。
俺は水に轢かれてそのまま岩に衝突する。
「ぐぅ…ゴホッ…ゴホッ…」
攻撃の強さに咳き込む。
くそ…ほんとにこいつ同学年か?
「ふん。所詮はその程度なんだよ。聞けば、君は実の兄からも落ちこぼれと言われ、自分は別に跡は継ぐ気がないと思って気にもしていないらしいじゃないか。そんな貴族の責務からも、貴族の血からも逃げている君如きに、私が負けるわけがない」
貴族の血…責務…言葉を聞くだけで怒りがこみ上げてくる。
たしかに俺は草魔法から逃げたのかもな…でも…。
「そうだな…逃げたことは…否定しねーよ…。でもな…魔法が使えないだけで罵り、見下す…そんなゴミみてーな考え方がお貴族様の常識ってやつなら…やっぱり俺は跡を継ぐなんてことしたくねぇな!リリアもかわいそうなやつだ!こんな考え方しかできねー連中に振り回されてな!」
「…貴様ぁ!」
俺の煽りにジェルノが手を大きく上げる。
それを見て、俺も仕掛けた。
「え?」
レオン先輩は少し考えた後に言った。
でも、この人正気か?今はこの相手が張ったであろう霧の中で、相手の人数も不明。それを自分一人で引き受ける?
「相手の人数はおそらく三人はいるね。ここまで大規模の魔法だ。敵は困惑するだろうけどこの霧自体を目印にすれば集合くらいすぐできるだろうし」
「だ、だったら俺もいたほうが!」
「いいや、ラロック。霧を発生させている本人が霧の中にいるのは考えにくい。だから君は霧を出てそいつを倒せ。そうすれば霧もなくなって他のみんなも動きやすくなる」
「でも…」
「なぁに、僕はこう見えても公爵家。無茶な後輩の尻拭いくらいできるさ。さ、わかったらいくんだ。このままこっちの方へ進めば霧を抜けられる可能性が高い」
「………頼みます」
「うん、頼まれた!」
そう言ってレオン先輩は岩陰を飛び出した。
レオン先輩を狙って、先程の炎の魔法が飛んでくる音がきこえて、俺も岩陰から移動する。
レオン先輩に言われた方へ走っていくと、霧が少しずつ薄れてきているのがわかった。
霧を抜けた俺は、すぐに霧を出している相手を探す。
霧に再び入らないように霧の周囲を走る。
そして、人が立っている岩を見つけた。
あいつは…さっき俺に喧嘩売ってきたジェルノか?
なるほど…水魔法が得意なブローニュ家ならこんな大規模な霧も簡単ってわけだ。
俺はその岩目掛けて走り、魔法を放つ。
「第三クリエイト・ショット!」
俺の魔法はジェルノにまっすぐ飛んでいくが、向こうも攻撃に気がついたのか、水魔法で俺の攻撃を防ぐ。
「これはこれは。ブロクディス家のラロック君じゃないか。あのまま霧の中にいた方がよかったんじゃないかい?わざわざ先輩を囮にしてまで僕の元に向かってくるなんて、愚策にもほどがあるというものだよ」
「うるせぇ、てめぇ一人なら俺だけでじゅうぶんなんだよ!」
俺は風魔法で大きく跳躍し、ジェルノのいる岩の上に来たところで手をジェルノへ向ける。
「第三クリエイト・ショット!」
俺が土魔法を撃つと、ジェルノも手をこちらに向ける。
「第四アクア・ウォール」
俺の魔法が水の壁に防がれる。
そして、ジェルノが手の形を変えると、水の壁の形が変わる。
「第三アクア・ショット」
水の壁が手くらいの大きさにバラけて俺に向かってくる。
「くっ!第三ウィンド!」
俺は空中で風魔法を使って水の球を避ける。
だが、数が多すぎて避けきれない。
「うぅ!」
俺の左足に球が当たってバランスを崩してしまい、俺は地面に落ちる。
風魔法でなんとか着地できた。
「くそっ!」
「休んでる暇なんて、ないよ!」
ジェルノは再び水の球を撃ってくる。
「第四クリエイト・ウォール!」
土魔法で壁を作り、球を防ぐが壁の上から水が渦を巻いて俺に向かってきていた。
「第四アクア・トルネード!」
「……つっ!」
俺は横に避けるが、渦は俺を追いかけるように向かってくる。
もう一度避けようとした時、さっき攻撃が当たった足が痛み回避が遅れる。
俺は水に轢かれてそのまま岩に衝突する。
「ぐぅ…ゴホッ…ゴホッ…」
攻撃の強さに咳き込む。
くそ…ほんとにこいつ同学年か?
「ふん。所詮はその程度なんだよ。聞けば、君は実の兄からも落ちこぼれと言われ、自分は別に跡は継ぐ気がないと思って気にもしていないらしいじゃないか。そんな貴族の責務からも、貴族の血からも逃げている君如きに、私が負けるわけがない」
貴族の血…責務…言葉を聞くだけで怒りがこみ上げてくる。
たしかに俺は草魔法から逃げたのかもな…でも…。
「そうだな…逃げたことは…否定しねーよ…。でもな…魔法が使えないだけで罵り、見下す…そんなゴミみてーな考え方がお貴族様の常識ってやつなら…やっぱり俺は跡を継ぐなんてことしたくねぇな!リリアもかわいそうなやつだ!こんな考え方しかできねー連中に振り回されてな!」
「…貴様ぁ!」
俺の煽りにジェルノが手を大きく上げる。
それを見て、俺も仕掛けた。
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