最弱で最強な人形使いの異世界譚

大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん

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一三八話

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 昼食も終わり、食う物も食ったので午後のお仕事のスタートだ。
 とはいえ、俺がしたことといえば、亜空間倉庫へとしまっていた赤鎧を再び広場に出して、お声が掛かるまで待機するだけという簡単なものだった。
 サボっているわけではない。待機なのだ。

 ちなみに、ソアラとアイラちゃんは午後からは肉を保存食に加工する部署のお手伝いに行くと言っていたので、この広場からはいなくなっていた。

 一人で、ただただ声が掛かるのをぼぉーっと待っているだけでは暇なので、待っている間に新たに手に入れた赤鎧の素材で何か作れないか、早速試作してみることにする。

 赤鎧の甲殻の特性としては、とにかく軽くて丈夫、この二点に尽きる。
 で、午前中に色々と考えた結果、その点を考慮するなら、武器を作るより防具を作った方がいいだろう、という結論に達していた。
 というわけで、自分用の防具を作ることした。
 というのも、俺が身に付けている防具というのが、防御力なんてあってない様な何の変哲もないローブと、紙並みに薄い革鎧だったりする。
 それも、胸部分しか守れていないハーフ・レザーアーマーだ。
 一応、それでも付けないよりはマシ、程度の気持ちで装備している。
 正直、これは昨日今日始めたばかりの初心者の方が、まだマシな防具を身に着けているレベルだ。

 こと『アンリミ』において、防具の防御能力の高さイコール重さ、みたいなところがあり、つまり、高い防具力の防具を装備するには、高い【STR】値が必要になっていた。
 となれば、俺みたいな貧弱モヤシ野郎は碌な防具を装備することが出来ない、ということだ。

 更に、防具を装備するに当たり、必要になるのは何も【STR】だけとは限らなかった。
 防具……だけではないが、『アンリミ』では装備可能なアイテムには、一部の例外を除き、重量以外にもそれぞれ装備に必要なステータス値というのが予め定められていた。
 その必要ステータスを満たさない限り、重量的に装備が可能だったとしても、アイテムが持つ本来の性能を引き出すことが出来ないのである。

 例えば、ローブ系の装備であればMPや魔術スキルに補正が掛かったりするアビリティが付いていたりするのだが、これらの能力を有効にするには装備者の【魔力MAG】が一定値以上必要であったりとか、そういった感じだ。
 俺のステータス値など、MPの総量を除けば、どれもこれも初心者以下だからな。
 そういった特殊能力を有効に出来ないのでは、何を装備したところで変わりはないのだ。

 だから俺の場合は、防具で敵からのダメージを軽減するというより、そもそもダメージを無効にするお守り系アイテムを複数装備することで、万が一の事故死を防止する、という防衛手段をとっていた。
 後は、デバフ系の予防線として、毒や麻痺といった各種耐性が高くなるアイテムを装備しているくらいだ。

 まぁ、俺がゴミみたいな……というかもうゴミそのものな防具を装備しているのも、基本、アマリルコン合金製の人形の中に入っての戦闘なので、俺個人を守る防具なんてそもそも必要ない、ということもある。
 俺が生身で戦う、なんてことはまずないからな。
 
 しかし、ここは『アンリミ』の世界ではない。
 街の中は絶対に戦闘が発生しない安全地帯でもなければ、俺も四六時中人形の中に入っていられるわけでもない。
 ましてや、うっかり死んでもデスペナ程度で復活出来るとも思えない。
 これは、まぁ、試してはいないので確証はないが、流石に試したいとも思わんな。

 となければ、自分の身を守る手段が多いに越したことはないというわけだ。
 好都合にも、この赤鎧の甲殻は、一枚が軽トラックの荷台より大きいにも関わらず、モヤシ太郎な俺が片手で持てる程超軽量だ。それでいてあの耐久性。
 これで防具を作れば、俺でも高防御力な防具を装備することが出来るに違いない。
 
 一応、手持ちの素材でそれなりの物を作れなくはないが、今までは必要なかったから作らなかっただけである。

 さて、そうと決まれば次はデザインだな。
 ごつごつしたフルメイルタイプは趣味ではないので、動きやすくて、かつスタイリッシュな感じにしたいな……
 個人的な趣味としては、トレンチコートの様なロングコートの腕や肩部分に、無駄に金属で補強されている感じの、ややサイバーパンクチックな服というのには、昔から心そそられるものがあった。
 私生活でそんな服を着ていたら、頭のおかしい奴認定されてしまうので絶対に着ることはないが、ここは剣も魔術もモンスターらしい生き物もいるファンタジー世界だ。
 そういう恰好をしても、別におかしいということはないだろう。

 しかし、赤鎧の甲殻だけでコートを作るのは無理があるので、ベースとなるコート部分を作るために皮革ひかく素材が必要になるな。
 確か、都合がいい素材が余っていたはずだ。
 と、俺はチェストボックスを取り出し、お目当ての素材を探す。おっ、あったあった。
 俺が取り出したのは、“ワイバーンの翼膜”という素材アイテムだ。文字通り、ワイバーンの翼の膜部分のことだな。
 そもそもが、空を飛ぶモンスターだけに皮革素材の中では比較的軽く、重さの割りには丈夫という特性がある。
 
 丈夫さ、という観点ではドラゴン素材の方が圧倒的に上なのだが、ドラゴンの皮革はその頑丈さと相まってとにかく重い。
 あんな物でトレンチコートなんぞ作ろうものなら、重くて俺が動けなくなる未来しか見えなかった。
 俺が動けるようになるまで、薄く軽くしては折角の高防御力も無意味になってしまうしな。そもそも、そこまで薄くするくらいなら、素直にワイバーンの翼膜を使うわ、という話だ。

 と、いうわけで、まずはワイバーンの翼膜を【形状変化シャープ・チェンジ】である程度薄く延ばす。
 流石に、素材のままの厚みのではコートにした時にごわごわして着心地も悪いだろうからな。
 防御力も大事だが、普段使いするというのならやっぱり着心地も大事にしていきたい。

 次に、シート状にしたワイバーンの翼膜を、コート状に加工していく。
 とはいえ、【形状変化シャープ・チェンジ】は、物体そのものの形状を操作するため、パーツ別に素材を切ったり、縫ったりする必要性は一切ない。
 3Dモデルさえデザインしてしまえば、後は実行ボタンをポチって完成だ。
 で、こうして一切継ぎ目のない不思議なデザインのコートが一着出来上がった。

 まぁ、このままでもいいんだが、ポケット成分が圧倒的に足りていないので追加加工していく。
 俺はポケット万能論者なので、ポケットがない上着を着ることは教義に反する。ポケット万歳っ! ポケットに栄光あれっ!

 というわけで、コートを作ってもまだ素材が残っているので、そこからポケット用のパーツを多めに切り出して、それらを【結合バンド】で本体に結合していく。
 3Dモデルを制作する時に、一緒にデザインしてもよかったのだが、細々とした物は後から張り付けた方が実は作業が楽だったりするのだ。

 大きいの、中くらいの、小さいのと、用途を想定し外にも内にも数多くのポケットを用意する。
 しまった物が飛び出さないよう、フラップ(ポケットに付いている蓋状の物)を必ず付けるのが俺のこだわりだ。
 本来の用途は、雨や埃で内部の物を汚さないようにするため、らしいが、俺としては飛び出し防止として利用している。
 底の浅いポケットに物を入れて走ったりすると、たまに中身が飛び出したりするからな……あれはマジで萎えるのだ。 

 そして、ポケットの淵の数箇所に、余っている銀でリベットを作り打ち込んで行った。ジーパンなんかで見るアレだな。
 本来は、縫製技術がまだ未熟だった時代に、ポケットの淵など負担が掛かり破れ易い部分への補強として使われたのがその始まりだ。
 とはいえ、現代となってはその意味合いも薄れ、ほぼファッションアイテムになっている。

 今回の俺のリベット打ちも、100%ファッションだ。
 そもそも、【結合バンド】で結合している以上、ポケットと本体部分は完全に一体化していた。幾ら負担が掛かり易いとはいえ、わざわざ金属素材で補強する必要性など微塵もないのである。
 こう服に金属素材があるのってカッイイじゃない? カッコよくない?

 と、取り付けたポケットの隅にベコベコとリベットを打ち込み、これでベースとなるコートが完成した。
 色は黒味ががった灰色で、所々に打ち込んだ銀のリベットが美しくキラリと輝き光る。
 うむ、悪くないデキだ。

 ここに、補強材として赤鎧の甲殻を加工し貼り付けていく。
 まずは肩パッド状に加工した物を両肩へ、次いで薄く延ばした物を腕や胸部分に。
 一応、背後の防御も考え、鱗状に小さくしたものを、ワイバーンの翼膜の内部・・にびっしり埋め込んでいく。
  一枚板で貼り付けると、背中がバキバキになって稼動に問題が出るからな。だから一つ一つを小さくし、鎖帷子やスケイルメイルの様にして、可動性を確保することにした。
 内部に埋め込んだのは、見栄えを気にしてのことだ。

 一つ一つ、【形状変化シャープ・チェンジ】を使い埋め込んでいく作業は大変だったが、見栄えの為には仕方がないと頑張った。
 同じように、稼動部でかつ防御力に不安が出る肘部分にも同様の加工を施していく。
 これにて、コートは完成だ。

 しかし、コートだけではバランスが悪いので、合わせてズボンも一緒に作ることにした。
 基本素材は同じくワイバーンの翼膜を使用し、防御力が欲しい部分に赤鎧の甲殻を使っていく。特に、脛と太もも周りは確りと補強する。
 足回りの怪我は、即機動力の低下に繋がってしまうからな。タダでさえ行動能力のない俺が、足を怪我したら一巻の終わりだ。
 ポーションなどで回復する猶予があれば問題ないが、常にそんな余裕があるとも限らないからな。
 基本、怪我などしないにことたことはないのだ。
 というわけで、ついでに俺が今履いている安物のブーツにも、赤鎧の甲殻を使って補強していく。
 大した能力があるわけではないが、デザインが気に入っているので愛用している品だ。

 よし。一通りの作業が完了したので、試着だな。
 俺は出来上がったコートとズボンをインベントリにしまい、オプション画面から装備画面を呼び出し、マイセットの項目の二番スロットのアウターとボトムの項目に、今しがた作ったコートとズボンをセット。
 おっと、このまま実行すると裸にコートとズボンという変質者仕様になってしまうので、急遽トップス用に適当に黒色のシャツを用意し突っ込んでおく。あと、今履いているブーツもセットしておこう。

 ちなみに、この黒Tは所謂、変T……変なデザインのTシャツの略……で背中に“働いたら負けっ!!”とデカデカと書かれてい。
 まぁ、コートを着ていたら見えないのでかまへんかまへん。

 では用意が整ったところで、はい実行。ぽち。

 すると、一瞬にして俺の服装がヨレヨレのローブから、レザーのコートとズボンというパンクなファッションに早変わりした。
 
 うむ。サイズもぴったりだし、着心地も悪くないな。
 腕を曲げたり体を捻ったり屈伸したりと、各種可動部の確認をすると、結構ゴテゴテと赤鎧の甲殻を貼り付けたわりには、思ったほど邪魔になっておらず安心する。
 しかし、だ。
 実際に着たことにより、このコートとズボンに思いも寄らない大問題が発覚した。
 それは……とんでもなく暑いっ! ということだ。
 まぁ、季節的に真夏ではないにしろ、陽気な気候の中でこのレザーのトレンチコートとズボンはマジで蒸れるっ!

 それくらい考えて作れと言われそうだが、ゲームの時にはそんなこと気にもしたことがなかったから、すっかり失念していた。
 ゲームの中では、砂漠で毛皮のコートを着ていようが、氷河で水着姿だろうが、痛くも痒くもないのだ。
 一応、環境デバフはあったが、アイテム等で無効化してしまえば、格好など関係なかったからな。

 流石にこのまま我慢して着続けるのは難しいので、もうひと工夫だ。
 俺は一度服装を元に戻し、コートそれとズボンに付与術エンチャントを施すことにした。
 付与術エンチャントは、施す対象が保有しているエンチャントポイント、通称・EPを消費することで様々な効果を付与することが出来るスキルである。
 ワイバーンの翼膜は、EPを多く含むアイテムであるため、結構色々な能力を付与することが出来るのだが、今回は上下にそれぞれ一種類だけ付与することにする。
 付与する効果は、【環境適正適性最適化】、である。
 要は、この服を着ている限り、周囲の環境に関係なく快適状態を維持しますよ、という能力だ。
 寒冷地に置ける【防寒】や、酷暑地帯で必要になる【耐暑】を統合した能力といえるだろう。
 ただ、【環境適性最適化】に必要なEPは【防寒】【耐暑】の二つを足したよりもやや高く、その点を考慮するなら、寒冷、酷暑とそれぞれ専用で作った方がEPのコストパフォーマンスは良い。
 しかし、この二つの効果はどちらか一つしたセット出来ない為、全環境に適応すにはどうしてもこの【環境適性最適化】をセットするしかないのだ。

 まぁ、本音を言えば、二着作るのも面倒だし、いちいち着替えるのもまた面倒だからである。
 ちなみに、俺が大量生産していたマジック雑貨シリーズもやっていることは同じだ。  

 EPにはまだまだ余裕があるが、付与術エンチャントは、一度付けるともう外すことは出来ないので、必要になった時点でその時に考えた方がいいだろう。
 今焦って適当に付けるのも勿体ないし、絶対に後悔することになるだろうしな。
 なので、付与術エンチャント作業はここまでだ。 

 というわけで、俺は完成した一張羅に意気揚々と袖を通すのだった。
 
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