最弱で最強な人形使いの異世界譚

大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん

文字の大きさ
305 / 353

三〇六話

しおりを挟む

 とはいえ、だ。
 ここまで見ると非常に優秀かつ便利に見えるスキルではあるが、『アンリミ』運営がそんなにユーザーに優しいわけもなく、同程度の……いや、むしろそれ以上のデメリットも当然のように複数用意されていた。

 その一つが、【一機入魂】使用中、本体……つまり、俺自身が肉体のコントール権を完全に失う、というものだ。
 意識を人形に移してるわけだから、肉体側の意識なんて当然あるわけないよね? という理屈なのだろう。
 おかげで、【一機入魂】使用中、俺の本体は気絶状態となり、完全な無防備状態になってしまっていた。

 ぶっちゃけ、この間、精神体側の俺には、体に何をされてもまったく認識出来ないからな。
 流石にダメージを受けるようなことでもあれば、ステータス画面から確認は出来るが、あくまでその程度だ。
 しかも、痛みすら感じないっていうね。
 この状態で、突然ナイフでブスリと刺されたらその場でお陀仏だ。

 で、二つ目が【一機入魂】時のコミュニケーション能力の低下だ。
 肉体と精神が完全に分離されているこの状態では、肉体側は言葉を発することはおろか、音を聞くことも出来なくなる。
 一応、人形と感覚を共有しているため、人形の近くなら音を振動として感知し、それを音声に逆変換する的なことは可能なので、聞く、ことだけなら不可能ではない。

 事実、百貫百足の内部にいる二人の声を感じる・・・ことは出来ているからな。
 ただ、二人の声が俺の腹の中・・・から聞こえてくる、というのもなんだか変な感覚だ。

 が、こちらから音を発する、つまり話しかけるとなると、スピーカーの様な専用の音響装置が必要になった。

 今回はそういった装置を作るのが面倒だったので、共振リングで代用していた、というわけだ。
 精神と肉体が切り離されてはいても、肉体側が装備しているアイテムは普通に使用することが出来るのは幸いだった。

 そして三つ目。これは、操作制限距離の問題だ。
 操作限界距離10メートルという縛りは、この状態でも相変わらず健在だった。
 なので、【一機入魂】発動時は倒れて動けない俺から10メートル以内でしか行動出来ない、ということになる。
 このスキルは、俺の精神ではなく、あくまで肉体の位置が基準となっているようなのだ。
 
 正直、これではとてもではないが【傀儡操作マリオネット・コントロール】のように、気軽に普段使い出来るものではない。

 少なくとも、今の様に百貫百足や黒騎士ケンタウロスフォーム、マキナバハムート等、乗り込み式の人形でないとまとに使うのは難しいだろう。
 せっかく人形が超強くなっても、肝心の俺が行動不能で弱点剥き出しで、かつ行動範囲制限まである状態ではまともに戦えないからな。

 結果、使用可能な場面というのはかなり限られることになる。
 このスキルを有効活用する方法となると、エテナイトは無理にしろ、黒騎士くらいには搭乗出来るような機能を付けた方がいいかもしれないな……
 実際どう改造すればいいのかは悩みどころではあるが。

 他の問題点としては、人形の形態が操作難易度に直結する、というのも問題だった。

 人形の形が、黒騎士やエテナイトの様な人型ならほぼ問題ない。
 サイズや形が多少違うとはいえ、基本形は人体と同じだからな。体を動かす延長的な感覚で容易に操作が出来る。
 しかし、だ。
 俺の感覚が人形に反映される、ということは俺の感覚にないもの……例えば百貫百足の無数の脚だとか、マキナバハムートの尻尾、黒騎士の背中に仕込まれているサブアーム等、人の体に本来ない部分を有する人形の操作が劇的に難しくなってしまっていた。

 初めて百里百足に【一機入魂】を使った時なんて、まともに動くことすら出来なかったからな。
 脚が多すぎて、今自分がどの脚を動かしているのかすら分からなくなるから、マジでパニックになったくらいだ。

 あまりの難易度の高さに、人型以外への使用を諦めようかと思ったほどだが、【傀儡操作マリオネット・コントロール】の機能の一つである、モーション登録機能がそのまま使えることに気づき、こうしてなんとか使えるようになったという感じだ。
 こればかりは努力云々というより、完全にシステムに救われた形になったな。

 このことに気づかない、もしくは【一機入魂】時にモーション登録機能が機能していなければ、まぁ、間違いなく断念していただろう。
 多脚生物の制御は、人類の脳ミソには荷が重すぎるのだ。

 とはいえ、だ。
 【傀儡操作マリオネット・コントロール】、【一機入魂】、この二つのスキルの操作感覚はまるっと別物なので、根本的な勝手の違いから独特の難しさがあった。
 なので、その違いをすり合わせていくのが、大変だったといえば大変だった点だ。
 
 それと、これは特にデメリットというほどではないのだが、【一機入魂】というように、このスキルを使用している時は、操作出来る人形が一体に限定されてしまう、というのもあった。

 一応、【傀儡操作マリオネット・コントロール】は同時接続出来る人形の数に上限はない。
 扱いきれるかどうかは別にして、繋げるだけなら一〇だろうが二〇だろうが問題なく繋ぐことが出来る。

 それこそ、キュピーン! と宇宙念話が出来るような新人類なら一〇〇や二〇〇でも操作出来るかもだが……生憎と、生粋の旧人類である俺には無理な芸当である。

 そもそも、二体同時操作ですらままならないから、基本は一体で操作していたくらいだからな。
 なので、これに関してはあまり意味のないデメリットとなっている。

 余談だが、黒騎士とドーカイテーオーの同時操作による合体は、特定動作を必死に反復練習して習得したものであり、決して黒騎士とドーカイテーオーを同時に個別に扱って戦える、ということではないのであしからず。

 とまぁ、この辺りが前回入手した新スキル、【一機入魂】の概要となる。
 総評として、癖はかなり強いが相応に強力なスキルではある、というのが俺の感想だ。
 ただ、現状のままでは使用環境がかなり制限されるため、利便性を向上させるには何かしらの創意工夫が必要だろう、というのもまた事実である。
 このスキルを活かすも殺すも俺次第……か。
 要は、使いこなすことが出来れば大きな戦果をあげることも可能だろう……といった感じだな。

 ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢

 セレスの案内の下、幾多の分かれ道を右へ左へ。
 俺はセレスに言われるがままに、暗い通路の中で百貫百足を走らせる。
 とはいえ、百貫百足の目には暗視機能が備え付けられているため、真っ暗であってもなかなかに視界は良好である。

 ちなみに、セレスはここ第七号遺跡の地図を完全に暗記しているとかで、今回の調査で地図の類は何も持ち込んで来てはいなかった。
 まぁ、なんでも自由騎士に解放されている遺跡以外の遺跡の内部地図は、国家機密に指定されているとかで安易に持ち出しは出来ない、みたいなことも言っていたしな。

 持ち出すにしても、これまた結構面倒な審査やらなんやらが必要になるらしいので、セレスがいなかった時の手間を考えるとゾっとする。

 今回は、地図の使用申請をしなかったからサクっと許可がおりた、的なところもあるらしいしな。
 マジでセレス様様である。帰ったら追加手当をあげよう。そうしよう。

 とはいえ、『アンリミ』のオートマッピングがご健在であるため、俺も一度通った所は自動で地図化されるようになっていた。
 なので、一度通ってさえしまえば、道に迷うという心配もない。

 というわけで、俺たちは最短ルートで目的地である崩落現場へと向かうことが出来ていた。
 で、はい、到着。
 所要時間にして約一〇分くらいである。
 これでも、徒歩で移動していたら二、三時間は掛かるらしいのだが……まぁ、それはそれとして。

『確かにこりゃ酷いな……』
『でしょ?』

 そうして、辿り着いた先で俺たちが目にしたのは、ものの見事な崩落事故現場であった。
 天井が崩れ落ち、瓦礫が完全に通路を塞いでしまっていたのだ。
 しかも、大きな瓦礫がドカンとあるのではなく、細かい瓦礫がまるで土砂崩れのように体積しているような状態だった。
 
 これでは、手前をいくら掘り起こしても、すぐに上から土砂が流れ落ちてきてしまうだろう。
 ここを開通させるなら、すべての瓦礫を取り除く以外手はない。

 そりゃ撤去作業を放棄するわけだ……
 
『で? スグミくん、これどうするつもりなのさ?』

 とは、マレアからの問いかけだ。

『どするもこうするも、掘るしかないだろうな』
『出来るの?』
『やるしかないだろ?』

 セレスがそう聞いてくるが、出来るか出来ないかではなく、やるしかないのだ。でなければ、ここから奥へは行けないのだからな。
 一応、それを想定した準備はして来ているので、あとは上手くいくことを願うばかりである。

 というわけで、だ。
 俺は百貫百足を瓦礫へと突撃させると、大きな瓦礫はその強靭なアゴで噛み砕き、小さな瓦礫はそのまま掻き込む様にして百貫百足の口の中へとどんどん飲み込ませて行った。

 今回の俺のプランはこうだ。
 まず、瓦礫をすべて撤去する、という方法は手間も時間も掛かるため現実的ではない。
 なので、百貫百足が通れるだけの小規模なトンネルを掘る、ということを目的としていた。

 しかし、小規模とはいえ穴を掘るとなれば、開けた穴に相当する瓦礫を別の所に持っていかなければならない、という問題が発生する。
 が、生憎と遺跡内部は狭いため、瓦礫を仮置きするスペースなどありはしない。

 そこで、百貫百足の頭部、そして続く第二、第三節の内部にも俺たちが今居る操作室同様、空間拡張を施すことでその空間を瓦礫の一時収納スペースとすることにしたのだ。
 しかも、通常の空間拡張とは異なり、一度空間拡張した空間を再度拡張する、という多重空間拡張法というものを今回は使用しているので、その内部空間は今や巨大倉庫並みになっていた。

 余談だが、空間拡張には倍率上限があり、元になった体積の一〇倍が拡張の限界となっている。
 そのため、今、俺たちが居る空間も都合三度の限界拡張を行ってようやく作り出したスペースなのである。

 何せ、元になった空間が大体0.5メートル四方の0.125立方メートルの空間しかなく、これを限界の一〇倍拡張しても、たったの1.25立方メートルしかないのだ。
 これでは、子どもが一人入るのがせいぜいの大きさだ。
 だからここに更に一〇倍して、ようやく12.5立方メートルとなり、大体2.3メートル四方の空間を作り出すことが出来た。

 とはいえ、これでもまだ狭いので更に二倍に拡張し、25立方メートルとしていた。
 25立方メートルとなると、大体3メートル四方の空間になるのだが、別に形を正六面体、所謂、立方体に拘る必要はないので、高さ2メートル、幅2メートル、奥行き4メートル程度に調整した直方体としていた。

 であるなら、頭部にどれだけ拡張を繰り返したかというと、限界拡張を五回繰り返していた。つまり、一〇万倍である。
 今や百貫百足の頭の中には、一辺大体50メートルの空間が広がっている、ということだ。

 ただ、この多重空間拡張法、MP消費が乗数的に増加するので、本来はあまり使いたくない方法だった。
 しかも、今は遺跡の中、抗魔鉱に囲まれていることもあり、維持コストが本来よりも増加しているということもある。

 なので、頭部、そして第二、第三節の拡張は、使わないときはオフにしつつ、必要に応じて稼働させていく、という方法を取っていた。
 今は頭部のみ稼働させていたが、ここがいっぱいになってしまうようなら第二、第三も稼働させる必要が出で来るだろう。
 出来ればそうならないことを願いたいが……さて、問題はこの瓦礫がどれだけ続いているかだな。

 場合によっては、中身を吐き出すために、一度地上に戻る、という選択肢も必要になるかもしれない。

 ちなみに、俺たちが乗っいてる場所だが、百貫百足の大体中央部分、節にして一〇番目辺りを使っていた。
 で、ここから後ろ二つが居住スペースとして同じような拡張を施したうえで、操作室と繋がっている。

 本体中央を操作室にしたのは、この辺りが一番可動幅が少ないからだ。
 頭部付近はどうしても可動が多く、また稼働幅も大きくなってしまうので、揺れが大きくなり乗っている時の環境がよろしくないのだ。

 それに、頭部近くは保管庫としても使いたかったので、こういう形になったということだ。

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...