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Case.7 神隠し
デート作戦再び
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御門くんと二人で出掛けるのは久しぶりだ。
結局、今回も御門くんと二人で件の遊園地に出掛ける運びとなった。前回もデートという体の囮捜査だったが、厳密には三人で歩き回っていたため、二人きりは初めてだったりする。どうしよう、少しでも意識すると緊張してしまう。ていうか、今更だけどデートを装わなくてもいいんじゃない? などと悶々と考え込んでいると。
「お待たせ」
待ち合わせに堂々と遅刻した御門くんは、相変わらずのボサボサヘアーに黒のフードつきパーカーとダメージジーンズというラフな格好で現れた。御門くん、本当にパーカーが好きなんだな。
一方のわたしはといえば、白いオーバーサイズのTシャツに淡いブルーのカラーパンツ、白のスニーカーと動きやすさ重視のカジュアルスタイル。いつものおさげは低い位置で一つに纏め、背中に垂らしていた。
「じゃ、行くか」
御門くんから服装に関しての言及はない。いつものことなので特に気にせず、むしろブレない彼に安心して歩き出そうとしたところ、不意打ちを食らった。
「そういえば木下さん、いつもと髪型違うんだな」
「えっ!?」
驚いたわたしは上擦った声をあげてしまった。他人に興味を抱かない御門くんが、わたしの外見の変化に気づくなんて……!
「そんな驚くこと? そっちも似合ってていいと思う」
「あ、ありがとう……」
ストレートな褒め言葉に、自然と顔に熱が集まる。カゲリの気配は感じないので、今のは正真正銘御門くん自身の口から零れた言葉だ。どうしよう、すごく嬉しくて口元が弛んでしまう。
チケットを手にゲートを潜ると、喧騒が出迎えた。園内の客は親子連れと友人と思わしき女子グループ、そしてカップルが大半を占めている。もしかして、わたし達も周囲からはカップルに見られているのでは? 御門くんは周りの目、気にならないのかな? 余計なことばかりぐるぐると考えて煩悶してしまう。
ちらりと御門くんの横顔を盗み見る。ボサボサの髪の毛で隠れがちだがよく見ると端正な顔立ちは涼しげだ。わたしみたいに邪な気持ちは抱いていないのだろう。
わたしは半ば浮かれ気分でいるけれど、ここで失踪した人達が大勢いて、今なお見つかっていない。人の命が懸かっているんだ、今は調査に集中しないと。よし、と拳を握って気を引き締め直した。
結局、今回も御門くんと二人で件の遊園地に出掛ける運びとなった。前回もデートという体の囮捜査だったが、厳密には三人で歩き回っていたため、二人きりは初めてだったりする。どうしよう、少しでも意識すると緊張してしまう。ていうか、今更だけどデートを装わなくてもいいんじゃない? などと悶々と考え込んでいると。
「お待たせ」
待ち合わせに堂々と遅刻した御門くんは、相変わらずのボサボサヘアーに黒のフードつきパーカーとダメージジーンズというラフな格好で現れた。御門くん、本当にパーカーが好きなんだな。
一方のわたしはといえば、白いオーバーサイズのTシャツに淡いブルーのカラーパンツ、白のスニーカーと動きやすさ重視のカジュアルスタイル。いつものおさげは低い位置で一つに纏め、背中に垂らしていた。
「じゃ、行くか」
御門くんから服装に関しての言及はない。いつものことなので特に気にせず、むしろブレない彼に安心して歩き出そうとしたところ、不意打ちを食らった。
「そういえば木下さん、いつもと髪型違うんだな」
「えっ!?」
驚いたわたしは上擦った声をあげてしまった。他人に興味を抱かない御門くんが、わたしの外見の変化に気づくなんて……!
「そんな驚くこと? そっちも似合ってていいと思う」
「あ、ありがとう……」
ストレートな褒め言葉に、自然と顔に熱が集まる。カゲリの気配は感じないので、今のは正真正銘御門くん自身の口から零れた言葉だ。どうしよう、すごく嬉しくて口元が弛んでしまう。
チケットを手にゲートを潜ると、喧騒が出迎えた。園内の客は親子連れと友人と思わしき女子グループ、そしてカップルが大半を占めている。もしかして、わたし達も周囲からはカップルに見られているのでは? 御門くんは周りの目、気にならないのかな? 余計なことばかりぐるぐると考えて煩悶してしまう。
ちらりと御門くんの横顔を盗み見る。ボサボサの髪の毛で隠れがちだがよく見ると端正な顔立ちは涼しげだ。わたしみたいに邪な気持ちは抱いていないのだろう。
わたしは半ば浮かれ気分でいるけれど、ここで失踪した人達が大勢いて、今なお見つかっていない。人の命が懸かっているんだ、今は調査に集中しないと。よし、と拳を握って気を引き締め直した。
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