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帰宅 その4

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「今帰ったぞ!!!」

聞き覚えのある声……両親だった。

「お帰りなさい!」

少女が両親の元へ駆け寄った。

「今日はね、お客さんが来てるんだ!」

「お客さんだって?」

二人がクリスの姿を認めると、二人は驚いた。

「聖女様じゃないですか!!!」

こう言って、二人はクリスの前にひれ伏した。演芸でもやっているのか、とクリスは思った。

「あの……お父様、お母様?クリスでございますが……ひょっとして忘れたとかおっしゃるんじゃないでしょうね?」

クリスの話を聞かずに、二人は少女をきつく叱った。

「こちらにいらっしゃるのは聖女様だぞ?」

聖女様、と聞いて、少女は両親と同じく平伏した。

「いや……だから、私はあなたたちの娘なんですけど?」

クリスがいくら説得しても、両親はクリスの話を聞こうとしなかった。

「ああ、喜ぶんだ!どういうわけだか知らんが、聖女様が家にいらっしゃったということは、我が家はこれから一層繁栄するんだ!!!」

ミズーリ公爵がそう叫んだ。
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