聖女様を事故死させてしまったので、即刻悪役令嬢認定されて、婚約破棄されました

その19

「私は一度、リリーの家に行って、しっかり謝ってきます。これはもう私が悪くないだなんて言えないわ！」

エリーナは、グラハムとともに、隣にあるリリーの家へ向かった。

「エリーナ様が動き始めました！」

ツァイスの監視の目が動き始めた。

「どうやら、事の真相がバレたみたいだな……」

ツァイスにとっては好都合だった。

「これでエリーナを討伐する理由ができたわけだ。さあ、私も行こうじゃないか。聖女クロルのご加護があるうちに」

「ツァイス様がいよいよ動き始める。私たちは先回りしないとダメだ。神様のご加護があるうちに救い出さないと」


エリーナを追い詰める者、あるいは、守る者の戦いがここに始まった。