Melting Dead 最弱の科学者が紡ぐ世界

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2082年 1月1日 (番外編)

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「明けましておめでとう。今年もよろしくね」
 1月1日。この日だけは勉強を止め、晴海の面倒を見ることに専念することにした。
「おめでとう、お兄ちゃん。今年もいっぱい思い出作ろうね!」
「そうだな。さてと……。今日はどこかお出かけしようか?」
「うそ?ほんとに?いいの?お兄ちゃん?」
「最近一緒にいられる時間が少なかったからな。妹成分の補充だ」
 軽いノリで言ったつもりだったのに、当の晴海は嬉しさのあまり泣き出してしまった。
「おいおい、こんなことくらいで泣くなって」
 正はポケットからハンカチを取り出し、晴海に手渡した。
「ありがと……だって…だってぇ……すごく嬉しいんだもん……!」
「そうか、そうか。分かったから、ほら、もう泣かないの。僕の大好きな晴海ちゃんは笑顔だよ!」
「……うん、そうだね。ありがとう……」
「ほら、行くよ」
 正は晴海の小さな手を引いて、とりあえず海へ向けて歩き出した。晴海の大好きな白浜を見に。

「ほら、晴海の大好きな白浜だよ。君の好きな歌を奏でてくれ」
 海に着くころには、すっかり泣き止んで、晴れやかな空を思い出させる瞳を輝かせていた。
「うん。お兄ちゃんも一緒に歌おうよ!」
「一緒にか……。まぁ……いいよ」

 すぅっと、息を吸い込む。潮の香が久しぶりにやってくる。


 一人で歩く海
 二人で歌う海
 みんなで祝う海
 紺碧の空を君に託して
 僕らはまた旅に出る
  
「おにいちゃーん!」
 何にも染まらない大きな海。その片隅に佇む小さな晴海をどこまでも追いかけていた……。
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