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その9
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「あの時の勇者様なんですね?」
勇者様はそのあと、何も言わずに立ち去ろうとしました。
「お待ち下さいまし!」
私は勇者様の腕を必死に掴みました。
「どうか、私を置いていかないで下さい。私はあなた様を探しにここまでやってきたのです。あなた様に会えて、私は大変嬉しいのでございます!」
そう言って、私は勇者様を抱きしめようとしました。
「お待ちなさい。それはいけないことです」
勇者様はためらいました。
勇者様はそのあと、何も言わずに立ち去ろうとしました。
「お待ち下さいまし!」
私は勇者様の腕を必死に掴みました。
「どうか、私を置いていかないで下さい。私はあなた様を探しにここまでやってきたのです。あなた様に会えて、私は大変嬉しいのでございます!」
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「お待ちなさい。それはいけないことです」
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