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新たな日常編
05_異変④
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自転車置き場を離れ、近くの洗面所で蛇口をひねり、顔にこびりついていた血液を洗い流す。知らぬ間に大柄の男たちとの戦闘で、顔面に血液がついてしまっていた。洗い流していると、口のなかに、こびりついた血液が水と混ざって、流れ込み、全身にえもいわれぬ快感が花開く。
美味しい。
なんだ、この味は......。
血って、こんなに食欲を満たすものだったのか。
今まで、血を美味しいなんて感じたことがない。味覚や食欲も時が経過するにつれて着実に狂い始めている。僕は、自分の身体が自分でなくなっていく感覚に寒気がした。
顔を上げ、洗面所の鏡を見た。鏡には、必死に舌を使い、血を啜ろうとする哀れな自分の姿が映っていた。これ以上、血を摂取すれば、僕は、人間ですらなくなると思い、血を飲むことを慌てて止めた。
急がなければ、学校の授業が始まってしまう。今は、考えないでおこう。いつも通り教室に行って、いつも通り授業を受けよう。そうすれば、いつもの日常に戻ることができるはずだ。きっと。
教室に入ると、同級生たちが、楽しげに雑談をしていた。僕は、自分の机まで歩くと、椅子に座った。隣の席にいるアルバートは何を考えているのか、肘をつき、窓の外の景色を眺めていた。外の景色を眺めていて、僕が、席に座ったことに気づいていないようだった。
「おはよう、アルバート」
僕は、外を眺めるアルバートに、話しかけると、彼はこちらを見て言った。
「鬼山か。おはよう。この辺で見つかった変死体の話、聞いたか?」
アルバートは、僕が、話しかけるやいなや変死体の話をしてきた。もともと、変死体の話はするつもりはなかったが、彼から話をされたのでは、話題にしない訳にはいかない。
「ああ、聞いたよ。獣の毛が生えた死体が見つかったとか。やっぱり、半獣たちと関わりがあるのかな?」
「俺は、関わりがあると思っている。ただ、昨日、出会った奴らがやったと考えると、若干の違和感が残る。奴らが、タイムベルの地下に隠れ住んでいる奴らが、そんな目立つようなことをするとは考えにくい」
「そうだね。半獣とはいえ、簡単に、誰かを殺傷したりする人たちには見えなかった。人を殺さないという掟を作ってるくらいだし」
「狼野郎は、ともかく、他の奴らは、人との面倒事を起こしたくないはずだ。狼野郎が面倒事を起こそうとしても、それを必ず阻止するだろう。俺は、昨日の奴ら以外に、半獣がいると考えている」
「本当に。半獣が、他にもいるなんて考えたくないけれど」
実際、昨日出会った半獣のような人たちが、他にいてもおかしくなかった。人目を避けて、暮らしているとはいえ、彼らの存在が世間に公になっていないことが不思議なくらいだ。
「あくまで、何の根拠もない推測だからな。ただ、一つ確実に言えることは、半獣とつく奴らとは関わらない方がいいということだけだ。俺も、奴らとは、もう関わりたくはない」
僕は、朝から自分の体に起きている異変のことを話すべきか迷っていた。アルバートに、自分の異変について話せば、相談にのってくれるかもしれない。
「あの......アルバート。実は、朝から......」
アルバートに、体の異変について話そうとした時だった。タイミング悪く、教室の扉が開いて、担任の先生が入ってきた。
先生は、教壇まで行くと、朝礼を始めた。彼女の名前は、倉西七愛。美しく艶やかな長髪と朗らかな笑顔が印象的な日本人女性だ。
イギリスの学校で日本人の先生が教鞭をとっているのは、珍しかった。どういった経緯で、イギリスの学校にいるのかは、定かではない。
午前中の授業が終わった後の昼休み。僕は一人、図書館に行き、本を読んでいた。これは、毎日の習慣だ。どうも、教室の中は話し声が聞こえて、落ち着かないため、図書館の静かな空間で本を読むのが好きだった。アルバートは、一人でこっそり屋上で昼寝をしており、基本的に会って話すことはなかった。
図書館で本を読み終えて、教室に戻っていたところ、たまたま、倉西先生が、書類を持って、向こう側から歩いているのが見えた。
すれ違いざまに、倉西先生が僕に話しかけてきた。あまり、倉西先生から何かを話しかけることはない。すれ違って終わりだと思っていたので、話しかけられるのは不意討ちだった。何を先生から言われるのだろうか。若干、緊張していた。
「鬼山くん、昨日の晩、どこかに歩いてたでしょう。あまり、夜中に外を出歩いては駄目よ。殺人事件も、最近、起こっているようだし」
「確かに、出歩いていましたが、どうして、僕が、夜中に出歩いていたことを知ってるんですか?」
昨日の晩、タイムベルに出歩いていたことは、学校で話していないから、アルバートと僕以外は知らないはずだ。
「買い物に、出掛けた時に、偶然、鬼山くんが、夜中に出歩いているのを見かけたの」
「そうだったんですね。まさか、見られていたとは思いませんでした」
「ところで、アルバートくんはどこにいるか知ってる?教室にはいなかったけれど」
「いや、知りません」
アルバートが、屋上でいつも昼寝していることは知っていたが、本来、屋上は立ち入り禁止の場所だ。屋上にいるなんて言うと、彼が強く叱られているところしか浮かばない。
「そう、分かったわ。あまり、夜中に出歩かないようにね。あれ、鬼山くん、その目どうしたの。何だか......おかし......」
僕は先生の目を見つめながら話を聞いていると、彼女の様子が、急におかしくなった。まぶたが垂れさがり、呆然としている。彼女が持っていた書類は、両手から解き放たれ、廊下に散乱した。
「どうしたんですか?先生」
心配して声をかけると、彼女は、突然、僕に抱きついてきた。それから、自らの首筋の辺りをあらわにし、頸動脈の部分を見せつけるようにアピールする。あまりに、奇妙な行動だ。担任の先生が、生徒にいきなり、こんな行動をとるだろうか。とても不自然だ。
僕は、彼女の青々とした綺麗な頸動脈を見た瞬間、ある強烈な衝動に駆られた。
ーー彼女の血を啜りたい。
狂気に満ちた欲望が体の内側から、沸き上がり、理性を貪って行く。
彼女の首筋をこれ以上、見つめてしまえば、僕は、自分を押さえられなくなって、彼女を傷つけてしまうかもしれない。
「鬼山くん、啜って......お願い、私の血を啜って......」
沸き上がる食欲を必死に抑え込んでいるところに、脳が溶けてしまいそうなくらい優しい彼女の声が、耳に響く。
身体が彼女の血を啜ることを求めても、僕の心は、それを望んでなんかいない。彼女を傷つけてしまえば、人間ではなくなってしまう。
「倉西先生、止めてください!お願いです!」
僕は、彼女の体を揺らし、なんとか、正気を戻させようと、叫んだ。すると、彼女に、僕の叫び声が届いたのか、垂れ下がったまぶたが上がり、いつもの目つきに戻った。
「私、何してたんだっけ。あれ、床に書類が散らばってる」
倉西先生は、何が起こったのか理解できていいないようだった。彼女は、あわてて、廊下に散らばった書類を、手に取ると、すぐさま職員室へ去っていった。
どうやら、彼女の目を見つめることで、僕が彼女に何かしてしまったようだ。理性を保ち、自分を抑え込まなかったら、もしかしたら、今頃、先生を殺してしまっていたかもしれない。
自分の体が、自分のものでなくなってきている。超人的な身体能力に、血を啜りたいという欲望。まさに半獣の特徴ではないだろうか。何がきっかけか分からないが、僕は、着実に半獣に近づいている。
美味しい。
なんだ、この味は......。
血って、こんなに食欲を満たすものだったのか。
今まで、血を美味しいなんて感じたことがない。味覚や食欲も時が経過するにつれて着実に狂い始めている。僕は、自分の身体が自分でなくなっていく感覚に寒気がした。
顔を上げ、洗面所の鏡を見た。鏡には、必死に舌を使い、血を啜ろうとする哀れな自分の姿が映っていた。これ以上、血を摂取すれば、僕は、人間ですらなくなると思い、血を飲むことを慌てて止めた。
急がなければ、学校の授業が始まってしまう。今は、考えないでおこう。いつも通り教室に行って、いつも通り授業を受けよう。そうすれば、いつもの日常に戻ることができるはずだ。きっと。
教室に入ると、同級生たちが、楽しげに雑談をしていた。僕は、自分の机まで歩くと、椅子に座った。隣の席にいるアルバートは何を考えているのか、肘をつき、窓の外の景色を眺めていた。外の景色を眺めていて、僕が、席に座ったことに気づいていないようだった。
「おはよう、アルバート」
僕は、外を眺めるアルバートに、話しかけると、彼はこちらを見て言った。
「鬼山か。おはよう。この辺で見つかった変死体の話、聞いたか?」
アルバートは、僕が、話しかけるやいなや変死体の話をしてきた。もともと、変死体の話はするつもりはなかったが、彼から話をされたのでは、話題にしない訳にはいかない。
「ああ、聞いたよ。獣の毛が生えた死体が見つかったとか。やっぱり、半獣たちと関わりがあるのかな?」
「俺は、関わりがあると思っている。ただ、昨日、出会った奴らがやったと考えると、若干の違和感が残る。奴らが、タイムベルの地下に隠れ住んでいる奴らが、そんな目立つようなことをするとは考えにくい」
「そうだね。半獣とはいえ、簡単に、誰かを殺傷したりする人たちには見えなかった。人を殺さないという掟を作ってるくらいだし」
「狼野郎は、ともかく、他の奴らは、人との面倒事を起こしたくないはずだ。狼野郎が面倒事を起こそうとしても、それを必ず阻止するだろう。俺は、昨日の奴ら以外に、半獣がいると考えている」
「本当に。半獣が、他にもいるなんて考えたくないけれど」
実際、昨日出会った半獣のような人たちが、他にいてもおかしくなかった。人目を避けて、暮らしているとはいえ、彼らの存在が世間に公になっていないことが不思議なくらいだ。
「あくまで、何の根拠もない推測だからな。ただ、一つ確実に言えることは、半獣とつく奴らとは関わらない方がいいということだけだ。俺も、奴らとは、もう関わりたくはない」
僕は、朝から自分の体に起きている異変のことを話すべきか迷っていた。アルバートに、自分の異変について話せば、相談にのってくれるかもしれない。
「あの......アルバート。実は、朝から......」
アルバートに、体の異変について話そうとした時だった。タイミング悪く、教室の扉が開いて、担任の先生が入ってきた。
先生は、教壇まで行くと、朝礼を始めた。彼女の名前は、倉西七愛。美しく艶やかな長髪と朗らかな笑顔が印象的な日本人女性だ。
イギリスの学校で日本人の先生が教鞭をとっているのは、珍しかった。どういった経緯で、イギリスの学校にいるのかは、定かではない。
午前中の授業が終わった後の昼休み。僕は一人、図書館に行き、本を読んでいた。これは、毎日の習慣だ。どうも、教室の中は話し声が聞こえて、落ち着かないため、図書館の静かな空間で本を読むのが好きだった。アルバートは、一人でこっそり屋上で昼寝をしており、基本的に会って話すことはなかった。
図書館で本を読み終えて、教室に戻っていたところ、たまたま、倉西先生が、書類を持って、向こう側から歩いているのが見えた。
すれ違いざまに、倉西先生が僕に話しかけてきた。あまり、倉西先生から何かを話しかけることはない。すれ違って終わりだと思っていたので、話しかけられるのは不意討ちだった。何を先生から言われるのだろうか。若干、緊張していた。
「鬼山くん、昨日の晩、どこかに歩いてたでしょう。あまり、夜中に外を出歩いては駄目よ。殺人事件も、最近、起こっているようだし」
「確かに、出歩いていましたが、どうして、僕が、夜中に出歩いていたことを知ってるんですか?」
昨日の晩、タイムベルに出歩いていたことは、学校で話していないから、アルバートと僕以外は知らないはずだ。
「買い物に、出掛けた時に、偶然、鬼山くんが、夜中に出歩いているのを見かけたの」
「そうだったんですね。まさか、見られていたとは思いませんでした」
「ところで、アルバートくんはどこにいるか知ってる?教室にはいなかったけれど」
「いや、知りません」
アルバートが、屋上でいつも昼寝していることは知っていたが、本来、屋上は立ち入り禁止の場所だ。屋上にいるなんて言うと、彼が強く叱られているところしか浮かばない。
「そう、分かったわ。あまり、夜中に出歩かないようにね。あれ、鬼山くん、その目どうしたの。何だか......おかし......」
僕は先生の目を見つめながら話を聞いていると、彼女の様子が、急におかしくなった。まぶたが垂れさがり、呆然としている。彼女が持っていた書類は、両手から解き放たれ、廊下に散乱した。
「どうしたんですか?先生」
心配して声をかけると、彼女は、突然、僕に抱きついてきた。それから、自らの首筋の辺りをあらわにし、頸動脈の部分を見せつけるようにアピールする。あまりに、奇妙な行動だ。担任の先生が、生徒にいきなり、こんな行動をとるだろうか。とても不自然だ。
僕は、彼女の青々とした綺麗な頸動脈を見た瞬間、ある強烈な衝動に駆られた。
ーー彼女の血を啜りたい。
狂気に満ちた欲望が体の内側から、沸き上がり、理性を貪って行く。
彼女の首筋をこれ以上、見つめてしまえば、僕は、自分を押さえられなくなって、彼女を傷つけてしまうかもしれない。
「鬼山くん、啜って......お願い、私の血を啜って......」
沸き上がる食欲を必死に抑え込んでいるところに、脳が溶けてしまいそうなくらい優しい彼女の声が、耳に響く。
身体が彼女の血を啜ることを求めても、僕の心は、それを望んでなんかいない。彼女を傷つけてしまえば、人間ではなくなってしまう。
「倉西先生、止めてください!お願いです!」
僕は、彼女の体を揺らし、なんとか、正気を戻させようと、叫んだ。すると、彼女に、僕の叫び声が届いたのか、垂れ下がったまぶたが上がり、いつもの目つきに戻った。
「私、何してたんだっけ。あれ、床に書類が散らばってる」
倉西先生は、何が起こったのか理解できていいないようだった。彼女は、あわてて、廊下に散らばった書類を、手に取ると、すぐさま職員室へ去っていった。
どうやら、彼女の目を見つめることで、僕が彼女に何かしてしまったようだ。理性を保ち、自分を抑え込まなかったら、もしかしたら、今頃、先生を殺してしまっていたかもしれない。
自分の体が、自分のものでなくなってきている。超人的な身体能力に、血を啜りたいという欲望。まさに半獣の特徴ではないだろうか。何がきっかけか分からないが、僕は、着実に半獣に近づいている。
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