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第二章 対決
34 ミカサ、捕捉さる
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古代ローマの軍団には戦闘や兵士の立ち振る舞いや宿営地の設営については詳細なマニュアルがあったという。共和政時代はその主力である重装歩兵の担い手が市民兵だったこともあり、毎年変わる兵士たちがいつも変わらず軍務を務めるためには必要な措置だったからだ。
何かと古代ローマの行き方を踏襲することが多かった帝国も、それに倣って事細かにマニュアルを定めた。そして帝政となり軍制も変わり職業軍人と徴兵制が布かれた現在でも戦闘の要領や規則が厳格に定められており、尉官以上の士官は必ずこれを士官学校や兵学校で学ぶ。
ただし、その戦闘マニュアルにも敵が子供を人質にしたり盾にしてきた場合の対処法などというものはなかった。
ヤヨイの初陣。
彼女が初めて経験した実戦である北の野蛮人との戦闘でも、青い肌の野蛮人たちは戦闘に子供を連れてきたりはしなかった。帝国への侵攻を企て、部族を上げ家族総出でやってきたが、女子供はみな宿営地に置き、戦場へ連れてくることはなかった。野蛮人でさえもそんな卑怯なやり方は取らなかったのだ。
北の蛮族出身、機関長のノビレ少佐は15歳で帝国の捕虜になったという。だがそれはすでに部族同士の戦闘で敵を10人も倒し一人前と認められたからだった。立派な一人の戦士として捕虜となったのであり、大人の兵に盾として使われたが故ではなかった。
帝国は女子供を捕虜として捕獲した場合はむしろ、自軍の兵士たちに襲われたりすることの無いよう兵たちに厳しい軍律を課していた。むやみに捕虜を殺したり犯したりした兵は厳罰に処された。しかも奴隷として遇することがあっても時機を見て解放し市民権を与えたりもしている。特に子供は国費によって正規の初等教育を受けさせ、ノビレ少佐やチェン少佐のように才能ある者は軍の幹部に登用さえしていた。
ミカサの乗組員たちは初めて見る敵の、このあまりにも野蛮で、卑怯で、悪辣なやり口を目の当たりにし、皆半ば言葉を失い、半ば憤慨していた。
「ちっくしょー! あいつら、人間じゃねえっ!」
甲板員にデリックを操作させ内火艇を下ろしていたヨードルは、短艇の舳先に立って憤慨し怒りまくっている甲板員たちの怒鳴り声を聞いた。
「おい! 無駄口叩いてないでサッサといけ、マック! 銃は持ったか?」
「あ、忘れました」
マックは艦上のヨードルを見上げてヘルメットの上から頭を掻いた。
「この、バカもんが! 子供に紛れて敵兵がいたらどおするっ。だが、いいか。間違っても子供を撃つんじゃないぞ」
そう言って自分が担っていた銃を投げおろした。
その時パンパンという乾いた音が聞こえた。
「敵が撃って来たぞ!」
だが弾は飛んでこなかった。全弾敵の小舟との間の海に落ちたのだろう。まだ射程距離にも入っていないというのに敵は旧式の先込め滑腔式の銃を乱射してきたようだ。
デリックの操作盤に着いていた同じく甲板員のケリーが銃声を聞いて身を屈めた。
「お前らも銃を持って来い! いいか、お前らにも言っておくぞ。くれぐれも相手をよく確かめて撃つんだ。いいな?! リュッケ、オレについてこいっ!」
そう言いおいて、艦首で棒を掻いて小舟を呼び寄せている砲術科の水兵たちが心配になり見に行った。
砲術科で副砲を担当していた兵が上甲板に上がって来た。救助作業の支援と護衛のためだ。中には小銃を手にした女性兵もいた。だが、駆逐艦も巡洋艦も経験しているヨードルから見れば皆素人同然だった。小銃の構え方、身の隠し方。全てがなってない。艦載砲の撃ち方には習熟していても、白兵戦には不向きな者ばかりだった。ミカサは戦艦だ。遠距離からの砲撃戦なら専門だが、駆逐艦の乗組員のように直に敵兵と接触したり、ましてや敵兵との白兵戦などは全く想定していない。
子供たちを救助したいのは山々だが、銃撃戦ともなれば乗員たちが危険すぎる。
これは、マズいな・・・。
ヨードルの背中を冷たい汗が流れた。
騒然とするブリッジでは。
デービス大尉は副長の代わりに艦内放送を流し続けた。
「ブリッジより先任士官! 保安要員を増員せよ。武器庫を解放して小銃で武装させ上甲板に集めろ! 救助活動は続行!」
「砲術科でなくてもいい。手の空いている者は全員、上甲板に集合せよ!」
「全艦に達する。全員保護帽(ヘルメット)とライフジャケット着用せよ!」
ヤヨイもまた黙々と音声送信を続けた。
「本艦に接近中の多数の小舟の中に武装した兵を確認。敵兵力数、いまだ不明なるも多数と思われる。至急来援を請う!・・・」
ヤヨイはもう迷わなかった。
今すべきことは第一艦隊全艦に確実に事態を知らせることだ。寄って来る敵兵の防戦には加わらない。敵が乗り込んで来たら、そのままだ。まだ自分の正体を明らかにすべきではなかった。目的はあくまでも裏切り者の炙り出し。裏切り者は必ず接所に至れば正体を現す。それまでじっと、ただひたすら耐えることだ。どんなことになっても。
待望の返信が来た。
「ヴィクトリーよりミカサ。了解した。直ちに全艦にて救援に向かう。到着予定は1230。なお、リュッツオーより海峡の反対側東出口より貴艦に向かうとの通信を得た」
「ミカサ、ラジャー、アウト」
そして副長に報告した。
「ヴィクトリーより海峡西側よりこちらに向かうとの連絡がありました。到着予定1230! リュッツオーも東側から本艦に接近中! 」
「了解した」
副長は艦首で行われている救助作業や左右から肉薄しつつある無数の小舟たちとの距離を測りつつ、応えた。
旧式小銃の銃声はブリッジにも聞こえた。敵の小銃の射程は100メートルほどだという。早々に撃って来たのは威嚇のつもりなのだろう。敵は明らかにこのミカサを強襲、強奪せんと試みている。
ヤヨイはヴィクトリーとの通信に続き、彼方の海上にいるはずのリュッツオーのミヒャエルに向け、平文で何度も同じ電文を打電しはじめた。
「ミカサよりリュッツオー、多数の舟艇本艦に接近中。我、武装したチナ兵に攻撃を受く。現在位置は・・・」
と。
「先任士官よりブリッジ!」
前部連装主砲塔からの伝声管が叫んだ。
「敵の攻撃が激しくなるとこれ以上の救助活動は危険です! 護衛の兵が敵船の子供を誤射してしまう可能性を指摘します。指示を求めます」
チェン少佐は苦渋の脂汗を額に浮かべ、奥歯をギリギリと嚙み締めていた。
自分の体内に流れるチナの血を呪ったこともあろう。だが、30年前のあの地獄を体験した幼い少年の記憶も、紛うかたなき彼の血肉の一部であるだろう。目の前で泣く子供たちの中にかつての自分の姿を見て動揺したとしても、誰もそれを責めることは出来ないだろう。
彼は行き詰った。
指揮官とは、なんと孤独なものだろうか。ヤヨイは胸が締め付けられるような深い同情をこの少壮の士官に感じた。
「どうする、副長! この際だ。救助は打ち切って敵兵の排除に専心すべきではないかね」
参謀長が非情な言葉を発した。
少佐はキッと目を剥き、空を睨んだ。
「それとも、この最新鋭の戦艦をみすみす敵の手に渡すつもりなのかね」
では閣下は子供たちの命など見捨てよと仰るのですか!
内心の叫びが喉元まで出かかった。だがその内心は置かねばならない。彼は今、帝国海軍の最新鋭にして最強の戦闘艦の、乗員三百余名の命を預かる責任者としてそこにあらねばならないのだった。ヤヨイには彼の葛藤が痛いほどわかった。
「救助は、打ち切ります!・・・」
そして・・・。
副長はデービス大尉を退かせ自ら艦内放送のマイクを取った。
「ブリッジより全艦に達する。こちら副長だ。
本艦は当海域を急速離脱する。救助活動は現時刻をもって打ち切る。内火艇を収容し、非武装の者はすでに救助した子供と共に艦内へ避難。
機関始動。微速前進。極力前方の小舟を巻き込まぬよう留意せよ。機関部、全速航行に備え火力を高めよ!」
「アイ、サー。微速前進」
命令を発する当の副長自身が最も苦痛を感じているだろう。そして彼はその後、さらに苦痛な命令を発した。
「砲術長。左右両舷の副砲で威嚇射撃を行う。仰角を上げ、接近中の舟艇の後方に着弾するように留意しろ。弾種は徹甲弾!」
「しかし副長、距離はもう200を切っているぞ、直撃しなくても発射の衝撃波で転覆する舟も出るかもしれん。しかも視界が400しかない。着弾地点が確認できない。子供の舟を撃ってしまう可能性も・・・」
ハンター少佐は兵学校同期の上司に至近距離で70ミリ砲を発射した場合の想定しうる状況と誤射の可能性を進言した。
「止むを得ん。不用意に敵国の戦闘艦に近づく敵船はそうなる! 準備次第直ちに射撃せよ!」
「あ、アイ、サー・・・」
ハンター少佐は沈黙した。内心の不満を押し殺し、操作卓の前にある伝声管の蓋を開いた。
「ブリッジより左右両舷各副砲へ。奇数番号砲は接近中の舟艇を各個に志向。距離1000で舟艇の背後に着弾させる。撃ち方準備!」
「・・・アイ、サー! 接近中の舟艇を志向し距離1000。撃ち方準備!」
伝声管から復唱が来た。
すでに左右両舷の砲は戦闘配置下令により門扉を開き砲口を舷側に突き出していた。左右両舷先頭一番砲から奇数号砲の仰角が上がり今にもその砲口から実弾が射出されようとしていた。
その時だった。
「前方五百、障害物!」
メインマスト上の監視哨からの伝声管が叫んだ。
「なんだと?! 船か・・・」
チェン少佐は双眼鏡をかけ、張り出しに出て前方の煙の向こうにレンズを向けた。
「流木のようです。枝葉が茂って山のように見えます。その数、多数! 視認できるだけで、・・・横一線に十本以上確認! 煙幕のせいで両端が視認できません!」
「きっと樹木同士ロープで繋いでいるのでしょう」
ラカ少佐が冷静に状況を推測した。
「・・・バリケードか!」
「この先は最も幅の狭い地点だ。海峡の幅は一キロもない」
航海長が海図から顔を上げて言った。
「小癪なっ!・・・」
張り出しからブリッジに戻った副長は歯噛みした。そして決断を下した。
「機関、現時点で出せるだけでいい! 最大速だ! 障害物など、艦首の衝角(ラム)で粉々にしてやる。5000トンの巨艦を舐めるなっ!」
「副砲、威嚇射撃準備完了! 撃ち方始めます!」
甲板下の左右副砲指揮官の声が伝声管に響いた。
ドンッ! ドドド、ドンッ、ドンッ!
地響きのような振動が艦を揺さぶった。
両舷の副砲の一斉射撃により、ミカサの艦体は一時黒い発射煙に包まれた。左右舷。すでに150ほどに接近していた小舟たちは衝撃波をまともに食らい大きく揺れた。発射の衝撃のせいだろう。敵船に載せられていた子どもたちの泣き声が聞こえてきた。ミカサの甲板上で衝撃を避け伏せていた者たちは少なからずその泣き声を聞いた。
「左右両舷の敵舟艇、変わらず接近しています」
ミカサは艦体に寄り添っていた小舟たちを引き離し次第に速度を上げていった。ミカサの作り出したウェーキのうねりに巻き込まれた舟の何艘かが大きく揺れ、その舟の何人かの子供が海に投げ出され、波間に消えたのが見えた。舷側の向こうに銃を構えていた女性兵のうち何人かはこの非情な状況に戦慄し、無言の叫びを発した。
「流木の向こう側、さらに別の流木。その奥にももう一線、流木による三重のバリケードが出来ています!」
メインマストの監視哨の兵が伝声管で叫んできた。
急な命令ではあったが、機関部は健闘した。熱を生み出す釜をなんとか半分以上炊き上げその作り出した蒸気が全てレシプロエンジンに送られ、現在出せる限りの最高速8ノットを生み出した。時速15キロ弱。その速度と5000トンの質量が大木による天然のバリケードを粉々にすることをミカサの乗組員誰しもが願った。
「本艦は間もなく流木に衝突する。艦首付近の者は後部に避難せよ。各員何かに掴れ! 衝撃に備えよ!」
果たしてミカサは大きな衝撃音と共に大木に激突した。
ズガーン!
ミカサは震えた。
艦内の多くの者がその衝撃によく耐えた。
救助され兵員食堂に運び込まれた3、40名ほどの子供たちは、皆供された食事を貪るように食べていた。だが衝撃を食らって椅子から転がり落ちたり頭に傷を作ったり、食器や鍋釜がひっくり返った大音響に吃驚して一斉に泣きだし甲高い悲鳴を上げた。
ミカサの艦首は、よく耐えた。
だが、生木の大木は大きすぎた。
衝角とは、元々敵船に体当たりし、その喫水線下に大穴を開け沈没させるための機構だが、しかし艦首喫水線下に亀裂が生じその時点で本来の性能上の全速航行が出来なくなった。衝角はその大木の幹を折ったが折り切ることが出来ず、その向こうにある次の大木にぶつかり、ミカサは大きく速度を落とした。もし推進器が両舷とも健在であり燃料に不足が無ければより衝撃力を増したはずだった。だが、誰がどうみてもこれ以上このチナの用意した包囲から自力で脱出するのは不可能だと思われた。
「・・・微速、後進! 」
チェン少佐は冷静に命令を下した。
「艦首錨鎖庫付近に軽度の浸水! 」
伝声管から報告が入った。
「ブリッジより甲板員へ。艦首錨鎖庫閉鎖。処置後、報告せよ!」
ブリッジ内の騒然は暗澹に変わった。ただ一人、ワワン中将だけがこの一連の出来事には無縁であるかのようにコマンダーシートに座り、悠然としていた。
「全ての責任は操艦を指揮した私にある」
チェン少佐はその空気を見渡すように、そう呟いた。そして、
「上甲板にいる武装した兵に発砲を許可する!
デービス大尉。放送で全艦に通達! 武装兵は左右両舷より接近中の敵の舟艇を攻撃せよ! ただし絶対に子供に当てるな。よく狙って、敵兵のみ攻撃せよ!」
「あ、アイ、サー・・・」
デービス大尉は明らかに動揺していた。が、動揺しつつもマイクを取り、副長の命令を放送した。
その副長の言で、それまでコマンダーシートに悠然と座っていたワワン中将が振り返った。
「副長!」
と、司令長官は言った。
「今の貴官の言を訂正せよ。
現時点まで起こった全て、及び、これから起こるであろう事態の全ての責任は一人、帝国海軍第一艦隊司令長官である、この私にある! 」
そう言い切り、再び艦首の彼方を見据え、沈黙した。
チェン少佐は長官に向かい、瞑目して深く首を垂れた。
何かと古代ローマの行き方を踏襲することが多かった帝国も、それに倣って事細かにマニュアルを定めた。そして帝政となり軍制も変わり職業軍人と徴兵制が布かれた現在でも戦闘の要領や規則が厳格に定められており、尉官以上の士官は必ずこれを士官学校や兵学校で学ぶ。
ただし、その戦闘マニュアルにも敵が子供を人質にしたり盾にしてきた場合の対処法などというものはなかった。
ヤヨイの初陣。
彼女が初めて経験した実戦である北の野蛮人との戦闘でも、青い肌の野蛮人たちは戦闘に子供を連れてきたりはしなかった。帝国への侵攻を企て、部族を上げ家族総出でやってきたが、女子供はみな宿営地に置き、戦場へ連れてくることはなかった。野蛮人でさえもそんな卑怯なやり方は取らなかったのだ。
北の蛮族出身、機関長のノビレ少佐は15歳で帝国の捕虜になったという。だがそれはすでに部族同士の戦闘で敵を10人も倒し一人前と認められたからだった。立派な一人の戦士として捕虜となったのであり、大人の兵に盾として使われたが故ではなかった。
帝国は女子供を捕虜として捕獲した場合はむしろ、自軍の兵士たちに襲われたりすることの無いよう兵たちに厳しい軍律を課していた。むやみに捕虜を殺したり犯したりした兵は厳罰に処された。しかも奴隷として遇することがあっても時機を見て解放し市民権を与えたりもしている。特に子供は国費によって正規の初等教育を受けさせ、ノビレ少佐やチェン少佐のように才能ある者は軍の幹部に登用さえしていた。
ミカサの乗組員たちは初めて見る敵の、このあまりにも野蛮で、卑怯で、悪辣なやり口を目の当たりにし、皆半ば言葉を失い、半ば憤慨していた。
「ちっくしょー! あいつら、人間じゃねえっ!」
甲板員にデリックを操作させ内火艇を下ろしていたヨードルは、短艇の舳先に立って憤慨し怒りまくっている甲板員たちの怒鳴り声を聞いた。
「おい! 無駄口叩いてないでサッサといけ、マック! 銃は持ったか?」
「あ、忘れました」
マックは艦上のヨードルを見上げてヘルメットの上から頭を掻いた。
「この、バカもんが! 子供に紛れて敵兵がいたらどおするっ。だが、いいか。間違っても子供を撃つんじゃないぞ」
そう言って自分が担っていた銃を投げおろした。
その時パンパンという乾いた音が聞こえた。
「敵が撃って来たぞ!」
だが弾は飛んでこなかった。全弾敵の小舟との間の海に落ちたのだろう。まだ射程距離にも入っていないというのに敵は旧式の先込め滑腔式の銃を乱射してきたようだ。
デリックの操作盤に着いていた同じく甲板員のケリーが銃声を聞いて身を屈めた。
「お前らも銃を持って来い! いいか、お前らにも言っておくぞ。くれぐれも相手をよく確かめて撃つんだ。いいな?! リュッケ、オレについてこいっ!」
そう言いおいて、艦首で棒を掻いて小舟を呼び寄せている砲術科の水兵たちが心配になり見に行った。
砲術科で副砲を担当していた兵が上甲板に上がって来た。救助作業の支援と護衛のためだ。中には小銃を手にした女性兵もいた。だが、駆逐艦も巡洋艦も経験しているヨードルから見れば皆素人同然だった。小銃の構え方、身の隠し方。全てがなってない。艦載砲の撃ち方には習熟していても、白兵戦には不向きな者ばかりだった。ミカサは戦艦だ。遠距離からの砲撃戦なら専門だが、駆逐艦の乗組員のように直に敵兵と接触したり、ましてや敵兵との白兵戦などは全く想定していない。
子供たちを救助したいのは山々だが、銃撃戦ともなれば乗員たちが危険すぎる。
これは、マズいな・・・。
ヨードルの背中を冷たい汗が流れた。
騒然とするブリッジでは。
デービス大尉は副長の代わりに艦内放送を流し続けた。
「ブリッジより先任士官! 保安要員を増員せよ。武器庫を解放して小銃で武装させ上甲板に集めろ! 救助活動は続行!」
「砲術科でなくてもいい。手の空いている者は全員、上甲板に集合せよ!」
「全艦に達する。全員保護帽(ヘルメット)とライフジャケット着用せよ!」
ヤヨイもまた黙々と音声送信を続けた。
「本艦に接近中の多数の小舟の中に武装した兵を確認。敵兵力数、いまだ不明なるも多数と思われる。至急来援を請う!・・・」
ヤヨイはもう迷わなかった。
今すべきことは第一艦隊全艦に確実に事態を知らせることだ。寄って来る敵兵の防戦には加わらない。敵が乗り込んで来たら、そのままだ。まだ自分の正体を明らかにすべきではなかった。目的はあくまでも裏切り者の炙り出し。裏切り者は必ず接所に至れば正体を現す。それまでじっと、ただひたすら耐えることだ。どんなことになっても。
待望の返信が来た。
「ヴィクトリーよりミカサ。了解した。直ちに全艦にて救援に向かう。到着予定は1230。なお、リュッツオーより海峡の反対側東出口より貴艦に向かうとの通信を得た」
「ミカサ、ラジャー、アウト」
そして副長に報告した。
「ヴィクトリーより海峡西側よりこちらに向かうとの連絡がありました。到着予定1230! リュッツオーも東側から本艦に接近中! 」
「了解した」
副長は艦首で行われている救助作業や左右から肉薄しつつある無数の小舟たちとの距離を測りつつ、応えた。
旧式小銃の銃声はブリッジにも聞こえた。敵の小銃の射程は100メートルほどだという。早々に撃って来たのは威嚇のつもりなのだろう。敵は明らかにこのミカサを強襲、強奪せんと試みている。
ヤヨイはヴィクトリーとの通信に続き、彼方の海上にいるはずのリュッツオーのミヒャエルに向け、平文で何度も同じ電文を打電しはじめた。
「ミカサよりリュッツオー、多数の舟艇本艦に接近中。我、武装したチナ兵に攻撃を受く。現在位置は・・・」
と。
「先任士官よりブリッジ!」
前部連装主砲塔からの伝声管が叫んだ。
「敵の攻撃が激しくなるとこれ以上の救助活動は危険です! 護衛の兵が敵船の子供を誤射してしまう可能性を指摘します。指示を求めます」
チェン少佐は苦渋の脂汗を額に浮かべ、奥歯をギリギリと嚙み締めていた。
自分の体内に流れるチナの血を呪ったこともあろう。だが、30年前のあの地獄を体験した幼い少年の記憶も、紛うかたなき彼の血肉の一部であるだろう。目の前で泣く子供たちの中にかつての自分の姿を見て動揺したとしても、誰もそれを責めることは出来ないだろう。
彼は行き詰った。
指揮官とは、なんと孤独なものだろうか。ヤヨイは胸が締め付けられるような深い同情をこの少壮の士官に感じた。
「どうする、副長! この際だ。救助は打ち切って敵兵の排除に専心すべきではないかね」
参謀長が非情な言葉を発した。
少佐はキッと目を剥き、空を睨んだ。
「それとも、この最新鋭の戦艦をみすみす敵の手に渡すつもりなのかね」
では閣下は子供たちの命など見捨てよと仰るのですか!
内心の叫びが喉元まで出かかった。だがその内心は置かねばならない。彼は今、帝国海軍の最新鋭にして最強の戦闘艦の、乗員三百余名の命を預かる責任者としてそこにあらねばならないのだった。ヤヨイには彼の葛藤が痛いほどわかった。
「救助は、打ち切ります!・・・」
そして・・・。
副長はデービス大尉を退かせ自ら艦内放送のマイクを取った。
「ブリッジより全艦に達する。こちら副長だ。
本艦は当海域を急速離脱する。救助活動は現時刻をもって打ち切る。内火艇を収容し、非武装の者はすでに救助した子供と共に艦内へ避難。
機関始動。微速前進。極力前方の小舟を巻き込まぬよう留意せよ。機関部、全速航行に備え火力を高めよ!」
「アイ、サー。微速前進」
命令を発する当の副長自身が最も苦痛を感じているだろう。そして彼はその後、さらに苦痛な命令を発した。
「砲術長。左右両舷の副砲で威嚇射撃を行う。仰角を上げ、接近中の舟艇の後方に着弾するように留意しろ。弾種は徹甲弾!」
「しかし副長、距離はもう200を切っているぞ、直撃しなくても発射の衝撃波で転覆する舟も出るかもしれん。しかも視界が400しかない。着弾地点が確認できない。子供の舟を撃ってしまう可能性も・・・」
ハンター少佐は兵学校同期の上司に至近距離で70ミリ砲を発射した場合の想定しうる状況と誤射の可能性を進言した。
「止むを得ん。不用意に敵国の戦闘艦に近づく敵船はそうなる! 準備次第直ちに射撃せよ!」
「あ、アイ、サー・・・」
ハンター少佐は沈黙した。内心の不満を押し殺し、操作卓の前にある伝声管の蓋を開いた。
「ブリッジより左右両舷各副砲へ。奇数番号砲は接近中の舟艇を各個に志向。距離1000で舟艇の背後に着弾させる。撃ち方準備!」
「・・・アイ、サー! 接近中の舟艇を志向し距離1000。撃ち方準備!」
伝声管から復唱が来た。
すでに左右両舷の砲は戦闘配置下令により門扉を開き砲口を舷側に突き出していた。左右両舷先頭一番砲から奇数号砲の仰角が上がり今にもその砲口から実弾が射出されようとしていた。
その時だった。
「前方五百、障害物!」
メインマスト上の監視哨からの伝声管が叫んだ。
「なんだと?! 船か・・・」
チェン少佐は双眼鏡をかけ、張り出しに出て前方の煙の向こうにレンズを向けた。
「流木のようです。枝葉が茂って山のように見えます。その数、多数! 視認できるだけで、・・・横一線に十本以上確認! 煙幕のせいで両端が視認できません!」
「きっと樹木同士ロープで繋いでいるのでしょう」
ラカ少佐が冷静に状況を推測した。
「・・・バリケードか!」
「この先は最も幅の狭い地点だ。海峡の幅は一キロもない」
航海長が海図から顔を上げて言った。
「小癪なっ!・・・」
張り出しからブリッジに戻った副長は歯噛みした。そして決断を下した。
「機関、現時点で出せるだけでいい! 最大速だ! 障害物など、艦首の衝角(ラム)で粉々にしてやる。5000トンの巨艦を舐めるなっ!」
「副砲、威嚇射撃準備完了! 撃ち方始めます!」
甲板下の左右副砲指揮官の声が伝声管に響いた。
ドンッ! ドドド、ドンッ、ドンッ!
地響きのような振動が艦を揺さぶった。
両舷の副砲の一斉射撃により、ミカサの艦体は一時黒い発射煙に包まれた。左右舷。すでに150ほどに接近していた小舟たちは衝撃波をまともに食らい大きく揺れた。発射の衝撃のせいだろう。敵船に載せられていた子どもたちの泣き声が聞こえてきた。ミカサの甲板上で衝撃を避け伏せていた者たちは少なからずその泣き声を聞いた。
「左右両舷の敵舟艇、変わらず接近しています」
ミカサは艦体に寄り添っていた小舟たちを引き離し次第に速度を上げていった。ミカサの作り出したウェーキのうねりに巻き込まれた舟の何艘かが大きく揺れ、その舟の何人かの子供が海に投げ出され、波間に消えたのが見えた。舷側の向こうに銃を構えていた女性兵のうち何人かはこの非情な状況に戦慄し、無言の叫びを発した。
「流木の向こう側、さらに別の流木。その奥にももう一線、流木による三重のバリケードが出来ています!」
メインマストの監視哨の兵が伝声管で叫んできた。
急な命令ではあったが、機関部は健闘した。熱を生み出す釜をなんとか半分以上炊き上げその作り出した蒸気が全てレシプロエンジンに送られ、現在出せる限りの最高速8ノットを生み出した。時速15キロ弱。その速度と5000トンの質量が大木による天然のバリケードを粉々にすることをミカサの乗組員誰しもが願った。
「本艦は間もなく流木に衝突する。艦首付近の者は後部に避難せよ。各員何かに掴れ! 衝撃に備えよ!」
果たしてミカサは大きな衝撃音と共に大木に激突した。
ズガーン!
ミカサは震えた。
艦内の多くの者がその衝撃によく耐えた。
救助され兵員食堂に運び込まれた3、40名ほどの子供たちは、皆供された食事を貪るように食べていた。だが衝撃を食らって椅子から転がり落ちたり頭に傷を作ったり、食器や鍋釜がひっくり返った大音響に吃驚して一斉に泣きだし甲高い悲鳴を上げた。
ミカサの艦首は、よく耐えた。
だが、生木の大木は大きすぎた。
衝角とは、元々敵船に体当たりし、その喫水線下に大穴を開け沈没させるための機構だが、しかし艦首喫水線下に亀裂が生じその時点で本来の性能上の全速航行が出来なくなった。衝角はその大木の幹を折ったが折り切ることが出来ず、その向こうにある次の大木にぶつかり、ミカサは大きく速度を落とした。もし推進器が両舷とも健在であり燃料に不足が無ければより衝撃力を増したはずだった。だが、誰がどうみてもこれ以上このチナの用意した包囲から自力で脱出するのは不可能だと思われた。
「・・・微速、後進! 」
チェン少佐は冷静に命令を下した。
「艦首錨鎖庫付近に軽度の浸水! 」
伝声管から報告が入った。
「ブリッジより甲板員へ。艦首錨鎖庫閉鎖。処置後、報告せよ!」
ブリッジ内の騒然は暗澹に変わった。ただ一人、ワワン中将だけがこの一連の出来事には無縁であるかのようにコマンダーシートに座り、悠然としていた。
「全ての責任は操艦を指揮した私にある」
チェン少佐はその空気を見渡すように、そう呟いた。そして、
「上甲板にいる武装した兵に発砲を許可する!
デービス大尉。放送で全艦に通達! 武装兵は左右両舷より接近中の敵の舟艇を攻撃せよ! ただし絶対に子供に当てるな。よく狙って、敵兵のみ攻撃せよ!」
「あ、アイ、サー・・・」
デービス大尉は明らかに動揺していた。が、動揺しつつもマイクを取り、副長の命令を放送した。
その副長の言で、それまでコマンダーシートに悠然と座っていたワワン中将が振り返った。
「副長!」
と、司令長官は言った。
「今の貴官の言を訂正せよ。
現時点まで起こった全て、及び、これから起こるであろう事態の全ての責任は一人、帝国海軍第一艦隊司令長官である、この私にある! 」
そう言い切り、再び艦首の彼方を見据え、沈黙した。
チェン少佐は長官に向かい、瞑目して深く首を垂れた。
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【時代小説】 黄昏夫婦
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江戸時代、東北地方の秋田藩は貧かった。
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さて|黄昏《たそがれ》は、一日のうち日没直後、雲のない西の空に夕焼けの名残りの「赤さ」が残る時間帯のことを言う。「|黄昏時《たそがれどき)」。 「黄昏れる《たそがれる》」という動詞形もある。
「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略でよく知られていた。夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると誰かれとなく、「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味で日常会話でよく使われた。
今回の私の小説のテーマはこの黄昏である。
この風習は広く日本で行われている。
「おはようさんです」「これからですか」「お晩でございます。いまお帰りですか」と尋ねられれば相手も答えざるを得ず、互いに誰であるかチェックすることでヨソ者を排除する意図があったとされている。
「たそかれ」という言葉は『万葉集』に
誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ 君待つわれそ」
— 『万葉集』第10巻2240番
と登場するが、これは文字通り「誰ですかあなたは」という意味である。
「平安時代には『うつほ物語』に「たそかれどき」の用例が現れ、さらに『源氏物語』に
「寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 夕顔の花」
— 『源氏物語』「夕顔」光源氏
と、現在のように「たそかれ」で時間帯を表す用例が現れる。
なおこの歌は、帖と登場人物の名「夕顔」の由来になった夕顔の歌への返歌である。
またこの言葉の比喩として、「最盛期は過ぎたが、多少は余力があり、滅亡するにはまだ早い状態」をという語句の用い方をする。
漢語「|黄昏《コウコン》」は日没後のまだ完全に暗くなっていない時刻を指す。「初昏」とも呼んでいた。十二時辰では「戌時」(午後7時から9時)に相当する。
「たそがれ」の動詞化の用法。日暮れの薄暗くなり始めるころを指して「空が黄昏れる」や、人生の盛りを過ぎ衰えるさまを表現して「黄昏た人」などのように使用されることがある。
この物語はフィクションです。登場人物、団体等実際に同じであっても一切関係ありません。
それでは、小説「黄昏夫婦」をお楽しみ下さい。
読者の皆様の何かにお役に立てれば幸いです。
作家 蔵屋日唱
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