男だけど愛しの彼女に抱かれてます

よる

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「口でして」
え?
つむぐ菜緒なおに装着されたディルドを目の前に、呆然とした。
口淫というものは知っているが、まさか菜緒にそれを求められるとは思わなかった。
だって菜緒のそれはあくまでディルドなわけだし、菜緒が気持ちよくなるわけでもないのにする必要があるとは思わなかったのだ。
と、それを伝えると、菜緒は「はあ…」とため息をついた。
「フェラ以前に、セックスですら気持ちよくなってないんだけどね」
確かに。と紡は思う。
しかし今までは菜緒のこの性癖について、というか一般的に、男性を抱きたい女性というのは男性が自分の行為によって気持ちよくなっていることに喜びを感じていると思っていた。
実際、菜緒は紡が自分によって乱れている姿を見ると興奮するようで、動きも若干激しくなる。
「僕はいいですけど、つまらなかったらすぐに言ってくださいね」
紡はベッドに腰掛けた菜緒の足の間に、床に膝をつく形で座る。
そしてディルドを両手で支えると、少し恥ずかしそうにぱく、と先端を咥えた。
「ん、ふ…」
思ったより大きくて、滑りが悪い。
味はなんというかゴムのような感じだけれど、本物を咥えたことはないので比べようがない。
「ん、ん、」
菜緒が頭や耳を撫でるたび、紡の口内には唾液というより愛液に近いようなねっとりとした液が分泌される。
「ふ、ん…」
じゅる、と滑りがよくなったことでより奥まで咥えることができ、動かしやすくなる。
紡のペニスはすっかり膨らみ、今にも射精してしまいそうだ。
「口離して、ここに出して」
紡は疑問に思ったものの、菜緒に言われた通りねっとりとした唾液を菜緒の手に出す。
菜緒は零さないようにそっとベッドに上がると、紡の腕を引っ張りベッドに寝かせた。
「下脱いで」
紡はまた言われた通りに部屋着のズボンと下着を下ろす。
そして菜緒はすかさず紡の後孔に先程の唾液を垂らすと、ナカを解し始めた。
「え?うそ、ローションは…?」
いつもはローションをたっぷりとつけて触るのに、今日はこの唾液だけなのだろうか。
「いらないでしょ、こんなにあるのに」
準備の時に既に解してはいるけれど、あんな量で足りるとは思えない。
紡がそう思った矢先、パチン、とローションの蓋を開ける音が聞こえた。
プレイとしてそうは言ったものの、やはりあれだけでは足りなかったのだろう。
紡は聞かなかったことにして、行為に集中した。
「あ、ん…だめ…」
手だけで達してしまいそうになり、菜緒の手首を軽く握って止める。
「じゃあもう、いれよっか」
後ろ向いて、と言われ、紡は四つん這いになる。
菜緒はコンドームをつけると、後孔に先端をあてがいゆっくりと挿入した。
「ん、んん…」
紡は目の前にあった枕に顔を埋め、腰を揺らす。
菜緒は傷つけないようゆっくりと腰を動かし、最初から紡のイイところを的確に突いた。
「あ、あ、んん…」
紡の薄い背中にキスをすると、びくびくと身体が反応した。
「ん、もうっ、まえがいいっ」
自分だけが見えないのが嫌なようで、紡は珍しく自分から抜こうとした。
「どしたの?」
菜緒は驚いて一気に引き抜く。
「あっ」
紡はびくびくと身体を跳ねさせ、達してしまったようだ。
「あ、やだ…ぎゅってしたかった…」
紡が涙目になりながらそう言うので、菜緒はご所望通り前から挿入する。
イッたばかりで敏感になっているのか、紡は菜緒の身体にしがみつき離そうとしない。
「動きにくいよ」
菜緒がそう言うと、残念そうに手を離す。
代わりに菜緒の片手を両手でぎゅ、と握り、胸の前に持っていった。
「かわい」
目を瞑ってされるがままの紡を心のアルバムに永久保存し、奥まで挿入する。
「ん、ん…すき、菜緒さんすき…」
紡はそう言いながら、菜緒の指を咥える。
菜緒の爪は紡を傷つけないよう短く切りそろえられ、更にジェルネイルでコーティングして直接触っても痛くないようになっている。
紡はそんな菜緒の手を、大事に大事に触る。
今もこうして、歯を立てないように上手いこと咥えている。
ディルドを咥えられるのも視覚的によかったが、こうして咥えられている感覚が直に伝わることで、菜緒は更に興奮した。
「今猛烈にちんちんがほしいよ、本物の」
紡には伝わらなかったようだが、本物があればこんなふうにもっと気を使って咥えてもらえた上に、紡のナカを直接感じることが出来たなんて。
若干の悔しさも募りつつ、自分の下で乱れ喘ぐ紡を独り占めできることに喜びを覚える菜緒だった。
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