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Ⅱ
初登場
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会議の内容は省略するが、
AROEの時の会儀よりは月とすっぽんで
明らかに有益な内容であった。
キ「では、
今後の麻薬売買組織の専属は
日中書記。
ボスの名は確かアダム。
10分後に屋敷の前に車で待機。
車はそれぞれのに乗れ。」
全「了解」
メンバーはアルテミス、アポロン、
ゼウス、アトラス。
マリアは珍しい事に
外出用のあのコスチュームを着ていた。
***********
緑深いその森の道を
黒い車が5台、
まっすぐに進んでいた。
5台の真ん中の車の中で、
マリアはキリストにもたれかかりながら
木々を眺めていた。
なるべく
目立たない車種の外装ではあるが、
中をゴテゴテに改装している為
のびのびとくつろぐ事が出来た。
マ「まだつかないのかしら?」
キ「あと5分で着く。」
道中にある物は木々のみ。
退屈する訳だ。
***********
ついたそこには驚いた。
この国には見られない、
東国式の大きく立派な建物が
そこにはあった。
マ「まぁ!!私初めてよ!
こんな建物見たの!!
えっと……
ニッポンっていうのかしら??」
車から降りたキリストに
マリアは嬉しそうに抱きついた。
マ「連れて来てくれてありがとう!!」
すると、
建物の方から慎ましやかな女声が聞こえた。
「あのもし?」
マ「?」
日中書記は他の組織と違い
大変平和的で上品な組織だ。
だからだろう。
キリストもマリアを守らなかった。
キ「お前は日中書記の
日本神話側の天照だな?」
天「流石地球の全ての裏組織、
大統領閣下達を手懐ける程のお方。
御名答で御座います。
また、噂で聞いていた通り
旦那様の奥様もお美しい限りで。」
マ「あら、ありがと♪嬉しいわ」
天「御言葉に感謝申し上げます。」
天照は軽くお辞儀すると、
『こちらへどうぞ』と手招きした。
マ「ねぇ、私
あんな綺麗な御着物欲しいわ♪」
キ「外国人に東洋の和服は
似合わない。」
マ「は~い」
白い砂利道を歩いて行くと、
赤い玄関の前に来た。
なんだか……
普段こういう所にいないせいか、
自分がここにいる事が場違いな気がした。
砂利は今履いてるヒールと相性も悪い。
どうも窮屈だ。
日本の神社、
例えば奈良の東大寺は
大仏の神域を感じさせられる。
ここは海外であるが、
確かにそういうものを感じさせた。
何だか叱られている気分だ。
マ「ボスはどこにいるのかしら?」
天「ご主人様は御地の奥に居られます。」
マ「ありがとう。
あと、
そんな畏まらなくても良いのよ?」
キ「マリア」
マ「?」
キ「相手は気を使ってるんだ。
それに応えとけ。」
マ「ぅ…はい。」
キリストが靴を脱ぎ始めたので、
マリアもブーツを脱いだ。
あ、やばい。
裸足だ………
後ろのアトラスが何やら青い顔だ。
恐らく彼も裸足なのだろう。
キリストは……
あぁ、残念。
靴下履いてる……
新鮮で自分と正反対の空間に
普段気にしない事が目に入る。
大変動きにくかった。
天「あの……」
マ「?」
天「旦那様や奥様は客人ですので、
そんなに御気遣いされなくとも
良いのですよ?」
マ「っ!良いの?」
天「はい。
確かにここは日本の様ではありますが
貴方様方の支配下です。
どうぞお好きな様に
歩き回って下さって構いませんよ?」
すると、
天照の言葉にアトラスが言った。
ア「やった!!
じゃあ団子くれ!!!」
ゼ「こら、アトラス!?」
ア「だって良いんだろ?
なら好きなだけさせて頂くぜ。
俺は腹が減ったんだ。」
ア「キリスト様の御前で何をしている。」
アトラスのおふざけに
アポロンが口刺した。
キ「では、アルテミス、ゼウスは
我々に続け。
アポロンはアトラスの面倒を見ろ。」
「了解しました!」
天「では、こちらへ。」
AROEの時の会儀よりは月とすっぽんで
明らかに有益な内容であった。
キ「では、
今後の麻薬売買組織の専属は
日中書記。
ボスの名は確かアダム。
10分後に屋敷の前に車で待機。
車はそれぞれのに乗れ。」
全「了解」
メンバーはアルテミス、アポロン、
ゼウス、アトラス。
マリアは珍しい事に
外出用のあのコスチュームを着ていた。
***********
緑深いその森の道を
黒い車が5台、
まっすぐに進んでいた。
5台の真ん中の車の中で、
マリアはキリストにもたれかかりながら
木々を眺めていた。
なるべく
目立たない車種の外装ではあるが、
中をゴテゴテに改装している為
のびのびとくつろぐ事が出来た。
マ「まだつかないのかしら?」
キ「あと5分で着く。」
道中にある物は木々のみ。
退屈する訳だ。
***********
ついたそこには驚いた。
この国には見られない、
東国式の大きく立派な建物が
そこにはあった。
マ「まぁ!!私初めてよ!
こんな建物見たの!!
えっと……
ニッポンっていうのかしら??」
車から降りたキリストに
マリアは嬉しそうに抱きついた。
マ「連れて来てくれてありがとう!!」
すると、
建物の方から慎ましやかな女声が聞こえた。
「あのもし?」
マ「?」
日中書記は他の組織と違い
大変平和的で上品な組織だ。
だからだろう。
キリストもマリアを守らなかった。
キ「お前は日中書記の
日本神話側の天照だな?」
天「流石地球の全ての裏組織、
大統領閣下達を手懐ける程のお方。
御名答で御座います。
また、噂で聞いていた通り
旦那様の奥様もお美しい限りで。」
マ「あら、ありがと♪嬉しいわ」
天「御言葉に感謝申し上げます。」
天照は軽くお辞儀すると、
『こちらへどうぞ』と手招きした。
マ「ねぇ、私
あんな綺麗な御着物欲しいわ♪」
キ「外国人に東洋の和服は
似合わない。」
マ「は~い」
白い砂利道を歩いて行くと、
赤い玄関の前に来た。
なんだか……
普段こういう所にいないせいか、
自分がここにいる事が場違いな気がした。
砂利は今履いてるヒールと相性も悪い。
どうも窮屈だ。
日本の神社、
例えば奈良の東大寺は
大仏の神域を感じさせられる。
ここは海外であるが、
確かにそういうものを感じさせた。
何だか叱られている気分だ。
マ「ボスはどこにいるのかしら?」
天「ご主人様は御地の奥に居られます。」
マ「ありがとう。
あと、
そんな畏まらなくても良いのよ?」
キ「マリア」
マ「?」
キ「相手は気を使ってるんだ。
それに応えとけ。」
マ「ぅ…はい。」
キリストが靴を脱ぎ始めたので、
マリアもブーツを脱いだ。
あ、やばい。
裸足だ………
後ろのアトラスが何やら青い顔だ。
恐らく彼も裸足なのだろう。
キリストは……
あぁ、残念。
靴下履いてる……
新鮮で自分と正反対の空間に
普段気にしない事が目に入る。
大変動きにくかった。
天「あの……」
マ「?」
天「旦那様や奥様は客人ですので、
そんなに御気遣いされなくとも
良いのですよ?」
マ「っ!良いの?」
天「はい。
確かにここは日本の様ではありますが
貴方様方の支配下です。
どうぞお好きな様に
歩き回って下さって構いませんよ?」
すると、
天照の言葉にアトラスが言った。
ア「やった!!
じゃあ団子くれ!!!」
ゼ「こら、アトラス!?」
ア「だって良いんだろ?
なら好きなだけさせて頂くぜ。
俺は腹が減ったんだ。」
ア「キリスト様の御前で何をしている。」
アトラスのおふざけに
アポロンが口刺した。
キ「では、アルテミス、ゼウスは
我々に続け。
アポロンはアトラスの面倒を見ろ。」
「了解しました!」
天「では、こちらへ。」
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