はじめての〇〇〇withお嬢様(と執事)

はじめてのシュウカツ

第２話

｢ここであってる..............よな？｣

俺は地図と住所を何度も見直す。うん、あってる。何故そんなに確認するのかだって？いや...だって....普通の.......民家.....なんだもん.....。

｢それにしても、ボロいなぁ。｣

言ってから『はっ！』と思い、すぐに口を閉じ、慌てて周りを見回す。幸い俺の周りには誰もいなかったようだ。こんなのをここの従業員にでも聞かれたら1発でレッドカード、退場だ。
しかし、今まで気にも止めなかったがこの道、人通りが皆無だ。というか路地裏的な所である。こんな所でまともな仕事が出来るのか不安なんデスケド・・・。
まぁ、そんな事を言ってられる状況でも立場でもないから行くしかないんですけどね。

｢おじゃましまーす。｣

事務所に入るのに『おじゃまします』というのも変だが、まぁいいだろう。だって家だから。
それはさておき、家に入っても人の気配がしないのは何故だろうか。鍵は空いてたからいるはずなんだけどなぁ。

｢すみませーん！！！｣

｢・・・。｣

返事がない、ただのボロ屋のようだ。その後も何度か声をかけたが返事がない。
まぁ、いないもんは仕方ないよね！さて、帰ろう帰ろう！
そう思って扉に手を掛けようとしたその瞬間、

｢ガラガラガラ｣

｢ヒィッ！｣

ボクの目の前にはこわいおにいさんが立っていました。
ちょっとチビっちゃった。