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悪魔のボクっ娘と邂逅

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「だから単独で潜るとか、いくらなんでも無謀だって言ってんの。有名な人が何人死んだと思ってんだよ」

「死んだのは弱いからでしょお?ボクと一緒にしないで欲しいなぁ」


 ピリピリした空気が漂うここは、最近アップデートがあった初級ダンジョン。
『元』初級ダンジョンだ。

 真っ黒なタイトスーツ……上下スポーツジムにいる人みたいな薄い布でできた服、足首までのこれまた真っ黒なコートを羽織った、背の高い女の子が俺たちに囲まれて佇んでいる。
 髪の毛も真っ黒、目も真っ黒。まっくろくろすけだ。
コートから肩を出して、緩く着ているもんだからなんかドキドキしてしまう。
あっ、おへそも出てる…。
 そんな服あった?裁縫で作ったやつかな?
 そして、喋り方。結構独特な間延びした感じで、高い声。…ボクっ娘は好きだぞ。 

 

 今日挑むダンジョンは複数人数…百人で挑戦推奨最低ラインの、とんでもない難関ダンジョンになる。

 事前に公式で発表された情報だと敵の数がかなり多く、ソロ攻略は無理。
やめとけ、マジで無理だぞ、フリじゃないぞと散々脅し文句が並んでいた。

 道中はお化け屋敷みたいに真っ暗で洞窟みたいな様相だったが、ボス部屋前に来て突然大きな扉がでっかい岩山に現れた。
天井がバカ高い。
初級ダンジョンの面影はもうありません。

 そのボス部屋の前で腕を組んで扉を見上げていたのが彼女だった。
パーティー組んでないし、迷い込んだのか?と声をかけたら、ボス攻略に決まってるでしょ?とさっさと中に入ろうとしてるからこうなった。
 迷い込むのはそうだな、さすがに無理がある。

 

 うちのグループはギルメン…ギルドメンバーの略だ。ギルメンの中でも今日は上位ランカーを揃えてる。

 トップスリーのギルドのうち一、二、三位のギルドマスター、このゲームでは特級神職って言うんだけどさ。漢字よりカタカナで慣れてるオンラインゲーム廃人ばっかりだからそう呼ばれてる。
 そのマスターたちが三人が揃い踏みで…オンライン配信しながら事前調査、攻略研究でココに来たんだ。
ギルド合同イベントってやつだな。


 前衛には武士、盾職、結界術師、真ん中にメインの陰陽術上級者達。これがメイン火力になる。
 後衛は俺がリーダーで回復職と体力を増やしたりスピードを上げたりといった、基本ステータスを高めてくれるバフ隊が居る。
人数が一番多いのは後衛だ。多人数まとめるの大変なんだぞぉ。


 
「そもそも装備おかしいだろ…なんだよそれ。アサシンのつもりか?」

 真っ黒で佇む彼女は装備公開してるからみんなが覗いてる。
装備は勝手に覗かず『見ていいか?』と本人に聞くのがマナーだけど、この場合は仕方ないかな。

 頭装備なし、身体の服は一揃みたいだけど服の名前は??? 、付与効果も???
    公開してるのにこんな表示、ボスでしか見たことないんだが。
 洋服の見た目として、戦いの装備とは別の物は黒いマスクがひとつ。
これにも付与効果はない。道具屋で売ってる普通のマスクだな。3Dのとんがったやつで呼吸しやすいタイプ…黒いからカラスみたいだ。

 武器は短刀二ふり。双刀使いのスキル持ちか。
頭の上のネームは巫女みこ……ネットゲームによくいる名前だ。
このゲームでその名前を取得してるならかなり初期からやってるな?

 和風MMOだから漢字表記。海外の人も日本では漢字に変換される。キャサリンとか地獄みたいな表記になるんだ……。
 称号というのが名前の前に着くが、暗殺者?これも見た事ない。この人なんなんだ?


 因みに俺は<祝福されし癒術者 >。
称号はステータス底上げになるからダンジョンでは付けてるのが常識だ。
 戦闘用は<猛者>とか<神速の>とか……生活系とかギャグで俺が持ってるのは
<いい人止まりの>、<ちょっと不運な><何でも屋>とかだ。
その後に名前が来るから…面白系はレクリエーションでよく使う。

 

 彼女の問題は……ネームが黒いこと。
今日のオムライス事件で出会った人と同じく、プレイヤーキルしてるんだ。三日以内に。うーん。
 名前まで黒いなんて上級コーディネートだな。ははは…。

「アサシン?暗殺者だよぉ。頭の上についてるでしょ。沢山やると出てくる称号みたいだねぇ」
「ブラックネームの上に暗殺者…ゲーム間違えてるだろ」


 あぁ、多人数プレイヤーキルすると出てくる称号か…物騒だな。
つっけんどんに応対してるのはうちのサブギルドマスター。サブマスとも言うな。
ショートカットのボーイッシュな女子だけど、ネカマだ。女の子の見た目で中身は男。
 可愛い外見でエグい戦い方する、スピード特化の火力専門職をしてる。
 性格がきつくて言葉も乱暴だから、勘違いされやすいんだよなぁ。良い奴なんだけど敵も多い。


 
「まあまあ、落ち着きにゃさい。そもそもここまでソロ攻略?途中のモブもかなり数が多かったけど大丈夫だったのかにゃ?」

 今喋ってるのはうちのギルドマスター。
ネコ耳つけてメイド服着てるけど中に着てるのはガッチガチの重装備。
 この人は盾職で有名なんだ。体力が常に回復するレア装備で全身固めてる。
めちゃくちゃ硬い事でチート扱いされてたりする。
……正直怪しい時もあるけどな。
語尾がおかしいのは通常運転だ。



「数は多いけど、ここまで来られるなら分かるでしょ。属性攻撃でコロリだよぉ」
 ううん、この癖のある喋り方…気になるな…どこかで聞いたことがある。

「確かに属性特化だが複数あっただろ。お前まさか装備に属性つけてるのか?」
「違うよぉ。僕は初期ギフトが無属性なの」

 ザワザワと広がる声。無属性かぁ、俺と一緒だな。ゲーム初期にみんなランダムで属性持たされるんだけど。
 水、火、木、金、土。陰陽師ゲームだからその中で陰陽がさらに別れる。
 俺は隠れ属性の無属性・陽。ヒーラーに最適とされる属性持ちだ。

 無属性は他の属性なんでも使えるチートなんだぞ。リセットマラソンしたって早々出てこないんだ。
 リアルラックがそこに全部吸い取られてるけどな!称号にあるとおり、俺は常にちょっと不運だ。


「うちのヒーラーと同じか…無属性なんてレアなの持ってるくせに神職やらないとかイミフ。マジでもったいないお」
「マスター。地がでてるぞ。
そこまで自信があるなら見せてもらおう。マスター連中もいいよな?」

「はい」
「構わんが…死んでも反魂使わせねーぞ」
 トップギルドのマスターたちが腕を組んでる。
うーん、ちょい怒ってるかな。

「いいよぉ。そこで指くわえて見てなよぉ」
 
ふふ、と微笑んで、巫女が扉を開ける。
めちゃくちゃ煽ってくるやん。怖。



 大きな扉の向こうには真っ黒な鳥居とまっ黒な社。足を踏み入れて進むと、冷たく敷かれた石畳脇の燈籠に火が点る。
青い炎……上級ダンジョンの証だ。

 おどろおどろしい音楽が流れ始めた。
こりゃ新曲だな。専用音楽が用意されているということはゲームの中でも特異な扱いのダンジョンってことだ。
ソロ攻略なんかできるのか?



「そこから入るな。一歩でも入れば死ぬ」

 なんか口調変わったんだが。この人もネカマか?
床のエフェクトが色を変えてる。これは猛毒の効果じゃないか?
 興味本位で触れたギルドメンバーがパタリと倒れた。

「あっ、こらっ!何してんだ!」
「すいません……」
うっかり八兵衛だな!もう!
    この人の体力ゲージの減り方からして、即死効果もありそうだが……巫女さんはなんで平気なの?状態異常無効化でもあるのかあの服。

    取り敢えずうっかり八兵衛は反魂して差し上げよう。生き返ったギルメンがしょぼくれている。

「さて、はじめるよぉ」
のんびりした声が響く。



 ドドドド……と大量のモブが押寄せる。
うわぁー、なんだこれ……。数数えられん。多すぎ。

「同接閲覧者三万人超えたぞ」
「あ!あいつ!悪魔のボクっ娘だ!!」
「「「あー」」」
マスター達が仲良くハモる。


 
 現在ゲーム専用のネット配信してるんだけど、三万人は凄いな。初めてかもしれんぞ。
コメントで次々に悪魔のボクっ娘という名称が流れる。
 ヌチャンネルで晒されることが多い、あの人か。マスターから聞いた事があったんだった。

 曰く、頭おかしい、ドM、黒い悪魔、強すぎてチート、RMT……リアルマネートレードという、規約違反に該当するんじゃないかとか色々言われてるんだ。

 迫り来る大軍の中、のんびりした仕草で煙草を吸い始める……。あれは速度が早くなるバフ付きの煙草なんだが……おい。入る前に吸いなさい!

 

 大群が土煙を上げて押し寄せ、切っ先が巫女に迫る……その一瞬、僅かにその姿がぶれる。
 ふぅー、と吐き出した煙……。その白いふわふわが空気に解けた直後、大群が一斉に吹き飛ばされた。

 は?何した????
敵モブの頭上に表示される緑の三角マークが大量に赤く染まり、キラキラとエフェクトを纏って散っていく。
 ざっと見ただけで百体以上が一瞬で殺られたぞ……何が起きた?

「ふぅ…つまんない…」

 つまんないかー、そうかー。マジでやべー。
 口にくわえたタバコがゆらゆらと紫煙を立ち昇らせ、両手に血濡れの短刀が握られてる。
 巫女は一切怪我してない。
 もう呼び捨てでいい?いいよね?


 そうこうしている間に敵モブの第二派が迫り来る。数多すぎないか?数百人でも攻略無理だろコレ。

「硬くは無いが数が多すぎる」
「……アイツ何した?まじイミフ」
マスター、サブマスが呟いてるな。

俺もイミフだ。訳分からん。

「めんどくさいなぁ…」



    巫女が呟き、駆け出していく。
ぴょーんと飛び上がり、敵群衆のど真ん中に降りて...ええぇ、なにそのやり方…。
 一気に倒すとノックバックが起こって敵が一時無敵化するシステム制御がある。
それを避けてるんだなこりゃ。

 それにしたって一体一体倒していくのは骨が折れるしケガせずには無理だぞ。

「血みどろだお。痛そう」
「怪我しないなんて無理に決まってんだよ。バカか」 
 巫女が敵モブにリンチされてる。
いや、敵を倒してるんだけど次から次に押し寄せるもんだから切り刻まれて、真っ赤にその身を染めていく。
回復したいんですが。あー。

 

 というか。そもそも……彼女が頭がおかしいと言われる理由なんだけどさ。
 このネットゲームはフルダイブタイプMMORPG。そして、世界で初めて知覚を搭載したオンラインゲーム。
分かるか?知覚だ。

 視覚、嗅覚、聴覚、味覚、痛覚、リアル世界と繋がったそれらは、現実と全く同じ感覚でプレイ出来るってんで世界的にも大人気なんだけどね。
痛覚、あるんですよ。痛覚。切られりゃ痛いんだ。
 見てくれあの人の真っ赤な血を。
体力ゲージが微塵も削れてないけど、バシバシ敵モブの刀や槍が掠って皮膚が切れて……あれは痛いよ!
 ヌチャンネルで書かれていたドMってのはこれが由来か。

 

「体力ゲージが減らねぇな」
「おかしいお。マックスゲージでコンマも減らないとか。ウチの自動回復だって一瞬減るし」
「ヌチャンネル言葉やめなさい…今どき流行りませんよ」

 ギルマス御三方が浄衣姿に変えて呟いてる。
真っ白って事は助太刀する予定に切りかえたのか。
 浄衣ってのは着物の種類。安倍晴明が着てる感じのヒラヒラな着物だ。
さて、どこで俺も入ろうかな。
同じく浄衣姿に切替える。 

「みんなは待機なー。俺の回復追いつかないからさ」

 はい!と元気な声が返ってくる。うむ、素直でよろしい。

 

「おい、ヒーラーは必要ない。よく見ろ」
「ん?えっ!?うわ...」

 巫女さんが敵のおでこにチューしてる!!!
敵は鬼が中心だけど…絵面ヤバ…。
チューした巫女の傷が癒えていく。
 もしかして吸魂?あれ難関ダンジョン報酬スキルだよ?


「気持ち悪い。あれやるなら俺スキル取りたくない」
「お前は必要だろ。よく見とけ。」
「ラディッシュの言う通り。ヒーラー役職なんだから使えないと困るんだお」
「マスター……ラディッシュはやめろ」
「清白落ち着け」

 サブマスターは清白。春の七草が由来らしいけど、すずしろは大根。大根って呼ばれるとキレる。
 全体チャットに赤文字でシステム表記が出る。
テロップがボス部屋上に流れ出した。


 システム:  巫女 さんが 敵四百体討伐しました―
時間にしてまだ二分もたってない。化け物か。


「鑑定完了、鬼岩城の中ボス程度のモブ沸きです」
「は?マジ?」
「中ボスが紙装甲に見えるじゃねーか」

 鬼岩城は中級者が行くダンジョンで、中ボスなら体力まぁまぁあるが…彼女は瞬殺だね。うん。

システム:ボス 菅原道真すがわらのみちざね が出現しました―

 

 中ボス格のモブを半分くらい倒したところでダンジョンのボスが現れる。
 わー、こりゃまずいぞ。 

「「「参る」」」

 マスターたちがボス部屋に入っていく。
 横槍入れる時のマナーなんだよな。あれ。

 

「あーん、別にいいのに…ボスに手を出さないでよねぇ」
 タバコをペッと吐き出した巫女さんが呟く。

「お前は待機」
「はいはい」

 清白が白い浄衣に着替える。なんだよ、助太刀するんじゃん。
良い奴め。俺は元の服装に戻した。
 マスターの後を追って清白が駆け出していく。足速いなぁ。さすが敏捷特化。

「あんだよこれ!硬ぇじゃねーか!」
「殺氷!範囲法術!オナシャス」
「かしこまりました」

 ナンバーツーギルドマスターの殺氷さんが氷の術を展開する。彼は名前の通り氷の術を使う。
カチコチに凍ったモブをボコボコに殴る横やり組達。
モブも十分硬いな。うん。

 

「あら、便利ぃー」
「巫女!後ろ!」

清白が叫ぶ。
 菅原道真が大きな刀を振りかざし、真っ黒な瘴気を纏い始める。
ボスに振り向いた巫女が柏手かしわでを打つ。
柏手は簡単な結界を張るため。あれがあると無敵効果アリだが一瞬だぞ?

「高天原に神留まり生す 皇親
神漏岐 神漏美の命以て 八百萬の神等を
神集へに集へ賜ひ 神議りに議り賜ひて
我が皇御孫命は 豐葦原水穗國を 安國と
平けく知ろし食せと 事依さし奉りき...」

 高く、低く独特な音調……大祓祝詞おおはらいのりとだ!
道真が動きを止めた……。
 わー、これ覚えるの大変なんだが…詠唱早ぇーーー!!しかもフルバージョン???すごいな。

「祝詞使うやつなんかいるのかよ!」
獄炎エン!しっ!祝詞が乱れます」
殺氷ヒョウさんに獄炎さんが怒られてる。
獄炎さんはナンバーワンギルドマスター。
 名前と同じく火属性。この人は一点集中型だけどめちゃくちゃ火力高いんだ。ボス戦はこの人が居たら普通は楽勝なんだけど。


 
 祝詞の声が部屋中に響きわたり、耳鳴りがしてくる。
祝詞使う人なんて見たことないから…こんな風になるのか。響あった音が重なり、耳の中がわんわんと共鳴する。

「ふぅ。いざ尋常に!」
 
祝詞を唱え終わり、短刀を収め、大きな刀に持ち替える。
装備を見てみると……日月護身乃剣にちげつごしんのけん?!
実在してたのか!!??

 またもやぴょーんと飛び上がった巫女が菅原道真の頭上から刀を一直線に下ろす。
すう、と白刃が煌めき、真っ二つに割れた!!

 下方に下った刃が返され、左から薙ぎ払われる。
倒れ込んだ道真の首にくい込み、皮1枚残したところで刀が引っかかる。 刀に引っ張られて巫女がたたらを踏む。
身体が軽すぎる!下敷きになるぞ!

「清白!!」
「応!」
 マスターが叫んで、清白が巫女を抱きしめ……道真が倒れる先から飛び退る。

 

「はぁ……はぁ……危ねーだろ!」
「ボクの刀ぁ」
「後にしろバカ!」
「加護消えたじゃんかぁ」
「つけてやるよバカ!」

    清白がバカバカ言ってる。
気になるから入口前から勝手に回復をかける。擦り傷が見えたもんで。
    巫女がちら、と目線をよこして微笑んだ。
 気づいてしまったか。そして笑顔かわいいですね。

システム: ダンジョンボス 菅原道真 が 巫女 さんに倒されました。おめでとうございます―
 

    キラキラと散っていく敵の姿。
道真がでかいからものすごい光の粒がボス部屋一面に拡がっていく。

 光が収まり、巫女に天使の梯子がかかる。天井からスポットライトが当たっているようなエフェクトだ。
ダンジョン攻略後のボーナスで状態異常、体力の回復がなされるんだ。
染色も消えちゃうけど。

「あぁぁぁ、苦労した染色が!」
「染めてたのかよ」
  

 清白、マスターたちが呆然と眺める中、真っ黒だった巫女さんが真っ白に染まっていく。
キャラメイクもこのゲームはランダムで……自由にできないからなぁ。 
 髪の毛染めてたのか。でもあんな真っ白見たことないぞ。マスクが消えて顔が顕になる。

    顔かわいい。童顔だな。
真っ白の髪はふわふわのウェーブで腰下まで緩やかに拡がって、きゅるんとした真ん丸な瞳が翠色だ…両眦下に泣き黒子。
 うわー、一部のツボを突きまくってる見た目だな。背が小さい。身長も伸ばしてたんだな。小さな女の子の形をしてる清白と同じくらいの大きさになった。


「……レアスキル貰ったんだろ?何?」
「大根ちゃんに教えるのぉ?」
「大根はやめろ!!」

「えぇ…あー、これこれ」
「は?スキルじゃないのか…えっ?裁定者???」
「なんだろねぇ、これ」


 巫女の名前の前にある称号が暗殺者から裁定者に変わる。……こ、これは!!!

「隠し称号じゃないかーーーー!!!」

俺の叫び声がボス部屋に響き渡った。
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