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27.「野崎里美」
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「野崎里美」
縛り上げられている父には申し訳ないが、めぐみは話を進める方を優先させた。
「でも、どうしてそのイニシャルが――のざきさとみさんって分かったの? それに一体誰なの?」
「……あのダムの看板を覚えている?」
「あ、あの自殺防止の?」
月原が静かに頷いた。
「ちょっと気になったから、調べてみたの。するとね、少し前にあのダムで身を投げた人がいたのよ。最初は事件か事故か分からなかったから、ニュースにもなっていたけど、結局はそのどちらでも無かったみたいだけど。その時は事件かもしれないって実名報道されていたのよ」
「もしかして、その人が――」
月原が頷いた。
「でも、私全然知らなかったよ」
「小さなニュースだったから」
「そうなんだ」
「あなた普段からニュースなんてみないでしょ? それにこのニュースが出た頃はいつ鬼の影響が強くなっていた頃。その時の記憶は曖昧でしょう」
次はめぐみが頷いた。思い返してみたら、母が入院してから、月原に出会うまでの記憶はかなり断片的だ。
ひとまず、そのイニシャルが野崎里美である可能性が高い事は分かった。しかし、それはあの指輪が野崎里美の物であるという証拠ではない。N・Sのイニシャルの人間なんてこの世にごまんと、この青葉市だけでも沢山いるだろう。
「うーん。でもただ、それだけじゃあ、偶然同じイニシャルの人があのダムで指輪を落としたって事も考えられるよね?」
「確かにそうね。では島岡さん、そこに転がっている指輪の裏側を見てみなさい」
促されるまま、めぐみは床に転がっている指輪を拾い上げ、内側の刻印に目をやった。
「K・MtoS・N――って書いてあるね。これって、K・Mって人から野崎里美さんへ送るってことだよね。K・Mって誰――」
K・M。そのイニシャルを口に出した瞬間、数時間前の月原とのメッセージでのやり取りを思い出した。そうだ、K・Mは
「もしかして――こういち、まつやま……お父さんなの?」
めぐみは思わず床で転がる父の顔を見た。その顔からは汗が滴り落ち、目が泳いでいる。こんな表情の父を見たことが無かった。
「お父さんの旧姓――だからあの時私に聞いたんだね」
「騙すような聞き方をして、ごめんなさいね」
「お父さんの事、いつから疑ってたの?」
そもそもイニシャルの件も、はなから父の事を疑っていなかったら、野崎里美や父のイニシャルを調べる事は無かっただろう。
「一度目のお祓いが失敗した時の事を覚えている?」
「うん。勿論覚えているよ」
『家族を皆殺しにしてやる』その言葉が母の口を介して伝えられたのだ。忘れるわけがない。
「あの時、あなたのお母さんと家族を皆殺しに、って言ってたわよね。そして、その後気絶して倒れたあなたの元に駆けつけたおじい様、おばあ様はいつ鬼の気配が濃くなっていたの」
それはめぐみもなんとなく感じていた。祖父も祖母も家族の一員なのだから、影響を強く受けても何もおかしくは無い。おかしいのは――
「そういえば、お父さん――殆ど何も」
「殆ど所か、全くね。いくら桜さんと会った事が無くて、血のつながりが薄いと言っても、家族であるお父さんが何の影響も無いなんておかしいでしょう。その事実が意味する事は、島岡幸一は本当の家族ではない。それか、依り代からすると、家族ではないという事」
「お父さんが婿養子だからって事? 一人だけ血が繋がっていないから」
「その可能性もあるけど、恐らくは違うわね」
月原が父を疑った理由は分かった。しかし、それでもまだ納得は出来ない。
「全部偶然、って事は無いの?たまたまこの指輪にお父さんと、その野崎さんのイニシャルが彫ってただけじゃない」
月原の言う事が真実であれば、これからの話は父の娘として受け入れたくない、辛い話だ。思わず逃げたくなるが、月原の言葉はそれを許さない。
「たしかに推測と言うか、こじつけに過ぎないのかもしれないわ。しかしあの時、指輪を見つけた時、あなたはあの場所へ導かれた。あの真っ暗闇で雑草が生い茂っている広場で、あなたのお父さんの旧姓と野崎さんのイニシャルが彫られた指輪を見つけた。これは偶然なのかしら?」
「誰かが、あの指輪まで導いてくれたのかな――でも、誰が」
めぐみは誰が、と口にするが、おおよそ検討はついていた。月原も分かっているようだが、深く追求してこなかった。
「なんとなく、分かってきたけど、そもそも何でこの指輪があのダムに落ちてたの?」
「それはあの場所にあなたのお父さんと野崎さんがいたからじゃない? それはあなたの父さんに聞いてみないと分からないけど」
そういうと月原は父を一瞥した。いつ鬼に縛り上げられ、身動きどころか話すことも難しそうだが、それでもなんとか口を動かした。
「全部、でたらめだ、私に、何をした、早く動けるように、しろ――。それに、私はダムなんて行っていない」
月原は必死にもがく父のもとへ行くと、膝をつき、吐息が当たりそうなくらいに顔を近づけた。
「ずっと、行っていない? では何故あの駐車場の街灯が壊れている事を知っていたんです? あなたは確かにあの街灯が壊れている、と言いましたよね」
「あ、そっか。確かあの街灯って今年の七月の台風で壊れたんだよね」
めぐみは街灯に貼られていた市の告知文を思い出していた。
「そうよ。少なくともあの台風以降にあの場所を訪れていないと知りえない情報よ。それにあなたを探しに来たときに懐中電灯まで持っていた。まあ、これはたまたま車に積んでいたのかもしれないけど。何にせよ、あんな辺鄙な場所の街灯が壊れたくらいじゃニュースにもならないし、実際に行かないと分からないでしょう」
父の顔は硬くこわばり、いまやいつ鬼と変わらないくらい青白い顔をしている。しかしそれでも「私は何もしらないと」呟いていた。その声には恐怖の色が見え隠れするが、まだ父の心は折れていない。しかし、月原は追及の手を緩める事は無かった。
「野崎さんが行方不明になったのは確か今年の八月頃。恐らくその頃にあなたはあのダムの駐車場で野崎さんと合っていた。奥様と昔、人目を盗んでデートしていた場所でしょう? 滅多に人が来ないし密会するにはピッタリですものね」
言い終わると月原はそっと顔を離し、立ち上がった。
何のために会っていたかなんて、今更愚問だろう。昔父と母が人目を盗んでデートしていた場所で夜の密会。父と野崎里美のイニシャルが彫られた指輪。決して勘の良い方では無いめぐみでも父の不貞だと想像はつく。しかし――
「でも、これって全部想像だよね。それに、あの場所で一体何があったの?」
月原の推測は父の反応を見る限りでは当たっているのだろう。しかし、まだダムで密会していた事しか分かっていない。それが、今のこの状況にどう繋がっているのか、そこで一体何があったのか、それが分からないのだ。
「そうね。まあ、その指輪をきちんと調べていけば分かるかもしれないけど、もっと手っ取り早く行きましょう」
そう言うと、月原の視線は眼下に転がる父へ注がれた。
「ここから先のことは私には分かりません。あなたと野崎さんにしか。だから聞かせてもらいましょう――」
「だ、だれが、話すもの、か!」
父がもだえながら叫んでいるが、月原は一瞥もせずに父を縛り上げているいつ鬼の顔に手を伸ばした。野崎里美の名前を告げたときに、割れた傷に指をなぞらせながら、静かに語りかけた。
「私はあなたの想いを果たしたい。あなたの苦しみを、あなたの悲しみを、絶望を。そして、あなたの本当の心を……私に、私たちに見せて――
縛り上げられている父には申し訳ないが、めぐみは話を進める方を優先させた。
「でも、どうしてそのイニシャルが――のざきさとみさんって分かったの? それに一体誰なの?」
「……あのダムの看板を覚えている?」
「あ、あの自殺防止の?」
月原が静かに頷いた。
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「もしかして、その人が――」
月原が頷いた。
「でも、私全然知らなかったよ」
「小さなニュースだったから」
「そうなんだ」
「あなた普段からニュースなんてみないでしょ? それにこのニュースが出た頃はいつ鬼の影響が強くなっていた頃。その時の記憶は曖昧でしょう」
次はめぐみが頷いた。思い返してみたら、母が入院してから、月原に出会うまでの記憶はかなり断片的だ。
ひとまず、そのイニシャルが野崎里美である可能性が高い事は分かった。しかし、それはあの指輪が野崎里美の物であるという証拠ではない。N・Sのイニシャルの人間なんてこの世にごまんと、この青葉市だけでも沢山いるだろう。
「うーん。でもただ、それだけじゃあ、偶然同じイニシャルの人があのダムで指輪を落としたって事も考えられるよね?」
「確かにそうね。では島岡さん、そこに転がっている指輪の裏側を見てみなさい」
促されるまま、めぐみは床に転がっている指輪を拾い上げ、内側の刻印に目をやった。
「K・MtoS・N――って書いてあるね。これって、K・Mって人から野崎里美さんへ送るってことだよね。K・Mって誰――」
K・M。そのイニシャルを口に出した瞬間、数時間前の月原とのメッセージでのやり取りを思い出した。そうだ、K・Mは
「もしかして――こういち、まつやま……お父さんなの?」
めぐみは思わず床で転がる父の顔を見た。その顔からは汗が滴り落ち、目が泳いでいる。こんな表情の父を見たことが無かった。
「お父さんの旧姓――だからあの時私に聞いたんだね」
「騙すような聞き方をして、ごめんなさいね」
「お父さんの事、いつから疑ってたの?」
そもそもイニシャルの件も、はなから父の事を疑っていなかったら、野崎里美や父のイニシャルを調べる事は無かっただろう。
「一度目のお祓いが失敗した時の事を覚えている?」
「うん。勿論覚えているよ」
『家族を皆殺しにしてやる』その言葉が母の口を介して伝えられたのだ。忘れるわけがない。
「あの時、あなたのお母さんと家族を皆殺しに、って言ってたわよね。そして、その後気絶して倒れたあなたの元に駆けつけたおじい様、おばあ様はいつ鬼の気配が濃くなっていたの」
それはめぐみもなんとなく感じていた。祖父も祖母も家族の一員なのだから、影響を強く受けても何もおかしくは無い。おかしいのは――
「そういえば、お父さん――殆ど何も」
「殆ど所か、全くね。いくら桜さんと会った事が無くて、血のつながりが薄いと言っても、家族であるお父さんが何の影響も無いなんておかしいでしょう。その事実が意味する事は、島岡幸一は本当の家族ではない。それか、依り代からすると、家族ではないという事」
「お父さんが婿養子だからって事? 一人だけ血が繋がっていないから」
「その可能性もあるけど、恐らくは違うわね」
月原が父を疑った理由は分かった。しかし、それでもまだ納得は出来ない。
「全部偶然、って事は無いの?たまたまこの指輪にお父さんと、その野崎さんのイニシャルが彫ってただけじゃない」
月原の言う事が真実であれば、これからの話は父の娘として受け入れたくない、辛い話だ。思わず逃げたくなるが、月原の言葉はそれを許さない。
「たしかに推測と言うか、こじつけに過ぎないのかもしれないわ。しかしあの時、指輪を見つけた時、あなたはあの場所へ導かれた。あの真っ暗闇で雑草が生い茂っている広場で、あなたのお父さんの旧姓と野崎さんのイニシャルが彫られた指輪を見つけた。これは偶然なのかしら?」
「誰かが、あの指輪まで導いてくれたのかな――でも、誰が」
めぐみは誰が、と口にするが、おおよそ検討はついていた。月原も分かっているようだが、深く追求してこなかった。
「なんとなく、分かってきたけど、そもそも何でこの指輪があのダムに落ちてたの?」
「それはあの場所にあなたのお父さんと野崎さんがいたからじゃない? それはあなたの父さんに聞いてみないと分からないけど」
そういうと月原は父を一瞥した。いつ鬼に縛り上げられ、身動きどころか話すことも難しそうだが、それでもなんとか口を動かした。
「全部、でたらめだ、私に、何をした、早く動けるように、しろ――。それに、私はダムなんて行っていない」
月原は必死にもがく父のもとへ行くと、膝をつき、吐息が当たりそうなくらいに顔を近づけた。
「ずっと、行っていない? では何故あの駐車場の街灯が壊れている事を知っていたんです? あなたは確かにあの街灯が壊れている、と言いましたよね」
「あ、そっか。確かあの街灯って今年の七月の台風で壊れたんだよね」
めぐみは街灯に貼られていた市の告知文を思い出していた。
「そうよ。少なくともあの台風以降にあの場所を訪れていないと知りえない情報よ。それにあなたを探しに来たときに懐中電灯まで持っていた。まあ、これはたまたま車に積んでいたのかもしれないけど。何にせよ、あんな辺鄙な場所の街灯が壊れたくらいじゃニュースにもならないし、実際に行かないと分からないでしょう」
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何のために会っていたかなんて、今更愚問だろう。昔父と母が人目を盗んでデートしていた場所で夜の密会。父と野崎里美のイニシャルが彫られた指輪。決して勘の良い方では無いめぐみでも父の不貞だと想像はつく。しかし――
「でも、これって全部想像だよね。それに、あの場所で一体何があったの?」
月原の推測は父の反応を見る限りでは当たっているのだろう。しかし、まだダムで密会していた事しか分かっていない。それが、今のこの状況にどう繋がっているのか、そこで一体何があったのか、それが分からないのだ。
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そう言うと、月原の視線は眼下に転がる父へ注がれた。
「ここから先のことは私には分かりません。あなたと野崎さんにしか。だから聞かせてもらいましょう――」
「だ、だれが、話すもの、か!」
父がもだえながら叫んでいるが、月原は一瞥もせずに父を縛り上げているいつ鬼の顔に手を伸ばした。野崎里美の名前を告げたときに、割れた傷に指をなぞらせながら、静かに語りかけた。
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