ハーゲンの逆襲【生え際の型】~カリスマヘアーで最強に至れるかもしれないがそこは目指さない男~ ※本人談あれは薄毛だった

復活のおたけさん

文字の大きさ
1 / 10

降り立つ

しおりを挟む

「名前くらいは考えさせて欲しかったな」

 見渡す限りの草原で、ぽつりと1人佇む青年が発したひと言は、そんな言葉だった。

 青年は、奇怪な模様が幾重にも描かれた円形の魔方陣の中に居た。

 そして、その先の空間には、何故か文字が浮かんでいた。

『ここは安全です。直ぐにステータスを確認し、任意の方向に進んで下さい。

 真っ直ぐ進むと、歩いて1カ月程の距離に王都。
 右手に進むと、歩いて1日の距離にストーレーの町。
 左手に進むと、歩いて2日の距離に中級ダンジョン。
 後ろに進むと、歩いて2日の距離に初級ダンジョンがあります。それでは良き人生を』


 気が付くと知らない場所に立っていた青年は、すぐ目に入った指示通りにステータスを確認し、声を発したのだった。


 ステータス、オープン。

 声にしなくとも、ステータスを見たいという意思を持って頭の中で呟けば確認できた。


◼️【ステータス】◼️

 スイン・ハーゲン
 18歳 男 
 リーヨンヌ王国 平民
 無職
 健康

 レベル:8
 体 力:並
 魔 力:並
 力強さ:並
 素早さ:並
 器用さ:並
 精神力:並
 幸 運:低

【ユニークスキル】
 カリスマヘアー レベル:1
  ♪モンスターを倒すと上がって行くよ
  ♪レベルが上がると出来る事が増えるよ
  ♪この表示は最初だけだよ

【元異世界人特典】
  ♪ここの表示も最初だけだよ
 数日間無敵で飲み食い要らず
  ♪でもなるべく早めに町を目指してね
 記憶継承
 若返り
 経験値倍増
 テンプレ体質
 各種微耐性
 言語理解
 鑑定
 アイテムボックス
  ♪時間停止で容量無制限だよ

【スキル】
  ♪まだ無いよ
  ♪経験に応じて増えて行くよ

◼️◼️◼️◼️◼️


【アイテムボックス】

◼️硬貨
 皇帝記念貨:0
 王国記念貨:0
 白金貨:0
 大金貨:0
 金 貨:0
 大銀貨:10
 銀 貨:50
 大銅貨:50
 銅 貨:50
  ♪プレゼントだよ。大事に使ってね
  ♪10枚毎に上の種類の硬貨になるよ
  ♪銅貨1枚は10円って言ったら分かり易いかな
  ♪合計155,500円って感じだよ
  ♪王都でなければ宿暮らしでも1ヶ月は生活できると思うよ

◼️武器・防具
 旅人の服上下
 薄革の胸当て
 薄底のブーツ
 薄手のマント
 薄いターバン
 黒ケヤキの棒
 黒ケヤキの小盾
 解体ナイフ

◼️道具類
 1人用旅道具一式
 普段着上下 ×3
 下着 ×3
 麻袋 ×5
 タオル ×3
 持ち運び用自立式姿見
 手鏡

◼️食料
 保存食 5日分

◼️◼️◼️◼️◼️



 元おっさん。現青年のスインは、『毛髪』『薄い』『無』という特定のもの、状態を連想してしまう言葉に過敏に反応してしまう性質を持つ。

 若返っても以前の性格は変わっていなかった。それは元異世界人特典の記憶継承のせいなのだが、それは仕方ないのだろう。


 だが、悪意すら感じてしまう名前だった。『ハーゲン』は勿論だが、『スイン』。

 スィンという英単語がある。それは薄いという意味を持つ単語でもある。それを意味するかは分からない。名付けたのは神と呼ばれる存在か女神と呼ばれる存在か。恐らく神だろう。髪を気にしていただけに。


 ステータスをざっと確認し、まずやるべき事をやる事にしたスイン。

 何かと考える事はあるはずなのだが、まずやったのは、アイテムボックスから持ち運び用自立式姿見を取り出した事。

 そして自分の現在の姿を確認し、見慣れない流離さすらいの旅人のような服装より、髪が普通に生えている事に感動した。

「っ!!」

 言葉が出なかった。暫く目を大きく開き過ぎていた事により、乾燥してしばしばしてしまったが、何度も目を瞑りながらも確認し続けた。

「間違いない! これが今の俺!」

 喜びでも涙が出ると言うが、今のスインは感動し過ぎて脳が麻痺状態になっていたようだ。

「うおおおぉぉぉ~~~っ!!!」

 叫び声を上げる事で精一杯。いや。叫び声を上げる事で、これまでの人生でも初と思われる程の本気の歓喜の気持ちを表したのであった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

ガチャから始まる錬金ライフ

盾乃あに
ファンタジー
河地夜人は日雇い労働者だったが、スキルボールを手に入れた翌日にクビになってしまう。 手に入れたスキルボールは『ガチャ』そこから『鑑定』『錬金術』と手に入れて、今までダンジョンの宝箱しか出なかったポーションなどを冒険者御用達の『プライド』に売り、億万長者になっていく。 他にもS級冒険者と出会い、自らもS級に上り詰める。 どんどん仲間も増え、自らはダンジョンには行かず錬金術で飯を食う。 自身の本当のジョブが召喚士だったので、召喚した相棒のテンとまったり、時には冒険し成長していく。

処理中です...